黒子のバスケifストーリー「もし緑間に彼女がいたら」   作:和泉春

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第一話感想頂きました!!!!
ありがとうございました‼

えっとですね?
まだ彼女さんは登場していないです。

ここから出て来ます!!!!

ホモではないです!!!!
誤解を招くような書き出しで申し訳ないです。

お詫び申し上げますm(_ _)m


緑間と彼女

「ちーっす。」

 

 

今日は休日の部活。

 

俺はいつもより遅く

体育館に顔をだした。

 

 

「おぉ、高尾か。

今日は少し遅かったな。

珍しいじゃないか。」

 

「あ、大坪さん。

すみません、遅れて…。

ちょっと家で妹ちゃんが行くなって、

だだこねられちゃいまして。」

 

「ほう、まぁいい。

今日は臨時の部活だったからな。

妹に悪かったな。」

 

「はははっ、大丈夫ですよ。

じゃ、挨拶周り行って来まーす。」

 

 

得意のカラ元気で先輩達に

一通り挨拶を済まして部活に参加した。

勿論、

基本練習の合間に緑間にも声をかけた。

 

 

「よっ、しーんちゃん‼」

 

「うるさいのだよ高尾。」

 

 

相変わらず連れねぇなぁ。

 

ま、気にしないけど。

 

 

「なぁ、お前昨日、

今日部活あるの知ってただろ。

何で教えてくれなかったんだよ。

宮地さんから今日メール貰って

ビックリしたわ。」

 

 

すると緑間は少し黙りこんでから

返事をした。

 

 

「…俺も暇ではない。」

 

「ふーん…。そっか。」

 

 

気のせいだろうか。

 

不機嫌な言葉とは裏腹に、

何だか落ち込んでいるように見えた。

 

 

「どうした?」

 

「…何でもない。」

 

「あっそ。」

 

 

周りの皆は気づいていないようだけど、

俺には分かる。

 

いつも絡んでるし、

ちょっかい出してるし、

なんだかんだ一緒の時間長いし。

 

 

俺は休憩しようと、緑間から離れた。

 

その時、木村さんが緑間を呼んだ。

 

 

「おーい緑間。

な、なんか…客、来てるぞ?」

 

「客?」

 

 

緑間は覚えが無いような顔をしている。

 

周りも誰だ誰だと騒ぎ始める。

 

 

そりゃそうだ。

 

あの緑間だぞ?

 

あの緑間を訪ねる奴なんて報道人くらいだ。

 

他は俺にも検討がつかない。

 

 

黒子…とか?

 

いやでも、

ここまでわざわざ

なにしに来るんだって話だし…。

 

 

他のキセキの世代も来る事は想像出来ない。

 

 

じゃあ、誰だ?

 

 

木村さんが指差す方へと

全員が目を向ける。

 

するとそこには、

大人気のある落ち着いた雰囲気の、

俺たちからしたら身長は少し低めで、

背中までのびるストレートの長い髪の

優しい目をした女の子が立っていた。

 

 

「うわっ、美人〜!!

誰あれ真ちゃん。」

 

 

緑間はその子を見るなり

驚いた顔をした。

 

 

「…すみれ!!」

 

 

は?…………はあぁ⁉

 

 

 

「真ちゃん、今下の名前!?

え、ちょっマジで!?」

 

 

我ながら激しく動揺している。

 

周りの部員も「マジかよ」

という表情を浮かべている。

 

それもそのはず。

 

だってあの緑間が、

女の子を下の名前で呼ぶなんて

誰も想像もつかなかったから。

 

 

緑間は俺を無視して女の子の方へ向かう。

 

その後を、俺と宮地さんと木村さんは静かに追う。

 

俺たち三人はヒソヒソと話しはじめた。

 

 

「おい、誰だよあの子。

まさか緑間の彼女?」

 

「んなわけねぇだろ‼

だったとしたら轢く。」

 

「プッ…ククククク…。

面白くなってきやがった‼」

 

 

女の子と緑間の会話が小さく聞こえてくる。

 

木村さんと宮地さんと俺は

聞き耳を立てる。

 

大坪さんは周りの部員に部活動に戻る事を指示して、

俺たち三人の光景をしばらく眺めてからため息をつき、

他の部員の指導へと向かった。

 

 

その間にも、

緑間と女の子の会話は続く。

 

 

「すみれ、どうしたんだ?

こんなところまで来て。」

 

「真太郎に会いたくなっちゃって。

少し見てちゃダメ?」

 

「今日は急に部活が入ったと

メールしただろう。

まぁ、見るだけならいいが…。」

 

「やだ、冷たい。

本当は今日デートの日だったのに。」

 

 

そう頬を膨らませる彼女に、

緑間は頬の膨らみを優しくつまんだ。

 

 

「仕方ないのだよ。

今度ちゃんと埋め合わせはする。

何でも強請れ。」

 

「何でもよ?」

 

「あぁ。」

 

 

その子と話している時の緑間は

とても優しかった。

 

優しくて気持ち悪い程だ。

 

 

微笑んでるし、頬つまんでるし、

強請れとか言ってるし。

 

 

普段は見せない緑間の新しい顔に

俺たち三人は吹き出した。

 

そして、何故かゾッとした。

 

 

「…み、緑間じゃねぇ…。」

 

 

木村さんが唖然とする。

 

 

「いつものおカタい真ちゃんは

どこ行っちゃったの!?」

 

 

ツボって笑いが止まらない俺。

 

「彼女か、ハハハハハ…。

マジ轢く緑間。

木村、トラック貸して。」

 

 

嫌悪感でいっぱいの宮地さん。

 

 

「ダメですって宮地さん…プッ、

あははははっ‼あっはっはっは‼」

 

 

街中でよく見かける

何処ぞのバカップルみたいになってる緑間は

なんだか新鮮で、

 

あぁ、コイツも人間なんだわぁ

 

と思った。

 

 

落ち込んで見えたのは

今日のデートが無しになったからだったのね…。

 

 

そして何だか、安心した。

 




第二話 緑間と彼女 を読んで頂きありがとうございました‼

高尾は親心的な感じですね。

見守るみたいな…はい。

本当に違いますからね。

要注意ですm(_ _)m


感想や評価など頂けると嬉しいです!!!!

次話もお楽しみに^ ^


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