博麗さん家と俺   作:doll

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第22話  異変の予兆

博麗神社の居間では、4人が向かい合って座っていた

 

「さて、何から話してもらおうか」

 

「だから言ったじゃないの、光君は能力持ちだからつれてきたって」

 

光が首をかしげる

 

「能力?先輩、能力ってなんですか?」

 

「まぁいわゆる超能力ってやつだ、あとでくわしくおしえてやるから」

 

グイグイよってくる光を手でおしかえしながら告げる

 

「というわけで、このハーフ君は返せないので住む場所が決まるまで面倒みてあげてね」

 

「「はぁ!?」」

 

紫はスキマを開き、ヒラリとその中に入る

 

「じゃあよろしくねー♪」

 

スキマは閉じて、居間はシーンと静まり返る

 

しかし霊夢の「グゥゥー」という可愛らしいおなかの音でそれはさえぎられた

 

「……とりあえずご飯にしようか」

 

「うん……////(カアァァァ)」

 

「そうですね…プフッ」

 

霊夢が顔を真っ赤にしてうなずく様子に光はたまらずふきだす

 

霊夢はそれにさらに顔を真っ赤にして

 

「アンタ何笑ってんのよ!!ちょっと!」

 

「わらってないですって!あ、ちょっとお札はやめてください!さすがに…痛い痛い!!」

 

ギャーギャーと騒ぐ二人の姿に少し微笑ましく思いながら俺は台所に向かう

 

「さぁて、腕によりをかけるとするか!」

 

すぐさま俺は料理にとりかかる

 

数分後

 

「料理できたぞ……って、お前ら何してんだよ」

 

俺が料理を運んでくると霊夢と光は床でゼェゼェといいながら仰向けになって倒れていた

 

「おとなしく……退治されなさいっての!」

 

「嫌ですよ!ゼェ…ゼェ…」

 

どうやらまだ続いていたらしい

 

「……いい加減にしないと飯抜きだぞ」

 

「「ごめんなさいっ!!!」」

 

霊夢と光はシュバッと起き上がる

 

「ったく、お前らは……」

 

料理を机に並べていると、今度は光がおなかの音を鳴らす

 

「あはははっ!アンタもじゃない!おあいこね!」

 

「くぅ…」

 

あ、すごく悔しそう

 

料理も並べ終わったところで

 

「「「いただきます」」」

 

「これ何?モグモグ」

 

「霊夢、先に飲み込めよ」

 

「しょうでふよ、霊夢しゃんモグモグ」

 

「何言ってるかわからん」

 

霊夢と光は口のなかにご飯を頬具っています。

 

凄く…リスみたいに見える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆★☆★

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご馳走様でした」

 

食器を片付けて戻ってくると、霊夢がいそいそとお茶の準備を始めだす

それもワクワクした顔でだ。

 

「どうしたんですか、霊夢さん」

 

「……あぁ、わかったわかった。ちゃんと買ってきたよ。」

 

俺はかってきた団子を出す

 

「今日は、慧音から菓子をもらえたし団子も食べれるなんて!良い日だわ!」

 

「…どういうことですか?」

 

「霊夢は甘いものが大好きなんだよ、それも大がつくほどな」

 

「あら!煎餅じゃない!これでしばらくお茶菓子にはこまらないわね」

 

慧音は煎餅をくれたようだ。

 

 

「あれ?霊夢さん、何で残してるんですか」

 

「…もったいないじゃない。残しておくのよ。」

 

戸棚にスッと団子を隠す

 

「魔理沙に見つからないようにしないと、アイツかってに食べるもの」

 

「毎度毎度みつかってるがな。ズズッ」

 

お茶をすすりながら俺が言うと、霊夢はウッとうめいて

 

「……きっと…きっと今度こそ見つからないわ!」

 

グッとガッツポーズをするのでした。

 

「さて、本題にはいるとしようか」

 

「そうね、おなかいっぱいになったことだし」

 

「?なんでしたっけ」

 

「「お前(アンタ)の能力のことよ!(だ)」」

 

まったく、こいつの天然ぶりにはあきれたよ……

 

「そうでした!でも、どうやって能力をみるのですか?」

 

「私がみるのよ、ほら後ろむいて」

 

「えっ!?は、はい!」

 

「動いたら夢想封印よ」

 

「はい!!気をつけます!(コワイ…)」

 

「……」

 

そういや俺も此処に来たとき麗香にそんなこといわれたっけ……

 

俺の脳裏によみがえるのは、最後に見た麗香の笑顔。

 

……いや、もう後悔したところで遅いんだ。

 

顔をぶんぶんとふり、暗い気持ちを振り払う

 

「なるほどねぇ、『光を司る程度の能力』だってさ」

 

「えぇ!?僕ですか?」

 

「吸血鬼なのにかわった能力ね」

 

「でもこの能力があったからお前人間界で生きていけてたんだな」

 

「ですねぇ」

 

光が苦笑いを浮かべる

 

 

「あれ……雪?」

 

霊夢が驚いたようにつぶやく

 

「え?」

 

外を見ると、もう春だというのに雪とともに冷たい風が部屋に入り込んでくる

 

「さぶっ!霊夢!しめてくれ。」

 

「わかったわ」

 

ピシャンと音とともに障子がしめられる

 

「……異変かしら」

 

「かもな」

 

霊夢がしかめっ面になる

 

「ま~た面倒なことがおこるわね」

 

「そういうな、お前はそれが仕事なんだろ?」

 

「?何ですか?何が起こるんですか?」

 

「明日になりゃわかるよ、霊夢風呂はいってこい。」

 

「はーい」

 

霊夢がスタスタと歩いていく

 

 

さて、一応明日にそなえておくか……

 

 

 

 

次の日、目を覚ませば白銀の世界が待っていることをまだ誰も知るよしはなかつた。

 

 

 




短い日常編でした!

零「おい」
光「もしかして次の異変って僕のつれていかれるんですか?」
そうですよ、勿論スペルカードも登場しますからね
霊「まーたフラグたったりしないわよね?」
……(目線をそらす)
全「たつのかよ!」
ほ、ほら!別に零斗君とはかぎらないでしょう?
あと懐かしいあの人が登場します!
零「は?」
霊「懐かしいあの人?」
光「僕はまったくわかりませんね」

それでは次回も!
全「お楽しみに!」 ?「また会いましょう」

ん? あれ?誰!? ?「さぁ誰でしょう」

感想、評価、指摘お待ちしております

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