遅れて申し訳ないです。
遅刻ぎりぎりで学校に着いた。後少しでも遅れてたら生徒指導の教師に、俺だけしめられてただろう。
とにかくまぁ、遅刻ではないので何ら問題はない。と、言いたいのだが………。
「一緒に授業受けたいな………」
それは無理な話だろう、シルヴィオン先輩よ。学年が一つ違うのだから。
しかし、それでも俺と受けたいと言って聞かないシルヴィオンに、痺れを切らしたシルヴィオンの担任教師が無理矢理教室へと引き摺っていく。
やっとのことで平穏が訪れたと思いきや、また一つ問題ができた。
「詳しい話、聞かせてもらおうじゃないの」
実悠だ。
昨日実悠には、
『仲良さそうに見えるならお前の目は飾りだ』
って言っちまったしな。
それなのに、朝あんなことがあったら気になるだろうし。
まぁ、隠すようなことではない?から教えるが、その後のこいつの制裁が怖いしな。
「先輩とどういう関係なの?」
そんな上目遣いで目を潤ませて、お前の本性は知ってるぞ!
「つ、付き合ってるとかじゃないよね?だって殺そうとしてたもんね………。でも結婚って………」
「あぁ、昨日な───────」
こうして昨日、実悠たちと別れた後の話をして、実悠に生傷男ディック・ザ・ブルーザーばりのアトミックボムズアウェーを極められた。
そのおかげで俺は昼休みまで保健室で眠ることになった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
保健室で目を醒ますと、ほのかに香る甘い匂いと、腹部に微かな重みを感じる。
俺の身体にかけてあるタオルケットが僅かに膨らんでいるため、そこに誰かがいるのだろう。
気になるし、正直言って怖いので一気にタオルケットを捲る。
「んみゅ………………、しゃむぃ………」
そこにいたのは、俺のクラスの担任教師であるナナバ先生だった。
何故?どうして?Why?
つい生徒指導の教師と同じことを言ってしまうが、咄嗟に出たのがこの言葉だった。
絶賛真夏日ではあるものの、保健室にはエアコンが効いていて少し肌寒く感じる。
だが、それよりもナナバ先生が俺の布団に潜り込んでいることが不思議でならなかった。
「せ、先生?起きてくださーい」
何とか起こそうと試みるも、
「あと五分………えへへ」
定番の文句を言うだけで、起きる気配はない。
ただ一つ。本当に年上がどうか疑ってしまうほど可愛い。
しかし、場所が場所で、女性特有の柔らかさ(胸は慎ましいが)の影響でマイサンが起立しそうになっている。
なので、少々荒療治にでる。
「ナナバ先生ー!おはようございまーす!」
そう叫びながら布団から飛び降りる。
すると、ビクッと震えた後に、ナナバ先生は目を醒ます。
「ぉはょぅ、慎哉きゅん………」
きっと噛んだのだろうと思いつつ、さらなる覚醒を促すためにナナバ先生の柔らかいほっぺを両手で包む。
「ひゃゎ、やめふぇくらしゃぃ~………」
可愛さが覚醒してしまったようだ。
しかし、そんなことをしてると昼休みも終わってしまうので、ナナバ先生にこう言った。
「お腹空いたんで何か食べましょう。一緒に学食で、ね」
すると、ナナバ先生は何故か顔を赤く染めた。
「ぁぅ、私で良ければ………」
そう言ったので、二人で食堂へ向かい始めた。