東方なんでも記   作:投稿人的な何か

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今回ちょっと長めです。
バトルシーンがあります、期待しないで下さい。
今回ゆゆ様でできません。ごめんなさい。
それではごゆっくり


第11記 家出騒動2

幽々子を寝かしつけた俺はある場所に来ていた。

そこに妖夢がいる。

 

「ふー、着いたっと。」

 

ゆっくり着地する。音をたてると面倒だからだ。

 

「ここに来るのも久しぶりだな・・・」

 

紅魔館。ここに最後に来たのは3ヶ月前。

正直本当にいるのかすら疑わしい。

 

「まあ行くしかないよな。」

 

幽々子が泥だらけになるまで捜していたんだ。

早く安心させてやらねえと。

 

・・・ん?

 

「結界・・・?」

 

紅魔館を覆うように結界が張られている。おそらくパチュリーさんだろう。

 

「壊すとばれるな・・・仕方ない。」

 

手先に霊力をこめる。結界割ったらばれるだろうな~。

 

「はあっ!」

 

溜めた霊力をレーザー状にして放出する。

 

ーーーパリーン!

 

そんな音をたてて結界は壊れた。これでばれただろう。

俺は門の前に立つ。

・・・ふう。

 

「いるんだろう?ばれてるよ。」

 

俺は虚空にむかって話す。するとレミリア、フラン、咲夜が玄関の前に現れた。

 

「なんの用事かしら?俊也。」

 

レミリアが口を開く。

何の用事って・・・俺が来た時点で分からないのかな。

 

「妖夢がいるんだろう?話がしたい。」

 

「いないわ。」

 

「俺の能力を知らないからそういうことがいえるんだ。『答え』は出てる。咲夜さんなら教えたから分かるでしょう?」

 

「・・・お嬢様。俊也は答えが分かる程度の能力を持っています。」

 

「・・・あいつになんの用だ。」

 

「別に。話がしたいだけだ。」

 

「あいつはここにいることを望んでいる。あいつは私の客人だ。客人である以上守らせてもらう。」

 

・・・勘違いしてないか?俺は話がしたいと言ったんだが。

まあそういっても聞かないだろう。

でもここで止まっているわけにもいかない。

 

「悪いが急ぎなんだ。・・・強引に突破させてもらう。」

 

「させるとでも?」

 

レミリア達は構える。本気か・・・なんか俺が悪者みたいになってきたな。まあいいか。

 

「とりあえず何もしてこないんだったら通らせてもらうよ。」

 

俺は門を通り越して敷地に入る。

 

「させるか!フラン!咲夜!」

 

「うん!」

 

「わかっています!」

 

紅符「スカーレットシュート」

 

禁忌「クランベリートラップ」

 

幻符「殺人ドール」

 

うわー本気だ。避けるの面倒だな。仕方ない。

 

「舞え、桜吹雪。」

 

空間から桜吹雪を取り出し、それを2、3回振るう。

 

「なっ!」

 

すると名前通り桜の花びらが吹雪のように散り、あたり一面に広がっていた弾幕が消えてゆく。

刀のスペカは作っていないが、この力があれば十分だ。

 

「さて、次は俺の番かな。」

 

俺は桜吹雪を地面に突き立てる。この刀はなぜか汚れない。

すると突き立てた桜吹雪は輝きだした。

 

虹符「色様々な弾幕・赤、紫」

 

「はあっ!」

 

普段なら1色しか出せない弾幕を2色出す。これが刀の効果で力の肩代わりをしてくれる。

俺はレミリア達の方に手を向け、空間の歪みを想像する。これが意外ときついのでこのスペカ(紫)がないと出来ない。

 

「お嬢様、妹様!そこから離れなければ危ないです!」

 

お、勘付いたか。だけどもう遅い。

 

「次は赤。くらえ!」

 

赤は弾幕をただ高速乱射するだけ。だけど紫とあわせれば被弾させやすい。

なぜなら・・・

 

「わっ!」

 

「フラン!?大丈夫!?」

 

「気をつけてお姉さま!弾幕がどこからくるか分からない!」

 

そう。空間を歪ませたところに弾幕が行くと方向がランダムに飛んでいく。それを利用して逃げ場をなくしていく。

というか俺いじめる趣味ないんだけど。

 

「お嬢様!妹様!」

 

あ、咲夜さん能力使ったな。いつのまにか射程外にいる。

このままだと埒があかないな。一気に勝負つけますか。

 

「仕方ない・・・コピーした能力も使うか・・・」

 

時間は限られている。早くしなければ。

 

「境界の力・・・」

 

俺はレミリア達のうしろにスキマを広げ、弾幕をそこから放った。

 

「くっ!」

 

「うわ!」

 

「きゃあっ!」

 

レミリアとフランは避けたか。おっと、咲夜さんが危ないな。

落下地点にスキマを広げ、ゆっくり地面に落とす。

 

「貴様・・・」

 

え、何かレミリア超キレてる。やっべえ怖い。

 

「フラン!」

 

「分かってるわお姉さま!ボコボコにしちゃうんでしょ!フランも手伝う!」

 

神罰「幼きデーモンロード」

 

禁弾「過去を刻む時計」

 

「くらいなさい!」

 

これはヤバイな。でもチャンスだ。二人は動いていない。

 

二人に神力あてるとなんかやばそうだから妖力にしておこう。

 

妖符「禍々しいレーザー」

 

「はああああああああああっ!」

 

妖力を全力で練り、それを放つ。二人は予想外だったのか動けていない。

 

「「きゃああああああああああ!」」

 

・・・とりあえず中に入れそうだけど後味悪いな・・・。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「さてっと。」

 

三人を介抱したあと、俺は紅魔間のある一室に来ていた。

ここに妖夢がいる。

 

ーーーコンコン

 

とりあえずノックする。出てくるかな。

 

「今出ますよーって・・・なぜあなたがここに?お嬢様方は?」

 

「美鈴さん落ち着いて。ちゃんと介抱してきたから。」

 

「それでなぜここにいるんですか?」

 

「ああ、妖夢に話があるんだが・・・」

 

「あの亡霊の使いならお断りしますよ。」

 

まあそりゃそうだろうな。というか妖夢、ここの人たちと面識があったんだ・・・

 

「違います。ただ個人として話がしたいだけです。」

 

そういうと美鈴さんは考えるような顔になった。

 

「・・・そうですか。本当は許したくないですけど、どうぞ。」

 

「すいません。」

 

「謝るんだったら妖夢さんをどうにかしてください。お嬢様がたを見てきます。」

 

そういって歩いていってしまった。そんなにひどいのか?

 

「妖夢。入るぞ。」

 

・・・・・・・・・

 

返事がない。よく見るとベッドに布団があるんだが・・・盛り上がっているな。

 

「妖夢。」

 

・・・・・・・・・

 

「はあ・・・。」

 

これは確かにひどいな。さて、どうするか。

とりあえずいすに座る。

 

「・・・・・・」

 

まあ、話すことは話しとかないとな。

 

「妖夢。幽々子のわがままに耐え切れなくなったんだってな。」

 

「・・・幽々子様から聞いたのですか?」

 

やっと反応してくれた。顔はみせないけど。

 

「ああ、聞いた。全部。」

 

「そうですか・・・ならもういいでしょう?私はもういやなのです。振り回されるのが。」

 

「・・・なあ、妖夢。」

 

「どうせ今も白玉楼で平然と寝てるに決まってます。どうせ・・・」

 

ーーーバン!

 

俺は思いっきり近くにあった机を叩いた。

手が痛いが今はどうでもいい。

 

「聞け、妖夢。幽々子は今、どこで何をしてると思う?」

 

「言ったでしょう、白玉楼で平然と・・・」

 

「幽々子は今、俺の家にいる。」

 

「・・・は?」

 

妖夢は素っ頓狂な声を出す。まあ考えもつかないだろうからな。

 

「なんで俺の家にいると思う?」

 

「・・・作る人がいなくてお腹すいたからでしょうか。」

 

「いいや、そもそも幽々子は俺がつれてきた。・・・つれて来るまでどこにいたと思う?」

 

「・・・・・・」

 

妖夢は黙ってしまった。白玉楼はありえない。俺の問い方からそう考えているのだろう。

 

「わからないです。」

 

「そうか、幽々子は道端で倒れていた。」

 

「・・・ぇ。」

 

妖夢は驚いたようで、顔を出してきた。そこには信じられないという感情がはっきりでていた。

 

「しかもこの天気だ。泥まみれになっていて見つけたときはびっくりした。」

 

「どうして・・・倒れていたのですか?」

 

「分からないのか?お前を捜していたんだよ。」

 

「!!!」

 

「地底に行こうとしていたらしい。その前は永遠亭や博霊神社、天狗の里など、紅魔館以外全部行ったらしい。」

 

「・・・・・・」

 

「まあ朝からなにも食っていないなら普通倒れるな。」

 

「なぜ・・・なぜ幽々子様はそんなことを・・・」

 

「どうやら幽々子はお前がいないとだめらしいぞ。」

 

俺は妖夢に何も言わせず続ける。

 

「話を聞いたとき、幽々子はどういう状態だったと思う?泣いてたぞ。妖夢がいないとってさ。」

 

妖夢はうつむいてしまった。

続けて話す。

 

「幽々子は寝るとき一緒に寝てくれっていってきた。寂しいんだとさ。寝るまでずっと泣いていた。寝かしつけるのにすげえ時間かかったぞ。」

 

「幽々子・・・様・・・」

 

「別に帰ることを強制はしない。でも幽々子も反省してる。そろそろ泣かすのはやめたらどうだ?」

 

今の言い方だと妖夢が悪いみたいになっちゃうな。

 

「ご・・・めん・・・なさ・・・い・・・」

 

あー泣き出しちゃった。

遅かったか。

 

「すまん妖夢。別にお前が悪いわけじゃないからな?悪いのはあくまで幽々子であって・・・」

 

「いえ・・・私は幽々子様を泣かせました。・・・私にも非はあります。」

 

お、ようやく立ち直ったか。目がまっすぐな目をしている。

 

「帰ります、幽々子様のところへ。お腹を空かせているでしょう。」

 

「確かにな。泣いたから余計空いてるぞ。ほら。」

 

スキマを作る。場所は俺の家。

 

「とりあえず顔を見せて安心させてやれ。俺はこのまま仕事に行くから。」

 

「はい・・・ありがとうございます。俊也さん。」

 

そういって妖夢はスキマに入っていった。もう安心だろう。

 

「とりあえずレミリア達に事情を話さないと。」

 

「聞いてたわよ。」

 

「・・・盗み聞きはよくないな。」

 

「あれだけ大きな音を立てていれば気になるわよ。」

 

つまり興味本心で来たんだろ・・・そういうと殺されそうなので言わない。

 

「私達のやったことって意味あるのかしら。」

 

「ないな。」

 

「八つ当たりしたいわ。」

 

「これで我慢しろ。」

 

空間から酒を5本出す。自分で作ったやつだ。

 

「あら、気前がいいのね。自分のものを送るなんて。」

 

「巻き込んだからな。謝罪の心だと思って受け取ってくれ。」

 

そういうと「そういうことなら受け取っておくわ。」といって出て行った。

 

「ああ、そうそう。」

 

レミリアはドアから顔だけ出して話してくる。

 

「なんだ。」

 

「あいつに「ケンカしたらおいで、歓迎するわよ。」って言っといて。」

 

「言わないでおこう。」

 

レミリアはクスクスと笑いながら「それは残念ね。」と言ってドアを閉めた。

 

「俺も帰るかな。」

 

家に腹を空かせたわがまま姫と姫のわがままを受けながら飯を作っている従者がいるからな。

冷蔵庫が空になりそうだ。

まあ・・・あいつらが笑っているならそれでもいいか。

 

 

 

 

 

後日、妖夢に寝かしつけた時に何をしたか問いただされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




バトルシーンって書くのが難しいです。
音とかどういう表現をすればいいか・・・
今後もバトルシーンはたまに出てきます。
次回は・・・何にしようかな

感想、アドバイス、評価、誤字、脱字などがあったらよろしくです。


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