IS学園に来た最狂の男   作:ゼニア

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連投5弾目。

ここまで読んだ方は気づいてるだろうけど、改行がすげぇ多いです。
すいません!


第六話 一夏強化

試合当日、第二アリーナ

第一試合

 

一夏VS鈴

 

バルバトスの特訓(と言う名の一方的なボコり劇)を終え、色んな意味で心身共に強くなった一夏の初戦闘。

 

噂の新入生同士の戦いとあって、アリーナは全席満員御礼。

 

通路で立ち見する生徒さえいる。

 

 

一夏と鈴はアリーナ中央で試合開始を待つ。

 

 

鈴のISは【甲龍】

こうりゅうではなくしぇんろんである。

 

だからと言って願いを叶えてくれたりはしないし、「足下がお留守ですよ」と脚払いを仕掛けたりもしない。

 

 

『それでは両者、規定の位置まで移動してください』

 

アナウンスに促されて、一夏と鈴は空中で向かい合う

 

「一夏、今謝るなら少しくらい痛めつけるレベルを下げてあげるわよ」

 

「そんなのいらねぇよ

全力で来い」

 

(それにあの特訓に比べたら痛めつけられるレベルがMAXでも俺耐えれるんじゃないか……?)

 

バルバトスとの特訓を思いだし僅かに身震いする一夏。

 

「ふぅん、一応言っておくけど、ISの絶対防御も完璧じゃないのよ。

シールドエネルギーを突破する攻撃力があれば、本体にダメージを貫通させられる」

 

つまり『殺さない程度にいたぶることは可能』と言う事。

 

正直、もしかしたら死ぬかもレベルに痛めつけられていた一夏にとっては、何て優しいんだ、鈴!な感じである。

 

『それでは両者、試合を開始してください』

 

アナウンスにより試合が開始された。

 

 

ガキン!!

 

両者が同時に動き、一夏の雪片と鈴の青龍刀の形をした双天牙月がぶつかり合う。

 

「あら、やるじゃない

初撃を防ぐなんてさ

けど、これはどう!?」

 

鈴は双天牙月グルグルと振り回し縦横無尽に斬り込んでくる。

 

「うおおおおおお!!

このくらいぃ!!」

 

一夏が叫び、様々な角度からの斬撃を雪片でことごとく弾く。

 

「っ!?

へぇ、本当にやるわね

ちょっと甘く見てたわ」

「へっ、このくらいバルバトスの攻撃に比べたら楽勝だぜ」

 

鈴が驚き、一夏が笑みを浮かべる。

 

「言うわね……

じゃあコレはどうかしら!!」

 

パカッと鈴の肩アーマーがスライドして開き、中心の球体が光った瞬間、一夏が地表へと打ちつけられた。

 

 

「くっ、何だ今の?

何も見えなかった……」

-----------

「ほう……」

 

二人の戦いを眺めていたバルバトスがニヤリと笑う。

 

そう、二人から視線を外し空を見上げて。

 

 

「何だあれは?」

 

その数メートル離れた場所で箒が呟く。

 

 

「【衝撃砲】ですわね、空間自体に圧力をかけて砲身を生成、余剰で生じる衝撃それ自体を砲撃化して撃ち出す。

ブルー・ティアーズと同じ第三世代型兵器ですわ」

 

その呟きにセシリアが答える。

 

が、箒は一夏を心配し、耳には入っていないようだった。

 

 

そしてバルバトスは一夏と鈴から視線を完全に外し、ピットから出て行った……

 

 

-----------

(多分今のは目に見えない衝撃波みたいなモノなんだろうな

同じようなのをくらった事あるし……)

 

そう一夏は考え、空へと飛び上がる。

 

「よし! 本気で行くからな! 鈴!」

 

そう、鈴へと叫ぶ。

 

「そんなのあたり前じゃない!

返り討ちにしてあげるわよ!」

 

双天牙月を構える鈴との距離を詰めようと一夏が瞬時加速(イグニッションブースト)を使用するため加速姿勢を取る。

 

 

そして---

 

 

試合の終わりが訪れる---

 

 

ズドオオオオオオン!!

 

 

「!? 何だ!?」

 

 

大きな衝撃がアリーナに響く。

 

アリーナ中央から煙が上がり、“何か”がいた。

今のはこの“何か”がアリーナの遮断シールドを破り入って来た衝撃だったようだ。

 

「何が起こってるんだ……?」

 

煙がはれ、“何か”の全貌が明らかになる。

 

 

深い灰色で、腕が異様に長く、全身装甲の異形なISだった。

 

 

一夏や鈴、はたまたアリーナにいる生徒達みんなが驚き固まっていた。

 

そして、それに追い討ちをかけるかのように奴が現れた……!

 

「ぶるぁぁぁぁぁ!!」

 

チュドーン!

 

異形ISと同じように遮断シールドをぶち破って。

 

『『『ええええええええ!!!?』』』

 

バルバトスを知っている者から初めて見た者達みんなが驚く。

 

何故だろう、異形ISよりも驚き度が高い。

 

「な、なにしに来たんだ……?」

 

「俺の本能が叫ぶのさ、奴を殺せとぉ!!」

 

バルバトスが斧を構え異形ISへ向きなおり、一夏へと言葉をかける。

 

「織斑一夏ぁ、貴様の出番は終わりだぁ……

後は俺がやる」

 

 

ちなみにバルバトスの言葉は「お前らは休んでな、後は俺がやってやるよ」的な爽やかな意味ではなく、「いい加減俺も戦いてぇ!」的な意味である。

 

「い、いや、でも……」

 

一夏が正直任せてもいいか? いやでも……みたいな葛藤の中言葉を出すが

 

『ゲーティアの言う通りだ、そこは任せてみろ』

 

千冬の言葉で一夏は完全にバルバトスに任せるという結論を出だした。

 

「行くぞ、鈴! こんな所にいたら巻き添えくっちまう!」

 

「え? あ、う、うん」

 

未だに状況をイマイチ理解出来ていない鈴を連れ一夏が安全地帯まで移動する。

 

 

それを見て異形ISが一夏に攻撃を仕掛けようとするが、バルバトスにより一瞬でアリーナの壁まで吹っ飛び激突する。

 

「貴様の相手はぁ……、俺だぁ!!」

 

そしてバルバトスが斧を異形ISへと向け、極太光線を発射する。

 

そう、チープエリミネイトと言う、当たったら洒落にならない攻撃である。

 

バルバトスから放たれた光線を異形ISは空へと飛びかわす。

 

そして上空からバルバトスへ向けて無数の光線を発射する。

 

「ぬぅん!!」

 

光線を斧で振り払う。

 

「余裕かましてんじゃねぇ!!」

 

斧から完全追尾の赤い光線を多数発射する。

 

その全てが殺到し、異形ISはシールドにより防御体制に入る。

 

「縮こまってんじゃねぇ!!」

 

シールド展開を見たバルバトスが異形ISへと炎を纏った隕石のよいなものを落とす。

 

それは問答無用でシールドを貫き異形ISを地面へと叩き落とした。

 

そんなんで終わるバルバトスではなく、異形ISが落ちた所へ一瞬で近づき

 

「今死ね!」

 

斧を振り下ろし。

 

「すぐ死ね!!」

 

踏みつけ。

 

「骨まで砕けろぉ!!!」

 

再び壁まで吹き飛ばした。

 

 

もう、フルボッコである。

 

 

「ふん、つまらんなぁ……、もういい、終わりだぁ」

 

異形IS退場のお知らせ。

 

バルバトスが斧を構え力を溜める。

 

「一発で仕留めてやるよぉ……」

 

見ただけで分かってしまうような凄まじいエネルギーを溜め、そして

 

「ワァァァァルド、デストロイヤァァァァ!!!!」

 

解き放った。


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