海でのバルバトスの明らかにメディアが黙っていないような奇跡的な海割りの後、色んな事がありました。
強いて言うならセシリアの喘ぎ声とか(ただ鈴にむちゃくちゃに日焼け止めを塗りたくられただけ)
一夏&千冬部屋からの喘ぎ声とか(ただ一夏が千冬にマッサージしてただけ)
バルバトスの雄叫びとか(何時ものこと)
しかしどれもバルバトスにとってはどうでもいいのこと(最後のは自分自身だが)なので割愛。
現在二日目。
今日は午前中から夜まで丸一日ISの各種装備試験運用とデータ取りに追われる。
特に専用機持ちは大変らしい。
まぁ専用機を持ってないようで持っているけど使うことがほぼ皆無のバルバトスには関係のない事である。
だから今回のバルバトスは傍観だろう。
いきなり理不尽な戦闘に入るかもしれないが。
「さて、それでは各班ごとに振り分けられたISの装備試験を行うように。
専用機持ちは専用パーツのテストだ。
全員、迅速に行え」
はーい、と一同が返事をする。
一年がズラリと並んでいるためかなりの人数である。
「専用機持ちと篠ノ之はこっちへ来い」
千冬に呼ばれ、7人が他の生徒達とは離れた場所に集合する。
勿論バルバトスもいる。
箒は何故呼ばれたのかよくわかっていないようだ
「さて、篠ノ之。
今日から専用---」
とまで千冬が言った瞬間
「ちーちゃ~~~~~~~~~~~~~ん!!!!」
そう言いながら何かが凄い勢いで迫ってくる。
「…………束」
千冬が凄い微妙な顔をしている。
そう、迫ってくる未確認生物は『篠ノ之 束』
箒の姉でありISを作った天災さん。
「やあやあ!会いたかったよ、ちーちゃん!さあ、ハグハグしよう!愛を確かめ───『ガシッ』へ?」
束が猛烈な勢いで千冬に抱き付こうとした瞬間、何かに頭を掴まれる
「ぶるぁぁぁぁぁぁ!!!!」
そして投げ飛ばされた。
ドヒューーー…………ン、キラン☆
「………………な、なぁ、織斑先生?
今、束さんがバルバトスに投げ飛ばされて、星になったんだけど……」
「大丈夫だ、問題ない」
一夏の言葉をどこか妙にキリッとした顔で答える千冬。
「問題あるよっ!!」
ズドン! と、空に消えた筈の束が砂の中から飛び出してきた。
「ちっ」
束を見たバルバトスが舌打ちをする。
「舌打ち!? やっぱり恐いよー!
ちーちゃん、もうこんなのと縁切ってよー!」
ダー、と涙を流す束。
こんなのにこんなの呼ばわりされるバルバトスは一体……。
「な、なんだ……?
こんな妙にヘタレてる束さんを見るのは初めてだぞ…………」
「わ、私もだ」
一夏と箒が珍しいモノを見たような視線を束に送る。
「ゲーティアと縁を切る事は無理だな……
少なくとも私から縁を切る事はない」
千冬の言葉を聞き束がキッとバルバトスを睨む。
「ちーちゃんを手込めにしたからって調子に乗っちゃいけないよ!
絶対にぎゃふんと言わせてやる!!」
そして束から何かよくわからない内に宣戦布告されるバルバトス。
「じゃぁね、ちーちゃん!!
また会おう!!
エル・プサイ・コンガリィ!!」
「コングルゥだろう」
「そうとも言う!
フゥーッハハハハハ!!」
お前はどこの鳳凰院(笑)だ。
何か変なハイテンションで去って行った、束。
「あの人は一体何しに来たんだ………」
「私が知るか……!」
一夏と箒が呆然としていた……