脳内選択肢のせいで何回も死にかけるんですけど   作:七不思議

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こんにちは七不思議です。

ついに先日、真ガンダム無双を買ってしまったわけで、更に更新が遅くなると思います。そこのところご了承下さい。

それではどうぞ( ・∀・)つ


俺の存在意義って(泣)

 

 

朝になり俺は目を覚ました。現時刻は5時半前何時も通りの時間だ。しかし、いつも通りじゃない事が───

 

「体が動かない」

 

理由は至って簡単。俺の腕に黒歌さんが抱きついて動けないからだ。胸の柔らかい感触が腕に直接きていて取りあえず理性がやばい。

「く、黒歌さん、黒歌さん」

 

小さい声で黒歌さんを呼び起こそうとする。睡眠の邪魔をしてしまうが、俺と黒歌さん、それに黒の食事を用意しないといけないためだ。

 

「ぅん……ぇるくぅん」

 

呼びかけは失敗し、状況を悪化する。どう悪化したかというと。

 

「く、黒歌さん着物が脱げそうになっ───」

 

途中で言葉を発する前に閉ざされてしまった。そう、黒歌さんは俺の頭に両腕を回し、胸に寄せたことによって。

此処で状況を整理しよう。黒歌さんの格好は?着物が脱げそうになっている。俺の状態は?黒歌さんの胸に埋まっている。

起きられない。といか黒歌さんいい匂いするな~。ヤバい眠くなってきた。でも、朝食作らないと───────

 

俺は二度寝をしてしまった。

 

 

◇◇◇

 

次に起きると時刻は9時を回っていた。俺は固まってしまった。

ヤバい遅刻だ。拙いよ転入二日目で遅刻とか……

 

「はぁ、焦ったってしょうがないか。それに黒歌さんは」

 

テーブルの上にごめんにゃん。という置き手紙があったのだ。それと、朝食もある。朝食はお詫びだろうか。せめて、起こしてくれれば良かったのに。取りあえずお礼の品はまた今度になるな。本当は今日作る予定だったのに。

 

「にゃ、にゃぁん」

 

「ん?黒?俺を慰めてくれるのか?」

 

黒を抱くと黒は俺の顔をペロリと舐めてきた。まあ、二度寝した俺も悪いんだ。

 

そう思い俺は学校に向かったのだ。

 

 

◇◇◇

 

「そこの生徒。待ってください」

 

学校に着くなり突然声をかけられる。

眼鏡をかけていて如何にも知的な女性だ。けど、この感じは誰かに……それよりも今は教室に向かわないと。ここは早々に立ち去るように振る舞わなければ。

 

「あの、何か用でしょうか?」

 

「……私は生徒会長です。生徒会長として目の前に不良生徒がいたら注意するべきでしょう。なので遅刻の理由を教えてください」

 

驚いた。というより初めて知った。この人が生徒会長ということを。って昨日転入してきたのだから知らなくて当たり前か

 

「今回はちょっとしたことで遅刻したので決して不良と言う訳じゃないので───」

 

『選べ

─1「美しいアナタのお名前をお聞かせください。と美男子風に言い、名前を聞いた後に彼女にキスをする」

─2「無言で近付き眼鏡を外し、眼鏡をかけてるのもいいけど、外したときの君も綺麗だよ。と耳元で囁き、頬にキスをする。その後、ウィンクをして颯爽に去る」』

 

教室に行かせて貰います。と言いたかった。というか今回は必ず彼女にキスしないといけない選択肢なんて……。取りあえず1番は論外が唇にキスをしろとかダメだって!!(勘違いしている)2番は頬にキスをすれば……恥ずかしいというか去り際にウィンクとか……けど……腹を括ろう。

 

俺は生徒会長に無言で近付く。会長は無言で近付く俺に驚きく。そして、俺は会長の眼鏡を外し、会長の耳元で囁く。

 

「会長、眼鏡をかけてるのも可愛いけど。眼鏡を外した会長も綺麗で魅力的だよ」

 

そう言い放ち、すかさず俺は会長の頬にキスをする。

 

「えっ!?」

 

「それじゃあ、縁があれば」

 

俺はそう言ってウィンクをし、颯爽に……というよりは急ぎ足で逃げるように教室に向かった。というか周りに人がいなくて良かった。

 

 

◇◇◇

 

私は生徒会の仕事が終わり外を見ると男子生徒が来るのが見えた。私は生徒会長としてこれは見逃せないと思い、男子生徒のもとへ向かった。

 

少し急ぎ足で近付き

 

「そこの生徒。待ってください」

 

後ろから声をかけた。男子生徒は私の方に顔を向ける。その時、私は見惚れてしまった。中性的な彼の顔に。彼を見て私は何というか………そう、母性がくすぐられたのだ。おそらく、可愛いと思ってしまったからだろう。

 

「あの、何か用でしょうか?」

 

彼はどこか不安げに声をかけてきた。私はその表情を見て少し弄りたいと思ってしまった。母性だけではなくこんな気持ちにもさせてしまうとは。そう思い返事をする

 

「……私は生徒会長です。生徒会長として目の前に不良生徒がいたら注意するべきでしょう。なので遅刻の理由を教えてください」

 

「今回はちょっとしたことで遅刻したので決して不良と言う訳じゃないので───」

 

彼は言い切る前に止まってしまう。どうしたんだろうか?そんな事を思っていると突然彼は無言で私に近付いてきた。私は彼の顔を間近で見てあまりの可愛さに驚いてしまった。こんなに近くで見るとすごく可愛い。

すると突然眼鏡を外された。そして──

 

「会長、眼鏡をかけてるのも可愛いけど。眼鏡を外した会長も綺麗で魅力的だよ」

 

耳元で囁かれた。凄く気持ちいい声が耳を通り抜ける。そう思った瞬間、頬に何か当たった。そして、気付く。彼にキスをされたのだと。

 

「えっ!?」

 

「それじゃあ、縁があれば」

 

彼はウィンクをし、颯爽に去っていった。私はその後ろ姿をボーッと眺めていた。そして、我に返った時に物凄く悶えた。

 

 

 

◇◇◇

 

やっちまったよ。俺。完全に変態扱いされるだろう。というか生徒会長に通報されるんじゃない!?それとも、先生方に報告いって退学!?それともまさかのまさかで生徒会長のご両親に抹殺されるとか!?

………何もないことを祈ろう。後、今度あったときは全力で謝ろう。最悪、命を差し出さないといけないかもしれない。

 

「はぁ~」

 

溜め息をつく。

 

「ほぉ?天野、転入二日目に堂々と遅刻の上、私の授業に乱入した挙げ句溜め息と。……少しお仕置き、いやお死終期が必要かもな」

 

物騒な言葉に反応して視線を声がした方向に向ける。そこには見た目はロリ、体型もロリ、オールロリの担任様がいた。

 

「え?何故担任様が私の前にいらっしゃるのでしょうか?それに、物騒な漢字でお仕置きと言いませんでしたか?」

 

「気のせいだろう?それになぜ何故私が居るかって?此処が教室だからにきまっているだろう?」

 

俺はそう言われて周りを見渡す。なんと、いつの間にか俺は教室に着いていたらしい。それにしても、恥ずかしい。

 

「まあいいや、取りあえず放課後職員室な。後、天野席に座れ………って何つったってるん─────」

 

さっきの言葉使いとは全く別で随分と砕けた口調で担任様は俺に言ってくるが、今の俺には何も言葉が入ってこない。理由?さっきの会長の件にプラスし、今の状況。いーまーはー回レ回レ回レ回レ回レ回レ回レ回レ回レ。

 

 

この後、担任様のジャーマンを喰らい、唯でさえ狂っていた頭に衝撃が加わり、星が回っているのが見え、気絶して保健室送りにされた。

 

◇◇◇

 

「酷い目にあった」

 

保健室で目を覚ましたときは吃驚した。何故って?周りはもう夕日で綺麗に染まってた上に担任様の説教を約一時間聞いたからだ。

 

「はあ~本当に今日は厄日だ」

 

まあ、これ以上不幸が起きるわけ────

 

『選べ

─1「この後、教会に行き、三点倒立をしながら今日後悔したことを叫ぶ」

─2「この後、子猫にお願い事をされる全てを了承する。期限は今日だけ」』

 

1番の三点倒立をしながらってどう言うことだよ!?それに教会に懺悔しに行くならわかるけど、三点倒立って。それに2番の子猫って塔城さんの事だよな。なら、2番で良くね?だって俺って彼女に泣かせることしたらしいし。お詫びとしていいだろう。

すると、後ろから声をかけられた。

 

「天野先輩、お願いがあります」

 

「うん。いいよ」

 

「……あの。まだ、説明してませんが?」

 

「いや、塔城さんを泣かせたし。そのお詫びができるならと思って」

 

「……一応、説明します。危険なことなので嫌だったら断ってください。それに、もう謝っていただけたのでもう怒ってません」

 

ん?今、彼女『危険なことなので』って言ったよね?……非常に嫌な予感がしてきたんだけど。

 

「……今から堕天使がいる教会に殴り込みします。理由は、変態先輩がシスターを助けたいからです。その堕天使達は、そのシスターの神器を抜き取ろうとしているのでそれを阻止しに行くわけです」

 

やっぱり危ない橋を渡ろうとしてるじゃん。しかも、断れない。

 

「…だ、大丈夫だ。問題ない」

 

俺がそう答えると塔城さんは安心してホッとした表情をした。

しかし、何故戦力外の俺を連れて行こうと……はっ!?まさか俺を囮にこっそり教会に侵入。そして、シスター奪還。誰にもバレず、味方も相手も傷つかずという作戦!?……だとすれば俺の役は重要。いかにして教会関係者を足止めするか。クソ、俺になんでこんな重い役割を。

 

「……天野先輩、これをあっちの窓まで投げてみてください」

 

「え?……ああ、うん」

 

どうやって教会関係者を足止めするかを考えていた為、返事が遅れた。そして、塔城さんから投げてくれと頼まれたモノを見る。ダーツだった。何故ダーツを持ってるの?と考えてしまったが、あまりの深く考えず投げた。

「ありゃ、やっぱり届かなかった。ところでこれに何の意味があったの?」

 

塔城さんは何かを考えているのか怒っているのか。何故そう思うかって?だって、無言の無表情で見つめられてるんだぜ?

 

「……なるほど、わかりました。天野先輩は武器を持っているんですか?」

 

「いやいや、そんなもの一切持ってないからね!?」

 

武器ってやっぱり必要なんだ。もし、俺の演技が下手でバレたときに対抗するために持っていかないといけないのか。……この会話からしたら武器の支給が来るのかな?だとしたら、何にも使えないかも。……ヤバいもしかして俺バレたら詰んでるのか!?

 

「天野先輩は先に部室に行っていてください。私は用意があるので」

 

そう言って塔城さんは急いで何処かへ行ってしまった。

 

「俺の人生は此処で決まるのか?神よ教えてくれ俺は後何回死亡フラグを建てられる?」

 

エルシャ式の公式

死亡フラグを建てる×数=俺の生への希望の数

 

こんな公式を思い浮かんだ俺はどうかしている。死亡フラグの数だけ俺は生きる事を許される。そんな存在なのかな。自覚したくないけど結構フラグ建てたよな。主に死亡フラグだけど。そのたびに、へし折ってきた。

……あれ?こう考えると俺の存在意義って死亡フラグ?あはは、まさかね

 

「嘘だと言ってよ、カーミー」

 

 

『………………神は返事をしない。無視をしているようだ』

 

 

 


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