古代魔術師の第二の人生(修正版)   作:Amber bird

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第795話

 休日の朝、喜ばしき事かは不明だが僕の寝室にはエムデン王国の王都でも五指に入る巨大なベッドが鎮座している。側室と本妻予定と側室予定の美少女達と同衾する為にだ。

 これを制作した家具職人は何を考えたのだろうか?複数人と同じベッドで寝る事を前提に発注されたのだ。しかも依頼主は僕、公式には側室一人だけで成人後に本妻を迎えるのにだ。

 妾が複数いらっしゃるの?とか側室の予定が複数いらっしゃるの?とか、そう考えただろう。間違いじゃない、ジゼル嬢を本妻に迎えた後で三人を側室に迎える。多情な男と言われても否定は出来ないよな……

「快適な目覚めだな。僕は王都一の幸せ者だろう」

 基本的に定刻に目覚めるか少し早く目覚める。夜更かしをしても寝過ごす事は少ない。最近の贅沢な悩みは、寝返りが出来ない事かな。両手両足が柔らかくて良い匂いの幸せ拘束されているから。

 今回は右手がイルメラ、左手がアーシャ、右足がウィンディアで左足がニール、腹の上がユエ殿だ。六人で添い寝、贅沢極まりないがそれが良い、それで良いんだ。

 ユエ殿は昨日やって来た。ペリーヌ様の占いを聞いて屋敷に呼んだんだ。彼女を害する者達が蠢いている『居てはならない的な悪意、結果は入り乱れて複数、だが最終的には大した事にはならない』らしい。

 多分だが複数の未来は、妖狼族の女神ルナの未来選択肢の事だ。大した事がないのは、全ての選択肢の結果を女神ルナが最善になる様に『神託』として指示するから。

 その『神託』には僕の行動も必ず絡む筈だから、早めに聞いておきたかったから呼んだんだ。領地でも妖狼族達で守れると思うが、王都で僕の所ならば更に安全だから。

 因みにだが、フェルリルとサーフィルが護衛として同行し、僕と同衾したいと言ってユエ殿に結構な勢いで叱られてた。女神ルナの『神託』により彼女達との添い寝は未来永劫無し。女神ルナの神託は万能で最強だな。

 微睡みの最中に今後の行動の考えを纏める。クロイツエン領の反乱も鎮圧したので比較的余裕が有る。モンテローザ嬢については、バーリンゲン王国に逃げ込んだらしいから諜報部隊の報告待ち。

 留守居役としての仕事も順調、外交部門まで任されたが大陸一の大国に無理難題を持ち込む近隣諸国など居ない。お世辞と友好な関係を深めようってだけだから難しくはない。

 変な言質を取られずに現状維持で十分だな。アウレール王が帰国後に戦勝祝いとして謁見するから、その下地調整だけで良いんだ。バルト王国からのマジックアーマーの件も報告済み。

 回答は放置で良いそうだ。特に積極的に関わる必要も無し、やんわりと国王の方針で却下で良い。他の国についても大まかな対応は指示されたので大丈夫、でも外交の対応も大丈夫とかは無しで!

 アウレール王の凱旋帰国の後に、旧ウルム王国領の復興作業については待ったが掛かった。要望を纏める為には、新しい領主達が領地を確認し然るべき選定後に実行したい。

 つまり戦争で疲弊した農地を片っ端から回復させる訳にはいかなくなった。新領主達の力関係が働くって事だな、利害調整とは困ったモノだ。当座の食料支援が必要になる、購入量を増やすか?

「疲弊した領民の為の復興支援にまで、利害関係を絡めるなよ……」

 嫌になる、今直ぐに助けが必要なんだぞ。新領主が領地を調べて要望を出し、全て出揃ったら調整と言う名の派閥争いを始める訳だ。僕の草案は、アウレール王に届けたが保留扱いだな。

 アウレール王は自分が王都に戻るから調整期間の一ヶ月位は楽をさせてやるって事らしいが、一ヶ月後に旧ウルム王国領に三ヶ月程度の期間で復興支援に行くとなると、モンテローザ嬢の対応を誰がする?

 アウレール王は僕をバーリンゲン王国には極力絡ませたくないらしいが、今回参戦した対応出来る武闘派の連中は拝領する新しい領地の調査と掌握で手一杯だろう。序でに兵士達も疲弊してるし連戦は無理じゃないか?

「国王の決定に異を挟む事など臣下には無理、しかも配慮してくれてるから余計に無理だな。それに一ヶ月の猶予は戦勝祝い絡みで動けない、仕事は減るが参戦した者達から祝い事で招かれる」

 聖戦に参戦し勝利に貢献した者達も個別で戦勝祝いをする。当然だが招かれる、果たして一ヶ月で足りるのか?一日に複数掛け持ちとか、共同で開催とかしないと無理じゃない?

 しかしバーリンゲン王国め、何時までも絡んで来るし問題を引き起こしやがる。干渉出来る属国化でコレだ、普通に隣国のままだったらもっと酷かった訳だ。何をしても駄目な国だな、殿下達の苦労が容易に想像出来るよ。

 グーデリアル殿下とロンメール殿下の仕事ぶりは細かく報告書という形で知らされている。正直、ストレスが胃にダイレクトにクる酷さだ。集団見合いはバーリンゲン王国で行う事にして、下級官吏共は脅して送った。

 その彼等が死に物狂いで働いても、あの国の屑共は真面目に動かない働かない不正しかしない。役職持ちは厳罰に処し、下級官吏共を後釜に据えて入れ替えをしているのだが……

「国全体が腐ってる。貴族も役人も一部の領民も腐ってる、何をしても無駄みたいな疲労感。両殿下と奥様方は、ストレスマックスで病むんじゃないかな?」

 ロンメール殿下は頻繁に私信を寄越してくれるが、内容は愚痴しかない。分かる、僕も散々悩まされたから良く分かる。僕と同じ様に、パゥルム女王やミッテルト王女達に全力で縋り着かれているのだろうな。

 あの国の我が国に対して何をしても許される的な考えは矯正しないと、馬鹿な事を平気で繰り返し自滅に巻き込みかねない。勝手に自滅されても後処理が面倒臭いし、本当に迷惑な隣国だ。

 ロンメール殿下じゃないが思い出したら胃がキリキリと痛くなってきた。深呼吸を繰り返して気持ちを落ち着かせる。あの国から遠ざけてくれる、アウレール王の配慮は嬉しい。だが関わってしまえば、簡単に離れられる国じゃない。悪夢か罰ゲームか呪いの類(たぐい)か、最悪だな。

「現政権が崩壊、多民族国家だから次期政権を狙い民族間の戦争が勃発。群雄割拠の結果、生き残った国は政権を奪っても疲弊して国として機能しない。だから力有る貴族達は自分の領地で好き勝手して領民を虐げる。

それを討伐する力など政権には無く、直ぐに崩壊し群雄割拠が繰り返される。国は荒れ民は荒み難民が我が国に押し寄せる。そして責任の一端はエムデン王国に有るから援助しろと平気で騒ぐ。

国境付近に難民キャンプが乱立、治安が悪くなり疫病も発生。野盗と化した保菌者達がエムデン王国領に略奪に来るが簡単に撃退出来る、そして死体となった保菌者達の埋葬等で感染する危険が高まる。野晒しにすれば余計に感染率が高まるから……

何をしてもエムデン王国に迷惑しか掛けない、それを悪びれずに厚顔無恥で援助を強いる。いっその事、全てを焼き払えば?それは人道的に無理、モア教関連も半数は反対する。今思えばバーリンゲン王国からモア教は撤退させた方が良かったのかな?」

 嫌な事を考えていたら起きる時間になったらしいな。一人でブツブツ言うのもマイナス、反省しよう。部屋の外に僕等を起こしに来たメイドの気配を感じる。沈んだ気持ちを切り替える為に深呼吸を数回、彼女達の良い匂いを胸一杯に吸い込む。

 寝室の扉がノックされて、ヒルデガードがカートを押しながら入って来る。寝た振りをしていると、アーシャを起こしているな。アーリーモーニングティーの準備をさせる為だろう。彼女は仕えし、アーシャを溺愛している。

 イルメラ達も起き上がり身嗜みを整える為に退室する。アーリーモーニングティーは夫婦間の行いだから、未だ側室じゃない者達は同席出来ないらしい。最後に未だ寝ている、ユエ殿をニールが抱えて出て行った。

 さて寝た振りを続けて、アーシャに起こして貰うか。今日は一日を家族と過ごす安息日だから何をしようかな。

◇◇◇◇◇◇

「旦那様、起きて下さいませ」

 控え目な声で覚醒を促してくれる。未だ声掛けだけで身体は揺すらない、少し寝起きをゴネてみる。何度か声を掛けられてから起きた振りをする、小芝居じゃないよ。

 これも楽しいじゃれ合いみたいなモノかな。三度目の声掛けの後、身体を軽く揺すられる。控え目過ぎるから、普通なら中々起きないぞ。完全に起きた振りをして目を開く。

「うん?おはよう、アーシャ」

 唯一の側室殿がベッドに座り優しく肩を揺すって起こしてくれる。芳醇な香り、今朝はアッサムかな?目を擦れば、物凄く近い場所に彼女の顔が!もしかしなくても覗き込んでたのか?

 寝た振りはバレていたのかもしれないが、起こして貰うのが様式美みたいなモノらしい。旦那より遅く寝ている妻は居ないって、男尊女卑みたいな考え方だが一般的らしい。まぁアーリーモーニングティーは、本来は先に起きた方が用意する習わしなんだけど……

 両手を上げて欠伸をする。羽根布団にくるまれて暖かかった身体が、室温に触れて覚醒を更に促す。ベッドの脇にカートが置かれ、カップに湯気の立つ琥珀色の液体が注がれる。

「はい、旦那様。熱いので気を付けて下さいませ」

「うん、有り難う。今朝はアッサムだね」

 身体を起こしてベッドの上で紅茶を飲む。芳醇な香りに適度な渋み、最高級品質の紅茶を朝から楽しめるとは出世したものだな。アーシャも美味しそうに飲んでいるが、目が合うと優しく微笑んでくれる。

 幸せを実感出来る時だ、僕は人生の目標を殆ど達成した。後は成人式を迎え、ジゼル嬢を本妻として娶る。然るべき時期に、イルメラ達を側室に迎えれば後は彼女達と幸せに暮らすだけだ。

 結婚して直ぐに側室を迎えるのは醜聞が悪いから、然るべき時期だと一ヶ月以上は開けるべきだろう。多情じゃないし今迄待てたのだから、一ヶ月程度なら待てる。波風立てて醜聞を曝す必要は無い。

「今日は一日お休みですよね?何をなさるのでしょうか?」

「うーん、来客とかの予定も何も無いんだよな。強いて言えば屋敷で一日ゆっくり過ごすのが予定かな?家族で音楽会?錬金でプレゼント作成?昼寝はしたいかな」

 首を回して少し凝った肩を解す。やはり寝返りが出来ないと身体が固くなり凝るみたいだが、若い肉体は直ぐに回復する。首の後は両肩を回す、これで凝りは良くなった。

 ヒルデガードがカーテンを開けると朝日が差し込んで来る。弱々しいのは天気が曇りなのだろう、まぁ休みだし出掛けないから天気は気にしない。

 最近は晴天が続いていて乾燥しているから、恵みの雨になるだろう。屋敷の植栽の水撒きも大変だし、そもそも雨は嫌いじゃない。雨音って心が落ち着くよね。

「予定が無い予定ですか?音楽会は嬉しいのですが、ジゼルが相談したい事が有ると言ってましたわ」

「相談?珍しいね。まぁ最近は事件らしき事もないし、大したことじゃないかもよ」

 クスクスと笑う、アーシャを生暖かい目と言うか粘着質な目と言うか、言葉にすると表現が難しい表情をする、ヒルデガードを見て目を逸らした。

 彼女は、アーシャを溺愛しているからな。一般的な忠誠心とは違う何かが何かで怖い。表現出来ない独特の怖さ、病んでる訳じゃないが……変な方向に拗(こじ)らせた?

 昨日の内に屋敷に送られて来た親書や嘆願書は処理している。ハンナを雇用出来たのが本当に良かった、分業が出来るんだよ。政務の事は、ジゼル嬢よりも処理能力は高い。

 あと側室予備軍なる集団から引き抜いた古式ゆかしい左右縦ロールの髪型の、ウルティマも政務能力が高かったのは嬉しい誤算だ。彼女は諜報能力を見込んで引き抜いたのだが、普通に内政系の仕事も出来る。

 レイニースはハンナの助手として仕事を覚えさせているが『真実の目』のギフトを生かす為に、話術の鍛錬もさせないと駄目だな。家臣団も順調に育っている、良い事だ……

「朝食は少しお待ち下さい。私が一品用意致します。ハムとチーズのスフレです、料理を習い始めましたが漸く旦那様に満足して頂ける出来だと思います」

「それは楽しみだな」

 ハムとチーズのスフレか。オーブンを使った料理だが、出来立てを直ぐに食べないと萎むんだよな。貴族令嬢としては菓子作りは一般的な嗜みだが、本格的な料理となると微妙なのだが……

 だが練習していたと言うならば、美味しく食べるのが旦那の務め。作ってくれた菓子全般は美味しかったから、ハムとチーズのスフレも期待出来るだろう。妻の手料理、楽しみだな。

 む、そろそろ時間か。イルメラが身嗜みを整えて、僕の着替えの手伝いに来たみたいだ。イルメラも一時期はメイドの仕事は止めさせてはいたが、本人が物凄く寂しそうだったので僕が折れたんだ。

「では三十分程お待ち下さい。焼き立てを直ぐに食べて頂きたいので、タイミングを合わせて呼びに向かいます」

「いや、食堂で待ってるよ」

 出来立てを振る舞う。つまり朝食は大人数でなく少数、僕と来客のユエ殿、アーシャにイルメラ、ウィンディアにニールの六人?いや、添い寝はしなかったが、クリスを含めた七人か?どちらにしても楽しみだな……

◇◇◇◇◇◇

 一品でも愛する側室の手料理を食べられたので大満足の朝食だった。大貴族の側室が料理を振る舞うのは、貴族的には微妙だが無い訳じゃない。家庭内の話で公にしなければ良い。

 まぁ今の僕に正面から苦言を呈する事が出来る者が少ないから可能な事で、少し前の僕の立場だったら避けてたかな。エムデン王国での地盤固めは順調だが、排除した官吏達からは当然だが嫌われた。

 ニーレンス公爵が上手く処理するとの言質は書面で貰っている。人事権を任されたからには、罷免した連中の後始末は完璧に行うそうだ。事後処理じゃなく後始末って言葉が怖い、穏便に済ませて欲しい。

 ジゼル嬢が来る前に、ユエ殿から女神ルナの御神託の確認をする為に執務室に呼んだ。同席するのは同族である、フェルリルとサーフィルの二人だけ。

 他宗教の神の御神託を他の者に聞かせるのは微妙だから、人払いをしている。僕は敬虔なるモア教徒なのだから、他宗教の女神の御神託に関係が有るとか突っ込み所が満載だよ。

「女神ルナ様は、私達妖狼族に迫る危機について幾つかのパターンが有ると言われましたが……リーンハルト様の行動により未来が変化し続けて、殆どの危機は回避されたそうです」

 ドヤ顔のユエ殿に、憧れを見る様なキラキラした目をするフェルリルとサーフィル。良く分からないのだが知らない内に、僕が彼等の危機を回避したって事か?

 ペリーヌ様の占いの結果を聞いてから動いた事って何だっけ?宰相みたいな内政関連の他には、モンテローザ嬢絡みか?アヒム侯爵と派閥構成貴族達が妖狼族迫害の関係者だったのか?

 妖狼族を害するのは人間至上主義者達だと思っていたが、奴等がそうだったのか。反乱に荷担した連中は殆ど捕縛するか討ち取ったが、尋問の結果報告に思想の項目は有ったっけ?思い出せないや……

「何故、僕の行動で妖狼族の未来が変化するの?」

 女神の御神託を直接授けられる稀有な巫女、ユエ殿ならば詳細も聞かされているだろう。でも確か満月の夜にしか御神託は受けられないって聞いてたけど、次々変わるって何度か御神託を聞いたのかな?

 妖狼族と女神ルナの事は実は殆ど知らない。根掘り葉掘り聞くのも悪いかと思ったのと、他宗教に強く干渉するのは悪いかと思ったんだよな。深く関わると改宗しろとか言われそうでね。

 モア教の教皇様の件も有るし、他宗教に関わり過ぎてモア教との関係悪化を恐れたのも有る。何たって女神ルナ本人に直接聞ける巫女が居る、モアの神の御神託も有るが詳細は公表されてない。

「エムデン王国の中枢に巣くっていた人間至上主義者達を次々と罷免し力を削いで頂いた結果、彼等の企みの殆どが頓挫しました。もう彼等には、リーンハルト様に庇護されている私達に手出しする力は無いそうです」

「そっちか!」

 王都で王宮に仕える官僚か官吏達は、領地を持たない法衣貴族であっても権力を握っている。尊大な自尊心を持つ彼等が、人間至上主義に傾倒するのは有り得る。同じ人間だって身分差で見下す連中だ。

 その中でも武力行使をしようとした愚か者共を閑職に追いやり、最終的には辞めさせた訳だ。実行犯は権力を失い、妖狼族を害する計画は頓挫した。だが無能な連中を排除しただけで、有能な連中は残っている。

 王宮内で働いている人間至上主義者の官僚や官吏達が、何食わぬ顔で僕の顔色を窺い機会を狙っているのか。思想チェック、ジゼル嬢とリゼルに頼るしかないのだが奴等に接触させる危険は犯したくない。

 内政と軍事の両方の中枢で仕事をしなければ分からなかった事だ。宰相の真似事を辛いと思っていたが、まさかこんな結果になっていたとは驚いた。これは、アウレール王には感謝が必要だな。

「女神ルナ様は、リーンハルト様の功績を認められて珍しく妖狼族以外の未来の助言をしました」

「僕個人の未来について、女神ルナが助言をしてくれた?」

 その言葉に姿勢を正し真面目な表情になった、ユエ殿を凝視する。妖狼族の女神が人族の僕に未来の助言をしてくれた?神の言葉を間接的にとは言え授けられるのか?

「バーリンゲン王国に悪意の芽が産きました。その悪の華が咲くのは四ヶ月後、早めに摘み取る事は駄目だそうです。リーンハルト様は、我等を率いて悪の華を刈り取る事が最善。それと精霊の力を借りる事になる、彼等を使役する事が最善への近道。そう女神ルナ様はおっしゃいました。不思議ですね、精霊などエルフ族以外では使役など出来ないのに……」

 うわぁ?流石は女神、僕が精霊魔法を学んでいる事がバレてるよ。やはり人間如きが神様には敵わない、だが妖狼族を優遇する限りは分かり易く力を貸すって事か?

 バーリンゲン王国に悪意の芽、モンテローザ嬢の事だ。悪の華が咲くのは、エムデン王国に対して行動を起こす事。つまり大規模な反乱を起こす、だが早期に鎮圧は不可。

 四ヶ月後か、旧ウルム王国領の復興は早めないと間に合わない。だが、アウレール王やザスキア公爵達に復興を早める理由は言えない。どうする?どうしたら良いんだ?

 


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