まいづる肉じゃが(仮題)   作:まいちん

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第142話 絶望の向こう側にある光

たとえ、すべてが絶望に満たされた世界であったとしても、たった一つの希望さえあれば生きていける……。

 

信頼し尊敬し、そして……愛していた存在を失った。希望など何もない世界にあろうとも、ほんの僅かな希望を見いだすことができれば、こんな世界でも生きていける。……否、生きなければならないのだ。一番大切な人の意志を継ぐために。それが扶桑にとって、唯一縋る事のできるものだった。……はずだった。

 

永末から配布された薬品により、艦娘達が囚われていた洗脳状態は快方へと向かっている。閉ざされた思考が解放されると、新たな発見がある。いや、最初から知っていたはずの事を忘れてしまっていた、ということだろうか。

遠征艦隊の艦娘達から、様々な「失われた」はずの記憶が蘇って来ていたのだ。

 

その中の一つが、みんなに大きな希望と喜びを与えることとなる。それは、とてもとても重要な、そして、どうして忘れてしまっていたのか信じがたいほどの事実だった。

 

かつて……。

 

いくつかの領域での深海棲艦との戦いで轟沈したと識され記録されていた艦娘達が、実は沈んでいないという事が思い出されたからだった。

 

彼女達は記録上【轟沈】とされたが、実は生存しており、しかも意図的に艦隊から外されてどこかへ隠されていたのだ。……何でこんな大切な事を忘れていたのだろう。皆が驚き呆然とした。

そんなこと、ありえない。信じられない。口々にそう言い合ったものだ。そして、結論づける。確かに、艦娘達が緒沢提督との記憶を失ったのは、敵の記憶操作によるものだろう。しかし、轟沈したはずの艦娘が生きているというこの件を忘れていたのは、敵勢力による記憶操作によるもので無いことは明らかだ。何故なら、こんな国家の根幹に関わるような事案を軍内部の敵勢力が見過ごすはずがないからだ。これは国家に対する重大な裏切り行為であり、知っているとしたら見過ごすはずがない。そして、ことはそれだけでは済まされない。人類のために艦娘を与えてくれたモノ達への反逆と見なされる危険性さえあるのだから、事実を隠蔽することなどありえない。

 

しかし、彼女達は【轟沈】したことになっている。

 

そう、これが虚偽だったとしたら……こんな事ができる存在は、ごくごく限られている。

記憶を取り戻した扶桑にとって、その解答にたどり着くのは容易だった。これは今は亡き緒沢提督による、艦娘に対する「強制命令権の発動」による命令に間違いないのだ……と。

すべて、何らかの目的を持ってなされた提督のご意志なのだ。何か大きな目的を持ってそれはなされたに違いない。この行いがどれほどの危険を伴うことか想像もつかない。その代償を払ってでも為さなければならない事があるのだろうか? 今となっては、提督が何を為そうとされたのかは想像するしかない。

 

しかし、事実は事実だ。経緯はともかく、明らかにされた事実については、艦娘達みんなが心から喜んだ。特に大井は興奮しすぎて、感情を制御できないらしく、どうにもならなかった。それはそうだろう。あんなに仲の良かった北上が沈没したと聞いた時の彼女の絶望ぶりは、見ている方が可哀想になるほどだった。見かけ上立ち直るだけでも相当な時間が掛かったのだから。

鎮守府の医療班の中では、彼女の記憶全削除さえ検討されるほどの重症だった。仲間の艦娘が轟沈することは、例え軍艦としての運命であるとしても、皆にとって衝撃であり悲しい出来事である。それは当たり前だ。けれど、大井にとっての北上は、そんなレベルの存在では無かったのだ。

 

早く逢いたい。逢いたい逢いたい。ううん、……例え逢えなくても我慢できるわ。北上さんが生きている事が分かっただけでも幸せだわ。生きていればきっと逢えるもの。今はその事実だけでも幸せだわ。

そう言って涙ぐんでいる彼女を見て、みんなももらい泣きしてしまった。失ったはずの仲間が生きているなんて、これほど嬉しい事は無いだろう。仲の良かった艦娘を、艦隊を無事待避させる為とは言え見捨てて撤退したという記憶は、ずっとみんなの心の中にあり、その光景を思い出し苦しんできていたのだ。

 

それが事実で無いと分かった時の喜びは、扶桑だって同じだ。ただ嬉しかった。

 

これまでの戦闘によって沈んだと記録されていた艦娘のほとんどが、実際には沈んでいない事をみんなで認識することができたのだ。

 

では、生きているはずの艦娘達はどこにいるのだ? 

当然、次に行き着く疑問だ。しかし、その答えを知る艦娘は、いなかった。それでも、死んだはずの仲間は生きているという記憶だけは、明らかに事実なのだ。それがどれほど艦娘達に希望を与えたことだろうか。しかし、この事実が外部に暴露されれば、その艦娘達の身に危険が及ぶことになる。国家に対する……、否、艦娘という存在勢力への裏切り行為でしかないからだ。彼女達は国家からも、他の艦娘達からも追われる立場になるかもしれないのだから。

 

そして、恐怖する。

冷泉提督は、それを探るために送り込まれたのではないか? という疑念。

 

記録を辿るだけで分かるけれど、舞鶴鎮守府における艦娘の損失率は、ある時期を境に他の鎮守府よりも多くなっているのだ。それは、提督が意図的に艦娘を【轟沈】させ始めた時期と重なる。その不自然さを軍部が知ることとなり、彼を送り込んだ可能性は否定できない。

確かに彼は、これまで扶桑の知っていた提督とは異なっていて、どちらかと言うと少し変だった。軍人らしくも無いし、頭の回転も鈍そうで、贔屓目に見ても華々しい経歴からは想像できない愚鈍さを持っていた。着任して早々の段階で、扶桑にあえて秘密を明かすような真似をした事も今となっては、あまりにも不自然な行動としか思えない。結果論とはいえ、意図的に秘密を小出しにして、扶桑を取り込もうと試み、ある程度の成功を収めていたのは事実。緒沢提督の存在の記憶があったから、彼に取り込まれることはなかったけれど、それさえなければ他の艦娘と似たような状況になった可能性さえある。

警戒して一歩引いた立場で彼を監察をしていたけれど、彼はこれまでの提督とは異質であり、何を考えているのか読み取れない事が多かった。何も考えてない脳天気さ、生来の愚鈍さと思えば気にもならなかったのかもしれないけれど、感がそうじゃないと警告していた。彼は、どこか掴み所のない所があり、懐の深さもあった。あまりに大きすぎて、それが怖いと本能的に感じて近づきすぎないようにした部分もあったのかもしれない。ただ、敵に回すと危険であると本能が告げていたのは事実。僅かな偽装の解れを見過ごすような男では無いことは、すでに知っている。秘密の暴露のため、もう手を打ち始めている危険性さえある。

冷泉提督に対する感情は艦娘によって様々だったけれど、ここにいる艦娘の感情は皆同じだ。彼と敵対する立ち位置になった今は、危険な男でしかないという共通の認識を持っていた。ゆえに、その危機感は艦娘達に結束を促すこととなった。

 

警戒しすぎるに超したことはない。そして、事は急がねばならない……と。

 

 

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しかし……。

 

あまりにも急な遠征の報告を受け、相当に慌ててしまった。なんとか作業予定を切り上げて、金沢港まで永末はやって来ていたのだ。このご時世、自家用車で移動するというだけでも、各機関に根回しが必要になり、いろいろと大変な思いをしてしまった。単独行動していたら、まず不可能だろうな。こんな時、組織に属している方が強みが発揮できるものだ。上の連中をなんとか説得して、準備させた。本来ならぶち壊してしまいたい組織に頼らなければならない現在の自分の立場を嘆きたくなるが、利用できる物は徹底的に利用しないと損だと納得させる。奴らだって自分を消耗品のように使い潰すつもりなのだから、お互い様だ。今はそう思わせておけばいい。やがて、すべてをひっくり返してやるのだから。

見えてきた明るい未来というものに、少し力づけられる。

 

遠征艦隊の元に現れた永末は、すぐに艦娘達の変化に気付くこととなった。勿論、不知火も一応この場にはいる。虚ろな瞳で遠くを見つめているだけで、永末を見ても何の反応も無い。ただそこにあるだけの存在……。少しだけ可哀想になったが、それ以上は考えない事にした。今はそれどころではないからだ。

 

永末は再び艦娘達に注意を向ける。

彼女達の間に、どこか浮ついたような、普段とは異なる空気を感じ取ったのだ。それは、たとえ隠そうとしても、すぐに分かってしまうような物だ。内からあふれ出す喜びを隠しきれない……といった感じに例えたらいいだろうか。

もっとも、彼女達は、永末に隠し立てするような事は無くなっていたのだけれど……。永末は、艦娘達の信頼得るために努力は惜しまなかったつもりだし、信頼を勝ち得ていたと自負していた。これから大事を為す同士なのだから、当然のことなのだが。

 

永末を迎えた扶桑は、一堂に集まった艦娘達を見回し、意志を確認する仕草を見せる。艦娘達は同意の意思を現す。そして扶桑は彼女達に頷くと、永末に向かって、にこりと微笑んだ。

 

……相変わらず美しい。その姿に思わず見とれてしまう。

 

永末の思いに気づくことなく、彼女は興奮を抑えるようにしながら静かに告げた。想像だにしなかった驚くべき事実を。

かつて、轟沈した事になっていたはずの艦娘達が、生存している事実を。そして、彼女達はどこかに隠匿されているらしい事を。

 

それを聞いた永末は、必死になって自己の感情を制御する。思いもしなかった事実。それは、運命の歯車が急激に回り始め、しかも、永末に運気が向いてきていると実感せざるをえなかった。飛び上がって喜びを爆発しそうになる自分を制御する。

 

現状の艦娘だけでは、戦いを始めるには、まだまだ戦力不足だと思っていた。永末の望みを叶えるためには、まだまだ数が足りない……と。それをどう解決するかが悩みの種だった。しかし、轟沈したはずの艦娘が生きているというのなら、これは僥倖だ。

永末にとっても多くの見知った艦娘が生きている。このことは、冷徹な損得勘定を抜きにしても、猛烈に嬉しかったのも事実である。

 

いつも司令室で顔を合わせ、個人的な話もしたことがある艦娘達が、ある日を境にいなくなった……。戦死した。戦場に散ることは皆が覚悟していることであり、戦争であるのだから当たり前の事だ。けれど、やはり近しい存在が永遠にいなくなることは辛いのは当たり前。それが実は生きていてくれたなんて……。

そんな思いを感じながらも、冷静に行動をしようとする。喜びの表情といった形を見せつつ、仲間が生きていたという安堵の表情を浮かべるように試みる。

「そうですか。……それは良かった。みんなが生きていて良かった。みんな、良かったですね」

と、感慨深げに呟く。勿論、それは本音であり、しかし虚偽でもあった。この喜ぶべき事実をいかにして自分にとって有利に進めることができるか。それこそが最重要であり、艦娘達にも知られてはならないことだったのだから。

 

「すると、誰が生存しているかを知る必要がありますね。そして、生存している彼女達が今、どうしているかが気になりますね。行方不明となった艦娘の行き先を知ることは、私達の今後にとっても、非常に大事な事だと思います」

永末や艦娘を含め、永末の属する勢力の同志達が最優先で知る必要のある事実である。誰が生存しているのか……。戦力は多い方が良いに決まっているのだから。

誰が沈んでいないかについては、艦娘達からすぐに回答は得られた。軽巡洋艦北上を含め軽空母千歳、重巡洋艦衣笠その他軽巡洋艦、駆逐艦、潜水艦を含めて全部で8人だったのだ。これだけの艦娘を隠匿しているなんて、よく発覚しなかったものだと感心させられる。艦娘の損失数が増加していて、深海棲艦の本格攻勢が始まったのか? と一時話題になったことを思い出した。あの時は、単純に敵の戦力が増強されたために苦戦しているとしか思っていなかったのだが、実際は裏切り好意が始まっていただけだったなんて。誰も気づけなかった事がある意味情けなくもあった。

 

「では、彼女達は何処にいるのでしょうか? これだけの数の艦娘を気づかれないように隠しておくことができる場所なんてあるのでしょうか? 私にはすぐには思い当たりません。皆さんに心当たりはあるのでしょうか? 緒沢提督から何か聞いていたことがあったりするのでしょうか? 何か思い出した事は……」

そう言って見回しても、反応のある艦娘は一人もいなかった。そこまでは記憶が戻っていないのだろうか? ……いや、隠匿した艦娘の居所を知る者は、極力絞り込んだ方が良いに決まっている。裏切りを画策しているのだ。そんな秘密を共有するには相当な信頼関係が必要だ。緒沢提督もそう考えているはずだ。来るべき時までは、知られる訳にはいかない秘密だからだ。艦娘を意図的に自己のために隠したなんて事が発覚したら、彼もそれどころか日本政府だって無事ですくか分からないような大スキャンダルなのだ。そんな秘密を共有できる存在が緒沢提督にどれほどいたかは全く分からない。永末にさえ秘密にしていたのだから、それを知るチャンスのある存在などほとんど無いと言っていいくらいだ。

 

しかし、現状の舞鶴鎮守府離反艦だけでは、永末の斃すべき敵に対抗するには数及び質共に心許ないことは事実。それでも、もし消息を絶った艦娘たちをこちらの勢力に含めることが叶うならば、一つの鎮守府クラスの勢力とすることができるのだ。これは絶対に手にしなければならない。

 

「今、私達に求められるのは、隠匿された艦娘達の居場所です。緒沢提督亡き今、それを知る者はいないかもしれない。けれども、何が何でも彼女達の居場所を突き止めなければならないのです。亡くなられた提督の御遺志を継ぐためにも……。ですから、皆さん、どんな小さな事でも良いです。何か手がかりになるような事を思い出すように、がんばってもらえませんか? 」

訴えに戸惑うような表情を見せる艦娘達。

 

「私達だって、思い出したい。みんなが何処にいるか知りたいケド。何度も思い出せないかっていろいろとやってみたけど、無理だったの。無理、想像もつかないわ」

村雨が諦めたように呟く。

 

「私だって思い出してから必死に思い出そうとしたけど、全然だった。北上さんの姿はいくらでも思い出せるのに、どこにいるか……全く思い出すこともできないの。私、本当に悔しい」

大井が苦しそうな表情を見せる。あれほど仲の良かった北上の生存を思い出したのに、会えない悔しさがにじみ出ている。

 

「こんな大それた事をするくらいだから、提督は相当の覚悟をしていたはずです。もしも軍部に知られたら、自分の身が危ないことは重々承知していたはず。それほどの秘密を共有する人なんて……」

そう言って祥鳳は、扶桑を見た。釣られるように他の艦娘達も彼女を見る。

 

秘書艦としていた扶桑の記憶を手繰るしかないのではないか、という意見が出るのは当然の事だ。

 

今回の事を、明らかに機密中の機密。こんなことを緒沢提督が誰にでも話すはずが無い。打ち明けるとするならば、秘書官である扶桑しかありえない。けれど、彼女自身も覚えていないようにしかみえない。

永末は躊躇してしまう。彼女の記憶を強制的に取り戻すには、現在使用しているものより更に強い薬を使用する事にならざるをえない。しかし、それは扶桑に強い負荷を掛けることとなり、正直な所、危険だと思う。できれば、現在の薬品を使用して、時間をかけてゆっくりと思い出させる方法がいいと思う。……しかし、何時、敵である冷泉提督に知られるかもしれない状況。我々に時間は残されていない。それに、艦娘達の生存に関する事実を香月達に伝えているのだ。本来なら隠しておきたいけれど、彼らの力に頼らなければならない現状においては、最低限の情報を伝えておかざるをえないのだ。

 

この新たに得た事実も、彼らに伝えた。伝えざるを得ないからだ。

そして、彼からの指示は、すでに来ている。

 

いかなる手段を用いても、戦艦扶桑より行方不明となった艦娘達の居場所を思い出させるように。

 

決定事項として命令が来ているのだ―――。

彼らからすれば当然の事だろう。それを知ることは永末の目的にも合致する。しかし、扶桑を愛している彼にはそれを無理強いできない。彼女が苦しむ姿など見たくない。できることなら、これ以上の無理はさせたくない。そんな気持ちに囚われ、たとえ目的の為とはいえ、彼女に対してだけは冷徹になれないのだ。

ずっとずっと大切に思っていた存在。すぐ近くにいながら、手が届かない遠い遠い存在。まるで天使のような存在だと思っていたものが、ある日突然、自分の側に降り立ち、微笑んでくれた。その笑顔をなんとしても守りたい。いつまでも、できることなら永遠に大切にしたい。

けれど、ここで香月達に刃向かう事はできない。今ここでこの役割から外されるわけにはいかないのだ。そんなことになったら、全てを……否、全てなんて欲しくない。扶桑さえいれば、何もいらないとまで言っても良いのだから。しかし、逆らえば扶桑を失ってしまう事になる。それはできない。認められない。

だから、言葉が出てしまう。

 

「扶桑さん……。私は無力だ。何も出来ない。ただただ、あなたに頼るしかできない。すみませんすみません」

言葉は呻き声にしか聞こえなかったかもしれない。けれど、思いは彼女に通じたようだ。

 

「永末さん……。私に協力させてください。私の記憶の中に消息を絶った艦娘達がどこにいるか、知りうることができるのならば、是非とも知りたい。これは、緒沢提督の意志を継ぐ私達の為に必要な事なのです。そして、今、私達に残された時間は少ない。手段を選んでいる暇はありません。それは、あなたもご存じのはず。危険は承知の上です。是非、私にも協力させて下さい。みんなの、艦娘達の未来のために」

真剣な表情で永末を見つめる扶桑の姿を見、全身に衝撃が走る気がした。彼女は自分を信じ、委ねてくれるのだ。そして、みんなを守るため、どんな危険をも受け入れる覚悟を見せてくれた。

 

永末の心から躊躇というものが消えていく。より強い薬品による覚醒を促す……。どれほどの危険が伴うのか、それは誰にも分からない。けれど、この困難を乗り越えない限り、自分と扶桑、そしてここにいる艦娘達に未来はないのだ。なんとしてもやりとげなければならない。

そして、どんなことが起ころうとも、扶桑を守ってみせると決意を新たにした。

 

「やりましょう」

永末は頷いた。

 

 

 

 

 


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