世界観とヒロインが好きすぎて、生きるのが辛いレベル。
マジでキュンキュンしてます。
この気持ちが何なのかは不明なのですが、ヒロインと言うよりはやはりあの世界に対する強烈な憧れでしょうかね。
彗星のガルガンティアの二次小説無いっぽいんですよね、残念ながら。
誰か書いてくれないかな〜僕が書いちゃおうかな〜(ちらっちらっ
「よし、言うぞ。頼むぞ。いいな?」
『ま、実際は彼女達のためなんだからこっちから頼むんじゃ無くて、向こうから頼むべきなんだけどね。』
「・・・言われて見れば。でも、どんな理由があれ女の子の体を触る場合ってこっちが、へりくだらないといけない気になる不思議。」
『分かるような・・・分からないような。女の私に言われても、ちょっと実感沸かないかなぁ。』
響は深呼吸をして気を落ち着ける。
そしてなのはとフェイトと戦い合っている闇の書。もといヤミちゃんに話かけようとする。
「闇の書さんっ!!
こんなのはやてちゃんはきっと望んでないよっ!!」
「そうだっ!はやては優しい子で・・・」
「お前達もその名で私を呼ぶのだな。」
なにやら白熱した討論も繰り広げていた。
ちょっと前に知り合ったくらいの仲ですよね?貴方達。
その割にはやたらとはやてのことを分かったような―――慣れ慣れしいやつらだなぁ。
と思わずにはいられない響である。
ま、そんなのはあの娘の性格からしてあまり気にしないだろうが。
そして闇の書と言うそのまんまで呼ぶのはどうなんだろうか?
せめてヤミちゃんと親しみをこめて呼んで上げるべきだろう。
ゆえに。
「ヤミちゃん、ヤミちゃん。」
「貴様らとも話すことは何も無い。主の望みゆえ、早々に消えて―――は?
ぐっ!?」
「あ。」
響が親しみを込めて呼んだせいか、ヤミの動きが一瞬とまり、そこになのはが放ったブレイクシュートがぶち当たる。
今までで一番のヒットかもしれない。
なのはも牽制として放った一撃がクリーンヒットするとは思わなかったのか、意外そうな声を上げた。
「その・・・後生の頼みがあるんだ。」
「・・・聞く義理は無い。」
響の言葉を寄せ付けずに再度二人に向き直るヤミ。
もちろんこの程度でへこたれる彼ではない。
今までの境遇や処遇に比べたら軽くあしらわれる程度、むしろそっけないとはいえ返事をしてくれただけでもありがたいというものである。
「はやてのためになることだし、ヤミちゃん・・・君のためでもあるんだ。」
なのはとフェイトも響の話に耳を傾ける。
なんとなく話をするムードになったため、ヤミも攻撃を止めた。
何よりも主はやてのため。
それがどれほどのもので真偽がどうであるにせよ主のためというならば彼女は聞いておかなくてはなるまい。
「・・・君のレアスキルで私の自動防御プログラムの書き換えを・・・と言ったところか?」
「っ!?」
意外なことにこれからしようとすること。
そして、おっぱいチートのことを知っている。
が、これは何も不思議なことではない。
「知っているさ。守護騎士がはやてを愛しく思えば私も愛しく思う。それと同じように守護騎士が新たな知識を得れば私も新たな知識―――記憶を受け継ぐ。
守護騎士は闇の書の一部。その一部のフィードバッグを闇の書を操(く)る、管制人格たる私が受けるのは当然のことだろう?」
「じゃあ・・・」
響の顔が希望に溢れる。
別に説得する必要がなくなったからとかではなく―――いや、確かにそれもあるのだが―――やはり一番はおっぱいを揉ませてくれないか?などという言葉を他の人間が居る中で使うことである。
ところが。
「悪いが、無理な話だ。」
「ど、どうして!?」
「見て分かるだろう?
私にはまず持って二人を殺すという使命が・・・主の願いがある。」
「いや、それは―――」
他の人間が謀ったことで、とワケを話そうとしたが。
「真偽など重要ではないのだ。
私にとっての主の願いが何であるか?それが最重要であるためにな。」
「だから、あの2人じゃないし、こういう分かった風なことを言うのは―――厨二くさくて嫌なんだけど・・・そんなことしても、はやてはきっと後悔に・・・」
常識的に考えて9歳児の女の子が、いくら家族を殺されたからと言っても9歳で人殺しになればそれから先、どんな風に精神に影響を与えるかは未知数。
止めておくのが無難だろう。
いざとなればシグナムたちは生き返らせることもできるわけだが、2人の場合はそうはいかない。
「何度も同じことを言わせないでくれ。
もう一度言う。
私にとっては主の願いが第一なのだ。」
しかし、そういった懸念はしょせん“予想”であり“こうだろう?”という予測でしかない。
もしかしたら殺さないことで逆に“あの時、復讐していれば良かった”という後悔を生むかもしれない。
ゆえにただただ忠実にヤミは主の願いをかなえる。
不幸にまみれる中、せめて主の願いだけはかなえるべく。
不器用なデバイスだからこそ。
「んじゃ、とりあえず!!
とりあえずおっぱいを揉ませてくれないか?
それで―――」
響は考えた。
おっぱいを揉んでなんとか自動防御の修復。
それとはやての精神的なダメージの治療。
これをすれば取り込まれたはやては戻ってきて、さらには冷静になったはやてならば復讐も止めにしよう。そう言う可能性が高いと見て提案するが。
「それも無理だな。」
「どうして!?」
「簡単な話だ。私は狂っている。止めようと思って止められるものではない。すでに半分は暴走しているようなものなんだ。」
『そこを気合で止められないの?』
「同じ融合騎の割には人間くさいことを言うな。アイシテル。
いや、純正の融合騎では無かったか。―――いや、然したる問題でもないな。
・・・私はプログラムだ。
熱血や根性でどうとなるものでもない。」
『・・・そんなこと無いと思うけどね。それにこのままじゃ結局、主のはやては貴方の暴走に巻き込まれて闇の書に取り込まれちゃうわけだけど・・・それでいいわけ?』
「・・・良い、悪いではない。
もう一度言おう。私はプログラムだ。
だから・・・どうしようもない。」
『だから、響のおっぱいチートでっ!!』
「・・・。それで直るという保障もあるまい?」
『貴方・・・似たもの同士ってことかしらね。』
目の前の漆黒の翼を持つ彼女の思惑に気づいたアイシテル。
アイシテルの言うとおり、おっぱいチートを試すだけの価値はあるはず。
それが主のためであることも、もちろんヤミは理解している。
しかしその希望を享受しないのはおそらく。
響とアイシテルの身を案じてのことであろう。
自分達のために。
直るかどうかの保障もない賭けに、死ぬかもしれない博打をうたせるわけにはいかない。
今の自分は暴走しているため加減が効かない。
さらには改造された防衛プログラムとて抵抗の一つや二つはするだろう。
今なら響達を逃すことは出来る。しかし、暴走した防衛プログラムが自身を消されると気づいて響たちを完全に敵視しないように。
そう考え、彼女は響達を
アイシテルはそう感じた。
響も特別鋭い人間ではないので、アイシテルほどではないがそれでも言葉の節々に違和感を―――自分達を気遣う―――感じていた。
なんというか、主であるはやてと一緒でとても良い子のようである。
何がプログラムか。
熱血だ根性が無いだとか。
もっといいものを持っているではないか。
とはいえ。
とはいえである。
確かにヤミの懸念はもっとも。
ただの魔法図鑑のようなものだった夜天の書が、今ではなんの生産性も無い、ただ悪意を撒き散らすだけの兵器と化している。
外からのアクセスは不可能。
仮にしたとして、ここまで変な改造をした人間がそこに何の対策もしてないとは考えづらい。
アイシテルとてデバイスである。
やはり第一は自分のマスターであり、好きな(親愛と言う意味で)男の子であり、ほうっておけない相棒であり。
そんな響が一番大切だ。
彼女の心境に気づいたところで、響が死ぬ可能性が大きくなる以上あまり勧めたいことではない。
やはりおっぱいチートでヤミを救うのは諦めるべきか。と思う。
どの道この世界は物語が基盤だ。
ここで自分達が無理せずともそのまま放っておけば万事上手く行くだろうとも思う。
何よりも相手が悪い。
あの力が響に向けば確実に死にかねない。
どう考えても、この場の人間が総出でかかったとしてもヤミが負けるようなビジョンは思い浮かばない。
退く事を響に勧めようとしたところで
「アイシテル・・・なんとかおっぱいを揉むための作戦を考えた。
俺・・・かなり冴えてるかもしれない。」
その言葉にハッとする。
いけないとかぶりを振るアイシテル。
彼女は知らず知らずの内に逃げの思考に入っていたようだ。
逃げることを正当化していた。
それだけ相手が強大で、なおかつ自分が気圧されていた。呑まれていたことを意味する。
そうだ。自分達に撤退の二文字があっても彼女の邪魔をしないという選択肢がないことを思いなおす。
なんだかんだで響にとってはやては大きい存在だ。
それが異性的な意味であるか、親愛的な意味であるか。
それは響しか知らぬことであるが。
どちらにせよここで彼女を見捨てるなんてことをすれば、恐らく響は今までに無い心の傷を負うはず。
それはアイシテルの望むところではない。
なんだかんだであのビビリで情けない響が多少の命の危険があっても頑張ってきたのは自分が居たからのだ。
うぬぼれではなく、事実そうだろう。
だからこそそんな自分が弱気になってどうするのかと?
仮に逃げるにしてもそれは逃避からの逃げではなく、戦略的な逃げでなくてはならない。
まだ頑張れる。
頑張る価値はある。
アイシテルは自分に激を入れた。
『響のクセに生意気ね!』
「なんでっ!?」
さぁ、ラストスパートだ。
☆ ☆ ☆
『え・・・本気?』
「おうっ!」
『・・・まぁいいんじゃない?』
「よしきたっ!!」
響が考えた作戦はちょっとした出来事から発見したヤミの
「結局やるのか?
・・・主の望みに含まれるところではないのだが・・・邪魔するとあれば致し方あるまい
恨むならば主ではなく私を恨んでくれ。」
「いきなりでなんだと思うが・・・俺は・・・」
響が作戦を開始した。
その作戦とは。
「ヤミちゃん・・・いや、夜天の書でいいのか?」
「・・・ああ。それとそのヤミちゃんというのはなん―――」
「俺は・・・ヤミちゃんが大好きっ!!」
「はぁ?はあっ!?」
イキナリの響の告白に叫び声をあげてフリーズするヤミ。
少し赤面しているのが可愛らしい。
これが響のヤミの弱点をつく作戦。
彼女自身は弱点が無いと言っていたが、先ほどヤミちゃんと意外な呼び方をした際に、彼女は一瞬動きを止めてなのはのブレイクシュートをまともに喰らっていた。とはいえバリアジャケットに阻まれ大したダメージではなかったのだが。
これは彼女が響と同じく、人から優しくーーーと言うと語弊があるが、今までが今までで荒んだ経験をしてきたばかりに、響がフレンマドリィに接してきた際の驚きゆえだ。
響としてはそのつもりはなかったが。
しかし、それを見て響は気付いた。
恐らく情に、プラスの感情を向けられることに慣れていないと言う事に。
だからこそ、強力な、なおかつ彼女がはやてを愛しいと言ったことから人を愛する気持ち・・・もっと簡単に言えばLOVEを向けることにより、一瞬の隙が出来ると。
一瞬でしかない。と思うだろう。
だが、響としてはそれで十分。
触れる事が出来ればいいのだから。
「しっ!!」
すぐに接近し、胸に手を―――
「とどいたっ!!」
このおっぱいチートには前にも言った制限、もとい効果に比した魔力が必要なのとあと一つ。
両手で対象のおっぱいの両方を揉まないといけないという制限がある。
ゆえに両手で飛び込むように前から鷲づかみに。
しかし表情は至って真剣なままで。
そんなシュールな画が完成する。
そして揉む。
だが、その一秒にも満たない動作に反応した自動防御プログラムが過敏に反応。
黒く光る拳が響に迫る。
『ラウンドシールドッ!!』
しかし瞬時に割られる。
そして揉む。
続いて回りに赤いナイフが響を取り囲む。
「ブラッディタガー。」
『これは・・・くっ!!
プロテクションッ!!』
ヤミの声にもう感情の色は微塵も無い。
消されかけていることを敏感に察知した防衛プログラムが攻撃性を増した。
ブラッディタガーはなのはとフェイトをも狙い、穿つ。
普段と段違いの威力のソレでなのはとフェイトが堕ちる。
だが、揉む。
『ひび―――』
ブラッディタガーのいくつかがプロテクションを貫通した。
響は胴体に何個かナイフが刺さりソレが爆発、肉が抉れ、焼き焦げる。
しかし、揉む。
「スターライトブレイカー。」
先ほどから上空で魔力を溜めていたのか。
なのはの扱う魔法、スターライトブレイカーがタイムラグ無しで頭上に現れた。
そしてそれが響目掛けて振り下ろされる。
『もう逃げ―――いや、これを持ちこたえれば・・・ラウンドシール―――がっ!?』
「ごふっ!?」
体を打ち下ろす桃色の閃光。
しかしラウンドシールドを何枚にも重ねて発動し、残った魔力も込めたために何とか耐え切る。
そして揉む。
『これで・・・ここでそれをっ!?』
「・・・くそっ!?」
「ディザスターブレード。」
もちろんディザスターと名のつく魔法は響の創作魔法(オリジナル)で、災難に比例して威力が上がる。
ブレードの場合はその切れ味だ。
確実に斬られる。
どんな防御を使おうと斬られる。
そう理解する。と同時にあと1回揉めば作業が終わる。
しかしそれからだとほんの一瞬。ほんの一瞬だけ間に合わない。
命の危機からか、火事場のクソ力と呼ばれるものなのか、それも死の間際で直感的に理解する。
どうすると迷った瞬間。
「アイシテ―――」
ユニゾンを解いたアイシテルが身を呈して響を庇う。
もちろん構わず斬られるだろう。
だが。斬られようと刀身ではなく、腕を押さえれば一瞬。
一瞬だけでも時間が稼げる。
もちろんヤミの腕力に何の強化も魔力も残ってないアイシテルが勝てるわけが無い。
が。
響を生かすことは出来る。
そして揉む。
そして押し出され。
そして血が舞う。
そして、アイシテルが―――寸断された。
「・・・あ、あああ、あああああああああああっ!!」
すでにヤミは機能を停止した。
おそらくPC風で言うところの再起動中だろう。
だがそんなことは最早どうでも良くなっていた。
アイシテルが。
アイシテルが。
アイシテルが。
切れた。
斬れた。
真っ二つに。
「アイシテルぅぅううううううううううっ!!」
心が。
押しつぶされそうだ。
心が。
壊れそうだ。
心が心が心が。
一緒にいてくれた唯一無二の相棒が。
死ぬ?
「あああああああああああああああっ!!!」
全身からすさまじいまでの魔力を漲らせながら、目からぼろぼろと涙をこぼしてヤミちゃんがどうなったのかも一切気にせずにアイシテルに向かう響。
「うっさい。」
「ごはぁっ!?」
うるさい響を殴るアイシテル。
普通に元気だった。
「え?
へ?あら?」
「私の本体はナイフの方だって前に言ったでぶあっ!?
ちょっ!?
な、なにしてっ!?」
「あ、アイシテル、あいしてるっ!!
あいしてるぅぅぅっ!!
死んだかと思ったっ!!
本当に死んだかと思ったんだぞぉぉっ!!
あほぉっ!!ばかたれっ!!ぼけなすっ!!
しんぱいかけるなぁっ!!」
「ちょっ、分かったから抱きつくのを止めてっ!!
恥ずかしいよっ!!」
死んだかと思ったアイシテルの無事?に響は安堵し、思いっきり抱きついた。
野暮とは思うのだが、響の姿はアイシテルの血で真っ赤に染まっている。
内臓がデロンと飛び出て真っ二つになった女の子を大事そうに抱え、さらには血まみれに。
なんとか立ち上がったなのはやフェイト。
後から駆けつけたユーノ達はさぞかし心臓に悪い光景を見せ付けられることとなろう。
願わくばトラウマになりませんように。
こうして闇の書事件は解決とあいなったのである。