魔法少女まどか☆マギカ~心を写す瞳~   作:エントランス

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大変遅れましたエントランスです。
理由はいつの間にか評価も下がっていたのでモチベーションがなかなか上がらなかったので
投稿が遅れてしまいましたスイマセン
それと
皆様のお陰で総通算が10000UAを越えました。ありがとうございます。






二巡目 貴女に贈る宝石は(進化の序曲)

~昼休み・屋上~

 

ほむらの自己紹介も無事?に終わり、歓迎会の意味を込めて、クロト達と昼食を食べることになった。

その道中で周りからヒソヒソと、『おい…あれが今、噂になってる見滝中の桃色の悪魔か?』や『やめろ!全力全壊されるぞ』等と、いつの間にか、ほむらよりまどかが学校で噂の的になっていて、まどかは恥ずかしそうにしてクロトを恨みがましそうに睨んでおり、ほむらは周りの声にどう反応していいか分からずオロオロしていた。そんな周囲の視線を受けながら、五人は屋上に着きベンチに座って談話しながら昼食をとっている。

 

「クロ君!どうしてくれるの!?なんでか知らないけど、いつの間にか学校中から

『桃色の悪魔』って呼ばれてるし、通りすがりの人からは、『魔法少女…ププッ』って笑われたんだよ!?」

<暁美さん?魔法少女については後からO☆HA☆NA☆SHIだからね?>

 

「知らねぇーよ!…まぁいいじゃねぇかお前、前からラブレター欲しいとか言ってただろ?これを機会に、お前にファンが出来て貰えるかもな……多分…それと、魔法少女に関しては俺のせいじゃねぇーよ」チラッ

 

そう言って隣にいるほむらを横目で見る

 

「ごっごめんなさぁぁあああい!!( ;∀;) 私のせいでこんな事にぃ」

<うっうん!……あれ?今お話の所変な感じが…>

<気のせいだよ♪>

 

「ププッ…よっよかったじゃんまどか。これでアンタのキャラにまっ『魔法少女』が入って、

ククッ…てっ転校生に感謝しなさいよ?」

 

「さやかさん…口を押さえながら笑いを堪えていてはフォローになってませんわ――クスッ」

 

「仁美ちゃん!?」

「にしても魔法少女か……あーそういえばそんな事もあったな」

 

ふと、クロトは何かを思い出すように、空を見上げ呟く、その眼はどこか遠くを見ているようだった。

 

「?どうしたのクロトそんな顔して…魔法少女がどうかしたの?」

 

「ん?いや…先週くらいにそんな夢見たなぁ…と、所々でノイズがかかってたけど

妙にリアルだったからよく覚えてんだよ」

 

「どんな夢だったんですか?」

 

「んー確か、夕焼けの中を誰かと一緒に帰ってるんだ、顔は分からないが、そいつは黒髪に二房の三つ編みで、赤い縁のメガネをかけてるやつでな」

 

――え!?…それって前の…私?

 

「そいつの様子がおかしくなったと思ったら、どっかに歩きだして変な空間に着いたんだ。

絵に書いたような赤い空で、気味悪わりぃ絵の地面だったな」

 

――!!魔女の結界!?どうしてクロ君が…でも無事だし…夢かな?

 

「そんでラクガキみたいな奴が出てきて、そいつらにやられそうになったら――出てきたんだよ…魔法少女」

 

「へぇ~どんなヤツよ」

 

「いかにも魔法少女!って感じだったな、リボンとピンクのフリルが付いてるドレスを着て

弓を構えてるヤツだ、実際にそんな格好したら恥死出来るような」

 

――悪かったね!そんな格好してますよ!!…じゃなくてなんでクロ君が私の魔法少女の姿知ってるの!?

<…やっぱり…鹿目さん、今日の放課後クロト君と一緒に来て欲しいんだけど…大丈夫かな?>

<…何か知ってるんだね…うん分かった>

 

「テレビから出てきたような格好だね。ハハ、やっぱ夢だわ」

 

「そうですわね…あら?ほむほむさんどうなさったんですか?そのペンダントを握りしめて」

 

「え?…あっいやこれは……その」

 

「「「……(・∀☆)(^∇^)(⌒-⌒)」」」

 

仁美がほむらを見てみると、首にかかっているペンダントを大切そうに両手で握りしめ、嬉しそうな顔をしていた。言われて気付いた所を見ると無意識の動作だったようだ本人は慌てて手を離し、苦笑いをしている。

そんなほむらを見た女子組は魔法少女の話からペンダントに興味が移ったようで、

面白い物を見つけたように良い笑顔だった。三人はほむらの所に集まり、ペンダントを見せてもらっている

 

「へぇ~綺麗じゃん似合ってるよ。いいなぁ私もこういうの着けてみたいなぁ」

 

「あ、ありがとう」

 

「これって本物のルビーかな?」

 

「ええ、本物ですわ見た所良い宝石を使っているようですし、土台にゴールドを使っているのも

ルビーの色を引き立て良く合っています…それにしてもルビーですか……なるほど…フフ♪」

 

「どうしたの仁美ちゃん?」

 

「ほむほむさん少しよろしいですか?」

 

「あの…もうほむらでいいです」

 

流石にあのあだ名を言われ続けるのはキツかったようだ

 

「そうですか…じゃあほむらさん」

 

「仁美だけズルーイ、じゃあ私もほむらって呼ぶね」

 

「私もほむらちゃんでいい?」

 

「うん――それでどうしたんですか?志筑さん」

 

「私も仁美で良いのですが…『えっとまだちょっと』そうですか――それじゃあお聞きしたいのですが、

このルビーのペンダントは御自分で買われたのですか?それとも――殿方にプレゼントされたのですか?」

 

「!?…いや…まあその///」

 

かなり分かりやすい反応だった頬は紅くなり、目はキョロキョロと忙しなく動いている。その様子に、まどかとさやかはワクワクしながらほむらの返答を待っていた――時々、クロトの方を見ていたのをバレなかったのはほむらにとって幸いだっただろう――絶対弄られていたからだ

 

「お…男の子…から///」

 

「「おぉーーー♪」」

 

「お前らそういう話好きだよなぁ」

 

そこに弁当を食べ終わったクロトも話に加わる事になった。流石に男にあの空気はキツかったようだ

 

「それで?そのペンダントがどうかしたのか仁美」

 

「そうですわねぇペンダントというより、このルビーについてなんですが、これをプレゼントされた殿方は

とてもいい物を選ばれたようです。多分、ほむらさんにとってこれ以上ない素敵な物を…ね」

 

そういって仁美はほむらの方を微笑ましそうな顔で見つめていた

 

「?どういうこと仁美、確かにこれほむらには似合うけど…」

 

「いえ、そういう意味ではなくて、…宝石言葉って聞いたことありません?」

 

「あっ!聞いたことある。確か宝石にはそれぞれ、いろんな意味が石に込められているって」

 

「そうです。…ところでほむらさんは、ルビーの宝石言葉は知ってますか?」

 

「私…宝石貰ったのこれが初めてだから、まだそこまでは」

 

「フフ♪よかったこれで、ほむらさんの反応が楽しめますね♪」

 

「楽しそうだな仁美」

 

お嬢様と言っても女の子だからだろう。こういった話は大好物のようだ顔が何時もよりニコニコしている。

そして、いいですか?と全員に確認して頷くとコホンと咳払いをして、得意気に話す

 

「ルビーにはいくつか宝石言葉があるんです。威厳や勇気、仁愛などですね。

その中でシンボルともいえる宝石言葉が――」

 

 

 

 

 

 

 

 

「『愛の炎』と呼ばれているんです」

 

 

「「おぉーー♪愛!!」」

 

「……////」フシュー

 

「おぉ!?スゲェ一瞬で真っ赤になった!大丈夫か?ほむら」

 

「フフフ♪いい反応です。それにこれ、ほむらさんの(ほむら)と愛の(ほむら)

――ほら!こんなに相性のいい宝石めったにありませんよ?」

 

「いやーこれ分かってて贈ったならソイツ凄いキザなヤツだよ」

 

「だよねぇ…――でも凄くステキだよ♪」

 

「……告白してよかった」ボソッ

 

ほむらの嬉しそうに(ささや)く声は誰にも聞こえる事はなかった。

五人はその後も談話しながら過ごしていたが、休み時間も残り少なくなってきたので、

教室に戻る事になった……のだが

 

 

 

 

 

「そういえば、ほむらちゃん……魔法少女についてのO☆HA☆NA☆SHI――まだだったよねぇ♪」

 

「え?…鹿目さん!?なんでそんな笑顔なのに黒いの!?」

 

「げっ!?出たよアクマどか…あ~あ、ほむらアンタ終わったね」

 

「美樹さん!?アクマどかってなに!?私どうなっちゃうの!?」

 

「ほむらさん…短い間でしたが…楽しかったですわ…あなたの事…忘れません!!」

 

「そりゃ今日転校したばかりですから!!あの…恐いんですけど!」

 

「ほむら…」

 

「クロト君これは一体――」

 

「俺…お前に出会えて…よかった♪」

 

「なんで今そのセリフを言うの!?そんな遺言みたいな…」ガシッ

 

「ほむらちゃんの…ね――さて…じゃあ行こう♪」

 

そう言ってほむらの襟首を掴み、屋上の扉に向かって引き摺って行く

 

 

 

「あっ悪魔…め( ;∀;)」ズルズル

 

「ウェヒヒヒ♪…悪魔で…良いよ。悪魔らしいやり方でO☆HA☆NA☆SHI聞いて貰うから♪」

 

アクマどかの手が屋上のドアノブを掴んだ――ほむらが最後に見えたのは、こちらに向かって笑顔で手を振っている三人の姿だった

 

「あ、あぁあぁあああーー!!」パタン

 

屋上の扉は…閉じられた

 

「…アイツ面白いな」

 

「「あ、あはは…」」

 

~放課後~

 

あの後、暫くの間ほむらはまどかにビビっていたが、周りに励まされ、なんとか普通に過ごせるようになった。そして、今日も授業は終わり教室では皆帰る仕度をしていた。クロトも荷物をまとめていたが、後ろから幼馴染みが声をかけてきたので、振り向いてみるとほむらもおり、時間があれば来て欲しいと言われて特に用事もなかったので着いて行くことにした。

 

「それにしても…どこ行くんだよ。まどか」

 

「えっとね、私の先輩の所なんだけどちょっと確認したい事があって、その為にクロ君とほむらちゃんに来て貰おうかなって…ゴメンね?」

 

「いや、それはいいんだが――今日はやけに眼が疼くんだよ…なんだコレ?」

 

「クロト君大丈夫?病院に行った方がいいと思うんだけど」

――……クロト君も?どうしたんだろ…私も痛く無いけど眼が変な感じがする

 

「大丈夫だ、別に痛い訳じゃ無いから…何て言うか…懐かしい?」

 

「懐かしい?…クロ君本当に大丈夫?」

 

「問題ない。行くぞ!」

 

そう言ってクロトは二人を置いて先に行ってしまう。

 

「待ってよ!!場所分かるの!?」

 

 

 

~鉄橋工事現場~

 

――着いた場所は雨も降り誰も来ないような工事中の高架下で一つ上の先輩、巴マミとその肩に乗っているキュウべぇが待っていた

 

『やあ!まどか』

 

「あなた達が、鹿目さんが言ってた黒崎君と暁美さんね、こんにちは」

 

「あっこんにちは暁美ほむらです」

 

「あー…こんにちは巴先輩ですよね…俺、黒崎玄人です」

 

「マミさん、キュウべぇこんにちは、今日は無理言ってごめんなさい。どうしても相談したい事があって」

 

「いいのよ♪かわいい後輩の頼みなんだもの」

 

「?キュウべぇ?誰だ?」

 

クロトは不思議に思った、この場には四人しか居ない筈なのに、まどかは二人分の名前を呼んだからだ。

まどかは『あっ!』という顔になったがその疑問に答えたのはほむらだった

 

「あのね…クロト君…私達、あなたに言わないといけない事があるの」

 

「ちょっとほむらちゃん!?いいの?」

 

「あまり無関係の人を巻き込みたくないのだけれど」

 

「ここまで連れて来られてそれはないと思うが…」

 

「大丈夫…どうしても彼の力が必要なの――お願いします」

 

ほむらはまどかとマミに向かって頭を下げた。流石にここまでされて、二人は断れる訳もなく『いいよ』と言って許可を出した。

 

「ありがとう!…じゃあクロト君…私達ね――――『魔法少女』なの」

 

「え?」

 

「黙っててゴメンね?クロ君…実は――」

 

まどかはクロトに魔法少女や魔女、契約等の事を話した。最初はなに言ってんだ!?と言っていたが、実際にまどかが変身すると口を開けたまま呆然としていた、クロトも目の前で起こった事なので信じない訳にもいかないと思い、その話を信じることにしたようだ。そこでまどかの魔法衣を見て、クロトは思い出した――この衣装が自分の夢に出てきた魔法少女の物であることを

 

「……どういうことだ?なんでその服をお前が着てるんだ!?それは…夢で見た…」

 

「うん…私もお昼にクロ君から聞いた時はびっくりしたよ、私の魔法衣の特徴そのままなんだもん…後、クロ君酷いよ!!誰が恥死するって!?それを着てる私はどうなるの!?」

 

「あー…悪かったよ似合う似合う――それで?どうしてお前の格好が夢に出てきたんだ?お前も覚えがないみたいだし」

 

「……謝り方が適当だね…ハァもういいよ…夢に関しては、ほむらちゃんが心当たりがあるみたい」

 

『それは本当かい?』

 

そこに今まで、黙っていたキュウべぇがまどかに問いかける。クロトは聞こえないため、ほむらがクロトに内容を伝えている

 

「どうしたのキュウべぇ?」

 

『僕としてはそろそろ彼女が何者か聞きたかったんだ』

 

「?どういう事?暁美さんはあなたと契約したんじゃないの?」

 

『確かに彼女の契約の痕跡は僕がした物だ…だが僕には彼女と契約した覚えはない…

だから教えて欲しいんだ暁美ほむら…君はどうやって僕と契約したんだい?』

 

「……ねぇクロト君…あなたが見た黒髪の女の子って……――こんな感じだった?」

 

そう言ってほむらはストレートの髪を二房の三つ編みにして、鞄から赤い縁のメガネを取り出してかけた

そこにはクロトが言った通りの女の子がいた

 

「え?嘘あれお前だったの?全然気づかなかったんだけど!?」

 

「やっぱり…でもどうして?」

 

「あの、ほむらちゃん…どういうことなの?そろそろ教えて欲しいかな」

 

「あっ!ごめんなさい…えっとね…私――――未来から来たの」

 

「「「………ハァ?」」」

 

『…なるほど』

 

それからほむらの説明が続いた――クロトの事について、写輪眼について、ワルプルギスの夜について、全員が死んだ事について、そして自分は契約して過去に戻った事も話した

 

「「「…………」」」

 

ほむらの話を聞いて全員が沈黙してしまった…当然だろう…いきなり自分は未来から来たと言われ、しかも自分達は近い未来では死んでいるとなれば誰だってこうなる。しかし、ほむらの泣きそうな顔をみると嘘は言っていないと分かる為、更に笑えない状況になってしまった

 

「……ほむらちゃん…今の話…本当なの…」

 

コク

 

「マジかよ」

 

「…キュウべぇ…今の話どう思う?」

 

『確かにかなり突拍子のない話だけど僕は信じていいと思うよ。彼女の話が本当なら僕が彼女と契約した覚えのないのも話が通じる。だってそれは今の僕じゃない、未来の僕なんだから……でもまぁ写輪眼というのは見てみないと、なんとも言えないね』

 

「そうよねぇ…黒崎君その…写輪眼にはなれるかしら?」

 

「無理言わないで下さい、夢でしか見た事ないんですから」

 

「あっ!それなら私が――」

 

眼に溜まっている涙を拭いながらほむらは手を挙げた

 

「え?なんでほむらちゃんが!?それってクロ君の眼だったんじゃ…」

 

「…前の時間でね…クロト君がくれたの…私が独りになっちゃうから見ていてやるって…最後の魔法で…」

 

そう言って眼に手を当てて顔を伏せた

 

「未来の俺が…そんな事を…」

 

「優しいのね……それじゃ見せて貰ってもいいかしら?」

 

「…はい――じゃあ…いきます」

スッ

ほむらは眼を閉じて集中した――そしてゆっくり瞼を開ける

 

――スゥ――

 

瞳は写輪眼に変わっており、ほむらの眼で輝いていた――だが

 

「うわぁ本当に眼が変わちゃった……綺麗…ペンダントのルビーみたい」

 

「それにこの模様…どうなってるのかしら」

 

『!?…なんだろう…こんな力見たことがない』

 

「へぇーこういうのが俺――っ!?…グッ!」

ガクッ

 

突然、クロトが眼を抑え膝を着いた。それを見た三人は慌ててクロトに駆け寄る

 

「どうしたの!?クロ君大丈夫!?」

 

「クロト君眼を抑えてるけど痛いの?」

 

「待ってて今魔法で――」

 

マミが魔法を使おうとするがクロトは立ち上がった

 

「いや…大丈夫…治まってきた…なんだ今のは?」

 

そして、手を退けて眼を開く――そこには…

 

――スゥ――

 

「「「『!?』」」」

 

「?どうした皆?…ん?なんだソイツ」

 

「く…クロ君…まさかキュウべぇが見えてるの!?」

 

「こいつがキュウべぇ?未確認生命体じゃねぇーか」

 

「どういう事!?まさか…その眼」

 

「眼?」

 

「クロト君…眼が――写輪眼に…」

 

「え?」

 

そう!クロトの眼は勾玉が()()ある写輪眼になっていた

 

――どうして!?クロト君がこの眼になった時は二つだったのに… 

 

 

 




積みゲーを消化したいと思うので少し遅くなるかもしれません

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