ヴェアヴォルフ~ヘルシングの大尉が転生~   作:むらやま 

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 それでは第七話です。さて、後どれだけヘルシングキャラ出せるかな・・・
 ・・・ウォルター・・・ワトソン・・・行ける!


第七話 クラスの愉快な仲間たち

 アリアサイド

 

 「う・・・ここは・・・」

 

 「気がつきましたか?」

 

 気絶してグラグラする頭をさすりながらあたりを確認する。どうやら保健室のようだ。

 

 「・・・!あいつは!?あのでくのぼう!」

 

 登校途中にセグウェイに追いかけられている男を見つけて助けようとして・・・ダメ、そこから思い出せない。

 

 「でくのぼう?もしかしてたい・・・キンジくんのことですかな?彼ならあなたをここへ運んだあとどっかいちゃいましたよ。多分教室ですよ。」

 

 救護科らしい生徒・・・今まで見たことのないメガネをかけている青年が答える。

 

 「え?じゃあセグウェイは?武偵殺しはどうなったの!?」

 

 気絶した私を抱えて逃げ切ったとも戦ったとも思えない。やつならあの一台だけすむはずではないはずだからだ。

 

 「武偵殺し?また随分なものに狙われましたな。武偵殺しがどうなったかは知りませんが『ウージーとセグウェイを7台、タダでもらった』と彼は上機嫌でしたよ?」

 

 「な・・・」

 

 じゃあ・・・あいつはお荷物のあたしを背負ったまま7台も倒したって言うの?ありえない・・・

 

 「それと・・・でくのぼうなんて言わないほうがいいですね。彼だいぶ心配してましたよ?ほら、あなたの上にかかってるコート、それ彼がかけたんですよ。」

 

 「・・・・・・」

 

 「そろそろショートホームルームが始まります。今から行けば間に合うでしょう。それでは。」

 

 

 「おいホントか!?セグウェイにウージーが付いて8万9千8百円で売るって!」

 

 「・・・さらに今ならウージーのマガジンが3つ付いてきてお値段そのまま・・・」

 

 「まだまだですのだ!さらに私、平賀文の3ヶ月整備保証が付くですのだー!」

  

 「・・・ただし5台まで・・・」

 

 「お、俺買うぞ!」「私も!」

 

 ・・・今日は爆弾で愛車が吹っ飛ばされたり変な少女に顔面踏まれたりロクでもない目にあったが・・・それを補うにはあまりある収入が入った。なんせすべてタダだからな・・・

 余ったセグウェイの一つはおばあちゃんにあげよう。あの人いつも着物着てて自転車乗れないからきっと喜ぶだろう。

 

 「お~いキンジ、お前どうやってこんなの手に入れたんだ?」

 

 俺の右隣に座る武藤が聞いてくる。こいつは車輌科のエースで運転技術は誰もが舌を巻くほどだ。

 

 「・・・武偵殺しに襲われて生き残るともれなくもらえる。」

 

 「すごいキーくん!どーやってやったのー?」

 

 「・・・あれバランスが前のめりだから前に引き倒したら起き上がれない・・・武偵殺しがバカでよかった・・・」

 

 そう言うと理子の顔が少し曇ったように見えたが・・・気のせいか・・・

 

 「ついてないね・・・いや?タダで手に入れられたのならむしろラッキーだったのかな?」

 

 武藤の机に腰掛けているのは不知火亮、クールな二枚目イケメンだ。だが彼女なし。

 

 「は~い、ショートホームルームを始めるわよ~~」

 

 先生が教室に入ってくるとみんな自分の席に戻っていく。

 

 「う~ん、今日は一人殺されかけただけでみんないるわね。じゃあ去年の3学期に転校してきたカワイイ子の自己紹介から始めるわね。」

 

 あ、俺の事スルーなんだ。

 

 「マジか!なあどんな子だと思う!」

 

 武藤が話しかけてくる。

 

 「・・・きっと金髪サラサラヘアーの巨乳メイド・・・」

 

 ・・・だったらいいな・・・

 

 「おおっ・・・意外と高レベルなものを・・・俺もその可能性に賭けるぜ!」

 

 

 ガラッ

 

 入ってきた転校生は----

 

 ピンク色の髪の-----ー

 

 ツインテールの------

 

 絶壁だった。

 

 「イギリス武偵高から来た神崎・H・アリアです。」

 

 「・・・俺は神を呪う・・・」

 

 「・・・左に同じ・・・」

 

 俺は困っている時にやさしく包み込んでくれるような包容力のあるおねえさん系がいいのだ。

 あんな壁で何を受け止められると言うんだ。悩みが増えるわ。

 

 「先生、あたしはアイツの隣に座りたい。」

 

 クラスメイトが黄色い声を上げる。うるさいな、そんな訳無いだろ俺はおね(略)・・・

 

 断れよ。と、隣の武藤と理子に目配せする。

 

 どけよ。と、少女が武藤を一直線に睨む。

 

 どきます。と、ビビる武藤が席を立つ。

 

 この間たったの3秒。驚異的な速度だ。

 

 「じゃあ武藤くんの好意に甘えて。神崎さん、武藤くんが座っていた席にすわって。」

 

 裏切り者ェ・・・

 

 神崎がずかずかと歩いてくると先程まで武藤が座っていた席にふんぞり返りながら座る。

 

 「キンジ、このコート返すわよ。」

 

 さっき神崎が寝ているベットにかけたものだ。別にほおっておいてくれても良かったんだがな。

 その時、 

 

 「そー言うことか!朝からキー君がコート着てないからおかしいと思ってたんだよ~!でも理子わかっちゃった!」

 

 バカ、お前の推理は明後日どころか去年の方へ飛んでっちまうから信用できないんだ。

 そんな大尉の懸念など梅雨とも知らずに理子は推理を続ける。

 

 「コートに火を付けられても脱がなかったキー君がコートを脱いだ・・・つまりキー君がコートを脱ぐしか対処できないことが起きたという事!」

 

 バカに触発されてバカどもが騒ぎ出す。・・・おい、トバルカイン、テメエなに一緒に騒いでんだ。

 

 以前理子が大尉のコートを着たいと言ってきたのだがその時は平賀さんに違法改造してもらったMG42を隠していたため脱ぐことが出来ないと断ったところ・・・コートに放火された。ちょうど教務科の小夜鳴が近くにいたため脱ぐことができず先生に「キンジ君!コート!コートが燃えてる!」と言われても脱げなかったのだ。 

 

 「つまり二人はもうあんな事やそんな事、くんずほぐれつな事を!・・・そう二人は燃えるコートよりも熱い恋をしているんだよ!」

 

 ・・・いや、さすがにn(ずがんずがん!)

 

 神崎が壁に向かって発砲する。

 

 ・・・あぶねえな、まあ別に校則で許されているからいいけど。

 

 「れ、恋愛なんて・・・くだらない!」

 

 それは良かった、俺もそう思う。仕事に恋愛は邪魔だよな。

 

 「全員覚えておきなさい!そう言うバカな事を言う奴には-----ー

 

 -----風穴開けるわよ!」

 




 ・・・ウォルター・・・ワトソン・・・行ける!・・・おっと、失礼。
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