今回はキャラの登場の仕方がかなり無理やりです。
すいません。
ぽかぽかとした昼下がりの病棟
そこに俺は入院していた。
「暇ですねえ・・・あ~布団気持ちいい・・・」
「・・・」
シュレディンガー・・・重いからどけよ、本読むののジャマだろ。
「・・・いいじゃないですか、僕に心配掛けたんだから大尉はもう少し反省するべきです。」
一番乗りで逃げたくせに・・・まあいい、勝手にしろ。
「お言葉に甘えて~~・・・zzz・・・・」
おい寝んな。
そんな風にのんびりしていると・・・
コンコン
病室の扉がノックされる。
「・・・?」
「あれ?誰か来ましたね。」
誰だろう。白雪は神社の手伝いで帰ったし、親父も兄貴も、ましてや祖父祖母は来る前に連絡を入れてくるし・・・
ガラガラッ
扉が開かれる。
「ひさしぶりですなあ、大尉」
そこにはすごく特徴的なメガネを掛けた男がいた。
「・・・・・・」
「えっ!?ドク!?」
「えっ?シュレディンガー准尉?」
受験で大怪我した俺に合いに来たのはドク・・・今は滝本義一という救護科の1年生だった。
目には前世でトレードマークだったあの変なメガネを掛けている。金髪ではないが。
「その反応、やはり大尉でしたか。シュレディンガー准尉も久しぶりですねぇ」
「久しぶりー、ドク」
「・・・・・・」
「二人ともかわりませんね。しかし、あいもからず真っ向勝負が好きですねぇ大尉・・・前世でもそれやって死んだんじゃないですか。」
「・・・・・・」
うるへーー、余計なお世話だ。
「ドクは?何で死んだの?」
「あ?出来損ないの心中に巻き込まれたんだよ。まったく・・・」
なんかイライラしてる。まあ、そんなことされたら根に持つよな・・・てか、あいつそんな死にかたしてたのか。聞いてないぞ・・・
「しかし、あの蘭豹と殴りあうとは・・・随分無茶をしましたね。」
「・・・・・・」
「まあ、返事は期待してませんが・・・そうだ。」
そう言うとズボンのポケットから紙を取りだす。
「このクラス割によると大尉と同じクラスのようですな。これからよろしくお願いします。」
「・・・よろしく」
「えっ?」
するとドクが驚愕の声をあげる
「あっ、あの大尉が。少佐になんかしゃべれって言われて「眠い」の一言しか喋らなかった大尉が・・・何回も喋りかけたのに一言も喋らなかった大尉が・・・よろしくって言った・・・」
まるでネッシーを見たような顔だな。そんなに信じられない事か?
ちょっと傷つくな・・・
「しまった、録画しとけばよかった。ああ~~せっかくのチャンスだったのに・・・」
「・・・・・・」
「さて、それじゃあそろそろ・・・」
一通り話終え、顔を殴られてほっぺが赤いドクが会釈をして部屋を出て行く。
「あっ、そうだ・・・」
そう言ってドアの前でドクが立ち止まる。
「私や大尉がいるという事は・・・もしかしたらミレニアムのメンバーが他にも転生しているかもしれません。」
「・・・・・・」
「私の方からも探してみます・・・大尉ももし見つけたら連絡をください。」
「・・・わかった・・・」
「それでは大尉、お大事に。」
そう言ってドクは病室を出て行った。
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2日後
傷がある程度直り医者から太鼓判を貰った俺は昨日退院し、兄貴に手伝ってもらい家から寮へ荷物を運ぶ事となった。すでに爺ちゃん婆ちゃんが運ぶ荷物をまとめておいてくれたおかげで作業はスムーズにはこんだ。兄貴の車に運ぶまでは・・・
トロトロトロトロ・・・
「・・・車変えないの?」
「うるさいぞ金次。」
兄貴の車は二つあり一つは仕事用のスポーツカー・・・名前がわからん。
もう一つがオフの時に使うミニクーパーである。が、このミニクーパーは中古車で所々にガタが来ている。左側の後部座席のドアが開かなかったり、窓が全部開かなかったり、さらに排気ガスもすさまじい。そんでもって速度も出ない。
「いつも言ってるがぜっったいに変えない。初めて買った車だし愛着がある。」
「・・・・・・」
このやりとり、既に10回はやっているんだがな・・・
そうこうしているうちに男子寮に到着した。
「それじゃあ、頑張れよ~~」
兄貴はそう言い残すとさっさと荷物を降ろしてどっかにいってしまった。
薄情者め・・・
「さ~~て、さっさと荷物運んじゃいましょう。」
後ろから声をかけられて振り向くと、シュレディンガーが人の姿を・・・前世の姿で立っていた。
なんだ、運ぶの手伝ってくれるのか。ならそこの電子レンジと荷物持って行ってくれ。
「うい~~っす」
シュレディンガーに荷物を持たせたあと、自分も運べるだけの荷物を持って階段を上がり自分の部屋のある階まで着いた。
「何号室なんですか?」
「245号室・・・」
「え~~~と・・・あ、ここだ。大尉、鍵を・・・あれ?」
どうした?
「鍵空いてるんですけど・・・すいませーん、どなたかいませんか?」
「はぁぁぁぁいぃぃぃ、ちょっと待ってくださいよぉぉ」
「「!!」」
この間延びした喋り方・・・まさか・・・
ガチャ
声の主が勢いよくドアを開ける。
東京武偵高の制服をピチッと着ており、頭には”生前”にかぶっていたものと同じ帽子をかぶっている
「私の名は1年A組諜報科の伊達俊之、特技はトランプ、武器もトランプ。親しい奴からは伊達男と呼ばれています。以後お見知りおきを・・・あえっΣ(゚д゚;)」
「あっ、トバルカインだ。」
まさかの連続で・・・この世界どうなってんだ。そんなに滅びたいのか?
「たっ、たたっ、大尉!あんたもこっちに来てたのか!それにシュレディンガーも!」
「・・・おひさ・・・」
もうリアクションとるの疲れた、なんでこんなに転生してるんだよ。
この調子だと死神の奴も来てる可能性があるな。
「まさか俺のルームメイトがだなんて思いもしなかったぜ。これがシュタ〇ンズゲートの選択か・・・」
「あっ、だてっちシュタゲしってんの?」
ん?
「あれ、シュレディンガーもやったの?あれ良ゲーだよな。」
えっ?
なんだこいつら、今度はゲームの話し始めたぞ・・・しかもだてっちって誰?・・・あっ、伊達男を短縮したのか。
てかシュレディンガーのやつ荷物ほっぽってんじゃねえよ・・・
「なんだとぉ!まゆしい1択に決まってんだろうが!」
「はあぁ!?クリスティーナ至高だろ!」
なんか語り合い始めたよ、もういいや自分で荷物運ぶよ・・・
ちくしょう、どいつもこいつも・・・まともなのドクだけじゃねえか・・・誰か止めろよ。
ガチャ
「うるさいですよ、ご近所迷惑だから静かに・・・って、あれ?大尉じゃないですか。隣だったんですか?」
となりの部屋のドアを開けて出てきたのはドクだった。
「・・・ナイスタイミング、ドク!」
まさか隣とは、だがありがたい・・・ドク頼む、この状況を何とかしてくれ!
「まったく、二人とも何してるんですか・・・」
「あっ、ドクだ」
「えっ?あっ、ホントだドクじゃないか。久しぶりだな、変なメガネ掛けてるからすぐわかったぞ。」
シュレディンガーは良いとしてなんでトバルカインそんなに違和感なく話してんだ?
まあいい、このどうしようもない感じを止めてくれるなら・・・
「もえいくが最高に決まっているでしょう。」
お前もか!なに、流行ってんの?俺だけ流行に乗れてないの?
「よし、じゃあ今日は誰が一番かたっぷり語り合いましょう!」
「のぉぉぞぉぉむぅぅところぉぉぉ!じゃあ俺の部屋に来い!」
そこは俺の部屋でもあるんだがな。
「いいでしょう。どれだけもえいくが素晴らしいか教えて差し上げましょう。」
「・・・・・・・・・・」orz
もう・・・俺じゃあどうしようもない・・・もうどうにでもなれ・・・
語らいは夜中まで続き、巻き込まれた大尉は見事翌日大遅刻し1年生の中で綴と蘭豹の折檻を味わう初の人物となるのであった。
まさかのトバルカインを出すとは予想できなかったでしょう(ドヤァ
滝本義一(ドク)
ウォルターにつぶされて転生。生前に得た技術のおかげで親に武偵高に突っ込まれ救護科に・・・が、救護科の期待の新人ともてはやされ満更でもない様子。
悩みは吸血鬼の研究ができない事。
趣味はギャルゲー
運動能力 C
知識 S+
パワー C
魔力 C
超能力 C
危機察知能力 B
使用火器 マック10 ナイフ
装備 メガネ(特注品)、武偵高の制服
伊達・敏行(トバルカイン)
一度アーカードに殺されて、もう一度殺され転生。トバルカインは2度死ぬ。
諜報科に所属し、得意のトランプを使って諜報を行う。ギャンブルなどに能力なしで強い。
悩みなし。
よくゲームの発売日に行列の中に並んでいるのが目撃されている。
運動神経 A
知識 B
パワー B
魔力 C
超能力 A
使用火器 トランプ(教官への実証済み)
装備 帽子・コート・制服を着崩し着用
次回 シュレディンガーの私生活