ーマルスー
互いに名乗り、続けて同行している二人の女性を紹介するオルドレイク殿。
ポニーテールの少女はリンダという名で大司祭ミロア様の娘らしい、…まさかの大物の名前に僕は驚く。ミロア様といえば大賢者ガトー様の弟子でカダインを統治しているお方、どうしてその娘のリンダさんが? …と疑問に思った。そして聞いてみれば、ドルーアに
もう一人の女性、赤髪のシスターはレナという名のようだ。マケドニア出身の方のようで、今回の戦争にマケドニアが絡んでいる。それに対して彼女は心を痛め、せめてもの償いとして各地を巡っては貧しい人々を治療してきたらしい。その途中で賊徒に襲われていた時、たまたま通りかかったオルドレイク殿に救われた模様。彼女曰く、オルドレイク殿が自身を救ってくれたことは運命…、神の采配によるものだとか。故にレナさんはオルドレイク殿へ生涯尽くすとのこと、純血を守ってくれた方なのだからそれは当たり前のことと断言。…見ればオルドレイク殿は苦笑いをし、リンダさんはレナさんを威嚇し始めた。
………僕はこの状況の中で学んだ、…女性には気を付けようと。
失礼ながら女性に苦労しているオルドレイク殿、その姿を見るしかない僕は…僕達はどうすれば? そう思い始めた時、苦笑いをしていたオルドレイク殿が二人を制した。制された二人はシュン…と気落ちしながら後ろに控え、それを確認したオルドレイク殿がタリス城奪還についての策を話し出した。
それに対してジェイガンが、『露骨に話をすり替えましたな…。』と小声でぼそり。全くその通りだと思う、…けれど僕はオルドレイク殿に同情する。どんなに気品があって強者であっても、自身を好意的に想う女性の前では無力。無理にでも下げて話をすり替えなくては立場的に…ね、だから僕はオルドレイク殿に同情する。
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ーオルドレイクー
マルス王子に挨拶をし、リンダとレナさんを紹介した所で問題発生。レナさんの恩返しが生涯尽くすに変わっとる! 俺が彼女を救ったのはたまたま、しかしそれは運命であり神の采配であるとか。故に俺と生涯を共にすると? …何か逆プロポーズのように聞こえるがどうなんだろう。…それを聞いたリンダが俺の腕に抱き着いて、『フ~~~~~ッ!!』と猫のように威嚇し出す始末。…マルス王子達の何とも言えない顔が俺の心に突き刺さる、…これはもう話を変えなければ俺が恥ずか死ぬ! リンダとレナさんを何とかせねばならんな!!
俺は優しくリンダを引き剥がし、レナさんの襟首を掴むという荒業で彼女をリンダの隣へ降ろす。そして彼女達の面前に
マルス王子達の微妙な視線を受け流して強引に話を進める、タリス城奪還への道を。まずこの砦は既に俺達の手で落ちていることを伝えれば、マルス王子を筆頭に驚愕する。………ここで悠長に固まって話をしている時点で気付けよ、そう思ったのは内緒だ。…まぁそれはいいとして、この砦が落ちていることは城にいる海賊達はまだ知らないとみている。…が気付かれるのは時間の問題、気付かれてしまったら
人質が心配だと思うが大丈夫、この俺が単身で忍び込むから。海賊故に頭が回らないと思うから、人質を一ヶ所に纏めていると予想している。そこを俺が押さえるから、マルス王子達はただただ城を落とすことだけを考えて欲しい。…何、俺は竜騎士だから神速で突っ走れる。マルス王子達が攻める頃には人質を確保している予定、一種の賭けではあるけれど信じてくれ。
例え失敗しても正攻法で攻めると同じ被害になるだけさ、勿論成功すれば人質は無事で被害は少なくなる。…決断してくれマルス王子、このまま攻めて人質を危険に晒し最悪その命を犠牲にするか、俺に賭けて人質の確保を目指し犠牲を最小限に抑えるかを。因みに賭けた場合の犠牲は人質に
主人公以外のオリキャラは必要か否か。…アンケート機能を試したいだけでもある。
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必要。
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否。
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原作の敵を味方にし、それっぽく使用。