ファイアーエムブレム ー俺の謎ー   作:ユキユキさん

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家庭の事情ってヤツで投稿が遅れました。

そのせいでストレスが、モチベーションが下がりまして。

それとプラスでメール投稿したのにマイページに届かない。四度送ってんだけどね、…何でだろ?


まぁとにかく、上がり始めたんでがんばりますわ。


閑話 ~………俺は。

ーナバールー

 

強者を求めて各地を巡り、数多の強者と死合をしてきた。…しかし俺の心を満たすことはなく、ただただ殺し合う日々。いつしか死合を求める故か、凶賊にすら手を貸す俺がいる。そんな俺を世間では『紅の剣士』と呼ぶらしい、…色々な意味を込めてそう呼ぶらしいがくだらぬ。…何もかもがくだらぬ空虚な日々よ、誰か俺を満たしてくれ。

 

 

 

 

 

 

世の流れに乗り剣を振るう日々、途中人助けのようなこともしたがよく覚えていない。…流れに流れてデビルマウンテンへ、凶賊集団でも名高いサムシアンに雇われた。基本は商人や旅人を、時には村や町へ下り凶刃を振るう。…俺は弱者を斬ることはない、ただいるだけで人は恐れる。…それだけなのに心が冷え切っていく、…俺は何処へ向かおうとしている? …分からぬ。

 

 

 

 

 

 

サムシアンでも満たされぬ日々であったが、…変わった男に出会う。ジュリアンという名の男で凶賊らしからぬ者、凶刃で殺すことはなく盗みに全てを懸ける。

 

「殺して奪えばいい、…貴様は凶賊だ。」

 

気付けばそう言っていた。それに対して奴は、

 

「殺して奪っちゃ意味がない、俺は盗みを極めたいんだ。そもそもアンタも同じじゃないか、サムシアンにいるんだから人を斬れよ。」

 

俺を恐れることなく言い返してきた。…それが珍しく、気付けば俺はこの男を目で追うようになっていた。

 

 

 

 

 

 

ジュリアンに目を付けてから幾日、この男は本当に変だ。他人から命懸けで盗んだ金を自分の為には使わず、薄汚い孤児院へ寄付をしている。…理解し難い、それに何の意味があるというのだ。そんな俺に対し、

 

「…何も知らないガキの笑顔を見る度に思うのよ、俺は最低な野郎だって。…そう思える内は大丈夫、俺はまだ人だって確認が出来る。アンタはどうだい? …まだ人でいるのかね?」

 

そう言って問い掛けてきた。俺は、

 

「………くだらん。」

 

としか返しようがない。俺自身が分からんのだ、…そんなこと。

 

…だがまぁこの男がやっているのだ、…似たようなことをすれば何か分かるか? そう思い気紛れで子供に菓子を与えた。たまたま入手したはいいが甘い物は好かぬ、捨てるのも何だと思い与えたのだ。そうしたらどうだ、…子供が俺を囲んで群がってくるではないか。…たかが菓子の一つでこの俺を恐れぬとは、…子供というのはよく分からん。分からんがまぁ…、悪くない。

 

 

 

 

 

 

ジュリアンと共に行動するようになって幾日、いつしか俺とこの男はコンビとして周囲に認識される。その周囲の認識に対しこの男は、

 

「…アンタが俺を付け回すからそんな風に見られんだよ。…何つーか、俺なんかじゃアンタにゃ釣り合わねぇのに。」

 

としかめっ面。…俺は悪くない、そう思った。物心付いた時から常に一人でいた、…存外誰かと共に行動することは良いものだ。…まぁ、この男以外は認めんがな。…この男は無謀で危なっかしい、俺が露払いをしてやらねば早々に死ぬだろう。………ふん、手の掛かる奴だ。

 

 

 

 

 

 

更に幾日、ジュリアンが深刻な顔で出会い頭に言ってきた。

 

「…ナバール、俺にはアンタしかいない。頼れるのがアンタしかいない、どうか俺の話を聞いてくれ。」

 

面と向かって頼られるのは初めてだな、少しの温かさを感じたが先を促す。聞けば初めて少しの消失感、孤児院が襲われ院長と数人の子供が殺されたと言う。殺されたのは俺が剣を教えた子供、俺がしてやれるのは剣を教えることぐらいしかない故。…ほんの僅かな繋がりだと思っていたが、…どうにも心がざわめく。

 

更に詳しく聞けば、院長と剣を教えた子供達が賊に抵抗。自分達より小さい幼子と女を逃す為に剣を取り戦い、…そして死んだという。そのお陰か、幼子と女達は何とか逃げ切りジュリアンと運良く出会えた。とりあえずジュリアンは幼子と女達を人気のない場所へ潜ませ、確認の為に孤児院へと行けば訴え通りの惨状。院内は荒らされており、院長と子供達は身ぐるみを剥がされていた。…彼等を弔ったジュリアンは今日に限って離れていた俺を探し回り、…今に至る。

 

…全てを聞いた俺は、

 

「…で、…賊とはサムシアンか?」

 

と問えば頷き、

 

「ここ等の賊はサムシアンしかいない。…荒らされた院内にアジトで見た物が落ちていた、…間違いない。…よりによってサムシアンだぜ? 俺達の仲間だけど、凶賊集団でもあるってことが抜けてたぜ。何て罪深いんだ、…死にたくなる。………ちくしょう!」

 

そう言って、ジュリアンは頭を抱えて涙を流した。

 

…僅かな繋がりである孤児院の惨劇、そしてそれを自分の罪のように哀しむジュリアン。…珍しく俺の心はざわめきから殺意へと変わる、心の片隅にあった小さな光は消え…哀しみの感情が顔を覗かせる。何とも言い難い感情の波に襲われながら、

 

「…子供達を連れガルダに行け、同盟軍の下へ。」

 

俺はジュリアンにそう言って踵を返す。呼び止めるジュリアンへ一言、

 

「………俺の剣は血を欲している。」

 

そう言って俺は駆ける。

 

 

 

 

 

 

……………ジュリアン達は俺に必要、…まだ分からぬがそう思う。…その一部を消した者達には報いを、…流した涙以上の血を!




まだホモっぽくない。

…というか、ナバールがジュリアンのお陰で他人に興味を持つように。

本編で徐々にホモっぽくするか?


オルドレイクは見た! ってな感じで。

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