ファイアーエムブレム ー俺の謎ー   作:ユキユキさん

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第20話 ~騎馬隊討伐、港町へ。

ーマルスー

 

グルニアの騎馬隊と遭遇した僕達はそのまま交戦した。相手は壊走状態、逆に僕達は陣形を整えて待ち構えている。…交戦の結果は僕達の勝利、グルニアの騎馬隊は全滅した。

 

 

 

 

 

 

前衛にて守備陣形を取るドーガ率いる重装隊、彼等の厚い守りの前に壊走状態の騎馬隊は足を止めるしかなかった。強引に突破しようとした騎馬兵がいたようだが、どっしりと構えた大盾と衝突しその身を投げ出されて討ち取られていた。

 

足を止めた騎馬隊に、後衛を任されていたゴードン率いる弓兵隊の矢が襲い掛かる。騎馬兵個人を(まと)にした射撃であれば、離脱に成功する者がいただろう。しかし(まと)にしたのが個人ではなく場であったのなら? …絶え間なく降り注ぐ矢の雨、場を(まと)にした無差別な射撃の前に騎馬隊が討ち取られていく。何せ何処に矢が射られるのか分からないのだ、避けようがなく時間差で次々と命を狩っていく。

 

弓兵隊による無慈悲な射撃が終わった時、最後は僕が率いる歩兵隊が前へ出る。矢に撃ち抜かれながらも生き長らえる者に剣を振るい、僅かに残った命を終わらせる。流れ作業のようにトドメを刺していき、ここにグルニアの騎馬隊が全滅したのだ。

 

 

 

 

 

 

騎馬隊の亡骸を一瞥し、僕達は隊列を乱すことなく前へ進む。途中で空から凶賊や騎馬隊を索敵していたシーダ王女率いる天馬隊が合流、逃れた騎馬隊はおらず凶賊の姿もないという報告に安堵した。何処かに隠れた凶賊がいるだろうけど、最早それほどの力がないと予想され追々討たれるのは目に見えている。だからこそ最も脅威的であった騎馬隊を討った今、脇見もせずに港町へと向かう。

 

そこにはオルドレイク殿がいる。騎馬隊を無事に討伐したことを知らせ、彼に…彼等に僕は言うんだ。『祖国アリティア奪還の為に、打倒ドルーアの為に力を貸して欲しい。』…と!

 

 

 

 

 

 

港町へと辿り着いた僕達はそこでジェイガン達と合流、戦いがあったであろう町の中へと歩を進めた。町の中は荒らされており、何もない区画があることから激しい戦いであったと想像がつく。その中で民達が海賊やグルニア兵の生き残りと共に、凶賊達の亡骸を運んでいる姿を目にする。海賊は味方であると伝令を通して分かっていたが、…何故敵であるグルニア兵が民達と共に? 僕達は疑問に思い声を掛けようとした時、空からオルドレイク殿が降りてきた。

 

…オルドレイク殿はタリス城奪還後、海賊襲撃の裏を読み動いたそうだ。そしてその読みが当たり、秘密裏にガルダの海賊と接触。今回の襲撃はグルニアが裏で糸を引いており、ガルダの海賊達は名を騙られていただけとのこと。それに海賊達は従うふりをして民達を保護、オルドレイク殿に従い港町奪還の力となった。グルニア兵にも色々とあるらしく、オルドレイク殿に従う者達、レナさんに従う者達、捕虜として捕らえられた者達、最後まで敵対し討たれた者達がいるらしい。…オルドレイク殿は分かるけれどレナさん? …一体何があったのか、…僕には聞く勇気がなかった。

 

民達とグルニア兵が共に作業をしている理由が分かった。…何というか、タリスの民達の懐の深さに感心してしまった。グルニアを裏切ったとはいえ、町をめちゃくちゃにした者達の仲間だった彼等。そんな彼等に恨み言の一つもないという、…これがアリティアであったのなら難しい。内容は全く違うけど、…アリティアの民達はそう簡単に裏切り者のグラを許さないだろう。

 

後…倉庫に捕らえてある捕虜、愛国心が強い者達らしい。オルドレイク殿曰く、愛国心の強い者程…獅子身中の虫になりやすいとのこと。故に捕虜として閉じ込めたと言い、彼等の扱いは僕かシーダ王女に任せると言ってきた。…僕は少なからずグルニアには恨みがある、でもだからといって傷付けようという考えはない。…さて、僕はどうすべきだろうか?

 

 

 

 

 

 

捕虜達はシーダ王女の手に委ねられた。何でもグルニアには親交のある将軍がいるそうで、彼等を城へと連行してタリス王と共にどうするか相談するみたいだ。僕はその判断に否とは言わない、オルドレイク殿もシーダ王女の考えに理解を示している。

 

大体の戦後処理を終えた僕達。終えたからこそオルドレイク殿に言おう、彼に向き直り口を開こうとしたが遮られ、

 

「先ずはタリス城へと戻り、タリス王へご報告をすることが先決でしょう。…私は逃げませぬ故、ご報告の後にマルス王子のお言葉をお聞かせ願えますか?」

 

やんわりと窘められてしまった。…僕は本当に馬鹿だ、逸る気持ちを抑えられずに!

主人公以外のオリキャラは必要か否か。…アンケート機能を試したいだけでもある。

  • 必要。
  • 否。
  • 原作の敵を味方にし、それっぽく使用。

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