ーオルドレイクー
民達を保護しているガルダの海賊、そして民達から参じた義勇隊。彼等には分散して貰い、この一帯の守備を任せることに。その中で弓の得意ななよなよ君、カシムと他数名を屋根の上へ。守備を担当する者達への援護に徹して貰う、リンダとレナさんは二人で組んで遊撃に。危険だからダメだと言っても頑なにやると言って利かず、遊撃と言ってもこの一帯から出ることを禁じて担当して貰うことにした。
…因みにレナさんが司祭にクラスチェンジしていたらしく、そのことを聞かされた俺とリンダはめっちゃ驚いた。だからこその自信、…納得っす。まぁリンダが対抗心メラメラで『シャーッ!!』と噛み付きそうな顔、…それに対してレナさんは涼しい顔。…仲良くやってくれよ? …マジで。
ここまで言えば察して貰えると思うけど、この俺は単身で敵陣に突っ込みます。それが開戦の合図、俺が奮戦すればする程リンダ達は戦いやすくなる。俺次第ってことで燃えとります、久々の単身による突撃ですからね。…アカネイアでの日々を思い出す、あの時も単身で凶賊を討ったっけ。…領地の民達の為に、…守る為に。
俺は一人大空の上、凶賊達とグルニア軍がいるであろう港町を見下ろす。一応タリス城へ伝令を走らせている、念を入れておくことを忘れない。伝令は馬だからそう時間は掛からんだろう、直ぐに軍を纏めて此方へ来てくれる筈。
そういうわけだからさ、ガルダの海賊を騙る凶賊とグルニア軍の皆さんには地獄を見せてやりましょう。民達にも許可は貰っている、派手にやって下さいと。町は既に奴等の手でめちゃくちゃだ、ならば奴等諸共って怒り爆発中なわけです。………
第一目標はグルニア軍の指揮官と凶賊の頭であるゴメス、次に騎馬隊ってところか? まぁ指揮官とゴメスを討てば統率を失う。凶賊共はガザック達と同じように逃亡を図るだろうし、グルニア軍は騎馬隊を中心に右往左往するだろう。そこを各個撃破出来れば理想的、伝令からの報告をどう判断して軍を編成するかで対処が変わる。理想を実現するにはマルス王子、またはシーダ王女の手に委ねられる。………頼むぜ?
俺は手綱を操り騎竜と共に急降下、リンダとレナさんがいない分…無茶な降下をする。目標は…グルニア軍のモノと思われる大型帆船、出来れば入手しときたいが加減出来るか? …やるだけやってみるかね!!
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ーグルニア兵ー
ガルダの海賊と良好な関係を保つタリス王国。その国へガルダの海賊を騙った凶賊をけしかければ、あっという間にタリス王国国内は蹂躙され城を落としたとの報が。タリス王国沖の船にてその報告を受けた将軍は決断、後詰めとしてタリス王国への上陸を決定した。
最早タリス王国を落とすのは赤子の手を捻るより簡単、楽な任務であると将軍を含めた全員が思っていた。現にタリス王国の港町に着けば、凶賊達により支配されていたわけで。明朝タリス城へ進軍、タリス王以下捕虜達を処刑した後に東方へ。何でもタリス王国の東方に反抗の旗頭となりうる存在がいるとか、…それが本当なら早々に退場を願わなければ。
明朝からの作戦に向けての準備は整った。まだ日は落ちていないが、英気を養う為に遊ばせて貰うとしよう。確か港町の外れに住民が押し込まれているんだったよな? 若い女でも見繕って発散させて貰おうか。仲間と共にそこへ向かおうとした時に俺は見た、上空から一騎の竜騎士が急降下してくる様を。
…その後が地獄だった。たった一人の竜騎士に将軍が討ち取られ、凶賊達諸共仲間達が蹂躙されていったのだ。その後直ぐに凶賊の一部が裏切り、外れの区画から勇猛果敢に攻めてくる。その中には魔道士がいるようで、ある者達は凄まじい炎で灰も残らず燃やされて、ある者達は氷の彫刻と化した直後に砕かれた。
…そんな光景を目の当たりにしたら戦う気力が無くなるってもの、俺と数人の仲間は武器を捨てて降伏を申し入れる。幸い俺達はまだ何もしちゃいない、何とかなる筈。そう考えていたら、赤髪の美人が俺達の前に現れ見詰めてきた。…その細めた目で見詰められると寒気がするんだが、…そう思っていると、
「…貴殿方は不埒なことを一時考えていましたね? …まぁ実行はしていないようですから良いでしょう、降伏を受け入れて差し上げます。…ですがお馬鹿な行動は控えて下さいね? …せっかく助かったのですから、…ああはなりたくないでしょう?」
美人の指差す方へ視線を向ければ、…粉々に砕け散った氷の彫刻が。…港町を好き放題荒らした凶賊達のなれの果て、…当然俺達は必死に頷き自ら進んで彼女の手伝いを、…味方を裏切ったのだ。
この後のことは正直分からない、…が逆らわずに全てを流れに任せようかと思う。
主人公以外のオリキャラは必要か否か。…アンケート機能を試したいだけでもある。
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必要。
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否。
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原作の敵を味方にし、それっぽく使用。