勇者の父親になる筈の原作主人公がTSしてたけど、何か質問ある?   作:社畜のきなこ餅

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2月14日、想うところあり改稿しました。
 色々と理由はありますが、こっちの方が先の展開を面白く出来そうだからと判断した次第です。
 改稿前の展開を気に入って下さっていた方に対する不義理だとは重々承知しておりますが、ご了承頂けますと幸いです。
 

なお、別途。実在性ゲマさんへのお供物として別作のTSサマルの大人向け(意味浅)を書く事になった模様。



11(展開を大幅に変更し改稿しました)

海辺の修道院 ●日

 

 

 少し危ういところもあったが、ヘンリエッタ達が入った樽を何とか負荷をかける事なく海面着水成功させた俺は。

 その際自分の体を庇い損ねてうっかり意識が飛びかけるミスをやらかすも、無事ヘンリエッタ達が入った樽と装備が入った樽の二つを海辺の修道院へ運搬する事に成功した。

 

 樽を開けた瞬間、よろめきながらも必要以上の力が抜けたローキックをヘンリエッタに叩き込まれた。解せぬ。

 その後ワンワン大声で泣きだした上に、同じように泣きだしたマリアにまで抱き着かれた。ヘルプミーヨシュア……あ、ごめん、声をかけて。ゆっくりと気持ち悪いの直して下さい。

 

 その後、浜辺で尊厳と言う名のリバースをしているヨシュアと、少女二人に抱き着かれ泣かれる半竜人いう名の俺という不可思議な構図は、様子を見に来たシスターさんに声をかけられるまで続いたのであった。

 あれ?いつも死体を受け取ってくれていた青い髪のシスターさんは?あ、実家に呼び戻されてつい先週ぐらいに旅立ったと、それは残念。

 

 いやいやヘンリエッタにマリア、この残念というのは色々とお世話になったシスターさんにお礼を言えなかったという意味でな……。

 

 その後、ヘンリエッタとマリアの息ピッタリなローキックが俺の両脛に突き刺さった。痛い。

 

 

 

 

海辺の修道院 ■日

 

 

 あの後青い髪のシスターさんから話は聞いていたという年配のシスターさんに一晩の宿を借りた俺達は。

 今後どうするかについて、部屋の中で話し合いをしていた。ちなみにシスターさん達には半竜人形態を見られた俺だが、あのままでいるのも何なので今は人間形態だ。

 

 俺の目的はリュカちゃんとパパスさんが無事逃げ切れたかどうかの確認と、その後の消息についての確認。それとホークとチロルの安否確認に……10年近くほったらかしにしていた墓参り。

 後はもう一つあるが……コレはヘンリエッタに話す必要は……え?何か隠してる?そんな事は……顔を見ればわかる?何それ怖い。

 まぁ、うん。後はラインハットの状況確認だな。……ヘンリエッタ、乙女がしちゃいけないレベルの嫌そうな顔するな。

 

 正直に言えばラインハットは無理に立ち寄る必要はないかもしれないが、原作どうこう以前に俺はあの国の兵士を殺戮してしまっているのだ。

 理由はどうであれ、結局俺は命令されるがままに半べそかいて逃げたいのに逃げ出さず最後まで踏み止まっていた兵士すら殺したのだ。その兵士が本来守るべきだった国に義理は通すべきだと思う。

 

 こんな理由は3人には言えないけどな。

 

 ともあれシンミリしてしまったので、改めて3人に今後やりたいことについて聞き取りを行う。

 ヘンリエッタはー……あっはい、俺が行くところならどこまでもついていく。と(震え声)

 え?マリアも?そこにいるお兄ちゃんのヨシュアが悲しそうな顔してるって……お前なんだよその妹を嫁に送り出すような複雑そうな笑顔。

 ついでにヘンリエッタとマリア、視線で火花を散らすな。

 

 

 結局、しばらく俺の目的に3人が同行する事になった。どうしてこうなった。

 

 

 なお結局話し合いと意見のすり合わせに時間がかかり気が付けば日が傾いていたので、周辺の魔物退治を代金にもう一日お世話になる事となった。

 その中で一人、酷く沈んだ顔のシスターが居たことが気になったが、余人が立ち入る事でもないので特に触れずに置くことにする。

 

 後日、そのシスターがグランバニアから送られてきたと聞いてやっぱり聞くべきだったと後悔したのは内緒である。

 

 

 

  

オラクルベリー 〇日

 

 

 海辺の修道院を出立し、4人チームの連携確認と今後の旅についての確認もかねてゆっくりと一日かけて旅をし、オラクルベリーに到着する俺達4人。

 特に問題も大きな怪我も無くて何よりだ。ヘンリエッタとマリアが俺の寝袋に潜り込もうとしてきたが何も問題は起きなかったし起こさなかったのだ、俺頑張ったと思う。

 

 まぁそんな事はどうだっていい重要じゃない。

 初めて踏み入れた街だが、街の門から真っすぐ先に見えるカジノの看板が中々にカラフルで自己主張が激しい。アレどういうギミックで光ってるのか甚だ疑問である。

 で、あのヘンリエッタさんにマリアさんや。何故に俺の両腕に引っ付いておるんでしょう。え?道行く男の目が怖い?

 

 そこで改めて周囲を睥睨すれば、メイド服に身を着込んだヘンリエッタとシスター服に身を包んでいるマリアを、鼻の下伸ばした男達が視線を送っているのに気付く。

 そう言えばこの二人中々に、というか結構、いや素直になろう。とても美少女だからな、男達の視線もさもありなんという話だ。

 

 ヘンリエッタはかつての勝気な印象を目や顔立ちに遺してはいるものの。長い傍仕え生活の賜物によるものか、メイドらしい立ち居振る舞いが堂に入っており。

 気が付けば町を歩く荒くれよりも高くなっていた俺には届かないまでも、女性としては高い身長とメリハリのついたプロポーションをしている。眼福である。

 

 一方マリアちゃんの方は、大神殿ではヘンリエッタと同じようなメイド服を身に纏っていたが、今は修道院で受け取ったシスター服に身を包んでいる。

 彼女なりの、大神殿で犠牲になった人への気持ちの表れらしく、彼女の薄い色の長い金髪と美しくもあどけない顔立ちから不可侵が如き清純さを感じさせる。天使かな。

 その体格はヘンリエッタに比べ小さく、見る人によっては小柄という印象を与えるぐらいだが、その胸はヘンリエッタに負けないぐらい大きい。眼福である。

 

 さてここで問題だ、そんな極上の美少女二人を両腕に張り付けた目付きの悪い男への視線はどうなるか。

 答えは簡単、男への視線に嫉妬と殺意が籠る。子供にもわかる話だな!クソがぁ!!

 

 

 ところでヨシュア君や、何故そんなに距離をとっている……え?一緒にされると色々と大変そう?そんなご無体な。

 

 というわけでお二人さんよ、その大きな胸のスライム達を俺の腕にくっつけるのはやめたまえ、はしたない。

 そう告げたら、二人して顔を合わせて悪戯っぽく笑ったと思ったらぎゅぅと音が出んばかりに抱き着いてきた。やめたまえ!!

 

 

 

 その後逃げるように宿をとり、ヘンリエッタとマリアちゃんが何かを言い出す前に問答無用で二人部屋二つを借りると、部屋にこもる。

 二人にはちょいと男だけで相談したいことがあるとお願いしたので、入ってくることはない。ないはずだ。

 

 そんなワケでヨシュアと相談、内容はマリアちゃんの未来についてである。

 言っちゃなんだが真っ当な体で無く、更に真っ黒な経歴の俺なんぞにあんなアプローチをしても彼女の為にならんから説得してくれとヨシュアに頼む。全力で殴られる。

 妹の気持ちを知っていてそんな事を言うなと怒鳴られる、そりゃそうだと納得するがこっちも必死だ。気持ちはヘンリエッタの分含めて気づいているが、欲望に身を任せかねない程度に俺もヤバイと懺悔する。

 

 いまだ怒り冷めやらぬ様子のヨシュアだが、話してみろと続きを促してくれる。ありがとう。

 身内の恥も良いところだが、俺の親父は母親を孕ませて行方を眩ませたことを話し、そんな親父と同じような事はしたくないと正座したまま話す。今度は正座していた俺の脳天にヨシュアの踵落としが刺さる。

 このご時世男女の関係でそんな事言うのはお前だけだ!というか少しはその手の欲望を発散しろ馬鹿野郎!とお叱りを受けた。

 

 欲望の発散、閃いた!一夜の恋のお店……オーケーマイフレンド、宿屋の部屋の中で刃傷沙汰は止そう。

 そんなに俺の妹は魅力がないのか!と青筋浮かべたお兄ちゃんに怒られる、お兄ちゃんならむしろ妹を大事にしろと言いたい俺だったがヨシュアの剣幕にたじたじになる。

 

 魅力的だし可愛いから傷付けたくないんだろうが!と俺がヨシュアへ返した次の瞬間、ヨシュアは怒り心頭だった顔にまるでスライムのような笑顔を浮かべる。

 迸る嫌な予感、すくっと立ち上がって部屋の扉へ足音を消して近づいたヨシュアが扉を引けば。

 

 ドタドタと、扉に聞き耳立ててたらしいヘンリエッタとマリアちゃんが部屋に転がり込んできました。図ったな貴様ぁ!?

 むしろアレだけ扉の外から音が鳴ってたのに気付かなかったお前が信じられんと溜息を吐くヨシュア。どうやら割といっぱいいっぱいだったせいで周囲への注意が疎かになっていたらしい。

 

 いや違うそうじゃない、この状況はマズイ。ヘンリエッタとマリアちゃんの目が好物のお肉を目の前にしたチロルみたいに輝いてる。

 

 

 待てヨシュア置いていくな友達だろう!? 友達だから見捨てるんだよ、お前は少し自分へ向けられてる想いを自覚しろって?そんなー。

 

 その目を潤ませ、俺を見詰めるヘンリエッタにマリアちゃん。

 掛け値なしの本音を言えば、二人は俺には勿体ないぐらいの極上の美少女だ。

 

 だけどもその時、10年前にあの闘いで俺へ泣きながら、パパスさんに抱かれた状態でその小さな手を俺へ伸ばそうとしていたリュカちゃんを思い出した時。

 俺の思考が冷え、罪悪感によって欲望が消えていく。

 

 俺は二人を苦しくない程度に抱きしめると、二人が大事である事、そして勝手に居なくならない事をしっかりと俺の言葉で告げる。

 その上で、まだ俺はその気持ちに答える資格がない事も告げ、二人に待っていてほしいと自分勝手ながらも話した。我ながら問題の先送りともいうがここで手を出すよりかははるかにマシだろう、きっと。

 

 二人には悲しそうな顔で見られた俺だが、異口同音にしょうがない人だと言われる俺。解せぬ。

 その後、二人から唇にキスを受け。放心していた俺であった。 

 

 

 何だかこう気が付かない内に見えない鎖でつながれている気がする俺だが、まずは、俺は彼女とパパスさんに謝らないといけない。

 俺が幸せになるのは、その後でイイ。

 

 俺は大丈夫だ、まだ頑張れる。

 

 

 

 

 

オラクルベリー ■日

 

 

 お前は男前なのかヘタレなのか良くわからんなと呆れ顔のヨシュアにぐうの音も出ない俺、とりあえず見捨てた報復として一発小突いておく。

 ヨシュアは俺に小突かれた個所を手で擦りながら、まぁそれがお前の選択なら俺は何も言わないさと言ってくれた。イイ男である。

 

 しかしまぁそれとこれとは話があるようで、ヨシュアは宿に併設されてる食事処で話し合おうぜと促してきたのでついていく。

 で、まぁ……彼からの話というのは。

 

 放っておいたらどこぞに消えて勝手に満足した挙句野垂れ死にしそうな俺に妹を託すのは正直不安だが、女性二人がかりで縛り付ければ早々浅慮な真似はせんだろうと思っていたとのことだ。

 お前なぁ、と思わず呟き店員が運んできた果実水を啜る俺だが、ヨシュアが言ってる事を全面的に言い返せないのでぐうの音も出ない有様である。

 

 その後もヨシュアからの説教は懇々と続く。

 やれ、女性の気持ちに疎すぎるだの。命と体が無事ならそれでいいとかお前舐めてんのだの。

 どうせ、あの二人以外にも無自覚に女ひっかけてんだろうから覚悟しておけだの。フルボッコである。

 

 正直言われたい放題だが、ヨシュアもまた俺が奴隷の死体が出るたびに無茶苦茶やってたのを知ってるわけで。

 俺は友達だと言っておきながら、独善的に動いてたにすぎないという事だ……っていてぇ?!

 

 辛気臭い顔してねぇで飲め!と据わった目つきのヨシュアに、ジョッキをドンと目の前に置かれる。お前何時の間に呑んでんだよ。

 だが、勧められたからには呑まず逃げるわけにはいかん、とジョッキを掴み呑む。

 

 

 この日はその後もなんだかんだグダグダとやった挙句、心配して様子を見に来たヘンリエッタとマリアちゃんに引きずられるように部屋へ俺は戻されたそうだが。

 二人が言うに、俺のその時の顔は今までで一番穏やかな顔をしていたらしい。

 

 

 

 

 

オラクルベリー ♪日

 

 

 なんだか爽やかな朝である、昨日は醜態を晒した気もするが元気に生きていこう。

 心機一転とばかりにそう宣言したら、3人に心の底から心配された。解せぬ。

 

 まぁ冗談はさておいて、目的はカジノだ。

 行楽とかそういうのでなく、ちょっと試してみたい事がるので3人に旅の準備を頼みつつカジノに走る俺である。

 コレは別にサボってギャンブルをしに行くわけではないのだ。

 

 適当に2桁届くか届かないぐらいの、みみっちい枚数のコインをゴールドと交換した俺はスロットマシンの前に座ってコインを入れると。

 ピオリムを発動し意図的に意識を加速させ、適当に目押しを試す。

 

 結果は成功、狙い通り7が五つ揃い結構な枚数のコインが、1枚スロットマシンからジャラジャラと吐き出される。

 剣を振ったり攻撃を回避したりとかしない限りは、きちんとこの体でも目押しが出来る程度にはピオリムが使える事が実証できた。

 

 

 さぁ次は100枚スロットだ。

 

 

 そんな事をやってたら支配人らしき男にバックヤードへ拉致され、結構な金額のゴールドと引き換えにコイン没収の上カジノを出禁にされた。ご無体な。

 

 なお3人にはあきれ返った目で見られた。辛い。

 俺は大丈夫だ、まだ頑張れる(震え声)

 

 

 

 

サンタローズ 〇日

 

 

 オラクルベリーのカジノを出禁にされたけど、今日も俺は元気です。

 まぁアホな事はさておき、カジノで出禁と引き換えに手に入れた馬車に乗ってオラクルベリーを出立した俺達は北上して橋を渡り、その後は北西へ進んで歩き続け。

 俺がラインハット兵を殺戮した平原で、一度祈りを捧げてから先へ進む。

 

 そして、夕方ごろに辿り着いたサンタローズは……10年以上前に出立してから、ほとんど変わっていなかった。

 思わず涙を流しそうになるが、ヘンリエッタやマリアちゃんに気付かれない内に拭う。ヨシュアは気づいていたようだが、気付いてないふりをしてくれた。

 

 門番のおっさんは俺に気付くとギョっとしたような顔をし、俺の肩を掴むと生きていたのか。無事だったんだなと男泣きに泣きながら喜んでくれた。

 そして、おっさんが大声で村に向かって叫ぶと、教会のシスターや武器屋のおっさん、それに万屋の親方までもが駆け寄ってきてくれて。

 

 パパスさんに聞いた時は信じられなかったけど、お前やっぱり生きてたんだなと。生きていて良かったと乱暴に俺の背中や肩を叩いて泣きながら俺をもみくちゃにしてくる。

 今度は、涙を堪え切れなかった。

 

 

 

 

サンタローズ ■日

 

 

 パパスさん達と共に過ごしていた頃から何一つ変わっていなかった、話に聞くと村の人達がパパスさん達や俺がいつ帰ってきても良いようにと手入れしてくれていた家で一夜を明かし。

 村の人達に、パパスさんとリュカちゃん、サンチョさんの行方と。ホークとチロルが戻ってきていないかと尋ねて歩いてみる。

 

 返ってきた反応は、パパスさん達は生まれ故郷であるグランバニアへ帰ったらしいと言う事。そしてホークとチロルはアレから見ていないらしい。

 思わず俺が落ち込んでいると、ここ最近女の武器の熟練度具合が著しいヘンリエッタとマリアちゃんが、俺を心配するように胸を押し付けつつ心配してくる。

 あの、アプローチが少々アグレッシブじゃないですかねお二人さん?え?俺が想いに応えてくれる為ならなんでもする?愛が重い(震え声)

 

 武器屋のおっさんはそんな俺達を見てガハハと笑った後真顔に戻り、酷くリュカちゃんが落ち込んでいたから、再会した時は覚悟しておけよと釘を差してきた。

 あの時点で想われてるのは自覚してたが、いやまさかそんな十年経った今…………そこまで考えて、事あるごとに幼い嫉妬をむき出しにしてローキックを俺に叩き込んできたリュカちゃんの姿が頭をよぎる。

 

 て、手紙だけでも出すべきかな。と震え声で武器屋のおっさんに聞けば、そりゃそうだろと頷かれる俺。ですよね。

 しかし、現在ビスタ港はラインハットが封鎖していることから手紙は出せないだろうなぁ、とも言われる。

 

 ラインハットを何とかする理由がまた一つ増えたな、凄く情けない個人的な理由だが(震え声)

 だけども、今すぐは解決できない以上、もう一つの目的を果たそうと思う。

 

 サンタローズ北にある生家の、墓参りを。

 

 

 

 

サンタローズ北 〇日

 

 

 村で保管してくれていた、パパスさんが時折サンタローズ北へ渡る為に使っていた船を使いサンタローズ北へ渡る。

 強力な魔物が出現する事から、ヨシュアとヘンリエッタ、マリアにはサンタローズに残ってもらうつもりだったが満場一致で却下された。

 

 なので、村では隠していた半竜形態を解放して襲い掛かってくる魔物を率先して蹴散らし、時折ヨシュアの槍や……オラクルベリーで仕入れたらしいチェーンクロスを振るうヘンリエッタに援護してもらい。

 魔物の攻撃で負った傷を、マリアちゃんに癒してもらいながら記憶を頼りに生家への道を進む。

 

 そして、森を抜けて辿り着いたのはあの頃から変わらない、畑が併設された木造の一軒家。

 思わず懐かしさに溜息を吐くと、家の扉が音を立てて開き……へびておとこ、見間違えようもないオルテガが俺に気付いて。

 

 

 

 

 おかえりなさい、と告げてくれた。

 俺もまた、ただいま。と返したが、その時きっと俺の声は震えていたかもしれない。

 

 




改稿前でも続けられそうでしたが、モチベ等の関係で修正しました。
本当に申し訳ありませんでした。




【今日のリュカちゃん劇場】
「お父さん」
「どうした、リュカ?」
「ボク、気付いたんだ。泣いてるだけじゃお兄ちゃんに会えないって、だから旅に出る」
「落ち着けリュカ」
リュカちゃん、想い出に縋り続けるのを止め、想い出を捕まえる為に決意で満たされた模様。



その頃ドレイクは二人の美獣に捕食されそうになるも耐えていた。



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