IS x W Rebirth of the White Demon 作:i-pod男
結婚式&世襲編
ハネムーン編
看病編(更識姉妹)
弾x虚(学園祭編)
翔太郎 x 山田真耶(学園祭 +未定ではあるが別の何か)
一夏 x マドカ 兄妹デート編
織斑一夏の事件簿(中学編)
などなどです。一部は絶対に砂糖を吐かせる位甘々な物につもりなのでその辺はご注意下さい。
『さて、障害は色々とあったが皆無事に撃滅に成功したね。大道克己の方ももうすぐだ。とは言っても、到達まで後二十パーセントの所で彼との通信が途絶してしまったが。』
全員がオムニ内部にいるフィリップの前に集合し、現状が伝えられた。ライダー達四人全員が帰還するおよそ十五分前にNEVER部隊との通信が途絶え、妨害プログラムを閉じ込める為のジェイルを構築した所為で改めて開戦を繋ぐ事が出来なくなっている。
「まあ、あいつならそう簡単にやられはしないと思うがな。」
だが翔太郎の言葉にフィリップは苛立ちを隠せなかった。
『気休めは止したまえ、翔太郎。』
「おいおい、本当の事だろうが?メモリの力があったとは言え俺達と照井が相手で手も足も出なかった様な奴だぞ。だから」
「それでも残り二十パーセントを攻略出来なければ意味が無いんだ!彼が失敗すれば次の局面には進めない!彼が次の局面に進む為の鍵なんだ!大道克己が失敗すれば、全てが頓挫する!全てだ!現状を把握出来なければ作戦の細かい変更や修正が出来なくなる!僕は嫌なんだ・・・・・何も知らず、何も出来ずに只待つ事が。怖くなる・・・・・」
「フィリップ、俺も左と同意見だ。認めたくはないが、確かに奴は強敵だった。俺はその強さを信じてみようと思う。確かに、俺達がこれから対峙する奴らは以前戦った伊坂や園崎、そして財団Xとも比べ物にならない程強いだろう。だが、たとえ命綱と呼べる物が蜘蛛の糸だとしても、俺達はそれを掴むべきだ。ドーパントに唯一対抗出来る者として掴まなければならない。それが仮面ライダーの、いや人間が元来持つ『強さ』と言う物だ。」
『芥川龍之介か。中々粋な引用じゃないか、照井竜。人間が元来持つ「強さ」か。確かにそうだね。主人公のカンダタの様に自らの命綱を切る様な愚かしい真似をしそうだった。すまない。彼は強い。何事も前進一筋では何も起こらないからね。縁と浮世は末を待てとは良く言った物だ。』
「なあ。今さっき気付いたんだが、束の奴どこに行った?」
翔太郎の言葉で一夏ははっと気付いた。確かに彼女の姿がどこにも無い。
『ああ、彼女なら・・・・』
「はいはいはいは〜い、皆さ〜ん!」
「ご飯を持って来ましたぁ〜!」
重苦しい空気を吹き飛ばす明るく、コミカルな場違いな声と共に格納庫に繋がる事務所のドアが開いた。声の主は亜樹子だ。巨大な重箱を両手に一つずつ持っており、その重みによろめいていた。
「所長・・・・!」
「亜樹子さん!?」
「亜樹子、お前何で?!」
「いやーやっぱり戦ったらお腹空くでしょ?腹が減っては軍は出来ぬって言うし、食べれる内に食べとかないと。大急ぎで作ったから一部見た目はアレだけど。」
二つの重箱は豪華な四段重ねで、ウナギやニラ、レバー、山芋など、どれも精のつく食材をふんだんに使い、尚且つ栄養バランスをしっかりと考えて作られた物ばかりだった。
「どれだけいるかどうか分かんないから作り過ぎる位が丁度良いかなーって。フィー君もどーぞ♪」
束の言葉に翔太郎とフィリップは開いた口が塞がらなかった。
「おお・・・・・」
「亜樹子さんやっぱすげ〜・・・・・流石は現役の主婦だ。」
「左、フィリップ。所長が持って来た物だ。ありがたく食って何も残すなよ?」
「残っても俺とマドカが食べますんで。この中でカロリー消費が一番激しいのって俺らですから。」
四人は頂きますを言うと、早速食べ始めた。以外と空き腹だったのか、ペースがどんどん速くなって行く。暫くは無言で手や端を動かす音しかせず、束と亜樹子はその光景を満足げな表情を浮かべながらうんうんと小さく何度もお互いに頷き合っていた。
「あー・・・・感じる。エネルギーが体の隅々まで行き渡るのを感じるぞ。」
「うむ。兄さんの言う通り力が漲って体も動く。実に清々しい気分だ。」
「当然だ。所長の料理の腕前は俺が育てたのだからな。」
食後の冷えた麦茶が振る舞われている間、突如スクリ—ンが別の物に切り替わった。
『よう、お前ら。』
噂をすれば影が差すとは良く言った物である。オムニの画面左上の端が男の顔を映した。だが、それは大道克己の物ではない。プロフェッサーを名乗る男の顔だった。
「まさか失敗・・・・・!?」
「逆探をまた逆探されたのか・・・?!」
『違うな。』
顔は確かにプロフェッサーの物だ。だが
『俺だよ。大道克己だ。』
声こそは違うが、喋り方や仕草、表情などはどこからどう見ても大道克己その者である。ニヤリといつもの不敵な笑みを浮かべた。
〜〜回想〜〜
『突っ切れ。何があっても絶対に足を止めるな。』
フィリップとのリンクが途絶し、どんどん武器が減って行った。電脳空間の中なので痛みや疲労を感じる事は無いが、それでも精神的な負担はただならぬ物だ。そして再びパスワードの障壁に阻まれた。剛三が得意の力技でゴリ押ししながらパスワードを探し当てようとするが、その間にも妨害プログラムの波が押し寄せて来る。
『時間は俺が稼ぐ。』
六発の榴弾を続けて発射出来るダネルMGL二つを腰撓めに構え、賢はプログラムの足止めに専念した。障壁が吹き飛び、道が開けた。弾切れになったグレネードランチャーを投げ捨て、再び前衛に戻る賢。
『兄弟のバックアップが無い以上は俺達が独断で進むしか無いな。』
再び多数の分かれ道に差し掛かった。
『ここが中枢らしいな。』
『目的地まであと少しか・・・・』
だが突然シャッターが轟音を上げて凄まじい勢いで降りて全ての道を閉ざした。剛三や賢が幾ら破壊しようとしてもびくともしない。その間にも妨害プログラムの波が迫って来る。
『どいて!』
二人を押しのけたレイカは助走を付けて飛び蹴りをシャッターの一つに放った。すると飴細工の様にシャッターが融解して穴が開いた。
『上出来だ。行くぞ。』
その穴の中に飛び込み、再び走り出した。今までは複雑に曲がりくねる迷路だった道程が只一本だけの道になっている。明らかに罠の臭いがする。そして想像通り、壁と天井に設置された機関銃の銃口が彼らの方を向いた。更に彼らの足が床を踏みしめると同時に嫌な音が響く。
『クソッ・・・・!』
地面に亀裂が走り始めているのである。ここで落ちたらどうなるかは分からないが、碌な結末が待っていない事はまず間違い無い。
『全員克己ちゃんを守って突撃〜!』
鞭を滅茶苦茶に振り回しながら銃弾の軌道をずらす京水に続き、剛三も鉄棒を振り回して克己のレイカは賢と共に彼の両翼を死守しながらも、最後の重なった防壁を崩しに掛かる。克己は走った。兎に角前へ進んだ。防壁の日々が徐々に広がって行く。
俺達は、未来だけを見てれば良いんだ。
ふと過去に口にした言葉が克己の脳裏をよぎる。未来とは字面の如く未だ来ていない物。何が来るかはその時にならなければ分からない。あり得ない事など無い。つまり、
『何だよ・・・・・たった、
自重気味に笑いながら更に歩を進める。
『じゃあな、お前ら。向こう側で会おうぜ。派手なパーティーを用意していろ。』
彼らの答えを聞く間も無く、最後のRPG弾頭が防壁を極限まで弱めた。克己は腰の拳銃を引き抜き、からになるまで撃ち尽くすと、最後に飛び上がって弱体化した防壁を飛び蹴りで貫いた。
〜〜〜回想終了〜〜〜
『部隊は全滅したが、奴らの
今は滅んだローマ帝国が
「最終決戦には持って来いの場所だね。では、大道克己。最後にもう一つだけ頼みたい事がある。今から送信する動画を全世界に向けて発信してくれたまえ。その後で、掌握された各国政府のコンピューターのアクセス権を返却するんだ。」
『動画?内容は何だ?』
「発信すれば分かる。織斑一夏に出された依頼完了に大きく貢献する物さ。」
『ふん、まあ良いだろう。だが、条件がある。ミーナをここに呼べ。』
「え?」
『条件はそれだけだ。時間が無いんだろう?早くローマに行って終わらせて来い。』
有無を言わさず、克己はそれっきり通信を切った。
「腹も膨れた事だし、そろそろ行くか。」
翔太郎はドアにかけてある白い帽子を取って頭に乗っけた。つばの一部は二センチ程破れた所がある。今は亡き先代所長が愛用し、死に際まで被っていた曰く付きの物だった。
「マドカ、行けるか?」
「勿論だ。」
「所長、留守の間事務所を頼む。」
「篠ノ之束、君も亜樹ちゃんと一緒に留守番を頼みたい。出来るね?亜樹ちゃんはミーナを呼んで事情を説明してくれたまえ。」
「分かった。いってらっしゃい、竜君。」
「フィー君も行ってらっしゃ〜い。頑張れ〜、エイエイオー!」
「「「「変身。」」」」
「変・・・・身っ!」
『Eternal!』
『Nazca!』
『Xtreme!』
『Accel!』
『Zone Maximum Drive!』
ライダー達の変身が完了すると同時にローマに転移し、明日をも知れぬ最後の戦いの舞台に身を投じた。
火山灰を用いて製造されたコンクリ—トで出来た楕円形の闘技場は中心から無数の糸が張り巡らされており、その糸は全て今では剥き出しとなった地下の施設や数万の観客を収容出来る客席と繋がっていた。その蜘蛛の巣の中心には六本の腕と八つの目を持つアラクニド・ドーパントが両手首と腹部から更に幾つもの糸を放出していた。皇帝が座る特等席では
「あら、マドカ。まだ生きているのね、嬉しいわ。プロフェッサーは失敗したのは残念だわ。でも、仕方無いわね。自分の手でやった方が一番確実。ねえ、貴方達。人は生まれながらにして罪深いって事を知ってるかしら?」
「何だと?」
何時も強面で顰めっ面のアクセルだが、仮面の奥で突然の質問に戸惑い更に顔を顰めた。
「人間は生まれて間も無くして罪を犯した。イブは蛇にそそのかされて善悪を知る林檎、エデンの果実を口にし、またそのイブもアダムに食べる様進めた。強制はされていない。自身の意志によって罪を犯した。更にはその責任を互いに押し付けようとした。人も殺したわ。二人の子孫、カインはアベルの供物が気に入られた事が我慢出来ず、怒りに任せて、嫉妬に駆られて彼を殺した。そして嘘をついた。アベルの行方を問われた時に、『知りません。私は永遠に弟の監視者なのですか?』と答えた。今の世界も全く同じ。自分が罪を犯しても素知らぬ顔で他人にそれをなすり付ける。時には自己満足の為に命も奪う。法律や倫理なんて都合でどうとでも出来るし、してしまう。」
「だから世界を屈服させてあるべき姿へと導こうってか?」
翔太郎はセブンシンズ・ドーパントの演説を鼻で一蹴した。
『誇大妄想も甚だしいね、スコール・ミューゼル。君は神にでもなったつもりかい?』
「まさか。人間が神に近付こうとすれば失敗するのは歴史が証明しているわ。」
スコールは笑いながら三対の捩じれた角を生やした頭を小さく振った。
「違う。私は調停者よ。この調子じゃ世界が人類の手で破滅するのは時間の問題。私は只それを止めるだけ。貴方達だって否定は出来ないでしょう?この世界は言うなれば病に蝕まれている患者だと言う事を。キリスト教徒の度重なる十字軍遠征、植民地支配による横暴、ヒトラーのホロコースト、
「世界の、リセット・・・・・」
マドカは震える声でそう呟いた。
「そう、全てをね。当然私を含めて。」
スコールの顔から笑みが消えた。立ち上がって腰の翼を開き、コロシアムの上空に舞い上がると両手を広げた。
「私は自滅しかけている世界を救おうとしているの。それが私の理想。この力はそれを実現させる為の鍵よ。だから邪魔をしないで。邪魔をするなら・・・・・私に選ばせるなら、私はオータムと一緒に貴方達を殺すわ。一切の躊躇無くね。」
先程の優し気な声は一瞬にして女性の割にドスの利いた低く、威圧的なくぐもった物に変わった。
「もう何を言っても無駄と言う訳か、上等だ。俺はお前に勝つ。俺はお前を止める。」
「兄さん。」
「織斑それは間違いだ。」
『それを言うなら、』
「俺達が、だ。」
四人に訂正されたエターナルは小さく頷いた。
「うん。俺達が、だ。」
終わったら次は何書こうかな〜〜〜♪SAO x DMCのリメイク?ゼロ魔 x アサクリ(オリ主&展開)?魔戒ノ花も出てる事だし、牙狼?それともHOTD?
あ〜〜、迷う!どれも大まかなキャラのやその他の設定は二ページずつ位は書いているのに!?どうすれば良い?何故俺は偏在出来ない!?何故俺の手には新しいPCが無い!?アンサーミー、ジーザス!!!