IS x W Rebirth of the White Demon   作:i-pod男

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終わった。終わったぞ。全てが、終わったぁああああああああああああああああああ!!!!!!!
期末テストが全てENDしましたああああああああ!!!!!

(息切れ中)疲労困憊状態で書いたので何時もより少し短いです。ではどうぞ


愛のK/二人一緒に・・・・・

頭を垂れる一夏に向かい合って座る二人。

 

「一夏君、もう良いわ。」

 

「はい?」

 

「だーかーら、許してあげるって言ってるの。そんなとんでもない事情聞かされたら頷くしか無いじゃない。ただし、絶対に無茶はしないこと。簪ちゃん泣かせたら許さないからね?」

 

「分かりました。んじゃ、話す事は話したんで、俺はこれで」

 

「待って一夏。」

 

立ち上がった一夏を呼び止めたのは簪だった。

 

「どうした?」

 

「お姉ちゃんに聞きたい事がある。けど一夏にも関係してるから・・・聞いて欲しい。」

 

「オッケー。」

 

一夏は改めて座り直すと、ポットの紅茶をカップに注いだ。そして一口飲もうとした。

 

「お姉ちゃん。正直に答えて。お姉ちゃんも、一夏の事が好きなんでしょ?」

 

「ブフゥ〜〜〜!!ゥェエホッ!ゲホッ!!」

 

だが楯無に向けられた簪の質問に一夏は盛大にその紅茶を口から吹き出し、咽せた。激しく咳き込みながら胸を叩く。

 

「は?え、ちょま、え?」

 

「どうなの、お姉ちゃん?」

 

まるで物的証拠をこれでもかと突き付けられて追い詰められた犯人の様に楯無の表情に同様の色が在り在りと見えた。そして遂に観念したかの様に小さく頷いた。

 

「ええええええ?!いつからですか?」

 

「簪ちゃんと仲直りさせてくれたあの時から、かな?いけないのは分かってる。だって、一夏君は簪ちゃんが好きだから。でも、一夏君は私の気持ちを、背負っている物の数とその重さがどんな物か全てお見通しだった。初めて私を女としてみてくれた、から・・・・私も、甘えたいなって。」

 

「やっぱり・・・・」

 

「え?でも、てっきり楯無さんて彼氏がいたとばかり思ってたんですけど。」

 

「いたらこんな事言わないわよ!私は、一夏君の事が好きなのっ!!」

 

真っ赤になりながらもそう言い切った。

 

「ふう。言えてスッキリしたわ。もう忘れて。簪ちゃんの彼氏かっ攫うなんて事、出来ないししちゃいけない。ほら、お姉さんは仕事があるんだから帰った帰った。」

 

「お姉ちゃんと一緒なら、別に、良い・・・・・」

 

「「え?」」

 

楯無と一夏は耳を疑った。彼女は今何と言った?

 

「一夏は、お姉ちゃんと私を色んな意味で救ってくれた。もしかしたら無意識の内に一夏を好きになってた事に気付いていたと思う。お姉ちゃんの一夏を見る目が変わったから。でも、お姉ちゃんは責任と立ち場だけなら一番大変。だから、一番甘える権利があると、思う・・・・」

 

「簪ちゃん・・・・・」

 

「他の人だったら絶対嫌だけど・・・・お姉ちゃんなら、良い。」

 

「ちょいちょいちょい。本人抜きで話進めないでくれる?盛り上がってる所で水を差す様で悪いけど。」

 

紅茶に咽せていた状態から回復した一夏が口を挟んだ。

 

「二人が納得しても俺がまだ納得してないぞ。姉妹+二股とか・・・・何と言うか、色んな意味でヤバい目を見る気がする。」

 

主にこの学園の生徒、千冬、千冬、そして学園の生徒、だが主に千冬の所為で。

 

「一夏君は・・・・・私に魅力、感じない・・・・?」

 

窓から差し込む夕日をバックに首を傾げて潤む目で一夏を見る楯無。彼の心は徐々に確実に揺らぎ始めた。不覚にも一瞬ときめきもした。

 

(楯無さんはきれいだけど・・・・俺には簪がいるし。かと言ってこのまま楯無さんを放って置くのもなんかな。そりゃあ、綺麗だし、色白だし、お茶目な所が可愛いけど。あーー、もう!!俺をそんな目で見るな!まるで俺が悪者みたいじゃないかよ!)

 

意を決した一夏は楯無のてを掴むと、自分の胸に押し付けた。

 

「感じますか?心臓がバクバク言ってます。魅力を感じていない筈が無いでしょ?今正に二股掛けようとしてる甲斐性無しで色々と迷惑かけるかもしれないですけども。こんな俺で良ければ、是非貰って下さい。」

 

「お姉ちゃん。いざという時は、半分・・・・力貸して。」

 

楯無は歓喜の涙を流しながら一夏と簪を抱き寄せ、二人もまたお互いの背中に腕を回した。

 

(あーあ。今まで異常に頑張らなきゃな俺。後、鈴や千冬姉になんて説明しよう?)

 

「さてと。んじゃ二人共いるから続き、やろうか?」

 

「続き?何の・・・・?」

 

「この前千冬姉に邪魔されたろ?あれの続き。二人共いるから、これ以上邪魔が入る前にお二人のファーストキスを頂きたいです。切実に。」

 

「えええええええええええ!?」

 

楯無は忍者も真っ青なスピードで生徒会長が座る革張りの大きな椅子の後ろに隠れた。

 

「い、いいいい、いきなり何言うのよ!?告白終わった直後にキスって何!?色々すっ飛ばし過ぎてない?! 最初は粗の、お茶とかデートとか、その、あの・・・・」

 

「やっぱりこう言う事になると化けの皮が剥がれますね。普段は人を食った様な態度で面白半分でちょっかいかけたりする癖に、いざ自分がおちょくられるとすぐに冷静さを欠く。色恋沙汰に関しては人一倍。可愛いですよ、そう言うトコ。」

 

「〜〜〜〜〜っ・・・・・バカァーーーー!もう知らない!!」

 

楯無は顔を真っ赤に染めながら嵐の様に生徒会室から飛び出した。

 

「一夏、お姉ちゃんの事これからもうちょっとからかってね?見てて面白い。」

 

「やり過ぎたら俺が嫌われちまうから、まあ程々にな。さてと。」

 

一夏は簪の腰回りに腕を巻き付けて自分の方に引き寄せた。手慣れた手付きに、簪は顔を顰めた。

 

「なんか・・・・馴れてない?」

 

「(前に一度依頼を受けた時にダンスホールに『潜入捜査』したっけな?)初めてだよ?まあ、下手なのは勘弁な?」

 

一夏は少し震える手で簪の頬に両手を添えてゆっくりと顔を近付けると、目を閉じて最後に残った距離を一気にゼロへと縮めた。

 

(やだ・・・・・何、これ?頭が凄いぼーっとしちゃう。ふわふわって・・・・飛んで行っちゃうみたい。でも、凄い幸せ・・・・)

 

唇が離れると、まだ余韻が残っているかの様に簪は放心していた。一夏は表面上は何とも無かった様に装っているが、内心では脳内会議を行っている議長を含めた幹部とその部下達全員がヴァルハラに旅立ってしまっていた。

 

「どう、だった・・・・?」

 

辛うじてそう絞り出せた一夏。

 

「何か、飛んじゃいそうだった。でも、癖になっちゃうかも・・・・・」

 

「人前じゃなきゃ幾らでもしてあげるから。さてと、じゃ、生徒会長狩りに行って来る。恐らく千冬姉が俺を探して始末書やらなんやら書かせると思うから掴まる前に。」

 

「あははは・・・」

 

「じゃあ、また後でな。」

 

「うん・・・・」

 

去る前にもう一度だけ軽く唇が触れる一秒程度のキスを交わして一夏は生徒会室を出て行き、部屋を出ると大きく息を吐き出して胸を押さえた。

 

(うぉおぉぉおぉおぉぉぉ・・・・・・死ぬかと思ったぜ。目を閉じた時のあの顔は何だ何なのだ一体?!心臓ヒューストン応答せよ!二回位止まったぞ?!さてと、あのシスコンシスターは何処に行ったのかな?・・・・お。)

 

「たーてなーしさん♪」

 

屋上でブツブツと何か一人で呟いている少し強めに脇腹をつついた。

 

「わひゃぅい!」

 

「あはっ。やーっと見つけた。さてと。」

 

そのまま楯無に抱きついた。あすなろ抱きである。

 

「ちょ、ちょちょちょ一夏君?!」

 

「俺、まだ楯無さんの事良く知りませんけどこれから教えて下さい。俺も色々と教えてあげます。色々と、ね。」

 

抱きしめる力を少し強めて耳元でそう囁いた。

 

「い、色々って・・・・・な、何を・・・・?(まままままさか、ね?)」

 

「んふふふふ。それは、またいずれ。と言う事で。まあ、確かにいきなりファーストキスはちょっと俺が先走り過ぎましたね。すいません。でもその内絶対貰いますからそのつもりで。俺の事が好きになったんなら、死んでも別れませんよ?」

 

楯無の前に回り込んで真っ赤になった彼女の顔を覗き込む。

 

(やっぱ年上の人はからかい甲斐があるな。)

 

「週末、空いてます?」

 

「・・・・と、特には・・・・」

 

消え入る様なか細い声で答える楯無。

 

「よし、決まり。土日、デート行きましょう。」

 

再びフリーズしてしまった楯無を屋上に放置したまま一夏はアリーナ半壊についての報告書及び始末書(と言う名の反省文)の作成の為に職員室に足を運んだ。

 




IFルートは次回です。それまでしばしお待ちを。

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