転生とらぶる1   作:青竹(移住)

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ネギま!編ですが、関西には殆ど行った事がありませんので関西弁のキャラが出て来ておかしい所があったら指摘してくれれば修正させてもらいます。


魔法先生ネギま!編
0246話


 俺が事故で転移してきたこの場所、麻帆良とか言ったか。その地名から考えるに日本であるのはまず間違い無いだろう。だが、少なくても俺の知識に麻帆良なんて地域は存在しない。そして、何よりも学園都市と言われるくらいなのだからそれなりに有名な場所だと思われる。

 学園都市と言われて、一番最初に思いつくのはまず『とある』の世界だ。既に夜という事もあって暗い為に俺のいる周辺しか確認出来ないが、掃除ロボットとかも無い至って普通の……普通の? いや、ちょっと違和感がある。……そう、ここから見える範囲だと日本と言うよりはヨーロッパ風と言った方が正しいよう景色が広がっている。

 そんな風に周囲の様子を確認していると、冷たい風が吹いて俺の身体を強引に冷やしていく。

 

「くしゅんっ!」

「あら、やっぱり寒いのね。……と言うか、何でこの子こんなにぶかぶかな服を着ているのかしら」

 

 紅褐色の髪の女が妙な物を見るような目で俺を見る。そう言われて改めて自分の格好を確認すると、身体自体は子供になっているが服は大人の時のアクセルのままだ。つまり、明らかに体型と服が合っていない訳で……

 不思議そうな紅褐色の女の視線をスルーして、改めて口を開く。

 

「えっと、ここは日本でいいんだよね?」

「ええ、もちろんですわ」

 

 金髪の女がハイテンションなまま答える。……ハイテンションというのはちょっと気になるが、基本的に親切な女なんだよな。どちらにしろ、ここは日本というのは確定した。後は……

 

「今日って何年の何月何日だっけ?」

「今日は2003年の1月5日ですわ」

 

 2003年……? また、微妙に現実感のある年代に飛ばされたものだ。

 少なくても、C.E.や皇歴、新西暦とは違った場所であるのは間違い無いだろう。

 

「ほら、この季節にそんな格好で外にいたら風邪を引くわよ?」

 

 紅褐色の髪をした女が、自らのコートに俺を入れるようにして包み込む。

 

「ちょっと、千鶴さん! そんな、ずるい……いえ、その子の面倒は私が!」

「あやかに任せておいたら、この子を文字通りに喰べちゃいそうでしょ?」

「そっ、そそそそそ、そんな事はありませんわ!」

 

 顔を真っ赤にしながら金髪の女が言葉に詰まる。

 ……見た目美人なのに、勿体ない。

 

「ねぇ、僕? お名前教えてくれるかな?」

 

 さて、どうするか。偽名を名乗る? あるいは本名を? ……どちらにせよ、ここが俺の知らない世界である以上は変に偽名を名乗って後で拗れるよりは本名を名乗っておいた方がいいか。

 

「アクセル。アクセル・アルマー」

「へぇ、やっぱり外国人なのね。私は那波千鶴よ。あの金髪のお姉さんが雪広あやか。よろしくね」

 

 俺の頭を撫でながら自己紹介してくる紅褐色の女……もとい、那波千鶴。あっちのハイテンションな方は雪広あやかというらしい。

 

「それで、アクセル君。お家の場所は分かるかな? 迷子カードか何か持ってるといいんだけど」

 

 小首を傾げながら尋ねてくる千鶴だが、当然そんな物は持っている筈もない。だが、出来れば警察行きは勘弁して欲しいというのが正直な所でもある。何せここがどんな漫画やアニメの世界かは知らないが、ギアスの世界やSEEDの世界の如く俺の戸籍がある筈もないからだ。

 にしても、本当にここはどこの世界なんだろうな? スパロボOGs、コードギアス、ガンダムSEEDと来たんだから恐らくロボット物の世界であるのは経験上間違い無いと思うんだが。

 

「何も持ってないよ」

「あらあら、それは困ったわね。あやか……あやか?」

 

 千鶴があやかへと声を掛けるが、肝心のそのあやかは何やらあらぬ方向を見ながらぶつぶつと呟いている。……本当にこの女は大丈夫か?

 

「アクセル君ですか、いい名前ですね。つまり私は将来的にはあやか・アルマーとなる訳ですわね? いえ、この場合はアクセル君を婿養子によって雪広アクセルというのもありですわね。ええ、それがいいですわ。こんなに理知的で凛々しい子なんだから、私が責任を持って育てさせて貰います。……ああっ、お養父様、お養母様。私の事はあやかと呼び捨てにしてくれて構いませんわ。いえいえ、そんな。妻としては当然の事しかしておりませんのでそう仰られても……」

「……」

 

 呟きの内容を聞くに、どうやらこの女はいわゆるショタという奴らしい。にしても……理知的で凛々しい、ねぇ。俺のイメージ的なものだと理知的はレモン、凛々しいはコーネリアが該当するんだが。

 

「あらあら、あやかったら」

 

 そして口元に笑みを浮かべつつあやかを眺める千鶴だった。

 いや、それで流していいのか?

 そんな風に思いながらあやかと千鶴の様子を眺めていたが、それから数分程経つと満足したのかあやかがこちらの世界へと戻って来る。

 

「アクセル君、式は和風と洋風、どちらがよろしいでしょうか?」

 

 ……訂正。まだ戻って来てはいなかったらしい。

 

「ほら、あやか。もう午後9時を過ぎているのよ? そろそろこの子をどうするか決めないと」

「そうですわね……いっそのこと、夏美さんの所へ戻りますか? 演劇部の合宿なのですから、アクセル君一人混じっても……いえ! それは駄目ですわね。夏美さんの事は信じていますが、もし間違いでもあったりしたら目も当てられません」

 

 この台詞を聞くに、目の前にいる女2人の友達である夏美とやらもあやかと同じショタ趣味を持っているのかもしれないな。

 

「じゃあ、無難に寮に連れて行くというのはどうかしら。この子のお家については明日になってから探せばいいでしょうし。ご両親に心配を掛けるのは心苦しいのだけれど」

「寮?」

 

 千鶴のその言葉に、思わず聞き返す。

 そう言えば今まで気にしている暇が無かったが、この2人は一体どういう存在なんだ? 演劇部の合宿云々と言ってるからには高校生……

 俺の背を抱いている千鶴の巨大な膨らみを背に感じ、内心で訂正する。

 大学生、か?

 

「ええ。私達の住んでいる麻帆良女子寮。今日はそこの私達の部屋に泊まって貰おうと思うんだけど、お父さんとお母さんが一緒じゃなくてもいい?」

 

 千鶴の質問に黙って頷く。

 

「でも、2人とも学校は?」

「問題ありませんわ。幸い後数日は冬休みですし」

 

 冬休み、か。戦闘や訓練に明け暮れていた俺に取っては酷く懐かしい単語だ。

 

「でも、大学の冬休みって確かそんなに長くなかったような?」

 

 思わず呟いた瞬間、俺を抱いている千鶴の腕の力が強まる。

 

「あらあら? 今、何て言ったのかしら? 私もあやかもうら若き女子中学生なのに、大学生なんて聞こえたような気がするわね。アクセル君、もう一回言って貰える?」

 

 ……良く分からないが、取りあえずこの2人が中学生だというのと千鶴にその手の質問が厳禁だというのは理解した。

 

「え? もちろん中学生って言ったよ?」

「うふふ。やっぱり私の聞き間違いだったのね」

 

 その言葉と共に、抱きしめている……と言うか、抱き潰すかの如く入っていた力が抜けていく。幸い、子供化したこの状態でも俺の人外とも言える身体能力はそのままだったらしく特に苦しくはなかったが。

 

「ちょっと、千鶴さん! 貴方ばかりずる……いえ、千鶴さんだけにアクセル君の世話をさせるのも悪いですから、私が代わって差し上げますわ」

「大丈夫よ、この子はそれ程手が掛からないし。それにあやかも知ってるでしょう? 私は毎日悪ガキを相手にしているんだからこれくらい全然平気よ」

 

 そんな2人のやり取りを横目に、内心で考える。

 俺が転移する直前、確かに『青き清浄なる世界の為に』という例のブルーコスモス特有の台詞が聞こえてきた。何故あそこにいたのか? 恐らくマスコミかオーブからの見学者達に紛れ込んでいたと考えるが自然だろう。だが……!? そうか、セイラン家! 確か以前カガリ経由でウズミからセイラン家が蠢いていると情報があったな。てっきりユニウス条約の調印式典で動きを見せると思っていたが、それきり何も無かったのでウズミが潰すなり諦めるなりしたものだとばかり思っていた。それがこう出るとはな。

 ユウナはともかく、ウナト相手に油断した俺が悪いという事か。

 

「少しばかり甘く見ていたらしいな」

「え? 何か仰いまして?」

 

 思わず口に出していた言葉に、千鶴とじゃれ合っていたあやかが反応する。

 千鶴も背後から俺を覗き込むようにして視線を向けていた。

 

「いや、何でも無いよ。ちょっと思い出しただけ。それよりも寮に行くんでしょ? 早く行こうよ」

 

 ……自分で言ってて妙に背筋が痒くなる言葉遣いだが、早く慣れないといけない。少なくても俺の子供化がどうにかなるまでは。

 

「そうね、アクセル君もお腹減ったでしょうし。……いえ、時間を考えるともう眠いのかしら?」

 

 今まで抱いていた俺から離れ、左手を握りながらそう言ってくる。

 

「確かに子供はそろそろ起きてるのが辛い時間帯ですわね。私が添い寝して差し上げますので早速行きましょう!」

 

 再度ハイテンションになったあやかに右手を握られ、3人で手を繋ぎながら寮があるらしい方へと向かって歩き出す。

 道を歩き、2人と軽い会話をしながら周囲の様子を確認していく。やはり日本というよりはヨーロッパ風の街並みが広がっていた。ここは学園都市との話だったが、ミッション系の学校が主だったりするのだろうか。

 そんな風に思っていた時、唐突にソレを感じ取った。念動力が教える危険? いや、確かにそれもある。だが、何と言うか、空気に妙なモノが混じっているような違和感。そしてどこか稚拙な悪意や殺気。……何だ? 今まで感じてきた感覚とはまるで違うソレ。

 強いて言うのなら、精神コマンドを使う時の感覚に似ていると言えなくもない。

 

「あら? どうしましたの?」

 

 そんな俺の様子を不審に思ったのか、あやかが顔を覗き込んで尋ねてくる。

 危険、危険、危険。

 頭の中で、まるでアラートが鳴っているように念動力が危険を知らせてくる。何だ、何が起こっている? 周囲を警戒しながら、いつでも反応出来るようにと態勢を整えようとして……千鶴とあやかの2人と手を握っている事を思い出す。

 そして道路を脇にある木の方に違和感を覚え、咄嗟に脳裏に空間倉庫のリストを表示。だが、この静かな場所で銃を使う訳にもいかないだろう。そうなるとナイフか何かか?

 

「っ!? 拙い!」

 

 そんな俺の一瞬の隙を見逃さないとでも言うように、突然俺達が進んでいる通路の先にある自販機の裏側から何かが光ったかと思うとこちらへと飛んでくる。それはまるで一本の矢の如く。そして狙いは……俺じゃない、あやかだと!

 

「スライムっ!」

 

 空間倉庫のリストを脳裏に表示していたのが幸いし、咄嗟にスライムを出現させスライムの自動防御が発動。俺、千鶴、あやかの3人をドームの如く覆いつくす。

 幸い矢の威力はそれ程高い訳では無かったらしく、スライムの盾で無力化させる事に成功する。

 

「へぇ、凄いな。召喚術……かな?」

「あの餓鬼だな。俺達がここにいるのを感づいてやがった」

 

 スライムの盾が解除されると、いつの間にか目の前に2人の男が立っている。まるでRPGの魔法使いが好むようなローブを身につけ、その手にはこれまた魔法使いの杖とでも呼ぶべきような物を持ってこちらを品定めするかのように眺めていた。




名前:アクセル・アルマー
LV:38
PP:615
格闘:262
射撃:282
技量:272
防御:272
回避:302
命中:322
SP:462
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???

撃墜数:374

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