転生とらぶる1   作:青竹(移住)

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2286話

 戦闘が始まってから十数分が経ち……やがて、MSがホワイトベースに向かって帰還してくる。

 幸いにもガンダムとガンキャノンの2機ともが撃破されずに戻ってきたが、ガンダムの持っていたシールドは破壊されており、ガンキャノンの方も中破……とまではいかないが、小破と呼ぶには少し厳しい損傷を負っていた。

 それでも2人とも死なないで戦闘を終わらせる事が出来たのだから、褒められて然るべきだろう。

 もっとも、ガンキャノンの方は低反動キャノンの右側が破壊されており、左側の方もかなり大きく曲がっている。

 修理するまでは、確実に使う事は出来ない。

 にしても、ルナ・チタニウム製の装甲を曲げる事が出来るとなると、ザクバズーカを至近距離からでも食らったか?

 取りあえず、ザクマシンガンでは効果を発揮しないのは確実だ。

 ヒートホークは……いや、あの壊れようを見る限りは、多分違うと思う。

 そんな2機に比べると、当然ながらガンタンク隊は何の損傷も存在していない。

 敵がホワイトベースに近づくよりも前に撃破されてしまったのだから、それも当然だろうが。

 寧ろこの状況でガンタンクが被害を受けていたりしたら、それこそ驚いてしまう。

 ホワイトベースには俺のガンキャノンも乗っていたのを考えると、MSが近づいてくれば、当然のように俺にも理解は出来た筈だろうし。

 ともあれ、損傷を受けながらも帰還してきたガンダムとガンキャノンは、それぞれホワイトベースの格納庫に着艦する。

 

『イザーク、俺達も戻ろうぜ』

 

 そう言ってきたのは、ガンタンク隊を率いるリュウ。

 パイロットスーツのヘルメット越しでも、かなり疲れた様子を見る事が出来る。

 とはいえ、ガンタンク隊は敵に攻撃されなかったので、ある程度の余裕もあったのだが。

 

「ああ、分かった。……それにしても、お前達だけでシャアの部隊を撃退する事が出来たな」

『ああ。もっとも、被害の方はそれなりに大きいみたいだったけどな』

「そっちはあまり心配する必要もないだろ。月に行けば修理は可能な筈だし」

 

 再度シャアが襲ってくるという事にでもなれば、そんな風に余裕を持ってはいられなくなるだろうけど。

 シャア達にどれくらいの被害を与えたのか、その辺りはしっかりと把握しておく必要があるのは間違いない。

 

『……助かるよ』

 

 感謝しながらも、微妙そうな表情を浮かべるリュウ。

 まぁ、修理するという事は、当然のように各種データを取られるという事だ。

 クレイドルに向かうという時点でその覚悟はしていたのだろうが、それでもやはり思うところはあるのだろう。

 だからといって、現状で修理をしないという選択肢は存在しない。

 ホワイトベースが最終的に向かうのはジャブローという話だったが、月から出れば、確実にシャアが待ち受けている。

 もっとも、シャアにどのような被害を与えたかによって、その時の難易度は大きく違ってくるのだろうが。

 とはいえ、ホワイトベースが月でゆっくりしている間に、シャアの部下達も再度の補給を済ませる可能性が高い。

 そうなると、結局また最初からやり直し……いや、シャア達はガンダムやガンキャノンの性能を知り、アムロやカイのパイロットとしての技量を知る事になり、より倒すのが難しくなるのは間違いない。

 セイラの本心を知っている身としては、シャアを殺されるというのはどうあっても困る事なのだが。

 だからといって、シャアによってアムロが殺されるという事も、出来れば避けたい。

 その辺のバランスを取るのが難しいんだが……さて、どうしたものだろうな。

 

『艦長のブライトだ。我々は無事にあの赤い彗星を撃退する事に成功した。これにより、敵の追跡は受けるかもしれないが、もう追撃はないと思ってもいい。これよりホワイトベースは全速力で月に向かう。安心して欲しい。恐らく、月に到着するまで戦闘はもう起きない筈だ』

 

 ブライトが通信を使って艦内に放送を行う。

 それは俺達というより、避難民に向けてのものだったのだろう。

 もう戦闘が起こる事はないので、安心して欲しいという意味を込めて。

 避難民というのは、当然のように一般人が殆どだ。

 もしかしたら軍の関係者もいるかもしれないが、それでも軍人ではなく、軍に何らかの品を納入しているといったような、そんな者達。

 だからこそ、今のブライトの放送は避難民達を落ち着かせるという意味では大きな効果を持ったと言ってもいい。

 避難民達は、もう戦いが起こらないと知り、今頃は心の底から喜んでいる事だろう。

 とはいえ、それが本当に真実となるかどうかという確証はないのだが。

 シャアのように異名持ちの存在というのは、普通と違う事をするからこそ、大きな戦果を上げられる。

 そういう意味では、向こうの戦力がもしシャアだけしかいなくても、そのまま追撃を仕掛けてくるという可能性は十分にあった。

 特にシャアのS型は通常のS型よりも高い機動力を持っているので、それこそホワイトベースまで急速に近づいて艦橋にザクバズーカを撃って即座に離脱……といった方法をとるという事も、十分に考えられる。

 いやまぁ、そんな真似をすれば月に見つかるのは確実だし、何より月に近づく必要があるので、今のシャアにそんな事をするような精神的な余裕があるのかどうかは、話が別だが。

 

「取りあえず、これで一安心といったところか」

 

 呟き、そのままガンキャノンから降りる。

 本来なら、ガンキャノンから降りたらすぐにでもメカニック達による整備が行われるのだが……俺の場合は今回特に戦闘に参加したりといったことはしていなかったので、ガンキャノンの整備は後回しになったという事だろう。

 勿論戦闘をしていないとはいえ、ホワイトベースの上を歩き回ったりといった事はしたのだから、相応に部品が摩耗している可能性はある。

 そもそも、ガンダムを始めとしてホワイトベースにあるMSは連邦軍にとっても最高機密と呼ぶべき存在で、どのくらい動けば部品がどの程度摩耗するのかといったことを確認するのも、連邦軍にとっては非常に重要な事だった。

 ……それでも、やはり実際に戦闘に参加したアムロのガンダムやカイのガンキャノンの方をしっかりと調べる方が優先されるのだろう。

 なので、俺はメカニックの1人にガンキャノンを任せたとだけ言い、パイロットスーツから普通の服に着替える。

 ちなみにアムロやカイ、ハヤト……それ以外の面々も基本的には連邦軍の軍服を着ているが、俺とメリルだけは未だに私服のままだ。

 まぁ、連邦軍の軍服を着ればいいのかもしれないが。あくまでも俺とメリルは月の人間だという事になっている。……いや、正真正銘メリルは月の人間だが。

 その為、俺達が連邦軍の軍服を着るというのは、色々と不味いのだ。

 ジオン軍の襲撃が行われる前に、色々と買い物をしたが、その中には服やら下着やらもあり、そういう意味では俺もメリルも着る物に困るといった事はない。

 

「さて、そうなると……まずはメリルからか」

 

 特に何かがある訳でもないが、これから月に向かうのだ。

 だからこそ、メリルと前もって話しておくべき事が幾つかあった。

 それと、先程戦闘でメリルがどんな風に感じたのかといったのを聞きたいという思いもあったし。

 そんな風に考えつつ、俺は着替え終わるとホワイトベースの中を適当に歩く。

 すると、途中で避難民達が心の底から嬉しそうにしている様子を見ることになる。

 先程のブライトの通信が、その原因だろう。

 そして元気すぎるというか何というか……俺の視線の先では、メリルに言い寄っている若い男の姿があった。

 とはいえ、それはメリルを口説いているのではなく、感謝の言葉を口にしているだけのようだが。

 とはいえ、男の中にこの機会にメリルと仲良くなれればという気持ちもあるのは間違いない。

 当然メリルも男に言い寄られるのは慣れている為か、困ったようにその男の方を見ている。

 と、その視線が不意に上げられ、俺の方に向けられる。

 助かったといった表情を一瞬浮かべ、すぐにその男に対して短く何かを言うと、メリルは俺のいる方に向かって歩いてくる。

 男の方は残念そうな顔をしたが、それでも後を追ってくるような真似をしないのは、褒めてもいい。

 ナンパ……いや、この場合は正確には違うのかもしれないが、ともあれ相手が嫌がって逃げたのを追うというのは、最悪の選択肢だ。

 勿論、中には相手に追ってきて欲しいというようなタイプもいるが、取りあえずメリルの場合は違うのは間違いない。

 

「イザークさん、お疲れ様です」

「いや、この場合は俺じゃなくてお前の方がお疲れ様って奴じゃないのか?」

 

 俺の言葉に、メリルは困ったように笑い……そして、不意に俺の腕を取る。

 それこそデートをしてる時のように腕を組み、それを見た先程の男は、見るからにショックを受けたような表情を浮かべていた。

 

「いいのか?」

「構いません。今の私には、男の人とどうこうなるつもりはありませんから」

「……それなら、こういう真似はしない方がいいと思うけどな」

 

 腕を組んでいるメリルだったが、当然そのような真似をした場合、俺の腕にメリルの豊かな双丘が触れる事になる。

 あるいは、これがパイロットスーツ越しであれば、また話も違ったかもしれないが……今はメリルも私服である以上、その柔らかさがダイレクトに伝わってくる。

 当然そんな様子を見れば、嫉妬や好奇の視線を向けてくる者もおり……

 

「俺は虫除けじゃないんだけどな」

 

 メリルが何を思ってこのような行動を取ったのかは、理解出来る。

 最後の戦闘も終わり、後は月に行ってクレイドルへの移住を希望する面々を降ろせばいいだけであり、避難民達も精神的なプレッシャーから解き放たれたといったところなのだろう。

 だからこそ、気分が高揚してメリルに言い寄ろうと思う奴がいてもおかしくはない。

 メリルとしては、そういう連中の相手をするのが面倒だからこそ、俺を虫除けに使ったといったところか。

 取りあえず、俺に不利益がある訳ではないし……いや、寧ろこの柔らかさを堪能出来るという意味で利益が大きいので、不満を口にするのは止めておく。

 ともあれ、そうして2人で腕を組み、俺の部屋に向かう。

 

「これからの件について話し合いたいから、俺の部屋に向かってるけど、それで構わないか?」

「はい」

 

 俺とメリルの様子を見ていた者は、恐らく俺が部屋に誘い、それをメリルが恥ずかしがりながらも頷いたように見えただろう。

 というか、どんな手段を使ったのかは分からないが、メリルは頬を赤くして、照れている様子を見せている。

 女は役者とかいうのはよく聞くけど、メリルの場合は本格的に役者としてやっていけそうな感じだな。

 いっそ、シェリルに紹介してみるか?

 メリルとシェリルで、名前も似てるし。

 そうした事を考えながら、部屋に到着する。

 冷蔵庫の中から紅茶を取り出し、メリルに軽く放り投げる。

 この紅茶も、食堂で飲んでいた時と同じくルナツーで補給された補給物資の中に入っていた代物だ。

 シーマ様々ってところだな。

 そんな風に考えつつ、俺もまた自分の分の紅茶を手に取り、喉を潤す。

 俺はベッドをソファ代わりにして座り、メリルは机とセットになっている椅子に座る。

 そうして準備を整えたところで、最初に口を開いたのは俺だった。

 

「それで、月に到着したらメリルはどうするんだ? クレイドルで降りるのか、それともホワイトベースに乗ったままにするのか」

「さぁ、正直なところその辺は分かりません。上からどのような命令が来るかによりますが……もしかしたら、ホワイトベースに残る事になるかもしれませんし」

 

 淡々とそう告げるメリル。

 本人としては、どちらでもいいといった感じか。

 上からの命令次第となると……どうなるのやら。

 ただ、ホワイトベースやMSのデータは月で入手出来るのが確実な以上、その辺は心配しなくてもいいと思うが。

 

「なるほど。けど、多分俺はクレイドルに行ったらホワイトベースから降りる事になるぞ? そうなれば、この艦の戦力は大きく減る事になると思われるんだが、それでもいいのか?」

「はい。勿論私も死にたくないですから、最善をつくします。ですが、いざとなったらハワイにでも逃げ込ませて貰いますので、その辺りをハワイに連絡しておいて貰えれば、助かります」

 

 ハワイか。

 まぁ、地球で唯一のルナ・ジオンの領土なんだし、それが当然か。

 そう言えば、アプサラス計画の方も具体的にどんな感じで進んでいるのか、その辺りの話も月に戻ったら聞いておきたいところだな。

 そんな風に考えつつ、メリルの言葉に頷く。

 

「そうだな。出来ればバッタ辺りをつけてやりたいところだけど……それは色々と不味い」

 

 実際には、ホワイトベースの運用には人数が必ずしも十分ではないので、それこそもしバッタがいれば助かるんだろうが……機密の問題もあって、多分無理なんだよな。

 ああ、でも一応月に到着したらブライトに聞いてみるか。

 メリルと話しつつ、月に到着してからの予定を頭の中で整理するのだった。




アクセル・アルマー
LV:43
PP:240
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1436

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