とある不死の発火能力   作:カレータルト

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ようやくここから第一巻の内容になります


しょうじょはそらからおちる
必要悪の教会(ネセサリウス)


 

 妹紅さんってやっぱり凄いと思う、あんな見た目だけど掃除洗濯もちゃちゃっと出来るし料理も美味いしおまけに店まで切り盛りできるんだな。まあ年齢をこの間聞いたらはぐらかされて以来聞いてないけど、見た目と同じならあのビリビリぐらいじゃないか?

 

「いただきます」

「いただきます!」

 

 そして目の前に置かれたのは山盛りの炒飯、「ありあわせだよ」とか言われたけどそんなのどうでも良いぐらい美味そうだなこれ……学生身分じゃありつけないゴロゴロの肉なんて入ってるし。ありがたくって土下座しようかと思ったら頭はたかれたけど相当痛かった、本当にあの体のどこにあんな力が隠されてるんでしょ?

今日は学校記念日で休みだから一日中家でのんびりできる、そしたら偶然にも妹紅さんも休みだっていうから昼飯をごちそうになってる。本当はお金払いたいぐらいなんだけど「いいって、隣だろ?」とかイケメンな事言われたらもう、惚れちゃいそうですよ。

 

「どうだ上条、美味いか?」

「美味いっす! 生きてて幸せっす!」

「あんまりかっ込むと喉詰まらせるぞ」

「気を付けまうぐぅっ――!」

「ほら言わんこっちゃない」

 

 溜息と共に冷や水をどんと出されるのでありがたく頂戴する、そんな生暖かい目で見ないでください。でも本当に妹紅さんって貫禄あるよな、何と言うか年の功と言うか……話しているとまるで爺ちゃん婆ちゃんに面倒みられてる孫みたいな気分になるなんて言えないけど。

 

「がっつくのはいいけど節度は持ちなよ?」

「面目ない」

「まあ若いうちはさ、元気が有り余ってるぐらいがちょうどいいから」

「妹紅さんは人の事言えないって」

「私? ああ私はあはは……」

 

 また目線を逸らされた、結構あっけからんに話してくれることが多いけど時偶にこうして露骨に「話したくない」と伝えてくる。勿論それぐらいは分かるからそれ以上追及はしないけど……何があったんだろうとは時々思ってしまう。

 主に自分の年齢の事、そして過去の話になると悲しそうな顔と共にぷいとどこかを向いてしまう。理由が分からないけどよっぽどの事があったんだろうか、救いたいとは思うけどどうすればいいのかが分からないのが歯がゆい。

 

「でも運が良かったなー、妹紅さんと休みが被るなんて」

「うんにゃ、でも夜からまた営業に行こうと思ってるよ」

「定休日なのに営業に行くって、仕事熱心だな」

「まあ休みなんてあって無いようなもんだし……見回りも頼まれてるんだ」

「見回り?」

「アンチスキルの黄泉川ってのにねえ、まあいいんだけど」

 

 黄泉川先生、確かアンチスキルの中で指折りの実力者だったはずだ。武装をしていればレベル3の強能力者ぐらいなら迎撃が可能らしい、それって物凄い事だと思うんだが当人は「やる気があれば誰でも出来るじゃん」って言っていたような気がする……無理だろ。

 

「黄泉川先生と知り合いなんですか」

「まーねー、店の常連と言うか」

「色々と集まってるからなあ」

「この間戦ったりしたけどな」

「えっ」

「まあ、油断したら敗けた」

 

 もう一度言うけどレベル3……つまりエリート能力者ぐらいの迎撃が可能な戦力と「油断したら敗けた」って事は互角なんだろうか? もしかしたら油断が出来るぐらい強いんだろうか? ますます力が計り知れないんだけどな。 

 しかしそうなるとあの噂は本当なのか――「ピンチになるとどこからともなく現れた白い少女が瞬く間に不良を蹴散らしていく」って最近焼鳥屋の噂の代わりに出てきたのだけど間違いなく妹紅さんだよなそれ。

 

 聞く限りでは「時が見える程速かった」とか「大男が一発で吹き飛ばされた」とか「女だけど惚れた、結婚してください」とかだけど、それが本当だとしたら相当強いんだよな妹紅さんって、どのぐらい強いのか一度見てみたい。

 

「上条、寺小屋はどうだ?」

「て、寺小屋?」

「……学校だ」

 

 寺小屋って学校の事だったのか。時々妙に古い言葉を使うから意志疎通ができない時がある。

 

「楽しい、クラスメートとかもいるし」

「そうか……」

「そう言えば、妹紅さんってどこの学校に居たんだ?」

 

 聞いて、失敗したと思った。どう考えても訳ありの過去だ、下手すればトラウマにだったかもしれない事を聞いてしまった。親御さんの事は聞いてなかったけど聞いたらどんなことになるか分からない、碌な事にならないかもしれないから聞かなかったけどそれは正解だったと思う。

 だけど、今度は本当に予想外な事に。妹紅さんは少し困った顔をしてそれから眉をひそめて笑った。

 

「遠い場所」

「遠い場所?」

「そう、友人が学校をやっていてね」

「理事長ですか? 凄いな」

「そうかもしれないけど……あいつは教師だから、教師がやりたくて学校を経営していたんだ」

 

 凄い、子供たちに教育したくて学校をやっていたらしい。聞けば親御さんたちにも人気の教員だったらしいし人徳者でもあったと自慢げに言われた。多分大切な人なんだろうな、友人だと言うその顔は嬉しそうだった。

 でも“友人”? 先生じゃなくて友人の範疇なのか、なんだか複雑そうだな。

 

「だってあいつは年下だったと思うし……あれ? 同じぐらいの年か?」

「えっ」

「ああ気にしないでくれ、大したことじゃない」

 

 いや、結構大した事だと思うんだけどなそれ。本当に良く分からない人だ。

 

 

 

 ◆

 

 

 

 学園都市、資料によると多種多様な学園が群を成しそれに伴い住宅街商店街等が積み重なる様に組み立てられた文字通りの“都市”――そう書いてある、実際ここに潜入してからその密集度を実感しているがこれは……予想以上の過密さだ。

 インデックスを見失ったのはこの学園都市、当初はすぐ捕まえられると思ったんだけどね。人口の迷宮の中で一人の人間を探すってのは例え探知の術があったとしても難しい、炙り出しても良いんだけど“やりすぎるな”と言われているからそれも出来ないし。

 

「早めに目的を達して出たいものですね、どうにもここは空気が悪い」

「全くだ、目が厳しくておちおち煙草も吸えやしないよ」

「一言目にそれですか、彼女の事は――」

「考えるまでも無い、彼女の事が第一なのは当たり前だろう」

「分かっているなら何より」

 

 神裂が何か言いかけたけど勿論それぐらい分かるさ、だけど心配されるまでも無い。ここに来た目的も何もかも忘れた事なんて無い、忘れる事なんて出来ない。それを分かっているのか神裂もふっと目線を逸らした。

 

「どこにいるんでしょうね、あの子は」

「目立たない位置に居てくれるといいけど、捕まえるのが面倒になる」

「そこは大丈夫でしょう、ここでは下手に部外者であることがばれると追放されます。そうなればこちらのもの」

「……そうか、そっちにも気を付けていないとね」

「高度にシステム化された体制は“似ています”ね」

「ああ、上手く使えばこれほど簡単なものはない」

 

 僕らが居る『必要悪の教会』も、イギリス清教もそうだ。固められた組織のシステムは侵入するのも介入するのも骨が折れるがそれは正攻法での話、隙をつくなり横から入るなりすれば幾らでもやりようがある。

 実際部外者には厳しいこの組織も金さえ積めば何とでもなる、管理するのに少しでも人間が入っているならばそこが隙になる。今までもそうだったから今回も入れたわけだけど……今回は面倒な要素がある。

 

「“能力者”は厄介ね」

「全く面倒な所に逃げ込んだもんだ、用心は最低限にしたいのに」

「テレポーターに追跡されたら逃げるのは多少骨、それに戦闘は最小限に留めたいものです」

「目立つのは避けたい、科学の本拠地たるここで魔術なんて使ったらどうなるか」

 

 能力者――そうだ、この学園都市一番の不安要素。その多種多様は勿論の事、上位になってくると一国の軍隊とも戦闘が可能だと聞いている。まず遭遇する事はないだろうけど問題はそこら辺に居る学生もそれを持っている事だろうね、下手な立ち振る舞いをして巻き込まれるなんてことは絶対にあってはならない。

 その為にも目立たない事は最重要、ガラが悪くて面倒事に巻き込まれそうな路地裏には逆に行けないから表通りを歩いてる訳だけど――やはり目立つな。

 

「あの男の人格好良くない?」

「うわっ、隣に歩いてる女の人美人……自身失くすわぁ」

「カップルかな?」

 

 なんだか悪目立ちしている気がする、極めて平然と隣を見ると神裂も同じように平然とした表情だったけど時折指先がプルプル震えてるところから見ると絶対あれは結構堪えているな。主に最後の発言が飛び出した時びくっと反応したけどあれはどういう意味だ。

 

「ステイル、やっぱり目立たない場所に行きませんか」

「駄目だろう、聞いた話によると裏では隙を見れば絡まれるらしい」

「……はぁ、早くここから出たい」

「言うな」

 

 面倒なのは此方も一緒だ、こうして日の当たる場所を堂々と歩けるのはいい。だが我々にとって失って久しい日光は毒にもなりうる、あまりにも眩しすぎる。隣で歩いている聖人も同じ様に顔をしかめていた。

 

「そう言えば腹が減ったな」

「確かに、折角日本に来たのだから“らしい”ものを食べたいんですが」

「そうだな……寿司・天麩羅・蕎麦は有名な言葉だ」

「どれかでいいので食べたいものです、次はいつ来れるか分からない」

 

 確かに確執があるとはいえ神裂にとってここは故国だ、思う所も色々あるのだろう。本来ならばそんなものは切り捨てなければならないけど――僕としても日本の食べ物には興味がある。イギリスに居ると色々と食に対して貪欲になる気がするけどね、まあそれは置いておこう。

 

 さて何を食べようか、この学園都市は“学生”と言えど良い所の子供が居るので金さえ出せば良いものが食えるとは聞いているが……やはりそう言ったセキュリティが厳しい場所に行くのは論外だ。

 

「ん? あれはなんだい神裂」

「あれは……屋台ですね、今時珍しい」

「屋台? バンコクでよく見たな」

「日本でも昔はあったようですが最近ではめっきり見なくなりました」

 

 成程、あれは屋台か。過去に見たものはもっと粗雑な作りだったがあれは中々しっかりと作られているようだ、重くはないのだろうかとも思うが運べなかったらこんなところで店を展開している訳がないか。

 興味が出てきた、行くかと神裂に目線を送ると了解とばかりに無言で割かし盛況な屋台へと向かう。この分だとあの子――インデックスに関する情報も聞き出せるかもしれないな。

 

 

 

 ◆

 

 

 

「女将!ビール頂戴ビール!」

「生一丁お待ち!」

「皮一本ぼんじり二本ハツ一本と女将のスマイル!」

「ほらほら馬鹿な事言ってないで持っていきな」

「冷たい所も素敵だよ女将!」

「結婚しよう女将!」

「さっさと注文するなら注文しな!」

 

 忙しい、幻想郷に居た時とは全く違う。

 いやさ向こうはそもそも絶対数が少なかったからいつも閑散としていたけどね、それでもこの忙しさは異常だと思うんだよね。なんか最近は酒に酔ったのか冗談を言ってくる男が多くなった気がするけどそこのところは向こうでも経験済みだから問題ない。

 

 まあいいんだけど、暇を持て余すよりはこうして居た方がずっといい。輝夜は面倒くさがって永遠亭から出なかったけどざまあないね、やっぱり肉体労働って気持ちいい。だけどまあ凄いもんだよ、「ここは戦場です」って言われても違和感がないぐらい雑然としていて放っておけば弾幕でも飛んできそうだ。

 

 弾幕って聞くと幻想郷を嫌でも思い出すけどそうなると連想される言葉は一つ、「酒」――ああ酒が飲みたい、目の前でビールを運んでると苦痛でしかない。「外見未成年者が飲んだらいろいろと問題だから駄目」って言われたけどこうなるってわかってりゃ成人するまで蓬莱の薬飲むの躊躇ったかもしれん。

 

「おかみー、なんか歌ってー」

「そんなサービスやってないよ酔っ払い」

 

 忙しくも平和だと思う、少なくとも酔っぱらえるぐらいの平穏はここにある。その点ここは学園都市内で一番幻想郷に近い場所かもしれない……どこがって? 酔っ払いが大量に居る所。

 

 平和、そう平和ね。

 そんなものは案外簡単に崩れるって事を私は知っているんだ、多分この場に居る誰よりも。

 

「いらっしゃい」

「女将、席はあるかい?」

「お二人か、丁度カウンター席が空いたよ」

「どうする? 神裂」

「そこに座らせて貰いましょう」

「メニューはそちらにあるんで」

 

 一人はやけに背の高い、燃える様な髪をして煙草の匂いを染みつかせた男

 一人は大人びた顔立ちで、腰に奇妙な刀を帯刀している女

 

 ひょっとするとカップルかもしれない、奇妙な出で立ちだけどこれも学園都市ではよくある二人組って奴なのかもしれない。そんな事をふと考えるが違う――明らかに目が違う、その眼に灯る輝きが違う。

 余裕をかましている様で少しの油断なく周りを見据えるあれは裏に生きてる奴の目だ、私が何度も殺し殺されようとした奴の目、幾度となく戦った人間も妖怪も丁度あんな目をしていた。

 手練れか、そんな思慮をしているとメニューを選んでいた男の横に居た女の方がふとこちらを見て――固まった、次いで男もこちらをふっと見据えた瞬間それが“殺す者”の目へと瞬転する。

 

「油断したか」

「致し方ない、と言いましょうか」

 

 男は懐へと手を差し入れ、女の手は腰の刀の柄へと延びる。おいおいここで一戦始めるつもりかい、流石にそんな趣味は無いんだけどね。と言うかここに客がいる以上やるのは非常にまずい。

 

「貴様、どこの者だ」

「見ての通り、ただの焼鳥屋だよ」

「嘘を――」

「休戦ですステイル、ここで事を起こしてもデメリットしかない」

「……そうだな」

「注文選びな、この酔っ払い共の中に敵は居ないよ」

 

 どうやら気を収めた様で座りなおした二人は落ち着かない様にこちらを見ていたけどやがて諦めた様に数本注文する、屋台壊されちゃたまったもんじゃないしいきなり喧嘩があったら結構な信用問題だよ。

 

「女将」

「ん?」

「ここって煙草は大丈夫なのかい?」

「煙草ね、結構喫煙者居るし大丈夫だよ」

「ありがたい、どうにもここは煙草に厳しいみたいだね」

 

 学園都市を“ここ”と平然と呼び、それを私に聞かせるぐらいには心を許してくれたらしくて何よりだ。同じ匂いでも嗅ぎつけたんだろうかね、同業者って感じでもないけど。

 しかし煙草ね、煙草、ああ懐かしいね……こう目の前で美味そうに吸われるとどうにも欲しくなってくる。すると男の――確かステイルって呼ばれた方が面白そうにこちらを見た。

 

「一本どうだい? なんとかは多生の縁って言うぐらいだし」

「ステイル!」

「ありがたいね、ここって煙草買うのに年齢認証必要だし」

「こんな子供に……って、え?」

「やっぱり君もこれの美味さが分かるか」

 

 どうやら分かってくれたらしい、中々高級そうな箱から一本の煙草を取り出して渡してきた。嗅いでみると何とも良いもんだと分かる、ブルジョワジーって奴だろうか? とにかく羨ましい限り。

 

「いいもんだね、これ」

「初めに匂いを嗅ぐとは、分かってる」

「そりゃどうも、それよか炎はあるかい? 炭火だから煙草ごと燃えちまうよ」

「じゃ、ライターを貸そう……ってあれ」

 

 カチン、カチンと火をつけようとするもつかない。段々と苛立った顔になってくるけどそれでもつかない、どうやら火打石が切れたかな? 年代物だとどうにもこういった不具合がある。

 

「すまない女将、この通り火が無いんだ」

「あるじゃん、火」

「えっ?」

「ここにあるじゃん」

 

 煙草を咥えたまま男の咥えているそれに近づける、厳つい顔をして私が何をしようとしているのかさっぱり分からないってのがまた可笑しい。しかし男前な顔だね、でも所々子供の顔付きをしてるのかな? まだまだ未熟って所か。

 

「何を――」

「動くんじゃないよ、火がつけられないだろ?」

 

 やがて唇同士がくっつきそうな位顔を近づけて、初めて煙草の先端通しがくっついた。いやー真っ赤な顔だね、うぶだねえって思ってたら危なく煙草を落とすところだった。おっと火がついたかな?

 

「なっ、なぁっ……」

「ありがとさん、ちょいと料金まけとくよ」

 

 顔を離してにかっと笑うと男の方はともかく女の方も顔を真っ赤にしていた、あれ? そんな顔してもしややるもんやってないのかい。それともそっちの方には初心とか? いやー若いっていいねえ、うんうん。

 

「んで、追加注文はあるかい?」

「――っ!……これとこれを四本づつ頼みます」

「毎度」

 

 なんか怪しいねえ、近々何かが起きるかな?

 

 あ、煙草の火は発火能力使えばよかったじゃん。まあ面白い物を見れたからいいんじゃないかな。

 

 

 ◆

 

 

 

 この女将はなんなのだろう、と考える。隣で未だ赤面のまま口をパクパクさせたりしているステイルを見ていると思わず溜息が――出ない。多分唐突過ぎて私も頭が固まったままなのだろう。

 

 ここ一時間にも満たない期間で私の中でのこの女将の評価はコロコロと変わっていた、最初は“焼鳥屋に居た少女”で次は“やり手の女将”かと思えば“私達と同じ目をした同業者”で最後は“良く分からない存在”。そうだ、結局のところ私達はこの店主の正体を掴み切れていなかった。

 

 最初に店に来てメニュー表を見ていた時ふと視線を感じ、そちらを見た時私は一瞬息を飲んだ。そこにあったのはさっきまでの人懐っこそうな目ではなく――何も映っていない目、こちらの事をまるで物としか思っていない目。

 異変を感じたステイルもやはりすぐさまそれに気付いて私達は臨戦態勢に入った、少なくとも“敵対勢力だ”と思わせるほどの凄味をその瞳は持っていた。まるで何人のレベルではない生命を殺めた者でなければあの瞳は出来ない、この少女はいったい何者だ? 何が目的でここに居る?

 

 ステイルは同じ煙草吸いである事に気を良くして結果ああなった訳だが油断はできない、あの子を確保するまでは決して油断をしてはいけないと気を引き締めるいい機会になった。

 まあこの女将が私達の前に立ちふさがる事はないだろうが――余計な事は考えるな、私達はただ目的の事を、それだけを考えればいい。

 

 あの子を、インデックスを助け出さなければ―――――

 




建った!バトルフラグが建った!
ようやっと一巻の内容に入ったけどインなんとかさんの出番が薄そう

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