白夜の騎士、1年4組に立つ(前編)
IS学園、本来女子高であるこの学園に今年は男性操縦者が7名入学することになった。
国籍や年齢はバラバラながら、いずれも1年生として入学して3年間この学園で学んでいく事になる。
IS学園は1学年4クラスで構成されている。その中に男性操縦者が割り当てられるのだが7名の為1クラスのみ1名だけとなる。では男性1名のみのクラスという男性操縦者にとって哀れな貧乏くじを引いてしまったクラスは何処か?
当然4組である。
それでは其の4組に割り当てられた哀れな男性操縦者の様子を入学初日から見ていきたいと思う。
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西暦20XX年4月5日
日本
○○県××区 人工島区画
『IS学園(ISがくえん)』1年4組教室
(おいィ? いくらなんでもこれはSyあレにならんでしょ?)
前後左右を女子に包囲されたブロントことブリリアント・アンルリー・レーザー・オブ・ノーブル・テザーは声に出さないながらも呻いていた。
周りからの視線視線しせんSISEN……、その制服越しからも解る鍛えられた体と整った容姿を何度も見られている。
更に入学デビューを考えている娘は皆共通で、各自が付けた香水の香りが混じり合って凄い事になっていた。
(男一人という肩身の狭さと香水の匂いで俺のSUN値がマッハなんですがねぇ…)
前方的噴出的な意味で込み上げてくるモノがある、正直保健室に行きたかった。
「……エスナ(ボソッ)」
周りに聞こえない程度で呪文を唱えると腹部のムカつきが消える。
(治癒魔法をこんな事に使うとか我ながらしょうもない無いべ…)
ブリリアント・アンルリー・レーザー・オブ・ノーブル・テザーは転生者である。前世で彼は母なる大地『ヴァナ・ディール』と呼ばれる世界で暮らしていた。
『ヴァナ・ディール』、
西にクォン大陸、東にミンダルシア大陸、そのさらに東にエラジア大陸、北方の大陸ラゾア、西方の大陸ウルブカ、南方の大陸オルジリア、多くの島々で構成されている世界だ。異なる種族の人間が住んでおり、人間の他にも様々な獣人、モンスターが暮らしている。
この世界で説明するなら剣と魔法の世界であろうか、そんな世界でブロントは誰もが強さを認めるナイトして名が知られていた。
組んだチームでメイン盾として仲間達を強力な魔物からの攻撃を守る役を担っていた。強気な言動が多い彼だが、人付き合いは良く実力も確かだったので『白夜の騎士』と言う二つ名で呼ばれるまでになったのだった。
「ええと、では次にブリリアント…」
「ブロントで良い」
「ブロント君、自己紹介お願いね?」
「hai!」
ブロントは答えると教壇の前に立つ。
「俺はブリリアント・アンルリー・レーザー・オブ・ノーブル・テザーだ。俺は謙虚だからな、言い難ければ”ブロントさん”で良い。北海道から来たが元々はイングランド出身だ、宜しく頼む」
「きゃ……」
「きゃ?」
「きゃああぁぁ――――――――――――――――――――――――――――――――っ!!!!」
「うおわぁっ!?」
騒ぎ始める女子達の声に流石のブロントもたじたじになる。
「格好良い――――っ!!」
「モデルじゃ無いの!?」
「あの制服越しから見える逞しい筋肉!!」
「じゅるり…」
「私を抱いてぇ――!」
「おいィっ!! 今、危険な言葉が聞こえたんですがねぇ!!?」
1、2組にHENTAIがいるのならやはり4組にもHENTAIは居た。
その有様にブロントもドン引きである。
そんな彼女たちを金髪ロングのふんわりとした雰囲気の担任が止めに入る。
「皆、駄目よ~? ブロント君が困っているでしょう? 御免なさいねブロント君、このクラス唯一の男性操縦者だから皆浮かれているのよ」
「担任の心遣いに感動が鬼なる。やはりクラスのリーダーは担任だな >> 担任感謝」
「ふふっ、ところでブロント君」
「何か用かな?」
「今夜空いてるかしら~? 良かったら私の部屋へ遊びに来ない?」
「おいいぃぃぃぃぃィィ!?」
4組の教室にブロントの絶叫が響き渡った。
生徒達全員が自己紹介した後の休み時間、担任含む女子達がブロントを囲み質問責めにするのであった。一部(担任含む)のセクハラ紛いの質問にブロントが想像を絶する恐怖に襲われそうになっている中、彼の姿を机から眺める人物がいた。
「ブロント……(”Brilliant Unruly Razer Of Noble Tether” だから”BURONT” なのかな?)」
クラスメイト達がブロントに群がる様子を眺めながら、眼鏡を掛けた水色髪の少女は彼の名前を口にする。しかし直ぐにノートやディスプレイを開いてナニカの作業を始めるのであった。
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放課後
『IS学園(ISがくえん)』整備室前
「此処が整備室か…」
1日の授業が全て終わった放課後、ブロントは自分の専用機を調整すべく整備室の前に立っていた。
「しかし、自分でフッティング以外の調整までしろとか制作者のくせにあもりにも適当すぐるでしょう?」
ブロントはブツブツと制作者への恨み言を零す。ブロントの専用機は出身であるイギリスにいる知人が依頼した訳でも無いのに勝手に製作したモノだ。
作って貰った側である以上、恩義があるのでそこまで文句は言え無い、否、本人に言ったらどんな目に遭わされるか解ったものでは無いので絶対に言えないのだ。
「『連邦の黒い悪魔』までこの世界にいるとがシャレにならんでしょ…」
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『シャントット』
ブロントと同じく前世のヴァナ・ディールで暮らしていたタルタル族の女性黒魔道師だ。魔法国家ウィンダス連邦の名門一家出身の超エリートにして、ウィンダス軍主力「戦闘魔導団」を擁する『口の院』の元、院長であった。上品な言葉遣いであるが、危険きわまりない言動には枚挙に暇が無く、たわむれに研究中だった呪いをかける、しかもその罪を傍にいた者に擦り付ける、依頼を受けた者を世界の果てまでお使いに行かせられる、断ったら「へっぽこ君」呼ばわりされる、しまいにゃブチ切れて魔法で吹き飛ばすと問題児である。新聞『週刊魔法パラダイス』の記事によれば、“その気位はユタンガ火山より高く、気性はグスタベルグ山脈よりも荒削り”らしい。 その性格のせいか元老院主席のくせに自国の要注意人物リスト(特別警戒レベル)に名を連ねている。更に彼女は最強の黒魔道師であり、棍術も達人クラスで始末が悪い。
実際にブロントが言ったように『連邦の黒い悪魔』と言う2つ名で周りからは畏れられており、ブロント自身も無理難題を押し付けられ、どんな酷い目に遭わされるか分かったものでは無かったの進んで関わろうとしなかった。
そんな彼女が今世において研究機関を立ち上げ、世界的に注目された事を新聞で読んだ時には卒倒しかけてしまった。当然、彼女に連絡をする事は無く、日本へ引っ越す事になって彼女に会う事は今後無いであろうと確信した時は内心大いに安堵した。
しかし、
ISを起動してしまった事によって世間に顔が知られる事になり数日後、
【お久しぶりですわ、”白夜の騎士”】
「オワフ…orz」
彼女から直々の連絡が彼の元に来たのであった。
曰く、前世の縁があるから専用機を造らせろ、造る以上は他のISなんぞ歯牙にも掛けない様な機体に仕上げたいから研究所に住み込みで来いと言われ、ブロントは泣く泣くイギリスへ単身戻る事になったのであった。
そして研究所で常人より遥かに鍛えられているブロントでも地獄かと思う様な実験に振り回され、完成する頃には精魂尽き果てかけていた。
「本来の予定では後5倍近く性能を上げたかったのですが……、これ以上やったら死にますわね」
「……………」
「…返事が無い、唯の屍のようですわ」
「勝手に殺さないでくだしあ……」
「わたくしがいるのに黙りこくるからですわ。ま、及第点と言える機体でしょう、後は頑張りなさいな」
「え、ちょっ、機体の細かい説明とか1次移行はどうする!?」
「機体調整で散々乗りましたでしょう? 細かい説明についてはマニュアルブックをわざわざ書いてさしあげますから、其れを後日送ってあげますわ。わたくしの仕事は機体と武装を製作するまで、貴方の剣と盾になる機体なのですから後は御自分でおやりなさい」
「お前……、それでいいのか?」
「何か文句がおあり?」
「!? hai!! 後はお任せ下さい!!!(これ以上言ったらファイアで消し炭にされるべ)」
「それで宜しいですわ。わざわざわたくしが造ったISです、負けは許しませんのでそのつもりでいなさい、白夜の騎士?」
「………hai」
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「暗いな、フラッシ……じゃなくて照明のスイッチは…」
誰もいないのか整備室は暗く、ブロントは照明のスイッチを点ける。
「!!……眩しい」
「おぅわ!?」
暗くて良く見えなかったが、照明に照らされた空間で水色髪の少女が照明を眩しそうに見上げていた。
「ほむ、誰かが既にいたと今になって分かった感」
「ええと……ブロントさん?」
「ほう…、俺の名前を知っている事に関心が鬼なったがもしかして4組の娘ですか?」
「……うん」
「なら名前を教えるべき」
「……私は更識 簪」
「サラシキか…「更識って呼ばないで」…そるはどういう理由ですかねぇ?」
「その…2年生に姉がいるからよく間違えられる…」
「分かった、全力で覚えたから安心して良いぞ。ところで俺は自分のISの調整で整備室に来たんだが、カナジシはなんでこんな暗い中にいた?」
「別に…暗くても作業は出来るから…(かなじし?)」
「…oi、眼鏡を掛けていて既に悪いからといってそれ以上悪くなるなんてのもあるんだが?」
「これは…眼鏡型のディスプレイ」
「だったら尚更明るくないと駄目な気がするんですがねぇ?」
「…………」
「…だんまりとか止めて貰えますか?」
そう言いながら機体用のハンガーに自分の専用機をセッティングしようとするブロント、そこに簪が弄っているISが目に入る。
「打鉄の整備中か? 打鉄にしては装甲が薄い様だし、所々違うな」
「…私の……専用機」
「おっと、他者のプライベートを覗いてしまった感。【どうもすみませんでした】」
「別に……気にしてない」
「ほむ」
「……」
それっきりで会話が止み沈黙が続く。
そこへ…
「かんちゃ~ん」
静かになった整備室に新たな来訪者が、ブロントと簪が入り口を観るとのほほんとした雰囲気の少女が立っていた。
「あー、明かりを点けるようになったんだね~」
「本音…、何しに来たの?」
「私も手伝うよ~」
「…要らない、1人でやらなきゃ意味が無いって散々言ってる…」
「かんちゃん…」
簪の言葉に少女は口を出せなくなる。
「独りでやるという浅はかさは愚かしい。『三人揃って坊主の知恵』って名セリフを知らないのかよ?」
「それを言うなら『三人揃って文殊の知恵』だよ~、ところで貴方はだ~れ?」
「俺はブリリアント・アンルリー・レーザー・オブ・ノーブル・テザーだ。」
「わ~、長い名前~。え~と…」
「言いづらければ”ブロントさん”で良いぞ?」
「”ブロリー”って呼んで良い?」
「俺は知力26では無いし、1人用のポッドで逃げる親父ぃもいないので其の呼び方は勘弁して下しあ。【ブロントで御願いします】」
「分かった~、私は布仏 本音だよ~」
「ホンネだな、小さくて可愛らしいから一瞬タルタルと見間違えた感。宜しく頼むぞ」
「えへへ~♪」
「さて、カンザキは何故に一人でやろうとする? 教えるべき」
「……貴方には関係無い(また間違えてる…)」
「おいィ? 独りで籠もって考えても個人では限界があるんですわ、お? 折角友人が手伝うと手を伸ばしているのにその手を取らないとか、あまり調子に乗ってると裏世界でひっそり幕を閉じる事になる」
「………何も知らない癖に…」
「確かに俺は初対面だし、おもえの事を知っている筈が無いべ。だがそれが助けない理由にはならにぃ」
ブロントの言葉に簪は目を開く。同じクラスである彼だが出会ったのはつい先程の事、ほぼ赤の他人と言っても良い筈なのに何故彼はその様な事を言うのであろうか?
「……どうして?」
「かんちゃん?」
作業の手を止め、簪はブロント達がいる方へ向く。
そして彼を見詰める。
「……貴方は他人の筈…、どうして助けるとか言うの?」
「お前頭悪いな、人を助けるのに理由が必要ですFA? 見ろ、見事なカウンターで返した。調子に乗っているからこうして痛い目を見る。それに支え合うから人であるって言うしな(CM話)」
「………」
「取り敢えず事情を話すべき、気持ちも軽くなるし」
「…ブロントさん、かんちゃんはね…」
「…大丈夫、私が…言うから」
簪はポツリポツリと現状を語りだした。
彼女には1年上の姉がおり、その姉は独りで専用機を組み立てたと言うのだ。
一方の自分も日本国家代表候補生として専用機を与えられる事になっていたが、製作を請け負った企業『倉持技研』は企業内でトラブルが発生し、製作が大幅に遅れてしまっていた。
姉を越えたい簪は製作途中の第3世代専用機『打鉄弐式』を引き取り、自分で完成させると決めたのだった。
「だから、私は1人でやらなきゃいけない…」
「お前は馬鹿すぐる。姉が出来るからといって、自分も出来なきゃいけない理由なんぞ全くにぃ。姉は姉、カンザシはカンザシだろ?」
「でも…(今、間違えなかった…)」
「ネガは止めろと言っているサル!
仲間とやる→機体性能が充実→心が豊かなので性格も良い→彼氏ができる
独りでやる→機体性能が雑魚→焦りが顔にまででてくる→いくえ不明
ほらこんなもん」
「最後の例は余り関係無い気が……」
「ええ~(行方不明になっちゃうの?)」
「人は完璧じゃないからな、独りだけでは限界は必ず来る。だから仲間達と足りない所を補うべき。メイン盾だって仲間のサポートがあるからこそ守りに徹する事ができるべ」
「メイン盾?」
「MMO話でFA。兎に角、仲間が手伝うと言うなら喜んで御願いするべき。勿論、俺も手伝うぞ」
「え…?」
「おいィ? どうしてそんなに不思議そうな顔をするんですかねぇ?」
「でも…ブロントさんとは知り合ったばかりだし……」
「出会ったばかりとかそんなのは関係にぃ。俺が手伝いたいから手伝う、それだけだべ」
「……意外とお節介?」
「俺は仁義な不良だからよ。困っている奴は誰であれ助けるし、気に入らなかったらブリュンヒルデでもぶん殴る」
「うわ~、ブロントさん強気~」
「それほどでもない」
「くすっ……有難う、2人共…」
簪はくすりと笑いながら2人に感謝する。
1人だけで何とかしようという重い気持ちが霧散していっていた。
「お? カンザシが笑う顔を初めて見た感、やはり女の子は笑うべき」
「そ…、そうかな?」
「カンザシの笑い顔は破壊力ばつ牛ン、自慢して良いぞ?」
「はうぅ…」
「ブロントさん、私は~?」
「ホンネも可愛いぞ(差別せずに誉めるのが大人の秘訣)」
「わ~い♪」
「それで、カンザシの打鉄弐式は何が未完成なワケ?」
「機体自体は完成してるの…。後、武装が……」
「ほむ、攻撃は最大の防御と言うしな、戦闘競技が多い以上武装は必須。で、武装は何にする予定だべ?」
「対複合装甲用超振動薙刀と荷電粒子砲…後、マルチロックオン式のミサイルポッド…」
「ほう…オールレンジに対応した見事なラインナップだと感心するがどこも可笑しく無いな」
「そ、そうかな…?」
「で、其の3つを造れば良いワケ?」
「…ううん、『夢現』…薙刀は完成してるの。後は荷電粒子砲とミサイルポッド…」
「後2つか……、荷電粒子砲の方は何とかなるかもしれんべ」
「…え?」
「ちょっと待ってろ、ウェポン展開…『KARASAWA』」
ブロントの言葉をトリガーに彼の手にライフルが展開される。
「…それは?」
「これは『KARASAWA』、重量はあるが威力、総火力、弾速等に優秀なプラズマライフルだ。これをお前にやる、カンザシ」
「!? いいの?」
「構わなにぃ、其れは俺のメイン武器じゃ無いから使う機会が無いしな」
「でも……」
「俺に使われる事無く埃被るよりカンザシに使って貰った方がこりも喜ぶべ」
「……有難う」
「後『KARASAWA』のデータも送っておく、PCは持っているか?」
「あ…うん、ここに」
ブロントは簪のノートパソコンにデータの転送を開始した。
ブロントの待機状態のISからデータを転送し終えた時、
~♪【1年4組のブロント君~、学生寮の部屋鍵を渡したいから職員室まで来てね~♪】
「じゃあ寮生活系の仕事があるのでこれで」
「うん、またね」
「バイバイ、ブロントさん」
整備室からブロントは退室し、簪と本音の2人だけが残る。
「うわ~この武器、性能が凄いよかんちゃん」
『KARASAWA』のデータをチェックした本音が声を上げる。整備科志望である彼女は既存のIS武装について知識を多く持っていた。しかしその知識にある武装のデータを越えている事に本音は驚いていた。
簪も確認したが、自分の計画していた荷電粒子砲の性能を総合的に上回っていた。
(凄い………)
性能に驚きながらもこのような武装を簡単に貰ってしまって良いのかと悩んでしまう。
『出会ったばかりとかそんなのは関係にぃ。俺が手伝いたいから手伝う、それだけだべ』
ブロントから言われた言葉を思い返す。変わった話し方をする彼だが、その様な言葉を言う彼はまるで……
(ヒーローみたい……)
特撮やヒーローモノのアニメや漫画が好きな簪は憧れているヒーロー像にブロントを重ねていた。
(私もあんな風になりたいな…)
困った人がいたら理由無く助けるヒーロー。
自分もそんな存在に近付きたい、まずはその一歩を踏み出そう……
「本音…」
「なぁに、かんちゃん?」
「その…、これから……手伝ってくれるかな?」
「勿論だよ~、かんちゃんは大事な親友なんだから」
簪の問いに本音は笑顔で答える。
「本音……、有難う!」
そんな本音の笑顔に簪も笑顔で答えるのだった。
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『IS学園(ISがくえん)』職員室
「それじゃあブロント君~、これが部屋の鍵ね~♪」
「ほむ、1028号室か」
「後、これね~」
担任から寮の部屋鍵を受け取るブロント、しかし彼女は更に鍵を手渡した。
「……oi、この鍵は何ですか?」
「あら~、決まっているじゃない~」
「何が決まっているのか、ぜぇんZen分からないんですがねぇ…?」
「もぉ~、私の部屋鍵よ~」
「……………hai?」
「私も織斑先生と同じく寮官だからここに泊まっているのよ~」
「………………まさか…?」
「今夜良かったら先生の部屋で一緒に…うふふ♪」
「お…、おいぃぃぃィィィィィィ!!!!!」
本日2度目となるブロントの絶叫が職員室から響き渡った。
IS学園内でブロントに安息の日々は来るのか………?
TO BE CONTINUE
簪に渡した武装でブロントさんの専用機が解ったヒトは挙手。
きりが良いので後編へ続く。
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