(旧)【習作】ポケモン世界に来て適当に(ry   作:kuro

25 / 57
外伝4 コトネ ヒカリの授業

 

みんなー!

はじめまして!

人呼んで愛の狩人、コトネでっす!

あ、男は専門外だから(シッシッ)

コトネはちょ〜っと変わってるて言われますが、そんなことは気にしてません。

女の子ラヴはコトネのジャスティス☆ですから。

 

そんなコトネはポケモントレーナーになってただいまジョウト地方を旅してます。

トレーナーならやっぱりリーグは出たいじゃないですか。

だから、ジョウト各地のジムに挑戦している最中です!

まだバッチは1個しかゲットできてませんけどね。

で!

そんなコトネの旅に同行してくれる素敵な女性がいるんです。

その方の名前はヒカリ。

容姿は結構綺麗な方なんですけど、この方はそんじょそこらの人とは違うすごい一面を持っています。

それが経歴。

なんでも、ナナシマリーグチャンピオン。

そしてシンオウ・カントー準チャンピオンっていうすっごい実力の持ち主なんです。

そんな人がコトネの旅に同行してくれて、コトネにポケモンについてのさまざまなことを教授してくれるんです!

いわばコトネの先生ですね。

なんで、コトネはセンセーって呼んでます。

ちょっと恥ずかしがり屋なところがたまにキズなんですけどね(たとえば、コトネに対して嫉妬してくれるとことか、コトネのことを愛してくれてるのにそれをわざと隠そうとしているとことか)

 

「ニドラン♂! どくづき!」

「ニド! ニドー!」

「んがっ! ビビビルンバババ!」

 

な、なして……

 

「キサマが妙なことを考えていた気がするからよ」

 

センセーはツン度が100%なんですけど、コトネはそれが好きなんです。

コトネはいずれセンセーから隠されたデレを引き出してみせますよ!

 

「今度ヘンなこと考えてたら、カビゴンとハガネールでアンタのことプレスするからね!」

 

オウフッ。

デレへの道はまだまだ遠い……。

 

 

 

 

「今日のテーマは努力値とそれに基づくステータスからの役割についてよ」

 

今日も始まりました、センセーの“ポケモン講座”。

ちなみにこの言い方はなにやらゆずれないものがあるんだそうです。

 

「今までポケモンの種族値、個体値、性格、個性とそれらがポケモンの攻撃や特攻などのステータスに与える影響は説明してきたわね。まず最初のテーマである努力値。これは、簡単に言えば、努力値はステータスを上げやすくするための数値ってところかしらね」

 

コトネが旅に出るときにパパにもらった冒険ノートは、本来は日記を書くものなんだけど、コトネの場合は既に日記というよりも、センセーの授業を書き取るためのノートになってます。

 

「で、この努力値は溜めれば溜めるほどそのステータスの成長率は上がっていきます」

「とすると、それを溜めこむほどいいんですか?」

「残念ながら、そううまくはいかないわ。努力値にはいろいろな制限があります。まず1点目、HP・攻撃・防御・特攻・特防・素早さと6つのステータスのうち、1つのステータスには255までしか努力値を溜めることは出来ないこと。2点目、6つのステータスで合計510までしか努力値を溜められないこと。3点目、努力値は4の倍数のときにステータスの成長率に関係してくること」

 

4の倍数に510。

ステータスは6つあるから510÷6=85

 

「じゃあセンセー、その努力値っていうのは1つのステータスにつき85を溜めるといいんですか?」

「うん。まず、6つのステに均等に振る——ああ、努力値を溜めることを努力値を“振る”って言い方をするから——で6つのステに均等に努力値を振るって言うのは一番やってはいけないことよ」

 

例えばね、といってセンセーは1つの例を挙げる。

それはこちらがゲンガーで相手もゲンガーだったという想定。

ゲンガーは特攻と素早さの種族値がずば抜けて高いが、それ以外は紙という特徴を持っている。

こちらのゲンガーをA、相手のゲンガーをBとし、Aの方には特攻と素早さに努力値を極振り(1つのステに努力値を252振ることだそうです)、Bには6つのステに均等に85を振ったとする。

 

「努力値を多く振った方がステータスの成長は良くなるんだから、この場合、まず、どっちのゲンガーの方が素早さが高いかしら?」

「えー、Aの方ですか?」

「そうね。ついでに特攻もAの方が高いわ。で、ゲンガーはそれ以外のステータスは紙よ。だから、Aのゲンガーの方が速く動けて特殊攻撃の威力も高いから、AのシャドーボールがBに当たったらBのゲンガーはいくら特防にその程度の努力値を振っていようと、一撃で沈むでしょうね。何が言いたいかというと、一番は努力値は短所を補うより長所を伸ばすように振るのが望ましいわ。後はそのポケモンにどういった戦略を取らせたいかっていうトレーナーの戦略に合わせてといった感じかしら」

 

ほぅ。

思わず息を漏らしてしまう。

なるほど、いろいろ考えられてるわけですな。

 

「あ、じゃあ、さっき“極振り”っていうのは努力値を252振ることって言いましたけど、どうして252なんですか? 255じゃいけないんですか?」

「努力値は4の倍数でステに影響が出るっていったけど、252は4の倍数で4で割り切ることが出来る。けど、255を4で割ると63.75になるけど、この0.75分の端数が切り捨て、つまりムダになるのよ。もったいないから255振らない。そうすると努力値が6余るでしょ? この6はどこか別のところに振るのよ。すると『4ד1”+2』という形で2は無駄になるけど、それ以外は活かせるという計算になるのね」

 

 

 

 

その他、努力値はポケモンによって決まっているだ、何とか決定指数だ、何とか耐久指数だなんて出てきて、それを求める計算式とかもあるんだそうです(何とか指数の部分は今日は紹介だけで、後日また改めてやるんだそうです)。

 

「なんつーか、ポケモンの育成ってなんか算数というか数学というか。強くなるにはただただ楽しくバトルしていればいいってわけじゃないんですね」

「そうね。ポケモンって、ポケモン自体も強くなることも必要だけど、それ以上にトレーナーにそのほとんどがのしかかってるからね」

 

ちなみに今はセンセーが「喋り疲れた」とかで休憩時間です。

そのため、ポケモンたちをみな外に出して、コトネたちはポケモンたちが遊んでいる様をボケェーっとしながら見ていたりします。

 

「強くなるには、ただポケモンたちに指示してバトルして特訓してっていうだけでは強くはなれないわ。大切なことはそれらだけじゃなく、トレーナー自身がそれらの莫大な知識を修めなきゃいけないことね」

「センセーってどうやってあれだけの知識を修得したんですか?」

 

何気なく興味本位に聞いてみたら、サーッと顔を青くして顔をそむけたセンセー。

 

「いろいろ……いろいろあったのよ……」

 

なんとなく哀愁を帯びている感じから、『ああ、ここは突っ込まない方がいい』と判断。

 

「ところで、センセーにそれを教えた人っていったいどんな人ですかね?」

 

話題を変えることにしました。

 

「あれ? 言ってなかったっけ?」

「なにをです?」

「あたしがそれを教わった人って今“全国チャンピオン”って呼ばれている人よ」

 

 

 

はっ?

 

 

 

「ええっと、どなたですか?」

「だから、“全国チャンピオン”よ」

 

 

 

「はいいいいいいいいいい!?」

 

 

 

ちょっ!?

マジかよ!!

一瞬、時が止まったぜ!?

 

「あ、あの“全国チャンピオン”ですか!? あの、行く地方行く地方でチャンピオンになって、でもすぐに辞退しちゃうっていうあのっ!?」

「だから、そう言ってるじゃない」

 

お、驚きだ。

いくらなんでもそこまでのビッグネームが出てくるとは思わなかった……。

そんな人に師事していたら、そりゃああんだけ強くなるワケだ。

 

「尤も、あたしが習ったのは知識とか代表的な戦略・戦術とかだけ。他にもいろいろあるみたいなんだけど、そこら辺は自分で経験と実践を積んでいけって感じだったわ。あたしが今も旅を続けてるのってそのためだし。ただ、あたしが最初にあの人に黒星をつけるのを目指してるってのもあるけどね」

 

たしか、チャンピオンになってからは一度も負けたことはないとかなんとか。

もはやバケモノだよね。

 

「しかし、今教えてもらってることってその“全国チャンピオン”に教わったんですよね? その人はいったいどこでそんな知識を身につけたんですか?」

 

コトネはポケモントレーナーになりたくて、パパがポケモンの研究者だったことも手伝って、旅に出る前はそれなりにコトネもポケモンについては勉強してたんですよ。

でも、最初センセーの話す内容がどれもこれも聞いたことがなかった内容ばかりだったんで、パパに問い合わせてみたんです。

 

『パパ、種族値とか技の種類が3つあるとかって聞いたことある?』

 

って。

最初は何やらわからなかったらしいんですけど、そのうちパパの顔色がみるみる変わっていって

 

【コッ、コトネ! そっ、それはいったい! どこで!? どうやって知ったんだい!?】

 

危機迫る顔で家のテレビ電話にかじりつくようにしてアップになったパパの顔が印象的でした。

一応パパもあれでそれなりの研究者なのに知らないことを、さも当たり前のようにそれが事実であるという風に話すセンセー。

そしておそらく“全国チャンピオン”

 

あまりにナゾすぎますよね。

 

 

「“禁則事項です☆”」

 

……うん、すごくかわいいんですよ、そんな両人差し指をホッペに当てて?

もう、夜になったら、いや、いますぐ襲っちゃいたいくらいのかわいさですよ?

……でもいったいどういう……

 

「っていうことらしいわよ」

「え?」

「だから、秘密ってこと。いくら食い下がっても、教えてくれなかったから、ナゾよナゾ、ホントに」

 

うーん、でも是非とも聞いてみたい。

 

「コトネならきっと会えるわよ、あの人に」

「へ? どうしてですか?」

「だってコトネ、もうあたしたちの仲間内では結構知られているはずだし」

 

意味がわかりません。

コトネはまだ旅だったばかりの新人トレーナーで、有名などという言葉とはかけ離れた位置にいるはず。

 

「あたしは、いわば“全国チャンピオン”の一番弟子。コトネはその弟子が鍛えてるポケモントレーナー。なら、チャンピオンリーグに出るほどの腕は近いうちに必ず身につけてくるはず。ということであの人やあたしとつながりのある、いろんな地方のチャンピオンや四天王、バトルフロンティアのブレーンがコトネを将来の強敵(ライバル)と認知してるわ」

 

 

 

え?

 

 

 

 

 

ええええええええええ!?

 

 

 

 

ちょっ!?

なしてそげな重要人物にウチがなっとんねん!?

 

「さ、そろそろ休憩はおしまい! 続きをやりましょうか。まだ役割について話してなかったわね。あたしはアンタをジョウトリーグ出場までかどうかはわからないけど、あたしと別れるまでは目一杯鍛え上げないといけないんだからね。グズグズしてらんないし、今までのことは忘れたなんて言わせないんだから。ほらキビキビ行くわよ!」

 

コトネはセンセーに後ろ襟を捕まえられて引きずられていきましたとさ。

 

コトネとセンセーの旅はまだまだ続いていきます。

 

 




何気にメインキャラ以外での視点で進むお話の初登場は、コトネでした。ちなみにユウトもヒカリやシロナへの指導はこんな感じでやっていました。
次回はバトルで行こうかなと思ってます。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。