(旧)【習作】ポケモン世界に来て適当に(ry   作:kuro

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外伝1 ヒカリ a few years later

 

 

a few years later

 

 

 

みなさん、お久しぶりです。

ヒカリです。

 

あのシンオウリーグスズラン大会からすでに4年ほど経過しました。

もうすでにあたしは出会った頃の彼の年齢を越してしまいました。

言っておきますが、年齢は聞かないでくださいね。

当たり前ですよ。

 

さて、そんなあたしですが、現在ジョウト地方という地方で旅を続けています。

 

「へぇ、32番道路っていうのね」

「ポチャー」

 

相棒のポッチャマも一緒です。

そして現在地をポケギアっていう携帯電話みたいなもので確認。

北はさっき出発してきたキキョウシティ。

北西にはアルフの遺跡。

南にはつながりの洞窟があるそうです。

あたしたちはそのつながりの洞窟を抜けてヒワダタウンを目指しています。

ちなみにこれ、本当に様々な機能があって大変便利ですね。

 

 

 

「待ってくださいよー、センセー!」

 

ちっ!

もう追いついてきやがったか。

 

「ポッチャマ」

「ポチャ!」

 

ポッチャマは準備完了なようです。

 

「センセー、私を置いて行こうなんてヒドイじゃないですか! あぁ、愛しのセンセッ!」

「ポッチャマー!」

「ギャオオオオオオオオス!!」

 

ポッチャマのハイドロポンプで吹き飛ばされていった変態女はそのまま近くの木に叩きつけられる。

 

「もう、ヒドイじゃないですか、センセ」

 

ええ!?

 

「ポッチャア!?」

 

なんであたしたちの後ろにさも平然として突っ立ってんのよ、アンタはァ!?

 

なんで!?

だって、見事にハイドロポンプに吹き飛ばされてったじゃない!

 

「いやだなぁ、センセ! みがわりですよ、みがわり、私のマリルたんの」

 

んな!?

なんでポケモンの技が人間に適用されるのよ!?

 

「ハァ、愛しのセンセ」

「ぐぇっ」

 

そういって抱きついてくるこのド変態。

ぐっ、力が強くて……離せない……!

 

「ええい! いい加減にしろこのド変態のレズっ気女! まとわりつくな! 気持ち悪い! 離れろ、このアンポンタン!」

「ハァァ、センセー、いいにおい スー、ハー、スー、ハー」

 

ひえええええ!

気色悪いいいいい!

胸元にコイツの息が、生暖かい息が!

 

「お願い、エーフィ! 何とかしてぇぇぇ!!」

「フィィィ!」

 

そしてボールから出てきたエーフィ。

 

「お? およ? あらっ? ちょっ!」

 

エーフィのサイコキネシスで引き剥がすことに成功する。

 

「ハァ、ハァ、き、気色悪かった……」

「アアン、涙ぐむセンセも、ス・テ・キ!」

 

カチン!

 

「エ、エーフィ! サイコキネシスでこのバカでヘンタイでゴミ虫以下のチリに等しき存在を捩じ切りなさい!」

「え? ちょっ! センセ、それヒド!? ってアイタタタタタタタ! 痛い、痛いです、センセー! 捻じれてます、捻じれてます! 人間、何かいけない方向に捻じれてます!」

「あら、ならちょうどいいじゃない。正常に戻るかもね! ピカチュウ、出てきて!」

 

ピカチュウ様降臨。

 

「ついでに、電気ショックも加えてあげるわ、感謝しなさいよね! ピカチュウ、最大威力でかみなり!」

「ちょっ! センセ! それ、マジにシャレになってないです! センセー、お、お助けを〜〜〜〜〜〜!」

「問答無用! ピカチュウ、GO!」

「ピ〜〜〜〜〜カ〜〜〜〜〜、チュウウウウウウウウウウウウウウウウ!」

「ウヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤ!!」

 

 

 

 

「うぅ、センセェ、ヒドいじゃないですかぁ」

 

涙目で怒るこの女。

だが、ここで気を許してはいけない。

ここで不用意に近づくとまたさっきみたいなことになるからだ。

 

「ったく。いつまでネコ被ってるのよ!」

「だってセンセーが私のこと置いてくから」

「アンタがすべての原因でしょうが!?」

 

ああ、そうそう。

このド変態のことを紹介するのを忘れてたわ。

この女はコトネと言ってワカバタウンに住むウツギ博士の娘さんの1人です。

ウツギ博士にはシロナさんやグリーンさん、ブルーさん、オーキド博士経由で知り合っていたので、カントーとジョウトを結ぶトージョーの滝経由でワカバタウンに立ち寄ったとき、挨拶に行ったんですね。

そのときに知り合ったのがこのド変態。

ちなみにウツギ博士は2人の娘さんをもつパパさんで、姉がゴールドさんの恋人になったクリスさん、で、妹がコレらしいです。

(クリス:クリスタルの主人公です/コトネ:HGSSの女主人公ですby作者)

 

ゴールドさんとは幼馴染ですと本人は言っていますが、ゴールドさんの方は、聞いてみたところ、それを頑なに否定。

まぁ、この惨状を見れば、ねぇ。

ちなみに姉にもひっついてくることが多いらしく、クリスさんは旅立ってから一度も帰ってきてないんだとか。

間違いなくコレが全ての元凶ですね、わかります。

 

ウツギ博士も頭を悩ませていたそうです。

 

そしてこのヘンタイもトレーナーとして旅に出たいという年頃になったらしいのですが、その性癖から見知らぬ人にも発情してしまうことも多く、旅に出せないと悩んでいたとか。

そんなところにあたしが訪ねてきて、ストッパー兼教師役として彼女に随行してほしいと頼まれました(尤も、ストッパーとしての役割は30番道路に住む“ポケモンじいさん”という人から聞きました)。

 

そして今、家にヘンタイのいなくなったウツギ博士はクリスさんにさかんに帰郷を募っているそうです。

 

復讐?

とりあえず、カイロスのハサミギロチンから始まって、エーフィのサイコキネシス、ゲンガーのさいみんじゅつ→あくむとかいろいろ考えていますよ。

カイリキーのきあいパンチ連打とかウインディのだいもんじとか、あっ、ウツボットで溶かしつくすのもなかなかおつでいいですね。

まあ、次に博士と会ったときが博士の命日です。

 

旅立ったばかりで知識も経験も全然ない彼女ですが、1つだけ、“1つだけ”、“1・つ・だ・け!”、良かったところがありました。

 

「おいでー、マリル。あいた! こら、チコリータ! 勝手に出てきて飛び乗るのはやめなさい! って、ジグザグマ! あなたもよ! んもう〜、しょうがないなぁ。あ〜ほらほら、みんないい子だね。大好きだよ」

 

ポケモンたちには無上の愛情を持っていることです。

マリルはもともと彼女が持っていたそうですが、チコリータは旅立つときにウツギ博士からもらい、ジグザグマは旅の途中でゲットしたものです。

それがあんな風に彼女のことを慕っていて、彼女も寄ってきたポケモンたちをやさしく抱いてあげています。

ポケモンたちもそれが嬉しいのか非常に幸せそうな顔をしています。

 

『強いポケモン、弱いポケモン。そんなの人の勝手。トレーナーなら、自分の好きなポケモンで勝てるよう努力するべき』

 

あたしが口にせずとも、この言葉はいろいろな地方のトレーナーの心に息づいている。

この子もそうだし、今まで出会った様々なトレーナーにもそれを感じることが出来ます。

こういうところであの人のことを思い浮かべることも出来たりします。

 

尤も、変化はそれだけではなく——

 

「あなたはシンオウ・カントー準チャンピオン、そしてナナシマチャンピオンのヒカリさんですね?」

「あなたは?」

「ワタシはナナシマ地方3の島出身のフウコと申します。エリートトレーナーをしております。ワタシはあなたに勝負を挑みたい。よろしいですか?」

「うん、いいよ! 一応自己紹介しておこうか、あたしはシンオウ地方フタバタウン出身ヒカリ!」

「ハイ。ルールですが、使用ポケモンは3体のシングルバトル、道具の使用はなしだけど、持たせるのはあり、持たせる道具の重複はなし、でよろしいですか?」

「うん、いいよ! じゃあやろっか!」

 

“道具を持たせる”

これはポケモンが自力で使えるものに関してポケモンに持たせて使うことはあり、というものだ。

各地方のチャンピオンが動き、リーグ、それからコンテストの方が一体となって宣伝し、この4年で浸透してきたことだ。

尤も、まだまだメジャーとは言いづらい部分があるため、「その道具のチョイスはどうなの?」というのもあったりするが、それは仕方のないことだろう。

コトネちゃんには見学ついでに審判をしてもらうことにする。

これはあたしに挑まれた勝負だし、見取り稽古っていうのも大事なことだからね。

 

「では、いきます! いでよ、ゴローニャ!」

「あたしの一番手はカビゴン! あなたよ!」

 

ゴローニャにカビゴンが出揃う。

 

「先手はいただきます! ゴローニャ、ロックカット! そしてまるくなる!」

 

こんな風に、攻撃技だけでなく、補助技を使うトレーナーが非常に多くなった。

尤も、まるくなるはこの後の連携に繋がることだろう。

 

「カビゴン、はらだいこ!」

「はらだいこですか。たしか体力は半分まで減る。ならばゴローニャ、ストーンエッジ!」

 

ころがるは取りやめたらしく、タイプ一致物理技で急所に当たる確率が高いストーンエッジがはらだいこ中のカビゴンに決まる。

しかし、カビゴンは元々(物理・)特殊耐久が高く、並の攻撃では、はらだいこをしていようとも簡単には落ちない。

さらにあたしのカビゴンはのんき(防御↑素早さ↓)で防御とHPに努力値を極振りして耐久を上げているから、ゴローニャのタイプ一致ストーンエッジでも落ちることはない。

ちなみにあの人も、あたしと同じ型のカビゴンを持ってます(昔、シロナさんと対戦してたとき、はらだいこ→ねむる→ねごと→ねごと→他の物理技→……(体力が減ったら)ねむる→ねごと→ねごと→他の物理技→……といった感じで6タテし、『まさに鬼ね』とシロナさんをして言わしめてました)。

尤も、あたしがカビゴンの性格を見極めて、その戦略をマネをしただけなんですけどね。

 

「カビゴン、ねむる!」

「くっ! かたいいし持ちでも落ちませんでしたか! ならば、ゴローニャ、きあいパンチ!」

「ねごとよ、カビゴン!」

 

かたいいしとは岩タイプの技を1.2倍にアップさせる技。

だけど、あたしの予想通りカビゴンはダウンせず、ねむるで全回復。

そこで相手はきあいパンチを指示。

ゴローニャのきあいパンチがカビゴンに迫る中、カビゴンはねごとによりれいとうパンチを引き当てた。

そして、それが、クロスカウンター気味に決まる。

 

「ゴ、ゴローニャ、戦闘不能です! カビゴンの勝ち!」

 

カビゴンも効果抜群のダメージを負ったが、耐久を上げているし、もちものにはたべのこし(一定時間ごとにHPが1/16回復)を持たせている。

 

「お疲れさま、ゴローニャ。次はこの子です! いでよ、ナッシー!」

 

今度は草・エスパータイプのナッシーか。

 

「ナッシー! 相手の体力はかなり少ないはずです! リーフストーム!」

 

リーフストームが眠っているカビゴンに炸裂する。

 

「やった! これで!」

 

たしかに、きあいパンチのおかげでカビゴンの体力はかなり減っている。

でもリーフストームは特殊技。

カビゴンの特防はもともと相当高いし、HPに極振りしているから、物理アタッカーじゃないとなかなか落ちないよ?

 

「カビ? カビカビ」

「なんですって!?」

 

起きだして、きょろきょろとし出す相手のエリートトレーナー。

 

「カビゴン、もう一度ねむって、ねごとよ」

「カ〜ビ〜〜〜……Zzz」

 

そして、ねむって体力が満タンまで回復。

そしてねごとであくびを引き当てた。

 

「あくび!? 眠らされてはたまらない! 戻って、ナッシー!」

 

あくびの効果も知られるようになりました。

というか、4年前のシンオウリーグスズラン大会であたしやあの人が使った技の数々(あくびやアンコール、バトンタッチ、果てはカウンターシールドや必中技を必中技で落とすというものまで)は、あのときから爆発的に有名になりました。

 

「ワタシの最後のポケモン! 出番です、マッスグマ!」

 

マッスグマ。

やはり4年前から一躍人気が出てきたポケモンですね。

理由はもはや言わずもがなといったところでしょうか。

 

「マッスグマ! カビゴンが未だ寝ているうちにはらだいこ!」

 

マッスグマと言えばはらだいこ。

もはや、マッスグマの代名詞的なものです。

 

「いいわよ、マッスグマ! 『くいしんぼう』オボンの実で回復よ!」

 

はらだいこを決めた段階できのみを食べてるから特性『くいしんぼう』って判断したのかもだけど、回復系のきのみは体力半分以下なら食べるからね?(『くいしんぼう』は体力半分以下になったらもっていたきのみを食べる特性)

まあ、『くいしんぼう』マッスグマだったら、カムラの実(体力1/4以下で使用、素早さ1.5倍(1段階)アップ)の方がメジャーな戦法な気もするけど、これもいいかもしれない。

 

「カビゴン、ねごとよ!」

 

だけど、ここで出た技はなんとゴーストタイプの技のシャドーボール。

当然、ノーマルタイプのマッスグマには効果がない。

だが、ここでカビゴンが目を覚ます。

 

「よおし、カビゴン、きあいパンチから!」

「カ〜ビ〜〜〜!」

「マッスグマ、避けなさい!」

「グマッ!」

 

マッスグマは持ち前のスピードできあいパンチを避けようとするのだが、

 

「横に転がってマッスグマにのしかかりなさい」

「カ〜ビ〜!」

「マッスグマ!」

 

しかし、マッスグマは避けた先にカビゴンがのしかかってきたため、避け切ることが出来ず、のしかかりを食らう。

 

「マッスグマ、戦闘不能です! カビゴンの勝ち!」

 

 

 

 

それから、ナッシーが出てくるも、ナッシーは特殊アタッカー的な性質なため、カビゴンを落とすことが出来ず、逆にこちらは、かえんほうしゃでナッシーが怯んだところをギガインパクトを決め、勝負はあたしの勝ちとなった。

 

 

「ハァ〜、やっぱ、センセーはすごいねぇ。私もああなるかなぁ」

 

なんてことを言いながらあたしの隣を歩くコトネ。

 

「なるわよ。なんたってあたしだってなれたんだし」

「いや、それチャンピオンや準チャンピオンであるセンセーが言ってもあんまり説得力ないですって」

 

そんなことはない。

あたしはあの人の教えに従って修行してなんとかここまで——

 

ナナシマ地方ではチャンピオンになり、カントー、シンオウではチャンピオンリーグには優勝するもレッドさんやシロナさんといったチャンピオンには勝てず、あたしも四天王にはならなかったので、準チャンピオンという称号をもらいました(タマランゼ会長には「ユウト君の弟子とはいえそこまで似ずともよかろうに」と嘆かれましたけど)

 

——来ることが出来た。

その教えをあたしはこの子に今教えている。

あたしだってなれたんだから、きっとこの子も将来は——

 

「にしても全国チャンピオンでしたっけ。センセー見てると、正直その人は化け物かなんかですかって思っちゃうんですけど」

 

そう。

あの人は、

あたしに教えを授けてくれた人は今そう呼ばれている。

あの人が旅してリーグに参加した地方は全てあの人がチャンピオンになるからだ。

旅した先の地方は全て制覇する。

だから、全国チャンピオン。

カントーやシンオウも制覇した。

尤も、未だに全て即刻辞退しているみたいだけど。

とにかくあの人に追いつこうと思っても、どんどんあの人は先に行ってしまう。

負けたくない。

負けたくないから、いっしょにあの人の隣を歩いていきたいから、あたしはもっともっとたくさんの地方を旅して修行する。

そしていつか——

 

 

「あ、ポケモンセンターが見えてきましたね。今日はここで一泊しません?」

 

空は茜色に染まっている。

今からつながりの洞窟を抜けてヒワダタウンに行くとなると、今日の満月が東から西の空に向かってしまうだろう。

つながりの洞窟には最深部の方にも用があることだしね。

 

あたしはコトネの提案に頷いた。

もちろん部屋は別室にしてもらった。

 

 

 

 

 

「うへ、うへうへ、テンテー。えへ、えへえへ」

 

怪しい笑みを浮かべながら照明の落ちた廊下を歩く人影があった。

その人影は目的の人物が寝泊まりする部屋の入口に着いた。

 

「えへへ、テンテー、今愛しのコトネたんがあなたの許に参りますよ〜」

 

だが、彼女は近づく気配に気がつかなかった。

 

「ニド、ニドー!」

 

ニドラン♂のどくづき!

 

「ハムフラビ!!」

 

コトネの急所に当たった!

 

「フィィィ!」

 

エーフィのサイコキネシス!

 

「ちょっ! 待ってぇぇぇぇぇぇ…………!」

 

コトネは外に叩きだされた!

 

「うう、コトネ、こんな事じゃへこたれない! 厳しい困難を乗り越えた先には極上の喜びと快楽が待ち受けているのよ!!」

 

しかし、ポケモンセンターの入口はカギが掛かっていて入れなかった。

 

「せ、センセェェェェェェェェェェェェェェェェ!!」

 

コトネはその日一晩、外で夜を明かした。

 

 

 




おかしいな。なぜ休憩していたはずなのにキーボードにタイピングしているんだ?

そしてどうしてコトネはこんな変態になったんだろう?なぞすぎる。

ちなみにシンオウではシロナ・ヒカリはほぼ別格扱いされています。シロナには1人以外は誰も勝つことが出来ず、ヒカリも、シロナを合わせたその2人以外には負けることは一切なかったので。
それからブルー、シルバーは裏設定として四天王を辞めています。ジュンやコウキ、シンジと合わせて彼らがどこに治まったのかはいずれ書けたら、なんて思ってます。

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