(旧)【習作】ポケモン世界に来て適当に(ry   作:kuro

16 / 57
タクトファンの皆さま、申し訳ありません。


第9話 4回戦タクト(伝説厨)VSユウト

 

 

『予選リーグはいよいよ大詰めを迎えて来ました! これより、予選リーグ第4回戦の試合を開始したいと思います!』

 

バトルフィールドへ続く暗い通路の中で実況の声がやや遠くに聞こえる。

 

「ラルトス、準備はいいよな?」

「(当然。言っとくけど今回はわたしもちゃんと出してよね)」

「当たり前だ、お前の強さをアイツに分からせてやれ」

 

『では4回戦第1試合に出場する選手をご紹介しましょう! まずは赤コーナー、ダークライ使いの異名をとるタクト選手!』

 

観客の歓声が一段と高くなったのを肌で感じる。

 

 

『タクト選手はシンオウ各地のジム、そして今大会、この4回戦までダークライ1体のみで対戦相手を退けてきた選手です! その強さはご覧になっている観客の皆さんもよくお分かりのことでしょう!』

 

「いこう」

 

『続いて青コーナー、ホウエン地方ハジツゲタウン出身、ユウト選手! ユウト選手はここまで様々なポケモンで勝利を手にしてきた——』

 

暗い通路を眩しいほどの光が射しこんでくるフィールドへの口を潜っていった。

 

 

 

 

「ユウトクン、キミはボクが倒す。そしてキミの言葉が間違いだということを証明しよう」

 

ダメだ。

コイツの声なんて聞きたくもない。

 

「……一つ言っておく」

 

コイツの姿なんか見たくもない。

 

「オレはアンタみたいな、『オレの言葉は間違っている』という人と何度も戦ってきた。そして勝ちを収めてきた」

「言っておくが、ボクはそんな有象無象の輩と一緒くたにされても困るね」

「だけど、彼らは誰であろうと対等に、人間として素晴らしい人たちばかりだった。それに比べてアンタはそうやって人を見下し、バカにして……! この勝負、彼らの名誉にかけて、負けるわけにはいかない! そして、ポケモンバトルの真髄ってもんを見せてやる!」

 

「両者、用意はいいですか? ではボールを投げてください!」

 

『4回戦第1試合、開始ィィ!」』

 

 

 

 

「テッカニン、キミに決めた!」

「出でよ、ダークライ!」

 

『最初の1体目のポケモン、タクト選手はお馴染みダークライ、ユウト選手はテッカニンです!』

 

「いくぞ、テッカニン! かげぶんしん!」

「ムダだ! れいとうビーム!」

 

『タクト選手、ダークライにれいとうビームを指示! しかし、ユウト選手のテッカニンの方が素早かった! かげぶんしんの完成でダークライのれいとうビームは不発!』

 

「ちっ! ならば、全て破壊するのみ! ダークライ、きあいだまだ!」

「まもる!」

 

すると分身全体がまもるを発動し、きあいだまを消し去る。

 

『ユウト選手のテッカニン、すごい! 分身全てでまもるが発動! ダークライはきあいだまをいくつも放っていますが、そのまもるの壁を越すことができません!』

 

「テッカニン、みがわり!」

「ならば、今度はダークライ、かみなり!」

「うまくかわすんだ、テッカニン!」

 

『ダークライのかみなりがフィールド全体に落ち、草のフィールドが焼け焦げていきます! しかし、テッカニンもさるもの! うまく雷をかわしていきます!』

 

「くそっ! ちょこまかと素早い奴め! おい、ダークライ、何をやっているんだちゃんと狙え!」

 

その言葉でダークライのかみなりの精度が上がり、いくつかの分身が消える。

 

「テッカニン、もう一度かげぶんしん、そしてこうそくいどうだ!」

「ダークライ、ダークホール!」

 

ダークホールで分身が潰されたが、さらなるかげぶんしん分身によってそれらを補い、そしてさらに増やす。

 

『こ、これはすごい数のかげぶんしんだ! 3回戦でシンジ選手のテッカニンが見せたかげぶんしんも相当な数でしたが、ユウト選手のテッカニンはそれを遥かに上回っております!』

 

そして特性とこうそくいどうで素早さはもう十分。

これでたとえ、デオキシスのスピードフォルムが出てこようとこちらが先手を取れるはず。

 

よし、仕上げといきますか。

オレはモンスターボールを2つ手に持つ。

 

 

「テッカニン、バトンタッチだ!!」

 

 

そしてオレは2つのボールを振り上げた。

 

 

 

 

「よし、いい感じでバトンタッチにつなげられた!」

「ですね。おそらく、素早さはこうそくいどうも込みで最大まで上がってるはずだから、たとえ『かそく』発動込みのテッカニンが来ようとスピードでは負けてないはず。でも、どうしてつるぎのまいは積まなかったのかしら? 舞うのは定石のはずなのに」

「……なるほど。あのポケモンなら、つるぎのまいをしなくても大丈夫そうだ」

「え? ああ! そういえば、たしかに。つるぎのまいは積むだけムダでしたね」

 

あたしとグリーンさんは観客席の方から今のユウトさんの試合を見てる。

ちなみにダイゴさんやブルーさん、シルバーさんは大会本部の方に顔を出してこの場にはいない。

その代わり、違う顔ぶれが一人いた。

 

「な、なあ。事情がサッパリ読めないんだが、いったいなんの話をしているんだ」

 

あたしと3回戦でバトルをしたシンジである。

いつまでかはわからないが、どうやらあたしと同じくユウトさんに弟子入りしたらしい。

昨日今日の話なので、ポケモン講座はあまり進んでいないらしいが、

 

「テッカニンを使う際のメジャーな戦法のことよ。今はわからないかもしれないけどよく見ておくといいわ。きっと驚くようなことが起こるから」

 

 

 

 

「ガラガラ、キミに決めた!」

「ガラァ!」

 

『ここでユウト選手、ポケモンの交換です! ユウト選手、2体目のポケモンにガラガラを投入してきました!』

 

バトンタッチでテッカニンの能力を引き継いだ、オーバーフローで有名なガラガラの登場です。

ちなみにガラガラといえばふといホネ(カラカラ、ガラガラ限定で持たせたら攻撃が2倍になる)を持たせることが鉄板なんですけど、アレもアイテムの一部なので持たせてはいません。

 

『しかし、これはいったいどういうことなのでしょうか!? テッカニンだった分身が全てガラガラに置き換わりました!』

 

……うん、なんというか。

実況、もっと勉強しろ。

オレやヒカリちゃんの試合のときだけ、あんたらただ驚いてるだけで解説の一つもまともにこなせていないじゃん。

いや、実際はチャンピオンですら知らなかった技だから、知らないのはムリもないのか。

 

「こ、これはいったい!?」

 

伝説厨は伝説厨で、この事態に首を左右に振って慌てふためき、ダークライに指示を出せていない。

 

「ガラガラ、今のうちにはらだいこ!」

「ガラ!」

 

しかし、分身を含めた、フィールド上に存在するすべてのガラガラがはらだいこをするシーンは何とも言えない感覚を感じる。

 

『ガラガラのはらだいこが決まったァ! 攻撃技の威力がグーンと上がったぞ!』

 

「フッ、だが、はらだいこは反面、著しく体力が消耗する。それにしても随分とマイナーな技を使う。まあいい、ダークライ、かみなりで分身をすべて吹き飛ばせ!」

 

伝説厨曰く、なんかはらだいこはマイナーな技らしいです(笑)。

まあ実際、使うトレーナーはあまり見かけません。

おそらく、はらだいこは体力を激しく消耗する(体力の半分を使うというのは知られていません)ため、それを嫌がるトレーナーが多いから使わないといったところでしょうか。

なので、はらだいこについてはあまり研究されておらず、さっきの実況や伝説厨の言葉通り、体力をかなり消耗する代わりに攻撃技の威力が上がるとしか知られていません。

ちなみにはらだいこは、体力を半分消費する代わりに攻撃を最大までアップさせる技です。

 

さて、バトルの方はダークライのかみなりが分身に当たり、分身が次々と消滅していきます。

尤も、ガラガラ自身は地面タイプなため、みがわりを含め、ダメージは一切受けませんが。

ていうか、なんでふぶきやんないんだろ?

まさか覚えていないとか?

まぁ、覚えてないならないで一向に構わないんですけどね。

 

「ダークライ、残った1体が本物だ! れいとうビーム!」

「ガラガラ、避けろ!」

 

鉄火バトン(テッカニンで能力を上げてからのバトンタッチ)のおかげで今のガラガラは、普通のガラガラとは比較にならないほど速いです。

しかも、今回は特別にテッカニンで素早さ最大まで上げてからのバトンだったので、比較的鈍足のガラガラだろうとダークライの攻撃をかわせないハズがありません。

 

『きっ、消えた!? ガラガラ、消え失せました!』

 

「どっ、どこだ!?」

 

おそらく会場中の人間がガラガラの行方を見失っていることでしょうが——

 

「今だ、ガラガラ! かわらわり!」

「ガラガァァ、ラッ!」

 

ダークライの頭上に現れたガラガラ。

そこからダークライの弱点であるかわらわりが決まる。

ちなみに骨で叩いているんですけど、かわらわりです。

ホネこんぼうではないです。

 

『きっ、決まったァァ! ガラガラのかわらわり! ダークライには効果は抜群だァァァァ!』

 

「立て、ダークライ! あんなガラガラ程度のポケモンにやられるお前ではない!」

 

うん、まったくもって根拠のない指示ありがとうございます(笑)

 

ガラガラは少しきまぐれな性格なようで、能力補正はないが、特性『ひらいしん』でダブルバトル用に育てていたため、努力値は攻撃に極振りしています。

そしてはらだいこによって物理攻撃力が最大まで上昇(おおよそ元の4倍)。

ちなみにですが、ゲームだとこの時点でふといホネを持たせると、あまりに攻撃の能力が高くなりすぎてオーバーフローを起こしてしまっていましたが、ここでは当たり前ですが、そんなことは起こりません。

そして弱点タイプの技であるため、さらに2倍。

総じて、通常の攻撃の8倍のダメージをダークライは食らったのだ。

 

「ダークライ、戦闘不能! ガラガラの勝ち!」

 

防御特防ナンバー1のツボツボだってあぶないのにダークライが落ちないという道理はない。

 

『な、な、な、なぁぁぁんと! 今まで無類の強さを誇り、この4回戦まで圧倒的なまでの勝利を収めてきたタクト選手のダークライが! 一撃! ガラガラの放ったかわらわりたった一撃でダウゥゥゥン! なんという展開でしょうか! いったい誰がこんな事態を予測出来たでしょうか!?』

 

 

 

 

「あの組み合わせで戦ったことのある僕やダイゴさんたちなら、予想は簡単につくよ」

 

グリーンさんの言うとおり、そういう戦略があるということを知っており、その効果を知っていれば、ああなってしまうのは自明の理だとすぐにわかる。

あたしは一度、あの型(まさに今の鉄火バトン→ガラガラ)でシロナさんのポケモンが、軽々と、ほとんど一撃のもとで6タテされたのを間近で見たことがある。

切り札のガブリアスさえ、一撃で倒されてしまったことから、シロナさんがしばらく茫然自失になっていたのは記憶に新しい。

 

「グリーンさんもやっぱり6タテ食らったりしたんですか?」

「僕だけじゃなく、何度も対戦したことあるヤツならその全員がおそらくあの型で一度は6タテを食らったハズだ」

 

うわっ、すごいな、ユウトさん。

いや、この場合はポケモンが、と言った方がいいのかな?

あ、でも指示するのはユウトさんだし、そういう戦法でいくことを考えて育てるから、やっぱりユウトさん?

でも、ユウトさんの指示に従って頑張るのはポケモンたちだし。

 

ま、どっちでもいっか。

 

「でも、鉄火バトンは対策もありますよね」

「ああ。たとえば僕の場合はウインディのしんそくがあるし、ほのおのうずやうずしおなんかで閉じ込めてしまえばバトンタッチは出来ないからその間に強力な技で押し切ればいい。尤も、これも彼の受け売りなんだけどね」

 

納得してるあたしたちと対称に

 

「だ、ダメだ! サッパリわからん! オレはいつから日本語が通じなくなったんだ!? オレはいつのまに外国に来てしまったんだ!?」

 

予備知識がないシンジは会話についていくことができなかった。

 

 

 

 

「ならば、ボクの2体目のポケモン、それはコレだ!」

 

そして伝説厨が投げたボールから現れたポケモンは縦横無尽にフィールド内を飛んだ後、ガラガラと睨みあう形で向き直る。

 

「フオゥオォォォ!」

 

『なんとタクト選手、2体目のポケモンはラティオスです!』

 

2体目は予想通りラティオスが出てきました。

 

あ、ところで、ビルドアップやかげぶんしんなどのステータス変化技の効果やみがわり、こんらんやメロメロ状態は一度、ポケモンをボールに戻すと消えてしまいますが、この世界では、相手のポケモンを強制的にボールに戻すという技がありません。

元の世界のほえるやふきとばしは、ゲームでは強制交代技に分類されますが、こちらの世界ではしばらくの間相手を怯ませる技になっています(尤も、怯んでいる間は相手のポケモンは行動出来ないので、結果的にトレーナーに交代を促す技となってはいるが、やはりあまり知られていないため、居座られることが多かったりします)。

他には、くろいきりでも効果は打ち消せますが、相手がそれに触れなければならず、かつ、覚えるポケモンもかなり少なかったりします。

なので、変化技で自分のポケモンの能力を如何にして上げるか、相手に如何にしてステータス変化技を使わせない、あるいはそれを潰すか。

元の世界でも重要であったこの要素が、この世界ではさらに大きなウエイトを占め、そこが勝敗に大きく関係してきます。

 

 

「ラティオス、ラスターパージ!」

 

それをあの伝説厨は怠りました。

だから——

 

『決まったァァ! ラティオスの大技ラスターパージ! 衝撃でフィールドには凄まじいまでの白煙が立ち上っています! はたしてユウト選手のガラガラは耐えられたか!?』

 

「フッ、この通り、ガラガラなど、他愛もない。さあ、ユウトクン、次のポケモンを出したまえ」

 

うん、なんというか。

ここまで来るとかわいそうというか哀れにすらなってくるんですけど。

 

「その言葉、そっくりそのままアンタに返すよ」

「なに? ……な、なんだと!?」

 

『なんと、ユウト選手のガラガラがまた消えてしまいました! 今度はいったいどこに!?』

 

「くっ、そうか、また上だな! ラティアス、上に向か 「残念ながら、ハズレ」 なに!?」

 

するとガラガラはラティオスの後ろに現れ、そのままラティオスの背中に飛び乗る。

 

「ガラガラ、メガトンパンチ!」

「ガァラァァァ!」

「フオゥオ!!」

 

メガトンパンチを食らったラティオスはそのまま一直線にスタジアムの壁に激突。

そして倒れ伏すラティオス。

スタジアムの壁は、ポケモンの技で破壊されて観客に被害が及ばないようにと、たとえラムパルドのもろはのずつきが直撃しても壊れないようにかなり頑丈につくられているのだが、ラティオスが激突した部分はクモの巣状に多数のヒビが入っており、それが衝撃のものすごさを物語っていた。

場内は観客の歓声が途切れ静まりかえる。

 

『ジャ、ジャッジマン、判定をお願いします』

 

「は、はい!」

 

どうやら審判ですら時間が止まっていたらしい。

バトルをジャッジするんだから、ありのままを冷静に受け止めてほしいな。

 

「ら、ラティオス、戦闘不能! ガラガラの勝ち!」

 

この声で実況も観客も時間が動き出し、スタジアムは爆発的な歓声に包まれた。

 

 

 

 

「よくやったぞ、ガラガラ!」

「ガラガァラ!」

「次もお前でいってもいいんだけどさ、どうしてもバトルに出たいってヤツがいてな」

 

オレの視線の先には準備万端、気合十分の、オレの一番の相棒のラルトスがいる。

 

「(ありがとう、ガラガラ。あとはわたしが引き継ぐわ。ちょっとあのワカメにオシオキしなきゃならないのよ。当然代わってくれるわよね?)」

「ガッ、ガラガラッ! ガラッ、ガラッ!」

 

ガラガラは急にヘコヘコし出して、慌ててラルトスに道を譲る。

きっとガラガラはラルトスの後ろに般若を見たに違いない(笑)

 

(んな、脅すなよ。かわいそうじゃないか)

「(みんなのまとめ役としては、たまには威厳を発揮させなきゃならないのよ。あ、それから指示はしなくていいわ。私一人でやるから)」

「別にいいけど、オレはお前が切り札なんだ。あんまり手の内見せんなよ?」

「(その辺はきちんと気を使うからだいじょうぶよ。じゃ、いってくる)」

「あいかわらずか、よし頼んだぞ、ラルトス!」

 

オレは苦笑いしながら、ガラガラをボールに戻しつつ、ラルトスを送り出した。

 

 

 

 

「こんな、こんなことが、こんなことがあってはならないんだ!」

 

伝説厨は頭を抱えながら、何やら呻いている。

ちなみに最後の3体目はライコウでした。

うん、マジ伝説厨乙!

 

尤も、ラルトスもテレポートでかく乱しつつ必中技のマジカルリーフやひみつのちから、くさむすびで攻撃。

ひみつのちからの追加効果(フィールドによって異なる。草のフィールドの場合、3割の確率でねむり状態にする)で眠ったら、ゆめくいといった感じで完全に翻弄しています、「種族値? なにそれ、おいしいの?」といった具合で。

 

「なぜだ! なぜ、ボクのポケモンがガラガラやラルトスごときに!」

 

まぁ、持論の『強いポケモン』がこうも簡単に破られれば、ああなるのもわかる気がしないでもない。

 

「タクト、一つ言っておく。バトルに勝つには強いポケモンっていうお前の考えは否定しない。むしろオレは賛同もしよう。だがな、ポケモンバトルに勝つにはポケモンのレベル、そして何よりもトレーナーの知識と戦略だ。戦略を練るには自分のポケモンのことをよく知らなければならない。自分のポケモンをよく知るには愛情を持って接しないとポケモンも自らをさらけ出したりはしない。それがないお前はたとえグラードンだろうがディアルガだろうが、伝説のポケモンを持ってこようとオレとオレのポケモンたちはお前になんか負ける気はしない」

 

そうこう言ってる合間にもラルトスのかげうちが決まり、伝説厨のライコウは倒れてしまいました。

 

「ライコウ、戦闘不能! よって、この勝負、タクト選手が3体目全てのポケモンを失ったため、ハジツゲタウン出身、ユウト選手の 「い、異議あり!!」 ?」

 

ん?

あの伝説厨はジャッジに何やら文句があるようです。

いや、ホントにいまさら何の異議があるんだ?

 

 

「最初のダークライとテッカニンの試合のとき、あちらは交代の際、テッカニン、そしてガラガラが同じフィールド内にいた! これは1VS1のシングルバトルというルールに反する!」

 

 

「なっ!?」

「(なんですって!?)」

 

なにをバカなこと言ってるんだ!?

あれはれっきとしたポケモンの技であり、ルール違反なわけがない!

 

「よってボクはこのバトルについては無効であると申告す——」

 

 

『待ちなさい!!』

 

 

伝説厨の抗議を止めたのは、スピーカーから聞こえてはきたが、シンオウ地方に来てからはよく聞き慣れた声。

 

 

『バトンタッチはあまり知られていないだけで、れっきとしたポケモンの技。ポケモンリーグにおいてポケモンの使用できる技に制限はありません。よって、私は今の抗議をシンオウ地方チャンピオンマスターとしての権限を行使し、棄却します!』

 

 

シロナさん!

 

『これは、今私の隣にいるホウエン地方チャンピオンマスターダイゴ、ジョウト地方四天王シルバー、カントー地方四天王ブルー、この1名のチャンピオンマスターと2名の四天王の承認の下で発動できる正当な権限を行使しています!』

 

 

結局、ここはシロナさんが上手く治めてくれ、オレは予選リーグ決勝戦にコマを進められることに相成った。

 

「とりあえず、あとでみんなにはお礼を言いに行かなきゃな」

「(そうね。特にシロナには本当に感謝だわ)」

 

 

 

ホウエン地方、ハジツゲタウン出身、ユウト。

予選リーグ決勝戦進出。

 




前書きでも書きましたが、タクトファンの皆さま、本当に申し訳ありません。
当初の予定ではこんなことになるはずではなかったのですが、書いているうちにあれよあれよ暴走を始めてしまってこんなことになってしまいました。

ちなみにこのSS内でのタクトの手持ちはダークライ、ラティオス、ライコウ、レジアイス、ファイヤー、スイクンとしています。一応、ダークライ以外は準伝説でそこそこバランス良くかためてみました

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。