魔導剣史リリカルアート・オンライン   作:銀猫

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#6 ラピッドファイヤー

―ALO―

 

 

ファンタジーな世界をモチーフにした大人気VRMMO。

普段は活気に満ち溢れ、レベリングに勤しむプレイヤーや商人として売買を行うプレイヤーなどが多くいる。

 

だが、今はそんな様相が全くない。

 

 

「ったく…なんでここも留守なんだよ…」

 

 

先日、行方不明者の調査をしていたカイルを襲った風巻の雷は領主サクヤのお使いをこなそうと軍隊支給用のポーションを買いに中立域を回っていた。

 

だが、そもそもこの行動がおかしい。

彼の頼まれたポーションの数だと行きつけの店で揃えることができる。だが、なぜかプレイヤーがやっている店のほとんどが閉店してるのだ。

 

一応NPCでも置いているところが何箇所かあるが、取り扱ってない種類のポーションもある。

 

そのせいで一日とかからずに終わるお使いが日を跨いで数日にまで及んでいる。

 

 

「ったく…ん?あれは…店か?」

 

 

外見的にはお洒落な喫茶店と思ったそこはよくよく見るとプレイヤーのやっている店のようだ。

一途の望みを胸に、彼は扉を開いた。

 

 

「んお?らっしゃい」

 

 

黒人肌のノームの男性が出迎えた。それなりに厳つい風貌は取引においての威圧感にもつながる。だがその笑みはどこか優しい雰囲気もある兄貴のような人だった。

 

 

「ポーションってあるか?」

 

「おお、あるぞ」

 

 

男性が右手を振って『商売メニュー』からポーションの一覧を見せてくれた。その品揃えは思いのほか豊富で、中には高価だが、希少なポーションもあった。

 

 

「へぇ…これとこれ…あとはコイツも買っとくか」

 

 

サクヤから頼まれたポーションと、気になった強化ポーションを購入するためのボタンを押した。

すると男性は少し怪訝そうに見てきた。

 

 

「相当な額になるが…こんなに買って戦争でも起こすのか?」

 

「いや、シルフの領主からのお使いだ。軍隊支給用のポーションをな」

 

 

それを聞いた店主納得したかのように売買成立ボタンを押した。ひとまずお使い完了のメールを領主へと送るためにフレンド一覧を表示して、少し首をひねっていた。

 

 

「…………(おかしい)」

 

「エギルさん!!」

 

 

すると、バンッと扉が開いて金髪の美少女がやってきた。それを見て店主――エギルと風巻の雷は驚いていた。

 

 

「「リーファ?」」

 

「え、ライマ!?」

 

 

ほぼ同時に少女の名前を読んだ。リーファはまさか行きつけの店に風巻の雷――ライマがいるとは思ってなかったようで驚きを隠せてない。

 

 

 

「えっと、なんでエギルさんの店に?」

 

「サクヤのお使い。で、どうしたんだ?そんなに急いで」

 

 

ライマの言葉に自分の用事を思い出したようでエギルに向き直った。

 

 

 

「エギルさん、ここにレコン来てませんか?」

 

「レコン?っていうとお前の級友のシルフか。前にお前とドラグーン隊の備品揃えにやってきたのが最後だが…」

 

 

それを聞いてリーファは目に見えて落ち込んだ。一方のライマもレコンとはフレンド登録しているため、一覧を確認した。しかし、そこにも、サクヤの名前のところにもそれはなかった。

 

 

「…なあ、リーファ。お前、今日サクヤがいつまでインしてるか知ってるか?」

 

「え?たしか、しばらく休みだから満喫するって…」

 

 

大学生なのか社会人なのか、はたまたリーファたちよりも年が下なのか分からないがサクヤは長期間の休みで暫くはゲーム三昧だと言っていたはずだった。

 

 

「ああ、なのによ。なんでサクヤの名前が消えてるんだ?」

 

 

フレンド一覧にあるはずの名前。それが消えていた。ログアウトしてる場合は名前が灰色っぽくなるのだが、そこに名前自体無くなっているのだ。それを見てライマが怪訝そうに聞いた。一瞬リーファは自分のフレンドリストのサクヤの名前を探して、落胆した。

 

 

「サクヤ…レコン……お兄ちゃん…!!」

 

「っ、リーファ。上で休め。ここのところ気を張り詰めすぎだ」

 

 

VRMMOでは『表情の我慢』というものを行うことはほとんどできない。感情をそのままプレイヤーのアバターに反映され、泣きたくないと思っても泣いてしまったりしまう。

 

それは今のリーファのように

 

 

「エ、ギルさん…すいません…ありがとうございます」

 

 

一言礼を述べると店の2階、ちょっとした住居エリアのような部屋に置かれた質素のベットへと向かった。ライマはそれを見送って、再び自分のフレンドリストを見た。何度見てもそこにはサクヤの名前がなかった。

 

 

「…ライマ、って言ったか?」

 

「ああ、えっと…エギルでいいのか?」

 

 

それに男性は頷いた。そして店にある休憩スペースのような椅子へとライマを案内した。

 

 

「お前はリーファの仲間、という感じか?」

 

「そんなところだ。リアルでも少しばかりな…そういうライマは、風巻の雷か?」

 

 

あまりに有名な通り名に少しばかりライマは乾いた笑みを浮かべた。狩る相手に名乗ることはあっても改めて言われると恥ずかしいのだ。

 

 

「で、あんたは知ってるのか?これについて」

 

 

可視可能にしたフレンドリストにあるはずの《Sakuya》の名前。だがその場所は不自然に空欄になっており、その次の《Schmitt》という名前が書かれていた。

 

 

「ああ、知ってる。それどころか、な…」

 

 

そう言ってエギルが表示したフレンドリストにはライマ以上に空欄が目立った。もともと他種族のPKを目的としてALOでプレーしてるため、シルフ以外のフレンドがそれほどいないから気づかなかったようだが、エギルのような複数の種族とフレンド登録しているプレイヤーにとっては既に周知の事実のようだった。

 

 

「少し前からVRMMO中にプレイヤーが行方不明になるっていう事件が起こってるのは知ってるよな?」

 

「ああ、朝のニュースで見た…まさか…」

 

 

だが彼のリアル――高校2年でクラスの中でVRMMOをやってる生徒が行方不明になってはいないため、眉唾ものだと思っていた。だが、エギルの言葉ですぐに理解したようだった。

 

 

 

「プレイヤーが消えると、なぜかフレンドリストからその名前が消える…知り合いに頼んでALOのアカウント情報に問い合わせてみても似たようなものだ。データがあった形跡があるのに全てが空欄になってる。おそらくシルフ領主も…」

 

「ッ…嘘、だろ…」

 

 

まさかそんな、知り合いが巻き込まれるなんて思ってもなかったライマは言葉を失った。そうなるとサクヤだけではなく、レコンも――

 

 

「まさか、リーファの兄貴…キリト、とかもか?」

 

「ん?ああ、知ってるのか…まあ、そうだ。キリトを含めてあの子のリアルの仲間はほとんどな…」

 

 

それならあそこまで落ち込むのも無理はない。なにしろ、家族がいなくなったとなれば心配して消耗するのも納得する。

 

 

「……あ、れ…?」

 

 

すると、ライマは一つ、気になったことがあった。それは「L」の欄。先ほど述べたように『同族以外にフレンドがいない』はずなのに、空欄が発生している。そして彼とフレンドを結んだLは――

 

 

「な、なあ…エギル…Lの欄見さしてくれ…!!」

 

「L?」

 

「早く!!」

 

 

急かされるまま、エギルはLの欄をライマに見せた。すでにいくつか空欄が目立っているが、そこに目的の名前が無い。

 

 

「そんな……!!」

 

「おい、ライマ!!」

 

 

エギルの止める言葉も聞き流して、ライマは急いで店の二階へと向かった。二階は部屋が一つしかなく、蹴破るようにして突撃して、そして呆然とした。

 

 

「おい、一体……!!」

 

「…クソッ…!!」

 

 

そこには寝るには少し硬そうな質素のベットと光を取り入れている窓、夜用のランプにそれを載せているテーブルと椅子。それだけしかない部屋だった。

 

それを見たエギルは、可視状態のまま展開したままのフレンドリストをスクロールした。

 

 

「嘘だろ…!!」

 

 

そこに、『リーファ(Leafa)』の名前がなかった。

だが、エギルとライマがリーファを見送って誰も来てない上に、10分ほどしか経ってなかった。

 

 

 

「まさか、リーファまでいなく…ちょっと家を訪ねてくる!!」

 

 

そう言ってエギルは手早くログアウトした。だがその言葉が届いてないのか、ライマはただそこに佇んでいた。

 

 

―桐ヶ谷家―

 

「あら、確か…エギルさんでしたね」

 

「あんたは…キリト…和人と直葉の…」

 

 

すぐに車を出してエギルは何度か和人と直葉を送った家にまでやってきた。家に前には、いま買い物して帰ってきたのか、買い物袋をいくつか下げた2人の母、翠が立っていた。彼女はなぜ子供のネット仲間のエギルがここに居るのかわからないといった様子だった。

 

 

「どうかされたんですか?」

 

「その……」

 

 

エギルは正直に言うか迷った。和人がいなくなって以前のような出来事に巻き込まれたのではと、直葉が心配していたのを聞いたからだ。

 

 

 

「直葉も…消えてしまったんですね」

 

だが、遅かれ早かれ気づくと思って意を決したエギルだったが、翠は察したようだ。

あまり心配をかけないようにと思っているのだろうが、少し涙目だった。

 

 

「…ええ、だから、その…」

 

「…あがってください」

 

 

 

すぐにエギルと翠はいつも直葉がログインする部屋――彼女の自室へと向かった。だが、そこには彼女が使っていたであろうアミュスフィアが一式、枕の上に鎮座しているだけだった。

 

 

「…和人のときと、同じです」

 

「…ッ…(キリトやアスナ達だけじゃなくて…リーファも…なぜなんだ…)」

 

 

消える前の彼女の言葉からするとリアルだと面識が無いか彼女の級友のレコンやシルフ領主のサクヤまでいなくなったと言うことだ。

 

 

一先ず、落ち着いた翠に別れを告げたエギルは自宅に着くとすぐにALOに再ログインした。

 

 

―ALO・エギルの店―

 

 

「…っと」

 

 

合図からログインまでのタイムラグを終えたエギルは軽いめまいのような接続を終えて辺りを見回した。

 

 

「…ライマ?」

 

 

そこに待っているはずの、風巻の雷は、どこにもいなかった。

 

 

 

―ミッドチルダ:脅威対策室:第三隊宿舎―

 

 

「査察…ですか?」

 

 

つい先日、この部隊の正式な『民間委託魔導師』となったカイルは隊長であるベアの言葉を返した。彼らの仕事はテロ対策とその防止だ。

見習いとはいえ、カイルも補佐をしているグスタフの仕事に付いていって実践的な『修行』を行っていた。

 

だが、今回知らされたのはそれとはあまり関係のなさそうな内容だった。

 

 

「まあ、テロ対策って言っても俺達だけでやってるわけじゃないからな。他の部隊との合同でやる事も多々ある。今回はそのツテを増やす交流会みたいなものだ。グスタフの馬鹿は設備を壊すかもしれんからな、今回はウェスとミッド技術開発ホールに行ってくれ」

 

「はぁ…まあ、わかりました。ところで何のイベントがあるんですか?」

 

 

それを聞いたベアはテーブルの上に、彼の風貌とは裏腹にきちんと整理された書類の束からひとつの紙を渡した。

チラシのようで、見やすいようなレイアウトのポスターのようだった。

 

 

「午後から試験運用する最新鋭のシュミレート装置だ。今だと機動六課でもほぼ同性能の設備があるが、このホールで他部隊にも導入するか検討するらしい。ついでに事前申請で一般局員でも使用可能だ…運用開始と同時に大量に舞い込むだろうな…まあ、そういうわけだ」

 

「わかりました」

 

 

仕事を請けたカイルは準備のため、寄宿舎の自室へと向かった。

だが、このとき彼は『どの部隊がやってくるのか』聞いてなかった。

 

 

―ミッドチルダ:ミッド技術開発ホール―

 

「ここか」

 

 

そう言ってチャーターバスを降りたキリトに、彼の頭の上にはナビゲーションピクシーのユイ、そしてゾロゾロと機動六課の民間委託魔導師にフォワード陣となのは、シグナムの計12人。

 

 

彼らがここにやってきたのはとある目的――その名も『課外訓練』だった。

 

 

―朝:機動六課:ホール―

 

 

早朝訓練に向かおうとした民間委託&フォワード陣だったが、それを待っているかのようになのはとシグナムがいた。

 

 

「あれ?どうかしたんですか?」

 

 

基本、隊長陣はあとでやってくるのだが、何故か今回は待っていたような感じだった。それにスバルが首を傾けなから聞いた。

 

 

「うん、実はさっきこんな依頼が来てね」

 

 

そう言ってなのはが表示したのは、偶然かカイルがもっていたポスターと同じ電子広告だった。

 

 

「これの性能テストをやって欲しいって。このシュミレーターは機動六課のと同じらしいから差異があるかどうか、今日の午後の試験運用前に…一番使ってるキリト君にね」

 

「俺か?」

 

「訓練以外にも自主練で使用してるからな。フォワードのデスクワーク中でも使っているだろう?」

 

 

シグナムの言うとおり暇さえあれば体を動かすか寝るかのどちらかだ。

それなら性能テストということでキリトが選ばれてもおかしくはない。

 

 

「それとね、技術開発ホールには六課にはない設備も多くあるから。今日の早朝訓練・午前訓練は無しでちょっとした課外訓練ってことで」

 

 

というわけで総勢12名+2匹は技術開発ホールへとやってきた。ユイも異世界の設備ということで興味津々のようだった。

 

 

「じゃあ、キリト君は私たちと一緒にシュミレーター…あとの皆は自由行動ね」

 

「「「「はい!」」」」

 

 

 

なのは、シグナム、キリトとユイにアスナの5人はシュミレーターの方へと向かった。残った7人は施設パンフレットにある装置を見てどこに行こうか悩んでいるようだった。

 

 

「へぇ…反射神経テストね…」

 

「あ、こっちは筋力テストだって!」

 

「…オメェだと装置壊すだろ…」

 

 

もうすでに最新シュミレーターの性能テストのキリトよりもほかの設備に興味を出した各々は分かれて訓練することにしたようだ。

 

ここで、すこしミッド技術開発ホールの説明をするとしたら、一言でいうと巨大なテーマパークのような場所だ。一般の市民も入場でき、様々な魔法・戦闘に関する技術向上を目的とした施設で学校の校外学習として利用されることも多い。

 

 

「あなたたちは?」

 

「えっと…」

 

「うん…どうしよう…」

 

 

 

残っていたエリオとキャロはどの装置を試すか悩んでいるようだ。ちなみにシリカは基礎魔法のシュミレーター、クラインはなぜかあった100人切りのような訓練を行うシュミレーターへと向かった。ティアナはどうやら六課にはない射撃訓練装置に興味があり、同じ方向のパンチングマシーンのような測定装置へと向かうスバルと一緒に行った。

 

 

「なら、キリトのところにでも行く?あのバカの動きが参考になるとは思えないけど」

 

「い、行きます」

 

 

なかなか毒舌なシノンの言葉にエリオは若干引きつった笑みを浮かべた。

 

 

 

 

―最新シュミレーター―

 

「さて、準備完了ですかな?」

 

「いつでも大丈夫です」

 

 

試験運用開始までまだ時間があるが、早くシュミレーターをやりたいのかなのはたち以外にも観客が多かった。

 

シュミレーター管理者である初老の女性が起動まであとボタン一つというところまで作動させてキリトに聞いた。彼はエリュシデータを展開させてALOフォームで構えていた。

 

 

「では、始め!!」

 

 

ヴォンという起動音とともに一帯が無機質なエリアから森林地帯へと変わった。

 

そして木の影から人型のMobが姿を現して銃型のデバイスをキリトに向けた。

 

 

「マジンケン!!」

 

 

だが、遠距離技のマジンケンの範囲内のため、銃が明後日の方向へとそらされた。その隙にキリトは距離を詰め、Mobを切り裂いた。

それを皮切りに次から次へとMobやガジェットが出現した。

 

目まぐるしくそれらを切り裂くキリトに観客は唖然としていた。しかし慣れたのか機動六課の面々は平然としていた。

 

 

「相変わらずね」

 

「そうですね…」

 

 

 

その光景に通路からシノンとエリオ、キャロも若干引きつった顔で見ていた。SAO生還者――いや、おそらくALOも含めて最強の反射速度を持っているキリトにとってこれぐらいの弾幕なんてものともしてない。

 

そして、予定なら10分間の動作確認という名のデモンストレーションはたったの4分で終了した。

 

 

「どうでしたかな?」

 

「問題ないですね、機動六課のシュミレーターと同じ感じでした。それよりもこっちのほうがレスポンス的には上だったと思いますよ」

 

 

そう笑顔で返したキリトはモードリリースして降りた。初めは呆然としていた面々だったが運用開始ということで一斉に使用申請が入り込み始めた。

 

 

「お疲れ様です!」

 

「やっぱりお兄さんかっこいいです!」

 

 

通路から見ていたエリオとキャロはそう言ってキリトをキラキラした目で見ていた。その後ろでため息をついたシノンはシュミレーターのほかの登り口でもめている職員がいるのに気づいた。

 

 

 

「なにかしら?」

 

「揉めてるな…」

 

 

シノンの言葉にほかの3人も騒ぎに気づいた。するとその騒ぎの中から一人の少年がため息つきながら4人のそばにある観客席への階段へと向かっていた。だが、その少年にシノンは見覚えがあった。

 

 

「カイル?」

 

「あっ、シノンさん!?」

 

 

そこにいたのは先日、偶然にも驚異対策室に所属することになった少年、カイルだった。彼もシノンがここに居るのに驚いているようだったがすぐに周りを見回した。

 

 

「大丈夫よ、シリカは別の場所にいるわ」

 

「そう、ですか」

 

 

それに少しほっとしたカイルは彼女の横にキリトと、エリオ、そしてキャロ+フリードがいるのに気づいた。

 

 

「えっと…僕は驚異対策室に所属している民間委託のカイルといいます」

 

「機動六課、ライトニングのエリオです」

 

「キャロ・ル・ルシエです。こっちは使い魔のフリードです」

 

 

「機動六課の民間委託、キリトだ」

 

 

 

キリトの名前を聞いてカイルはピシリと固まった。その名前ならカイル自身噂を聞いたことがある、ある意味では伝説の名前だった。

 

 

 

「も、もしかして…黒衣の剣士の…攻略組だった人ですか?」

 

「ってことはお前も生還者(サバイバー)か」

 

 

その言葉だけで理解した。カイルの目の前にはあのゲームの最強のプレイヤーの一人がいるのだ。

すると先程までの揉め事が終わったのか、シュミレーターの起動音が鳴った。

 

 

「あれ…ウェスじゃない」

 

「ウェス?」

 

 

キリトには聞きなれない名前だったが、シュミレーターがなぜか西部劇のような荒廃した建物になり、その中央に2人の男性が立っていた。

片方は――ウェスタンカウボーイ。

 

 

 

「うわ、あの人凄い格好だな。まるで西部劇かなんかだな……この外観含めて」

 

「あの西部劇かぶれがウェスよ」

 

「そうなのか?……ああ、GGOなら若干似合うかもな。砂漠とか」

 

 

それでもウェスの格好は異質と言っても過言ではない。とは言ってもキリトも銃の世界で『敵に近づいて切る』という全くおかしい戦法をとっていたのだ。

 

 

「ところで、どういう状況なのよ」

 

「えっと…ウェスさんともうひとり、聖王教会の人が先にどっちが使うかって…申請が多すぎてエラーを起こしてしまって両方に了承が下ってしまったみたいなんです」

 

 

つまり、対決して結果を決めようということになるようだった。

 

 

 

「あの人は…キョウさんかな」

 

「アスナちゃん、知ってるの?」

 

 

一方の観客席でもウェスの相手に見覚えがあるアスナがそう呟いた。

 

 

「私たちの所属していた血盟騎士団というギルドのタンク…こっちでいうフロントアタッカーのガード専門みたいな役割の人だったの」

 

「ガード専門…か」

 

 

すると中央で2人はどのように勝敗を決めるか話し合っているようだった。

 

 

 

「シュミレーターのデュエル機能、全損で文句は?」

 

「無い、さっさと始めるぞ」

 

「ほほ~う…後悔すんなよ」

 

 

ニヤリと笑ったキョウはひとまず間を置いた。そしてセットアップすると文字通り『重騎士』という名のとおりの鎧が展開された。

一方、ウェスはバリアジャケットを展開するが、なぜか銃はホルスターにしまわれたままだった。

 

 

「なんだ、あの構え…」

 

「あれがあいつのスタイルよ。ティアナがいれば勉強になったかもしれないけどね…」

 

 

そうしているうちにキョウは持っていたメイスをウェスへと向けた。

それを見たキリトは少し怪訝そうに思い出した。

 

 

「あぁ…あいつ、キョウか」

 

「知り合い?」

 

「SAOの攻略組の一人だ。防御力が半端なかったな…あいつもこの世界に来てたのか…」

 

 

そしてカウントダウンが開始するが、なぜかウェスはまだ銃を抜いていない。

やがて、『0』を表示したが、それでもウェスは動かない。

一方のキョウはメイス片手に盾を突き出しながら駆けだした。

 

 

「なにしてるんだ?」

 

「諦めたのか?」

 

 

そんな声が観客席から上がった。普通のガンナーなら銃を構えて狙い撃ちをするはずだが、ウェスにはその様子が全く見られない。通路から見てる5人も同様に――いや、なぜかシノンは欠伸をしながら見てた。

 

 

「ウェスさん…何のつもりなんですか…」

 

「カイル、あなたはあいつの戦い見たことがある?」

 

 

シノンの質問にカイルは首を横に振った。基本的に彼はグスタフの補佐をしているため、ウェスのバリアジャケットすら見たことがなかったのだ。

 

 

「ならちょうどいいわ、あいつの戦いは常識じゃ計り知れないわ」

 

 

キョウがメイスを振り下げるのと同時に、発砲音が響いた。シノンのヘカートが隠密狙撃用に消音改造されているが、そんなものが必要ないウェスの銃はGGOでも響いていた。

 

突然のことに観客たち含めて驚いているが、キリトとアスナは別のことで驚いていた。

 

 

「グッ…!?」

 

「やっぱ固い鎧だな」

 

 

盾で守られているはずの胸部、キョウの胸を狙った一撃だが決定打にならず、多少彼をよろめかせる結果に若干の予想通りというため息とともにウェスは持っていたすこしゴツゴツとした銃の先を空に向けて警戒態勢のまま距離をとった。

 

 

「あれ…?」

 

「いつ…抜いたんですか…?」

 

 

確かに、誰もウェスが銃を抜くところを見ていなかった。だが、キョウが範囲内に入ったウェス目掛けてメイスを振り上げた時はまだホルスターにしまわれたままだったはずだ。

 

 

「『無挙動射撃(ハンドレスファイア)のウェス』」

 

 

シノンの呟いた言葉。言葉の意味としては『手に持たずに射撃する』ということなのだろう。そしてそれはまさにいつ持ったのかわからないウェスのスタイルそのものだった。

 

 

「あいつがGGOで通っている名前よ。見た目同様、1VS1の正面からの早打ちなら相手が銃を抜く前に決着をつけることなんて何度もあった。奇襲で飛び出してきたショットガン持ちが引き金を引く前にホルスターから銃を抜いてヘッドショットしたところも見たことがあるわ」

 

「たしかに…常識外れの戦法ですね…」

 

 

通常、銃は手に持って初めて意味を成す。そして銃を抜てない相手にはまず油断してしまうだろう。

 

だが、その常識はウェスには当てはまらない、なぜなら同じことだからだ、銃を抜いていようがいまいが。

 

 

「けど、相手の人も結構防御力が高いですよ」

 

「攻略組屈指のタンクだからな。やつは75層のスカルクリーパーの攻撃を食らって唯一生き残ったプレイヤーでもあるし…」

 

 

あの戦いを知ってるものからすればそれはどれほどまでにすごいのかわかるだろう。アタッカーとはいえ、前線プレイヤーのHPを一瞬のうちに0にする攻撃を食らいそうになったプレイヤーの身代わりに受け、生き残ってたからだ。

 

 

「あいつがただ1VS1が強いプレイヤーなら『無挙動射撃(ハンドレスファイア)』何て名前はつかないわ」

 

「というと?」

 

「本当に正面からの1VS1が強いなら数で囲むなり、狙撃で仕留めるなんて手もある。けどあいつはそんな状況でも生きている。それがあいつの実力よ」

 

 

そういったシノンの顔をキリトは物珍しそうに「へぇ」と声を漏らして微笑んだ。

 

「なに?」

 

 

その表情にシノンはイラッときたのかキリトを睨む。

 

 

「あ、いや。シノンってあのウェスって人のこと、よく分かってんだなってさ」

 

「……ま、一応GGOじゃあいつを撃ち抜く事が目標だったから……抜けたとこあるけど、実力は本物よ」

 

「ああ。それは見れば分かる」

 

 

 

「ん~…本当はこの装置で調整したかったけど…まあいいか」

 

 

あまりにもキョウの防御力の高さにダメージが入らないため、ウェスは少し楽しそうに左のホルスターから右手の銃とは比べてややスマートで銃身が長い銃を取り出した。

 

 

「一丁増えたところでダメージは通らないぞ!!」

 

「んや、本邦初公開、ちょっとした手品をな」

 

 

そういうと彼は一度、シノンたちのほうに目くばせをした。

 

 

「どういうつもりだ?」

 

「デュエルの観客に向かって、目くばせをするときは何かバカするときなのよ。ショーでもやるつもりなんじゃない?」

 

 

そうしてるうちになぜか彼はその二丁の銃をリングアームにかけた指でクルクルと回しながらガンスピンを始めた。

観客たちも彼が一体何をしたいのかわからないが、先ほどの早打ちを考えるとただ無駄なことじゃないのはわかる。

 

 

「何をしようとも、関係ない!!」

 

そういってキョウはメイスを振り上げて再び距離を詰めた。

 

 

「ふっ…モードチェンジ!!」

 

≪モード・パワーグリフォン≫

 

 

左手の銃を上に飛ばし、右手の銃を落下する銃とぶつけるように横に振るうと、一瞬、二丁の銃が光り、そして――

 

 

ドォン!!

 

 

 

「ガハッ!!?」

 

 

一丁のショットガンへと変貌した。先ほどの右手の銃と同じようにほぼ挙動なしの状態で引き金を引いて打ち出された弾丸の衝撃をもろにくらったキョウは吹き飛ばされた。

 

 

「今のは…」

 

「ユイちゃん、あれが何かわかる?」

 

 

観客席でそれを見ていたアスナがユイにその銃についてユイに聞くが、彼女は首を横に振った。

 

 

 

一応、死銃事件の後にキリトやシノンのアバターに不具合が無いかユイがメンテナンスをしたことがあった。その際、シノンが持っていたデータブックを興味本位で読んだことがあるが、その中に今のようなスキルや銃は存在しなかった。

 

 

「あんなの…私も知らないわ」

 

「どういうことだ…?」

 

 

シノンもその銃については知らないようだ。一方ウェスはガシャコンとショットガンのポンプアクションで弾をリロードした。

 

 

「どうだ、これが俺の新たな銃、パワーグリフォンだ」

 

「いつつ…けど、スカルクリーパーの鎌に比べたらな…!!」

 

 

さすがにタンクとしての防御力のおかげか、すぐにキョウは立ち上がった。

 

 

「じゃあ、こうしたらどうだ?」

 

 

再びウェスはパワーグリフォンをキョウに向けて引き金を引いた。

 

 

ドォン!!

 

 

「グフゥ!!」

 

「まだまだ!!」

 

 

なぜかウェスは引き金を引いたまま、スライド部分に添えていた手を引いた。

 

ドォン!!

 

すると、引き金を固定しているだけなのに再び弾丸が放たれた。

 

 

「ゲブァ!?」

 

 

「あいつ…ラピッドファイヤーを…」

 

「ラピッドファイヤーってなんですか?」

 

 

シノンの口ずさんだ言葉にキャロがそう聞いた。するとシノンはウェスと同じようにショットガンを持っているポーズをとった。

 

 

「普通のショットガン…あいつの持っている銃は打つと銃身の下にあるハンドグリップっていうスライドを引かなきゃ打てないのよ。けど、ああいう風に引き金を引いてスライドを引くと連射できる、それがラピッドファイヤー」

 

「詳しいんですね」

 

「それが私の分野よ」

 

 

カイルの言葉にシノンはそういった。だが、それよりも問題なのはウェスは根っからのウェスタンタイプ、つまり先ほどまで使っていた二丁拳銃で戦うスタイルだったはずだ。

 

それにラピッドファイヤーもシノンはまだヘカートを使う前にライフルやマシンガンなどの武器を試しているときに知った手法で、一応GGOのシステム外スキルに存在する高度なテクニックの一つだ。試しに新規プレイヤーに支給されるスタンダートショットガンで試したが、50回ほど試してやっと一度できたぐらいのテクニックが必要なものだった。

 

 

「…あのバカ、何をしてるのかしら」

 

 

 

そんな会話をしてるうちにとうとうキョウの鎧が砕けてしまった。

 

 

「ぐっ――しまっ」

 

「checkmate」

 

 

そう言って鎧の重みがなくなったことによってバランスを崩したキョウの頭に向けた。

 

 

「さあ、どうする?」

 

「……まいった」

 

 

ブーっというブザー音とともにデュエルモードが終了した。それによって荒野の町が消え、のっぺりとしたステージが出現した。

 

 

「お前、強いな」

 

「ははははは、まあ、ありがとうな。いいテストになった」

 

 

そう言ってウェスとキョウは握手をした。そしてポンと軽く肩をたたいたキョウはそのままステージを降りた。

 

 

「すげーな…SAO最強タンクを倒したぞ」

 

「…いや、あいつの負けよ」

 

 

そう言ってシノンはウェスが薄らと冷や汗をかいているのを見てため息をついた。誰が見てもウェスの圧勝で終わったこの戦い、もしも対戦相手がキョウではなく同じGGOプレイヤーならある事実に気付いていただろう。

 

 

「なんでですか?」

 

「…もう、弾が残ってないから」

 

 

ステージ上ではそそくさとパワーグリフォンに弾薬を詰めているウェスがシュミレーション開始ボタンを押せないでいた。

 

 

 

―室内戦想定シュミレーター―

 

「はぁっ…はぁ…っ」

 

 

本来ならこのシュミレーターはテロリストに占拠された室内戦を想定したシュミレーターのはずだった。だが、ティアナが訓練していると異変が起こったのだ。

 

 

 

「あなたの目的は何なの!?」

 

「……………」

 

 

暗闇に向かって叫ぶティアナ。だが、そこには誰もいないはずだった。

 

 

「…ふふ」

 

 

だが、その闇の中、少女の微笑みの笑い声が聞こえた。

ヴァーチャルで出現したMobと戦っていた彼女に、介入した少女はそのままティアナを『殺傷』で攻撃してくるのだ。

 

 

「ッ…(どうする…もうカートリッジも…)」

 

「み~つけた」

 

「っ!」

 

 

ハッとした時には遅かった。ティアナの隠れているコンテナの上、どちらかというとティアナのクロスミラージュよりも質量兵器のような銃を構える少女。

 

ティアナが何かをする前に、少女の指が引かれた。

 

 

―広場―

 

「はぁぁぁぁぁ!!!!」

 

≪ディバインバスター≫

 

 

スバルは訓練施設でもないのに、魔法を使用していた。だがすでに周囲はスバルと敵対する短髪の赤い髪の長身の男の攻撃でボロボロだった。

 

 

「…ふん」

 

「なっ…!?」

 

 

スバルの放ったディバインバスターを、まるで虫を払うかのように手で弾いた男性。非殺傷設定とは言え、コンクリートを砕く攻撃をそんな動きで弾けるわけはないのだ。

 

 

「こんなもんか?」

 

「そん…な…!!」

 

 

接近するのなら男性の動きが早い、遠距離だと一番威力のあるディバインバスターを弾かれる。

八方塞がりのスバルに対して男性は飽きたように欠伸を掻いた。

 

 

「ったく、カオみてぇなやつだと聞いてたから楽しみにしてたのにな、とんだ期待外れだ」

 

「あっ…うっ…!!」

 

 

打つ手なしの状況に絶望した顔をしているスバルは一歩後ずさり、倒れてしまった。だが、男性はそれに興味がないように通信用のウィンドウを開くと誰かと通信した。

 

 

「おう、そっちはどうだ?」

 

『ん~、思いの外、かな?そっちは?』

 

「期待外れ、帰る。例の勇者様や魔王ってやつにも興味があるがアイツがうるさいからな…お前はどうする?」

 

 

まるでそこにスバルがいないというように会話をする男性とディスプレイの向こうの少女。それは先ほどティアナと戦っていた少女だった。

 

 

『私はちょっとね、あとでルーたちも来るらしいから一緒に戻る』

 

「へいよ」

 

 

そう言って男性はスバルには目もくれず、その場を立ち去った。

 

「あっ…あたし……生きてる………何も…できなかった…っ…!!」

 

残されていたスバルは、自分が震えていることに気付くと静かに泣いた。

 




長らくお待たせしてしまって申し訳なかったです。
ユイ「またギャンブルですか」
それと夜勤と構想に時間が…できる限り本元で残ってる話に繋げれるように考えてたら思い切ったことができなくて…
ユイ「それにしては今回投稿キャラ多いですね」
組み込める限り組み込んでみたらこんな感じに…でもまだ半分ぐらいいるんだよね…

とりあえずキャラ紹介。

キョウ

投稿者:nikoさん

年齢:25歳

性別:男

デバイス名:ブレイブガード

VRMMO:SAO帰還者 他多数

容姿:身長170くらい 筋肉質で老け顔、ヒゲ面が似合うオヤジ(よく30代後半に間違われる)

服装:基本的には聖王騎士団の騎士服を着ている。BJはゴツゴツとした鎧。

詳細説明:性格は豪快で気のいいあんちゃんで『血盟騎士団』の盾戦士部隊長でもある。
クラディールにPKされたゴドフリーとは旧知の仲。
純情・実直だがすごく惚れっぽい
SAOでは血盟騎士団所属の重騎士で75層のボス攻略にも参加しており、唯一ボスの『スカルリーパー』の攻撃を食らって生き残っていた。(ただし、HPはレッドゾーン)
キリトとは顔見知り程度、アスナは以前告白し玉砕したが、特に嫌われてはいない様子、というかアスナ本人はそのことを覚えてない。
使用武器は片手メイスに大盾(こっちがメイン)で防御特化型。片手メイスは元々盾しか持ってなかったがある時孤立した時防御しかできないため救援が来るまで攻撃を受け続けたことがあるため、攻撃の手段として持っている。


ユイ「防御特化の方なんですね」
けど、実を言うと次回あたり準主役予定
ユイ「そうなんですか……」
…………
ユイ「…あれ、終わりですか?」
うん、あまり言うこともないから、今回に関しては。まあ、スカルクリーパーの攻撃を受けても生きてるタフな人ということで。

さて、次の人。というか、追加設定。

ウェス
使用デバイス

ライトレオン:ウェスが使用するデバイスの一つでその名の通り右手用拳銃の形をしたアームドデバイス。レフトホークに比べて少しごついフォルムで、ウェス曰く「一発が重い」とのこと。

レフトホーク:ウェスが使用するデバイスの一つでその名の通り左手用拳銃の形をしたアームドデバイス。ライトレオンと比べてスマート且つ銃身が長く出来ており、ウェス曰く「精密に狙える」とのこと。

パワーグリフォン:ライトレオンとレフトホークを合体させたアームドデバイスで形としてはショットガン。連射があまり効かないが一発で広範囲への強力な攻撃が可能な広域制圧形態。近距離で放つことで威力が格段にあがる(ただし逆に離れると威力が下がる)
また、ラピッドファイヤーと同じ方法で連射することもできるが、体への負担が大きいらしい。


ユイ「これはウェスさんのデバイスについてですね」
そう。最初はレフトホークとライトレオンのみしばらく出そうと思ってたんだけど、思いの外オリキャラが多く投稿されたからこうなってしまいました。

前回の『少年の決意』でウェスがデバイス持ってなかった理由がこれですね。
で、今回それのテストで最新シュミレーターを使用したかったけどキョウの防御力が高いから解禁した、みたいな。

ユイ「そういえば、今回の戦闘シーンって…」
投稿者のカイナさんが送ってくださった情報を基にして…というか、結構そのまま流用させてもらいました。
本当は今回キョウの登場はなかったんですよね
ユイ「そうなんですか?」
うん、一般局員相手にウェスの早撃ちで終わる予定なのね。たださっきの理由の通りデバイステストでガジェット相手に使うかな…と思って。じゃあ、一般局員をしぶとくする…のならキョウを使おうという流れです。
ユイ「若干、不憫な気が…」
まあ、そういう立ち位置のようなので。

ユイ「あの、ところで前回ライマさん登場という話だったのでは…?」
うん、それに関しては左半身が不運さん、すいませんでした!
前回のカイルのように出てくる予定だったんだけど、同じ展開になってしまったから変えよう変えようとしていたら出てこなくなったんです。
ユイ「えっ…」
最初の予定だとライマとリーファがミッドの事件に巻き込まれてそこにキリトが来て~という流れで、なんかカイルの時に似てるなって。
大幅な変更した結果次回完全に出てくるって予定です…

ユイ「あとは…最後、ティアナさんとスバルさんと戦ってたのは…?」
片方は次回出てくるね。あとはちょっと次回も遅れると思います。
ユイ「忙しんですか?」
さっき言ってたみたいに本元で投稿していた残っている話に繋げようとするとあれこれ考えながらやるので…
ユイ「…そういえば、作者さんの持ち味って…」
行き当たりばったり、ノープラン。そして特に考えてない。
だから考えて計算して執筆するのが苦手

っと、今回のアンケートは原作キャラの改変についてですね。
今現在目立った変更点とかはないんですけど、後々で原作キャラのセカンドモードを出そうと思ってるんです。
ユイ「セカンドモードですか?」
イメージ的には今回のウェスみたいな、違う武器を使う、みたいな。
あまり変なことはしないつもりですけど…たとえば、クラインのセカンドモードが居合刀でTOGのアスベルの技を使う、みたいな感じです。
そんなことをやりたいなと思ってるんですけど、どうですかね?
選択肢は1.いいんじゃね? 2.いや、そのままでいこうです。
ちなみに補足として、もしも2が多かったら投稿スピードはさらに遅くなると思います。
ユイ「どうしてですか?」
ある程度その体で考えてやってるから、あのキャラにはクラインがこう叫んでこの技で、って感じに。それを考え直すとしたらいろいろとね。

そんなこんなで次回、#7 妖精邪神 お楽しみ!

あ、それと近いうちに『用語集』『スキル集』『キャラ集』を出すと思います。

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