魔導剣史リリカルアート・オンライン   作:銀猫

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#11 民間魔導隊

「……………」

 

 

あの日、食堂でのひと悶着から徐々に局員と民間委託のメンバーの関わりが少なくなっていた。唯一スバルとエリオ、キャロとフリードにデバイスのメンテナンスを行うシャーリーだけは以前と関わりなく接している。だがほかの局員、シグナムとフェイトはどこか警戒するようなどこか一線を引く態度を取られているのをキリトは感じていた。

 

 

「パパ、大丈夫ですか?」

 

「ん…ああ、大丈夫だよ」

 

 

かつてビーターとして活動していたキリトは当時のことをもいださせるような環境にすこし息苦しさを感じていたが、ユイにそんなことを言ってられないので笑顔でそう返していた。

 

だがクラインをはじめとしたほかのメンバーも同じように感じているようだ。

とくにその現況とも言えることを口にしてしまったヒノメはキリトたちに対する負い目もあるようだ。

 

 

 

―地上大演習場―

 

 

技術開発ホールと同じようにバスで訪れたキリトたち。ちなみにユイはピクシーモードでキリトの胸のポケットに入って顔を出して、ピナは人型でシリカと手をつないでいる。

 

この日は先日に通達されたキリト達民間委託魔導師が一堂に集まる日だった。

 

既にいくつかの部署の民間委託魔導師も集まっているようで、はやてとグリフィスと分かれて演習場に踏み込んだキリトたちの目の前には数十人ほどの老若男女が集まっていた。

 

 

「ほー、いっぱいいるな」

 

「見たことのあるツラの奴もいるな」

 

 

クラインの言うとおり、SAOの生還者やALOで見たことのあるような顔がいくつかあった。その中には退院したのかカイルやウェス、キョウなどの顔見知りもいた。

 

 

暇なのか、無音の大演習場の一角ではクロスが流しをしてその周囲を鳥が飛んでいた。

 

「リーダー!」

 

「ん?」

 

 

少し若いような声に振り返るとキリト達にも見覚えがある男性が2人ほどいた。クラインのギルド「風林火山」の刀使いと盾戦士の男だった。

 

 

「おぉ! お前ら、無事だったのか!」

 

「リーダーも無事そうで良かった。ってキリトさんにアスナさんまでいるっすか!?」

 

 

攻略組として顔見知りの二人も軽い挨拶をした。聞いたところによると2人もALOのゲーム中にこの世界に来たようだ。残り3人とはまだ出会えていないようで、今は地上の部署に配属しているということだった。

 

 

「あら、こんな所で会うとは奇遇ね、黒の剣士君にバーサーカーさん?」

 

「「「!!」」」

 

 

聞き覚えのある声にキリトとアスナ、そしてクラインが驚きながら振り返った。

そこにいたのは周囲の目線を集めるほどの美貌の少女がいた。金髪のロングストレートにややつり目の青い瞳、そしてキリトのように黒を基調とした人形のような少女。

 

 

「クロア!?」

 

「なんでここに!?」

 

 

クロア、彼女はかつてSAOでキリトたちと敵対していた少女だった。そしてその振る舞いに多くの攻略組のプレイヤーは敵意を向けるのだ。現に風林火山の2人も身構えていた。

だが、押しとどめるようにクラインが制することで警戒しながらもその構えを解いた。

 

 

 

「あなたたちと一緒、ALOで商売してたらこの世界にね」

 

「商売?」

 

「彼女は商売プレイヤーなんだ…そして、エギルの弟子」

 

 

キリトの言葉にヒノメは驚いた。あのSAOでは中層域のプレイヤーに慕われていたエギルの弟子、しかもこんなに可憐な少女がいたなんて聞いたこともないからだ。

 

 

「そうよ、黒金マーケットっていう小さい店だけどね」

 

「…あ、私知ってます!ユグドラシルシティの綺麗なお店ですよね!」

 

 

シリカの言うとおり、情報通なプレイヤーなどではよく知られているお店だった。品揃えも豊富でなかなか出回らない武器・防具なども扱っていることもあるというお店、さらに店員が美人だと。

ちなみにライマが部隊の支給アイテムを求めて彷徨っている時に訪れたが閉まっていた店の一つだった。

 

 

「それにしても、今日は何の集まりなのかしらね」

 

「さあ、俺たちも知らないんだよ」

 

 

すると他の部署の民間委託も集まったのか、演習場の扉がしまった。そして普段なら競技などの時に審判が立つ場所に一人の老婆が立っていた。

 

 

「みなさん、本日はお集まりいただいて感謝しています」

 

「おい、あれって…」

 

「ミゼットっていう…」

 

 

 

閲覧席に居る部隊長及び補佐と演習場の知ってる人からはざわめきが走った。しかし残念ながらキリトたちの中には彼女のことを知る人がいないためどれほどの大物か知らない。

 

 

 

「本日、集まっていただいたのはご存知の方もいらっしゃいますが先日、ミッド技術開発ホールにアルヴヘイム・オンラインというゲームのモンスターが出現しました」

 

 

その事件のことを聞いてライマが顔を一瞬顰めたような気がした。しかしミゼットはディスプレイにある映像を映し出した。

 

 

「それ以前にも様々なゲームのモンスターなどがこのミッドチルダに出現し、中には負傷者を出した事例もあります」

 

 

そういえば、とシノンは病院でウェスにGGOのMobに襲われたということを聞いていたため、あまり数はないが、ほかにも似た事例はあるのは容易に想像できた。

 

 

 

「そこでみなさんにお願いしたいのです、民間委託魔道隊『ザ・シード』の建設を」

 

 

「ザ―」

 

「――シード…!?」

 

 

 

その言葉に再びざわめきが走った。ザ・シードといえば今の自分たちのVRMMOをつなぐあのシステムのことだ。

なぜそれをミゼットが知ってるのか、魔導隊とはどういうことなのか。

 

 

「今回の開発ホールでの出来事で、死者こそいませんでしたが多数の負傷者、そして被害によりゲームモンスターの対策としてその道のプロのあなた達の協力が必要だと判断しました。それに伴い、一部隊と同等の権限を与える必要があると私以下、複数の考えました」

 

 

確かに通常の民間委託魔導師の権限では民間の組織・集団への命令権限がなく、咄嗟のときの対処ができなくなる。

他にも施設などの使用許可も一度部隊長に申請してと時間がかかったりすることもある。

 

 

「とは言え、特別魔導隊『ザ・シード』は通常時は今まで通り各部隊・部署への配属になります。多少戦闘員及び技術員のバランスのため、部署を変わっていただくかもしれませんが、今回みなさんをお呼びしたのは今回の決定及び、ザ・シード部隊長と2人の補佐の方を紹介するためです」

 

「部隊長…?」

 

 

ザ・シードの部隊長と補佐になると通常の管理局員ではなく民間委託魔導師ということになるだろう。だが、そうとなれば相当の腕前を持つプレイヤーになる。

VRMMOに精通し、プレイヤーを動かす戦術に長け、緊急時の対処等にも慣れていなければならない。

 

 

「では、ご紹介しましょう」

 

 

ミゼットの言葉に3人の人物――わかりやすくなるためか、VRMMOのアバターの姿で現れ、そして全員がその目を見開いた。

 

 

 

 

「情報について補佐をする、聖王騎士団所属のシンカーと申します」

 

「シンカーさん!?」

 

「軍隊長の!?」

 

 

SAOのかつて最大ギルドと言われてるアインクラッド解放軍のシンカー。確かに彼なら様々なVRMMOについての情報サイトであるMMOトゥディを管理してる身として持つ情報も多いだろう。

 

 

「えー、フランク。戦闘面で補佐をすることなった。所属はこのミゼット統幕議長の部下だ」

 

 

今度は隣に立つシンカーに比べてだいぶ幼い、キリトやシノンぐらいの年齢の少年。茶髪交じりの短髪に幼めの顔、白い肌というどちらかというとインドア派のような姿。

あまりVRMMOでは見ない顔だが、その紹介にざわめきが走った。

 

 

「統幕議長って…あの婆さん実質的な管理局トップじゃねぇか…」

 

 

クラインがやっとミゼットの大物さを理解していた。シリカなどは統幕議長というのが分からないがクラインの言葉でどういうことなのかわかったようだ。

 

 

「…倉崎君…?」

 

 

その横にいるシノンの言葉は、誰も聞こえていないようだった。

 

そして、何より最後に待ち構えてるローブの男。ALOをやってるプレイヤーだと誰もが知っており、そして部隊長ということに納得する人物――

 

 

「陸士108部隊所属しているモーティマーと言う。今回、ザ・シードの部隊長を務めることになった」

 

 

「………何のジョークだ…」

 

 

誰かがそう呟いた。ALOをやってないプレイヤーは首をかしげているが、キリトをはじめとしたプレイヤーたちは驚きを隠せず、ざわつくことすらできなかった。

 

 

「なあ、ミヅキ。誰なんだ?」

 

 

少し離れたところにいるキョウは隣にいたミヅキというアホ毛を立てたセミロングで肩に白い子狐を乗せたプレイヤーに聞いた。

 

 

「あー、…なんていうのかな…ALOにある9個の種族で一番戦闘特化してるサラマンダーっていう種族の…ボス?」

 

 

ミヅキの的を得ているような外れているような間延びした説明にウェスは驚いていた。ALOをやってないプレイヤーも説明を聞いて驚いているようだった。

 

 

「ALOではシルフを初めに様々な種族といがみ合っていたが、今回は事が事だけにそれは一旦おいて協力を申し出たい」

 

 

確かにシルフのシグルドというプレイヤーの追放などに関してはよく知られたことだった。当時、レネゲイドになるプレイヤーは希で、追放となるのはなかなかいなかったためだ。

 

 

「けど、サラマンダーだよ…」

 

「ああ…怖いな…」

 

 

ALOプレイヤーはサラマンダーに一線を引くものも多い。PKとして噂が流れるのは風巻の雷のライマなどのそれぞれの種族で名を上げるプレイヤーを除けばほとんどがサラマンダーだからだ。

 

 

「まあ、私が部隊長として不服に思うものもいるだろう。そこで同等の権限をシルフ領主サクヤとケットシー領主のアリシャにも与えている。残りの6種族の領主とはまだ出会えてないので仕方ないが…私の決断に不満があるものは2人に指示を仰いでくれ」

 

 

シルフとケットシーはほかの種族との交流は多く、アルフ転生後は比較的友好的とも言える。しかし、問題は一度シルフを狙ったモーティマーがサクヤに自分と同等の権限を渡すということだ。

 

 

「不思議に思うだろうが、私がほかの種族を襲ったのは同士であるサラマンダーのため。同士を想う気持ちは君たちも至極当然だと思っている。そして――いまは、君たちがその同士だ。なら、生き残るために背中を任せ、拳を合わせるのも、当然だと思う。それが、私の考えだ。無理に賛同する必要もない、その時は、先に言った2人に任せる」

 

 

「…うまいこと言ってるな、やっぱり」

 

 

 

クラインの言葉も最もで、モーティマーは何もおかしなことを言ってはいないからだ。そして、それがさも当然だと、ALOでのサラマンダーの敵意も削ぐように言葉を巧みに扱っているからだ。

軍師と言われた彼だからこそできる、人の操り方とも言える。

 

 

初めはあったモーティマーやサラマンダーへの不満も、それがなくなったかのようだ。

 

 

「それともう一人、貴方方へと紹介しなければならない人がいます」

 

 

3人のあとに続いて登場した人物、SAOでも見なければALOの妖精でもない姿。というよりも管理局の制服に似た中国服に身を包んだ少女。

 

もしかしたら中国出身のプレイヤーなのかと思ったが、それにしてはリアルすぎる服装にそれはないとすぐに否定した。

 

腰よりも長い赤髪を伸ばしてリボンでまとめている、一言で言えば「美しい少女」がいた。

 

 

「どうもみなさん、初めまして。管理局特殊諜報課の星々(シンシン)と申します」

 

 

比較的友好的に挨拶を述べた少女、星々だが彼女は管理局の一員のようだ。なぜこの場で紹介する必要があるのか、と思っていたら次はミゼットが口を開いた。

 

 

「さすがに一から十まで貴方々の一存で決めるのはほかの部隊にも示しが付きません。名目上、彼女がこの部隊の責任者となり最優先の決定権を持つことになります」

 

「名目上ってことはあまり口を出さないってことだよな」

 

 

キリトのポツリした疑問も流された。

 

ザ・シード設立に関しての説明会も終わり、はやてはそのことに関しての会議に出るためにキリトたちは現地解散となった。

 

 

「どうします?」

 

 

他の部隊でも現地解散のところが多いみたいで知り合いがいるか探す人もいれば駄弁っている人もいる。さっさと帰りたいのか足早に立ち去る人もいる。

 

そんな中シリカはほかのメンバーに聞いた。

 

 

「俺は帰る。ここんところ寝不足なんだよ」

 

 

たしかに最近クラインは何をしてるのかわからないが夜中まで起きているようで目の下に隈が出来始めていた。それに風林火山の2人に一言かけるとさっさと会場をあとにした。

 

 

「そうだな、ユイ。久しぶりに無限書庫に行くか?」

 

「! はいです!」

 

 

最近のピリピリした空気にユイも息苦しい思いをしているはずだと思ったキリトは少し離れているが無限書庫で気分転換をしようかと提案した。ユイは嬉しそうに頷き、それにアスナとヒノメも同行することになった。ヒノメはALOではプーカとして活動してたためか、こっちの世界の音楽に興味があるのでそれに関する書籍を探すようだ。

 

 

「シノンさんは?」

 

「そうね、ちょうどいいし私はちょっと街に行くわ。片付けたい用事もあるし」

 

「私とライマはちょっとモーティマーのところに行ってくるね。サクヤのこと知ってるみたいだし」

 

 

リーファとライマは親友でもありこの世界にいるサクヤのことをモーティマーに聞くことにした。もしかしたらユージーンやカゲムネなどの顔見知りについても聞けるかもしれない。

 

クロアは説明会が終わると足早に立ち去ってしまった。そうなると残るはシリカだけだった。このまま六課に戻っても少し居心地の悪い空気を耐えるだけなら――

 

 

 

「あれ?」

 

 

ふと気がつくとピナがいなくなっていた。

 

 

 

「いたい、ちょ、ピナ痛い!」

 

 

そして、声がする方を見るとどこか見覚えのある長髪、歳はアスナぐらいの少年がピナにつつかれていた。確かSAOでキリトとたまに会ったことのある――

 

 

「ヴォルフさん、またですか」

 

 

SAOでは蒼月の剣士と呼ばれる攻略組のプレイヤー、ヴォルフだ。一言で言うと人懐っこい彼はマルチテイマーと呼ばれるカイルのように動物、そして子供になつかれやすいのだ。

今のピナが彼の頭をつつくのも一種の懐いている行動でもある。

 

 

「イタタ…禿げるところだった…」

 

「ごめんなさい…」

 

「いや、だいじょ誰!?」

 

 

ヴォルフの前に人型となったピナがシュンとして謝っていた。とはいえ、見た目幼女に謝れていてはヴォルフの良心にギスギス来るようだった。

 

 

「相変わらずですね、ヴォルフさん」

 

「あ、久しぶり。シリカ」

 

 

ひとまず啄まれて乱れた髪を直しているヴォルフに声をかけたシリカ。そんなやり取りをしていると2人にカイルともうひとり茶髪混じりの髪の少女、ミヅキと足元に白い狐がやってきた。

 

 

「シリカ、今日暇?」

 

「一応時間があるけど、そっちの人は?」

 

 

「あー、私はミヅキ。この子ははさは」

 

 

足元から体をよじ登って肩に登ったはさはという白子狐は「きゅー」と可愛い鳴き声を出した。

 

 

「お、結構可愛いな、こいつも。5層のホワイトフォックか」

 

 

ホワイトフォックとはS級食材であるラグーラビッドと同じで無害なMobだった。成体になるととても美しい姿になり、そのスクリーンショットは軽い娯楽として有名だ。

 

 

「ありがとう…」

 

「どういたしま誰!?」

 

 

今度はそのはさはが人型フリードぐらいの幼さの幼女となっていた。白い髪に銀色の瞳、フリードのように白い肌でミヅキの後ろに隠れるようにして立っていた。

 

 

「あなたも使い魔が?」

 

「んー、昨日ぐらいからねー。まあ、はさはが可愛くなったからいいんだけどねー」

 

 

間延びしながらはさはの髪を指で梳いているミヅキ。その事情を知ってるのか、カイルは何も言わないが

ヴォルフは既に脳内で考えることをやめていた。

 

彼が回復したのはカイルとミヅキとシリカの3人と2匹の使い魔がほかのテイマーと親睦を深めるために街に繰り出して30分後だった。

 

 

 

ちなみにテイマーではないカイルがなぜその場にいたのか本人が疑問に思ったのは宿舎の自分の部屋で就寝しようかと横になった時だと追記しておく。

 

 

 

 

―無限書庫―

 

「やあ、キリト。久しぶり。ユイちゃんもいらっしゃい」

 

「こんにちは!」

 

 

司書長のユーノへの挨拶もそこそこにユイは先日見ていたファンタジー物語の棚の続きへと向かった。次にユーノはキリトの後ろにいる2人の女性を見た。

 

 

「そちらの方たちは?」

 

「初めまして。アスナと言います」

 

「ヒ、ノメです」

 

 

「ママ、この本読んでください!」

 

 

ユイが手にしてるのはこの前、ほかの女性職員に読んでもらっていた物語だった。それにアスナは微笑みながら「いいわよ」と向かった。

 

 

「君と言い彼女と言い、とても若い親だね」

 

「ははは…」

 

 

確かにそうだが、そのことにユーノは別に驚きなどはしてない。それは幼馴染のなのはとフェイトの親の実年齢以上に見た目が若いということをキリトの知る由もなかった。

 

その後、ヒノメはユーノの助手の女性職員から探索魔法についてのレクチャーを受けて本を探し始めた。それを見届けて、キリト少し真面目な顔をしてユーノに向き合った。

 

 

「なあ、ユーノ。ミッドに伝わる古代ベルカ式の術の書物とかあるか?」

 

「ん?古代ベルカの?十年ぐらい前にある事件で調べたからすぐに見つかると思うけど、なんで?」

 

 

なぜ古代ベルカなのか。確かにキリトの武器は二刀流の剣術がメインだ。だが、それはゲームの中の魔法でありベルカの魔法は関係ないはずだった。

 

 

「ちょっと気になることがあってな。弓と剣について調べたいんだ」

 

「弓と剣…確かそれは…」

 

 

と、ユーノは探索魔法で捜索を始めた。が、その数十秒後には本棚から一冊の本がユーノの手に収まっていた。

 

 

「はい、これ」

 

「………早くないか?」

 

 

いまだにヒノメは音楽の魔法関係の本を探すのに四苦八苦して、その横で女性職員がお手本として一冊の本を探索している。それよりも早いのだ。

 

 

「10年間も同じ作業してたらね。それにこれでもここの司書でもあるから」

 

 

 

 

―ミッドチルダ:繁華街―

 

「ここね」

 

 

シノンがみんなと分かれて地図データと見比べてやってきたのは少し寂れたジャンク屋のようだった。用事があっても入るのを少しためらいそうな店構えにシノンはウェスから知らされた住所と見比べて少しため息をつきながら店の中に入った。

 

 

「…らっしゃい」

 

 

少し無愛想な感じの男性が店内の工房のようなところに腰をかけ、シノンに背を向けてデバイスに向き合っていた。迷彩(ミリタリー)のズボンでいるとどこかの国の工作員にも見え、がっしりとした体格にキャロやシリカがいれば泣くだろうなと思いながら店内に彼しかいないことを確認してシノンは向き合った。

 

 

 

「『福音が神の意思を落とす』」

 

 

作業をしていた男性の手が止まった。振り返ると少しマジマジとシノンを見て少し確かめるように声を出した。

 

 

「『堕落の都市を打ち砕くのは――』」

 

「『――メギドの雷』」

 

 

それを聞いて男性はもっていた器具を置いた。立ち上がるとシノンを見下ろすようにして頭を抱えるかのようにため息をついた。

 

 

「どこで知った、その言葉」

 

「紹介よ、無挙動からの」

 

 

傍から見ればなんの会話か分からないだろうが、それだけで通じていた。今の2人の言葉は合言葉だった。彼――メギトールが仕事を受けるときの言葉だ。

 

だが、その合言葉を知ってるのは限られているひと握りの人間だけだ。

そしてシノンの言葉に察したかのようにまた一つ、大きなため息をついた。

 

 

「小僧の言ってた顔なじみ、か。まだガキじゃねーか…」

 

「これでも少しは名の知れたプレイヤーよ」

 

 

たしかにBobの同時優勝者でそのことを既にウェスから伝えられていたはずだった。だが、彼としてはまだ年端もいかない少女の武器を改良して戦わせるということにため息をついた。

 

 

「名の知れてるかどうか、よりもその銃で何をするのか、それが重要なんだよ。ガキの玩具にするのなら俺は手を加えるつもりはない」

 

「重々承知よ」

 

 

 

シノンの真っ直ぐな目にメギトールはまた大きなため息をついた。彼の一番のお得意様はウェスであり、彼の紹介となると無碍に断ることもできない。

しかし、目の前の少女が銃というものについてどこまで理解してるのか――

 

 

「…とりあえず、お前のデバイスを見せろ。話はそこからだ」

 

そう言われて、シノンは首からかけていたドッグタグを取るとデバイス展開でへカートを近くの作業台に置いた。

 

その銃を見て今度はメギトールの目が見開いた。

 

 

「ウルティマラオ・ヘカートⅡ…噂には聞いていたが実在していたのか…」

 

 

慣れた手つきで彼はへカートのグリップを持つとスコープを覗いたりボルトアクションで弾を装填したりと一通りのアクションをした。

一通りの確認をして懐から対物狙撃銃用のペイント弾を装填すると様々な汚れが目立つ壁に向けて放った。

 

 

「………なるほど、いい銃だ」

 

 

弾は音もなく射出されると壁に激突してペイントが四散した。

一言そう言うと彼はヘカートを作業台に戻した。

 

 

「で、お前はこの銃をどうしたいんだ?」

 

「ここ最近からなぜか照準にズレが出てるのよ。ただ、問題は見つからないしデバイスマスターに見せても問題はなかった。何かわかる?」

 

 

それを聞いてメギトールは目をパチクリと丸くししていた。シノンの説明に特に不自然なところもなかったが、なぜそんな反応をするのか

 

 

「…お前、知らないのか?」

 

「何を?」

 

 

―六課:ホール―

 

「耐久値!?」

 

 

六課に戻ってきたキリトにシノンが「もしかしたらエリュシデータの修復できない理由がわかったかも」という言葉に話を聞いていた。

 

そして彼女が出した結論は「エリュシデータに耐久値がない」というものだった。

 

 

「迂闊だったわ…今日、GGOのガンマスター…ALOの鍛冶師みたいな人にヘカートを見てもらったら『耐久値が減少してるからそれでガタが来ている』と言われてね。もしかしたら、エリシュデータの修復不能の理由がそれなんじゃないかって」

 

 

たしかに突然の破損や修復ができない理由がそれなら納得できる。それにキリトのエリシュデータは一番早く使用され、二刀流という手数で攻めるキリトの武器なら尚更消耗が激しいだろう。現にSAOの時代ダークリパルサーを手にしてからエギルと人知れずスキルアップして、何度リズの世話になったかわからないのだ。

 

 

「じゃあ、鍛冶師プレイヤーに観せたらもしかして…」

 

「そう思ってそのガンマスターの知り合いの鍛冶師プレイヤーを呼んでもらったわ。そろそろ来る頃だと思うけど…」

 

 

そう言ってるうとシリカとピナと一緒に美女と思われるほど顔立ちが整った女性がやってきた。しかしその身長はアリシャ並みとキリトよりも低かった。

 

 

「お帰り、その人は?」

 

「あ、シノンさんのお客さんです」

 

 

すると彼女はギロリと5人を見回した。それにヒノメとユイはビクッとシノンとアスナの陰に隠れてしまった。

 

 

「あー、悪い。怖がらせたか?」

 

「…いや、大丈夫よ。あ、私がシノン。あなたがメギトールの言ってた?」

 

 

右手を出したシノンに彼女はそれを無視して仁王立ちのように腕を組んでいる。

どうやら見た目以上に男勝りな性格でどちらかというとヤンキーのような人のようだ。

 

 

「カグヤ。ALOの鍛冶師プレイヤーだ。で、メギトールからは鍛冶師プレイヤーを紹介して欲しいと聞いただけだが何をすりゃいいんだ?」

 

「これを」

 

 

横からキリトがセットアップしたエリュシデータを見せた。それにカグヤはただそれを一瞥するとため息を吐くように呟いた

 

 

「耐久値0か」

 

「分かったの?」

 

 

まだ何の説明をしてもなく、それどころかエリュシデータを抜かずにそれを見抜いた。

だが一瞥するだけでそこまで分かるのかとアスナは疑問を持った。

 

 

「最近、俺たち鍛冶師プレイヤーの間じゃそんな話が浮かんでる。耐久値の減った武器を持ち込まれてるとな。残念ながら今現在こっちの知り合いの中に『武器再錬成』のスキルを持つ奴は知らん」

 

 

武器再錬成とは耐久値が無くなった武具の確率で修繕するためのスキルだ。だが、そのスキル習得には様々なスキルの完全取得が必要で情報は公開されているものの習得してるプレイヤーはごく僅かしかいない。

さらにそのスキルもレベルによって確率が上下するため、習得してままならないのなら数%にも満たないのだ。

 

 

「…にしても、剣が使えないのによく戦えるな」

 

「本来キリトくんは二刀流なのよ。片方がダメでももう片方で戦おうとしてるの」

 

 

アスナがそう答えたが、簡単な話ではない。本気とも言えるスタイルができないとなると動きが限られてしまう。そのためシノンがカグヤを呼んだのだが無駄になってしまった。

 

 

「…二刀流…キリト……な、なあ。お前…ALOの種族はなんだ?」

 

「え?」

 

 

少し慌てたようにしているカグヤ。一瞬キリトはSAO生還者なのかと思ったがアスナ達を除いてキリトがALOをやってることは知らないはずだし、ALOの拉致事件のことも機密扱いでほとんど知られてないはずだ。

 

 

「スプリガン、だけど」

 

「…やっぱり」

 

 

驚きながらも歓喜の表情のカグヤにますますキリトはわからなかった。事情が飲み込めない5人を察したのかカグヤは思い出したように説明を始めた。

 

 

「お前、領主会談でサクヤを助けてくれたんだろ?」

 

「えっ? あぁ、あれか?」

 

 

アスナを助けに行く時、リーファが友人であるシルフ領主のサクヤが狙われていると知って助けに行ったのだ。その際サクヤとケットシー領主のアリシャと関係を持ったことでグランドクエストを制覇することができたのは余談だが、カグヤとサクヤは何か繋がりがあるのかと思った。

 

 

 

「俺は今だとレプラだが、昔はサクヤと同時期にシルフで活動していたんだ。昔からあいつとは馴染みで、ケットシーとの会談のことを聞いたんだ。『グランドクエストの真実』もな」

 

『グランドクエストの真実』とはALO最大の謎と言われてる都市伝説の一つだ。本来飛行制限がある妖精からアルフに転生するはずのグランドクエストを踏破したという情報がないはずなのにプレイヤー全員、種族を問わずに飛行制限が解除されたというものだ。

誰かが踏破した、という噂もあればバグで修復ができないからそのままという噂もある。しかしサクヤやアリシャ、あの時グランドクエストの場にいた精鋭たちは本当のことを知っているのだ。

 

 

「驚いたよ、まさか彼女の言ってた『二刀流のスプリガン』に会えるなんて」

 

「オーバーだな…俺はただやりたいだけやったんだ。それに俺だけだと突破はできなかったんだ」

 

 

現にリーファを置いて一人で挑んだ場合、半分もたどり着けずに囲まれてリメインライトとなったのだ。

それを聞いてカグヤは面白そうに笑った。

 

 

「謙遜だな、いいぜ、気に入った! どうだ、お前の剣を一本見繕うか?」

 

「…いや、二刀流ソードスキルを使うときは右手はこいつじゃないと馴染まないんだ」

 

 

別にほかの剣でも充分扱うことができるが、本能的な問題なのか、どうも違和感があるらしい。

過去にユージーンとの決戦では無理に二刀流を使ったときは無我夢中で気にしてはなかったが、いざとなるとやはり微妙な違和感があるのだ。

 

それを聞いてカグヤは少し残念そうに肩をすくめた。

 

 

 

「あ、みんなただいま」

 

「なんだ、俺たちが最後か」

 

 

モーティマーに会いに行ったリーファとライマが戻ってきた。するとリーファはカグヤを見て不思議そうに見ていた。

 

 

「…あんだよ?」

 

「お客さん?」

 

 

「キリト君のエリュシデータの修復できないか見てもらってたのよ。ところでサクヤさん元気だった?」

 

 

個人的に家に(ユージーンを含めて)招待したことがあるアスナが聞いてみたらリーファは「うん、元気だったよ」と答えた。

 

 

「サクヤ…?あいつもこの世界にいるのか?」

 

「え、あ。はい。あの…?」

 

 

そういえば先ほどケットシーのドラグーン隊の装備を揃えたのが彼女だと言っていた。だが、今日の集会でモーティマーがサクヤとアリシャのことを話していたはずだが

 

 

「…そういえば、カグヤさんはどこの所属ですか?」

 

「ん? いや、俺やメギトールやほかのやつらも管理局に所属してない。民間のデバイスマスターのとこにいるからな。逆に管理局にいる奴のほうが少ないんじゃないか?」

 

「えっ」

 

「今回みたいな感じで出張るなら所属しないほうが楽だろ?」

 

リーファの言葉にカグヤは付け足すように言うが、彼女が驚いたのはそこの部分じゃない。すると首から下げていた羽のようなペンダントが明滅した。

 

 

≪もしや、あなたはレプラコーンの領主カグヤでは≫

 

「ん、そうだけど」

 

「「「「「「ええええええええええええええええ!!!!?」」」」」」

 

 

絶叫が六課のエントランスホールに響いた。まさかALOの9種族の領主の一人が目の前にいて、そしてこんなフリーダムな人物だとは思ってなかったからだ。

 

 

「カ、カグヤさん!?」

 

「…おー、なんか知ってると思ったらお前リーファか。そーいやサクヤが、リーファのリアルの兄貴だと言ってたな」

 

 

そう言いながらカグヤはちらとキリトを見た。どうやら個人的なつながりでリーファとカグヤは知り合いのようだった。

 

 

「まあ、武器整備なら引き受けることにする。今後ともよろしくな」

 

 

何ともフリーダムな決定を下したカグヤであった。

 

 




遅くなって申し訳ない。
ユイ「またギャンブルですか?」
いや、それはあんまり関係ない。強いて言うなら執筆意欲的と時間的なものかな。
自分的には文字数は10000前後を毎回の目標としてやってるんだけど、今回ちょっと詰まったりでなかなか進まなかった。次回はできる限り早く上げるつもりです。

早速ですが、まず一人目のオリキャラです。

クロア
投稿者:澪刹弥凪さん
年齢:18歳
性別:女
容姿:金髪のロングストレートでツリ目の蒼瞳
VRMMO:SAO生還者 ALO(インプ)
服装:黒のロングコートで紫の袖無しのシャツで黒のジーンズ
詳細:イギリス人の母親と日本人の父親のハーフで容姿は母親譲り。
SAOでは『死の女王(クイーン)』と呼ばれていた。とある事情で多くのSAOプレイヤーから敵意を向けられるがキリト達からはある種の信頼を置かれている。
ALOではエギルに弟子入りし、ユグドラシルシティの一角に店を構える。
MMOトゥデイで特集が組まれてリピーターも多く、最近では師匠を越えたとも言われている。
リアルのほうでは学校に行かず、ダイシーカフェでウェイトレスとして働いている。エギルの奥さんからはまるで娘のように扱われているが、満更でもないらしい。

ユイ「なんか物騒な単語がいくつか見えましたね…」
そのうちそのことで話を作りたいので詳細は伏せますね。
ちなみにダイシーカフェでは『ウェイトレス』として働いてます。
ユイ「? なんで書いてあることをもう一度言ったんですか?」
察してください

さて、そんなこんなで今回の一番の目玉は「ザ・シード」ですね。
ユイ「前々から言ってたモノですね」
今後キリト達の所属は「機動六課所属民間魔導師」から「機動六課所属ザ・シード」となりますね。立場的にも一隊員と同じぐらいです。
ユイ「そしてまさかの部隊長…」
原作キャラで集団の戦闘とかでまとめれそうなのはサクヤかモーティマーかなって。ただサクヤだとサラマンダー辺りがなんか納得しそうにないからモーティマーにしてそのカリスマを魅せることにしました。
ユイ「それと補佐のお二人」
正直ユリエールを出したぐらいの時にこれは決めてた。何となくシンカーは人望がありそうだったしユリエールが「シンカーの補佐」として動くならこんな感じかなって。
それともう一人のフランクはネージュさんからの投稿キャラです。
たぶん今後は裏的な展開で暗躍しそうかな?

フランク
投稿者:ネージュさん
年齢:17
性別:男
使用デバイス:サンライト・ハート
VRMMO:GGO ALO
容姿:短い茶髪に若干白い肌
服装:GGO、ALO共にプレイ期間が短く、初心者が使用する装備で固めている。
詳細:シノンのクラスメイトで孤立していた彼女に比較的友好な印象をもつ人物で新川とともによくシノンとグループ行動をしていた。
両親が政界にいい意味で顔がきく人物でそれと同時にフランクのことも『親戚の子供』というような感覚で接してくる各界の重役も多い。
本人も頭がキレるが上記の繋がりで裏で活動することがやりやすく、ミッドへ飛ばされた時も情報収集のためいろいろ嗅ぎまわってたところミゼットに目をつけられてその行動力と判断力を買われてスカウトされた。

いろいろと設定変更をしましたが、現段階の公開情報はこんな感じですね
ユイ「参謀役みたいな人ですね」
実は最初はフランクが部隊長にする予定でしたんですけど、ネージュさんのコメントを見ると補佐のほうがよさそうなのでこうなりました。

それとひっそりと前々話に出ていたミヅキ

ミヅキ
年齢:23
性別:男
容姿:中世的な顔で髪は日に当たると茶色に見える黒色 身長が150cmと小さく線も細い為年上の人からは良く可愛がられる
デバイス名:水無月
・水無月:待機状態は櫛でミヅキの胸ポケットに刺さっている。
VRMMO:SAO帰還者、ALO(ケットシー)
詳細説明:SAO、ALO共にマイペース過ぎて集団行動を避けてソロで動いて居る事が多い、ある意味ではキリトと同じぐらい有名なソロプレイヤー。
SAO時に5層で子狐系のモンスターをテイムし、「はさは」と名付けて娘のように大事にしている。
見た目と格好、一人称が“私”だったから良く女性と間違われて居た、しかし本人は面白がってそのまま放置する事がほとんど
ちなみに本名は一番仲の良かった仲間にさえ言って居らず誰も知らない
キューブによる使い魔の擬人化にもすんなりと受け入れてより一層はさはに愛情を注いでいる。

はさは
大きさはバスケットボールほどの小さい白狐でSAOでは癒し系の無害なMobとして有名だった。普段はミヅキが抱いてるか頭の上に乗せており、戦闘時はミヅキの後方に居る。
人型になると5~6歳の少女になり、よくミヅキの後ろに隠れる。人見知り


ちなみにはさは個人的にウェスに苦手意識を持っています。
ユイ「何でですか?」
食われると思ってるから(#9 デイブレイク 2nd参照)

そして星々

星々
投稿者:俊泊さん
年齢:17歳
性別:女
所属:特殊諜報課
容姿:股間を僅かに越すまでの赤いストレート・ロングヘアーで金色の瞳
服装:一般の隊員の服装ではなく、中国服をモチーフにした特別な制服
詳細説明:若くして特殊諜報課に所属する少女。比較的有能で管理局上層部にも厚い信頼を寄せられており今回ザ・シードの「責任者兼監視役」として配属されることになった。

特殊調査課:管理局のエリートが所属する部署で他の部隊・部署へ唯一強制執行権を持っているため別名『監視課』とも呼ばれている。
人員の名前すら秘匿されており、中将以上の階級でなければコンタクトを取ることすらできない。

ユイ「エリートさんですか…」
事実上のモーティマーの上司だね。そしてザ・シードへの執行権を持っているから彼女の判断ひとつで立場が危なくなることもあるね。

ヴォルフ
投稿者:レイヴェルトさん
年齢:18歳
性別:男
容姿:銀髪の肩までの長髪をゴムで一本縛りにコバルトブルーのメッシュ。体格は筋
肉質で引き締まっている。
VAROOM:SAO ALO(スプリガン) GGO
詳細:SAO生還者のひとりでソロプレイヤー。キリトやカイルと同じように無害なMobに懐かれやすくその縁でシリカと面識がある。
SAO攻略後、ALOで『浮遊城アインクラッド』が実装されると聞きつけログインした。SAOでは攻略組の一人だったが、75層の先遣隊が壊滅したことを聞き上層部でのレベリングの後向かおうとしたところ偶然隠しフロアボスに行き着いてしまい参加できなくなる。
GGOは死銃によって湧き立ってる時ネット上の友人から誘われて始めた。キリト同様光剣とサブマシンガンを用いた接近戦を得意としていた。
ちなみに装備は『目線』を用いた先読みでアンタッチャブルゲームをクリアしてそれをカジノで倍増させたお金で揃えた。死銃事件後は小遣い稼ぎで同様のことを繰り返している。

一瞬の出番だったヴォルフ
ユイ「まるでパパみたいな来歴ですね」
ちょっと話が変わるけど今現在考えてる「番外編」の話があるんだ。予定だと次回その第一弾として「カイルとシリカの馴れ初め」としてSAOの話を。
それでなんでか「レイとヴォルフ」というものを考えている
ユイ「レイさんとは、確かキョウさんの相方の人ですね」
ヴォルフも聖王騎士団所属ですけど、とある話がね。まあ投稿するのは中盤の話ですけど、今やってこのペースで投稿してるとその時の話を忘れてしまいそうだから。


メギトール
投稿者:刻流 皆凪さん
年齢:30歳
性別:男
容姿:平均的な身長だがスキンヘッドでがっしりとした体格
VAROOM:GGO
詳細:元の世界では元自衛官で現在は米国の銃器製造会社の社員。そのため、一般のGGOプレイヤーよりも銃器の知識があり、GGOではガンスミスを行っている。
本当は銃で戦闘を行いたかったがリアルでもゲーム内でもまともに扱うことができず、ガンスミスとしての道を歩むことにした。
上記のとおり銃の知識があるため、本来ならスキル習得で扱うことのできる上位武器の整備も不完全ながら行える。
実はGGOでおけるウェスの「ライトレオン」「レフトホーク」の製作者。また、「パワーグリフォン」へのデバイス合成の改造も施した。
現在は民間のデバイス整備員としてライセンスを取得した。
武器のグリップには彼のエンブレムである「炎と雷」のマークが入っている。
どんな大金を積まれても気に入ったプレイヤーしか観ない匠の鏡である。
ウェスとは偶然、彼の無挙動射撃の素質を見出してその後ウェスからの依頼で二丁拳銃を制作した。

あまりいないバックヤードメンバーですね。
ユイ「ウェスさんの銃の製作者ですか」
こういうほかの投稿者のキャラが繋がっているってのは好きですね。
実は、シノンが銃を見せるときに少し浮かんだネタがあるんですけどね…一応、オリキャラ紹介でメギトールのところで載せておきますね


カグヤ
投稿者:刻流 皆凪さん
年齢:21歳
性別:女
容姿:日本人にしてはクッキリとした顔立ちで、腰まで長い黒髪
VAROOM:ALO(レプラコーン:領主)
詳細:ALOではサクヤとリアルの友人で同時期にシルフとして始めた。しかし、戦闘をこなしていくうちに武器や道具の制作に興味を持ちレプラコーンで別のアカウントを制作して再開した。
ただ純粋にいいものを作りたいとスキルを上げていった結果、レプラコーンで最初に「エンシェントウェポン」の装備を作ることに成功した実績から領主に推されるが本人は乗り気ではなく補佐のプレイヤーに任せている。
ドラグーン隊の装備を制作する関係でアリシャとも面識があり領主会談はカグヤが提案したモノ。ただ、それをシグルドの裏切りとサラマンダーの襲撃で負い目を感じているが止めてくれた「スプリガンの大使:キリト」に感謝している。
サクヤやリーファを始めとした名のあるシルフプレイヤーの装備は彼女が制作したもの

というわけで2人目のバックヤード、こっちはSAO、ALO側ですね
ユイ「レプラコーンの領主さんなんですね」
なんとなくそのほうが面白そうだったので。ただ言動から多くのプレイヤーから「男性が女性アバターでプレイしている」と勘違いしてますね。
ちなみにライマの【風雷】はレアドロップアイテムという設定です。特に意味はないんですけどね

さて、次回は地球編ですね。
ユイ「サウンドステージですか?」
そう、けど自分は他の作品のサウンドステージを読んだことしかないからもしかしたら内容が全く違うものになりそうですね。
それと序章前に番外編を置いて話を投稿することがあるかもしれないので

アンケートについては…ネタ切れですね。なにか提案があるのならそれをアンケートとして載せますね。


というわけで次回#12もうひとつの地球 お楽しみに!

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