二天龍が笑った   作:天ノ羽々斬

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ヒャッハァー、我慢できねぇ連投だ!

次の瞬間、貴様達は「やったー! ヴァーリたんprp……誰だお前!?」と言うッ!

なお、一部の人には飯テロになる可能性が。


番外編:ヴァーリ・ルシファーの憂鬱

ヴァーリ・ルシファーの朝は早い。

朝五時にはすでに起床し、顔を洗い歯を磨き、朝の鍛練を始める。

腹筋、背筋、腕筋、脚肉、胸筋、尻筋。どれもこれも過不足なく満遍なく鍛える。

グリゴリトップ総出で悪のりに悪のりを重ねて作り上げられた「ヴァーリ・ルシファー改造計画」。改造といっても、直接的な改造をするわけではない。

効率的にインナーマッスルを中心としたトレーニングにより、プロポーションを崩させない。

 

トレーニングを終えれば、つぎは朝食だ。

食事もバランスよく、消費カロリーから美容健康まで様々な事を考えられた理想的な食事。

朝食の後は再びトレーニングを開始し、その後は女性としての勉強……人間界の日本の言葉でいうのなら、「女磨き」や「女子力アップ」、「花嫁修行」というものだった。

人間界の知識をドンドン吸い込ませる。

ヴァーリ・ルシファーそのものはまさしくスポンジ……いや、吸水性ポリマーのよう。

教え込まれたものをホイホイ使いこなして見せる。

教えたら教えた分だけ使える。更に独自成長する。そのため、ヴァーリ・ルシファーは実力……いうなれば、イッセーとはじめてであった頃……禁手すればコカビエルを瞬殺できる程度には強くなっていた。

そして、昼食を終えた後は、人間界にこっそり出掛けてショッピングを楽しむ。

そして、夜中の鍛練を簡単にしたあと、風呂に入り、夕食をとり、寝る。

睡眠時間は8時間程。

そんなヴァーリ・ルシファーの一日の一部をきりとってみてみよう。

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

私、ヴァーリ・ルシファーはタマネギ、鶏卵、砂糖、塩。

バター、ケチャップ、鳥挽肉、白米。それらとにらめっこ。

先ずはタマネギを縦半分に切り、タマネギの先端部と根本を包丁で切る。

その後、皮を向いて、みじん切りに。

それをまな板からボールへと移す。タマネギはよく冷やしておけば、涙の出る成分が切ってもでないから大丈夫。

次にフライパンに火をかけ、強火。

そして、そこに油を少し垂らし、フライパン全体に行き渡るように、キッチンペーパーを畳んだものを菜箸で掴み、拭くように油を満遍なくひく。

フライパンが十分に加熱されたら、挽き肉を投入。挽き肉が茶色っぽくなったら塩コショウを振り、そこに炊いた白米とケチャップ、そしてバターを投入。火を中火にして、和えるようにヘラでかき混ぜていく。この時にフライパンをもうひとつよういして、もうひとつのコンロで加熱しておくとグッド、だそうです。

タマネギに完全に火が通ったら、それをお皿に盛り付けます。んー、なかなかの出来映えですね。

次に、卵を卵黄と卵白の区切りがなくなるくらいかき混ぜます。その時にはチキンライスのほうのフライパンをシンクに入れて、洗剤に浸けておくと後片付けが楽です。

そして、その溶き卵に砂糖を少量。

そしたら、フライパンの火を弱火にして、バターをいれます。

バターが溶け始めたら、すぐに溶いた卵を投入して、菜箸で15秒ほどかき混ぜた後、20秒から30秒程で火を止めます。そして、フライパンの持ち手の部分を軽く叩いて形を丸めます。雑巾で死ぬほど練習しましたぁ……

そして、出来上がったふわとろオムレツをチキンライスの上にのせてかんせいですー!

ふわとろオムライス!

『ヴァーリがどんどん女の子に……いや、良いこと、なのか?』

……後でアルビオンにおっぱいのこと延々と言ってやろうか。

『おっぱい怖いおっぱい怖いおっぱい怖いおっぱい怖いおっぱい怖いおっぱい……』

よしよし。皆に試食してもらおーっと!

 

Case1:アザゼルの場合

「旨い!」

「やった!」

「ちなみにだか、隠し味に醤油を使うと日本人好みの味になるぞ」

「成る程……」

 

Case2:天野夕麻の場合

「じゃあ一口……あむ」

「どきどき」

「うおォン 私はまるで人間火力発電所だ」

「!?」

 

Case3:シェムハザの場合

「オムライスとは久し振りだな……む、旨い。付け合わせがあればもっと良い」

「メモしなきゃ」

「オムライスの付け合わせはあっさりしたものが好まれる。サラダなんかがいいんじゃないか?」

「付け合わせはあっさりしたもの、っと」

 

Case4:ベネムエの場合

「中々ね。ただ……ちょーっと塩っ気足りないかな~? これは私の好みだけど」

「好みに合わせるのも重要、と……」

 

Case5:バラキエルの場合

「……旨い。久しぶりにオムライスなど食べたものだ……出来ることなら、また娘とオムライスを食いたいものだ……」

「オムライスはぬくもりの味、と」

 

 

皆さんに好評でよかったです。……あ、鍛練の時間だ。

もっともっと頑張って、イッセーに相応しい女性にならなくちゃ!

《赤龍帝は敵だ……》

《殺せ》

怨念が煩い。

黙れ底辺共。そんなに俺に殺されたいのか?

……っとと、いけないいけない。私は女の子。私は女の子。

そして、赤龍帝、兵藤一誠の、その、その。

おっ、お嫁さんになるっ!

『相棒……俺は所謂“娘を子に持った父親”の心境にあるやもしれん……』

馬鹿いってんじゃないの。

そうだ、私もオムライスたべよーっと。

……ふわとろの卵としっかりと味付けされたチキンライスが調和して……バターの風味も効いてて……あぁっ、とろけるぅ……おいしい。

『俺はいままでになく神器の身を恨むぞぉ……うおおおん』

アルビオンが泣いた気がした。




うおォン 俺はまるで人間火力発電所だ
どうやら夕麻ちゃんは独り飯が多いようですね。

努力した者が成功するとは限らない。だが、成功したものは皆努力している。

ヴァーリたんは所謂、成功例ですね

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