天を焼く剣の場合
天を焼く剣は二本ある……人が作ったものなら、人を救って見せろぉー!
みんな下がって!かぁくを使います!
回転式銃倉型杭打ち機の場合
サービスだ、全弾持ってけ!
こいつで抜けない装甲は無いぞ……!
やっぱり杭打ち機だな、うん。
「ふぅ、ふぅ、くそー、肉体がついてこねー」
おっす、俺、イッセー。自分の肉体の弱さ加減に涙しながら夜中の町をチャリで爆走してます!
やはりというべきか、したっぱは下っ端ということで。惚れた女に惚れちまいそうな笑顔で「よろしくね?」と言われたら、やるっきゃないでしょ。
じゃあいつやるか? 今でしょ!
最近流行りだしたとある塾の宣伝のモノマネを心の中でしてみる。あれ結構前からやってたような気がする。
「にしからのぼったおひさまがー、ひがしーにしずーむー」
『たいへーん!』
ドライグもノリが良くなってきたな、ほんと。
「これで……いいのだろうか?」
『知るか』
ったく相棒は無愛想だこと。
それ、部長のためにえんやーこらっと。
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「あーかいきゃんでぃーあーおいキャンディー知ってる、かい♪」
機嫌良さそうにチャリで爆走しながら歌を口ずさんでいる少年。
イッセーは正に上機嫌、といったもようだ。歌が若干古いのは気のせいだ。
そのうしろから、イッセーの爆走チャリと同等の速度で、しかし電柱に隠れながら追い付いてくる人影。
「イッセー君楽しそうだなぁ」
女性の声だ。女性で彼をイッセー君と呼ぶ女性は彼女しかいないだろう。
「……でも、なんで歌ってる歌が古いのかな……噂の懐古厨ってやつ?」
アニメ化したらきっと電柱には「夕麻専用」と書いてあることだろう。そんな感じでチャリから14cmほど遠い位置から、爆走チャリと同等の速度で追いかけている少女。
バイク顔負けの速度で走るチャリと、それと同等の速度でそれを追いかけなから電柱に隠れている少女。端から見ればギャグを通り越してホラーである。
「うう、ミッテルト……さま、には逆らえないし……ドーナシーは死んじゃってるし、カラワーナは悪魔とか嫌いだし……うー」
涙目でうー、とうなる美少女、彼女の容姿も合間ってそれはそれは可愛らしいだろう。
だが今は40km/hで爆走中である。とてもじゃないが洒落にならない。フルマラソンをおよそ一時間で走れるという計算になるのだ、恐ろしいったらありゃしない。
それを女の子走りでやってのける彼女には脱帽する。まぁ、もっと上はぽこじゃかいるのだろうが。恋は女性を強くするとは果たして誰が言ったのか。強くなりすぎである。
そんなふうに元カノに追跡されているとは露知らずなイッセーは歌を口ずさみながら爆走する。
「もえあがーれ、もえあがーれ、もえあがーれ」
そして、彼らは闇のなかに消えていった。
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「いっけぇ!」
俺はまた精神空間でドライグと練習中だ。今回は新技の、な。
「全部持ってけ!」
左腕の神器から杭のようなものが飛び出ている。そして、その根元部分は籠手と一体化していて、
神器がバーストしてしまう。……はぁ、まだ駄目か。一発打つ分にはいいんだけどなぁ。
『焦ることはない。時間は有限だが、まだ慌てるような時間じゃない』
分かってるってドライグ。……さて、そろそろここから出よう。んで、筋トレして寝る。
取り合えず、腕立て伏せをやろう。うーんと……500回でいいか。
夜明けまで筋トレして、それから寝よう。んで、六時に起きよう。俺は早速筋トレを始めたのであった。
ちなみに作者は学生である。科学の宿題めんどい。我が家にはドリキャス版シーマンがある。
久し振りにシーマンやろーかな。ドラクエⅤでも可。……やっぱり、宿題にしよう。