『フゥハハハ、ヨクゾキショウマデドリツイタナ、ホメテヤロウ。ドウダ? ワガハナムコトシテセカイヲトモニセイフクシナイカ?』
俺は目覚まし時計を止める。今回は流行りの魔王っ娘か。つーか起床までたどり着いたらって結婚を申込むほどか?
今気がついたが、すぅ、すぅと直ぐ近くから寝息が聞こえる。
恐る恐るそこを見ると、赤い髪の美少女が裸で寝ていた。裸で。
もしかしてもしかしなくてもリアスだろう。
俺が大好きな
……少しだけ、なら大丈夫かな。
俺はベッドにもぐる。
穏やかな寝顔をしているリアス。
……ああ、本物だ。妄想でも夢でもない。現実だ……ッ!
俺は甘えるように彼女に抱きつく。……ああ、この包容力、やっぱりリアスだ。
ごめん、リアス。今だけ、今だけは、こうして、甘えさせてください。
俺、頑張りますから。
俺はいつの間にか眠っていた。
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私、リアスは目を冷ます。ふと、腹の辺りに温もりを感じた。
そこには、私の新しい眷属の一誠くんが、まるで私に甘えるかのように抱きついていた。
「もう、しょうがないわね」
私は一誠くんの頭を撫でた。髪の毛は柔らかく、さらさらだった。……少し羨ましいと思ったのは秘密。
「……リア、ス……」
一誠くんに名前を呼び捨てで呼ばれ、びっくりする。えっ!? どういうこと?
しかし、一誠くんはそれっきり何も言わず、寝息をたてるのみ。
……ふふ、もぅ。かわいーんだから。
ちょっとエッチな弟みたいな感じね。私に弟がいたらこんな感じかなぁ。
「イッセー、早くしたくしなさーい! 起きてるのー!? ……もう、まだ寝てるのね」
ギシギシと階段が軋む音がする。きっと先程の声は一誠くんの母親の声なのだろう。ガチャリ、と一誠くんの部屋の扉が開き、若い女性が入ってくる。
「イッセー、おきなさ……」
「あっ、おじゃましています」
「ハ、ハイ。イッセー、オコシテオイテクダサイネ」
「はい」
カタコトな日本語を話した一誠くんの母親は、バタン、と扉を閉めると、ドタドタとかけ降りる音。
「お父さん! イイイ、イッセーがぁぁぁ! が、外国のぉ! セ○クスゥウウウウ!! 国際的ィイイイ!」
「母さん落ち着け!」
「インターナショナルゥウウウウ!!!」
「母さん!?」
賑やかで面白い家族ね。うふふ。
この後、一誠くんはすぐに目を冷ましたのであった。
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朝、なんやかんやありながらもなんとか登校までありつけた。俺とリアスが並んであるいている。
「なんでイッセーくんとリアスお姉さまが!?」
「うー、イッセーくん狙ってたのに……」
「うー、リアスお姉さま狙ってたのに……」
「えっ」
「えっ」
「なにそれレズい」
女子は何故? という声よりも落胆の声の方が多い。まぁ、エロパワーを学校で出来るだけ抑え、ナチュラルなエロス男児として頑張ったからな。これも根性とおっぱいのなせる技である。ちなみに皆からは「イッセー」もしくは「ナチュラルエロス」で通ってるぜ。そこそこ人気だとかなんとか。そんなことよりおっぱい揉みたい。
知らない女子の後輩に「あっ、イッセー先輩だ!」と言われたのは記憶に新しい。あと、一部の貴腐人達には大人気だそうで。
「じゃあねイッセー。放課後また会いましょ♪」
リアスの爆弾発言に男子生徒と一部の女性生徒が襲い掛かってくる。……はっ、所詮人間の動きだ。こちとら悪魔よぉ! ……あー、テンションがおかしい。
「「「「死ね、イッセー!」」」」
「「「命を差し出して詫びろぉぉぉ!」」」
男子より女子の方が叫んでるってこれ如何に。
こ、こういう時は……三十六計逃げるに如かずってね!
「だからさぁ……逃げるんだよおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
『『マテエエエエエエエ!』』
もうお前らが悪魔でいいよ。
ー◎ー◎ー
「おいイッセー、どういうことだ!? グレモリー先輩となんで一緒に登校していた!?」
「そうだそうだ!」
教室についたら
「お前ら。
二人はまるで雷に打たれたかのようにがーん、と固まっていた。
おまけ☆瞬ちゃんの場合
一誠「おまえら、なまちちを見たことあるか?」
松田「……母親のなら」
元浜「がーん」
??「しゅんちゃぁぁぁぁぁぁぁん!!」
ふふふ。