二天龍が笑った   作:天ノ羽々斬

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実は「俺、ひょうどういっせい。ゼロ才です」のゼロ才は、0才と才能がない(ゼロ才)を掛けていたり居なかったり、韻を踏んだり踏まなかったり、らじばんだり。


俺、追いかけられます。

「はぁ……」

エロDVD鑑賞会という謎の集まりに参加させられた俺。……リアスやアーシア達とどうしても比較してしまう。彼女たちはそこらのAV女優とかよりもよっぽどエロいし美しいし可愛いし……。更に処女である。こんなステータス持ってるのは、多くはいない筈だ。

「リアス……」

「ふわ、こんなところでこんな存在に会えるなんて……稀有ね」

ふと見上げると、黒髪ショートの少女が俺を見下ろしていた。黒いコートを着ていて、殺気が駄々漏れである。

「ふふ……どの悪魔か名乗らない……しかも、眷属の証も見当たらないし……はぐれね」

うふふ、ほんとめずらしー、とくるくると笑う少女。彼女は背中から黒い翼を生やし、笑みを浮かべた。

 

「この私、ドーナシークが殺してあげる☆」

 

そしてこの堕天使、とんでもないことを言い放ちやがった。

ドライグ起きろ! 神器使うぞ!

『イッセー、だいすk……ハッ!? ゆ、夢か。って、堕天使か』

ああ! ……まぁ、下級堕天使、なんですけど。

取り合えず逃げるぜ。こんな狭い所で戦える技量はない! 木場やギャー助とかなら兎も角、パワータイプの俺にここで戦うのは無理無理無理無理。

「こういう時は……逃げるんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

「逃がさないゾ☆」

 

いのちがけの鬼ごっこも、公園にたどり着くことで終わる。ドーナシークが緩やかに翼をはためかせながら俺の前に現れる。

はたして、どこまで通じるか。

……さて、力試しだ!

いくぞドライグゥ!

『応よ!』

俺は赤い籠手を左腕に展開する。

『Boost!』

それをみたドーナシークは楽しそうに笑う。

「ひゃはは、神器もちかぁ。でーもー、それだけー。(トゥワイス)()(クリティカル)なんて雑魚神器、使うやつの力量が低ければむだむだー」

「確かに俺の才能は皆無だ。でもよ……俺みたいな落ちこぼれても、努力次第ではエリートを超えることもあるかもよ」

「寝言は寝て言えよー」

一々喧しい鴉だこと。ぴーちくぱーちく吠えやがってさ。

「っるせーな、黙ってろよ」

『Boost!』

二回目の倍加だ。……まぁ、こいつ相手ならこんなもんだろ。

『Explosion!』

通常の四倍、ってね。力が溢れてくる。

「えー!? 二度倍加とかせこいよー」

「知るかよ」

俺が倍加したのは魔力。さて、上手くいくかな?

俺は左掌に米粒二つ分の魔力を出す。

「んー、残念すぎる魔力だねー」

「うっせーバカ」

俺はそいつに倍加したエネルギーを流し込む。

行けるか?

「ドラゴンレーザー!」

「えっ、ちょま」

俺が横凪ぎに倍加された魔力の塊から、細いレーザーのようなものを出し、横一閃。

綺麗に真っ二つになった堕天使ドーナシーク。ここまで来てふと思い出す。あれ、ドーナシークって男じゃなかったか?

真っ二つになったドーナシークは、微かに笑い、その後灰になった。

なんで笑って……!?

「ガアッ!?」

俺の腹に焼けるような痛み。いてええええええ!

腹を見ると、既に光の槍はなく、意識は朦朧としてきた。くそ、油断した。

ぱあっ、とぼやけた視界に赤い何かが写る。

「堕天使を倒すなんて……って、酷い傷ね。……自分の住所分かる? もしくはーーーーーーーー」

痛みで相手が誰かすら分からねぇ。

 

そして俺は、意識を手放した。




俺の受け入れない性癖はBL、ババァだけ。

それ以外ならいけるという変態っプリ。だめだこの作者。

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