私が殺した彼女の話   作:猫毛布

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なんか違います……
ルアナさんはもうちっとばかし悦楽とか、快楽とか、ともかく欲求に忠実であるべきなんですけどね……
色々書いているとこれで落ち着きました。
ほかのパターンだと一夏さんの面倒? え? みたいな感じになってしまったので

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誤字訂正


17.脱衣所事情

「あー疲れたぁ!」

「あはは」

 

 織斑一夏の一言に思わず笑ってしまったシャルル・デュノア。

 珍しく落ち着いた、それこそ分かり易い訓練。教える側であるシャルルも一夏の吸収に驚かされるばかりだ。

 そんな彼らは自室へと戻っている。

 色々と後ろに視線を受けながらも、歩いて、ようやく自室へと到着した。

 

「シャルル、風呂は先に入っていいぞ」

「え? ボクは後でいいよ」

「いや、俺は復習とかあるし……。あと転入初日で疲れてるだろ?」

「……それなら、お言葉に甘えようかな」

「おう」

 

 ニカッと笑った一夏に微笑みを返す貴公子。彼らは笑顔で会話ができるのだろうか。

 一夏に見えない様に背を向けて着替えを取り出し、タオルでグルリと巻いたシャルル。一夏に振り向いて、彼が机に向いている事を確認。

 

「じゃあ、お先にいただくよ」

「おう、ゆっくり入ってこい」

 

 後ろ向きでヒラヒラと手を振った一夏。ソレを見たシャルルは急いだ様子で脱衣所へと向かった。

 扉を閉めて、深く息を吐き出す。

 

 ヤバイ。何がヤバイかわからないぐらいヤバイよぉ!

 

 以上、シャルル・デュノアの心の叫びである。

 彼とてまさかこんな所で往年のカップルの様な会話をするとは思わなかったのだ。

 落ち着ける様にもう一度息を吐き出して、シャルルは脱衣所の扉に耳を付ける。人の歩く音は聞こえないので一夏は動いてないだろう。

 もう一度息を吐き出して、腕を組んでグルグルと脱衣所の小さな空間を行ったり来たり。

 

 あの言葉を拒否するのは先の生活で歪みになる。

 けれど風呂に入るのはリスクが高い。

 いっそ入った事にして出るか?

 でも汗の臭いとか気になる。

 どうする、どうするよ! ボク!

 

 彼が少し古い日本人ならば懐からカードを取り出した事だろう。続きはウェブで。

 頭を抱えてシャルル・デュノアは悩む。悩んだ末に汗だけ流して、すぐに出よう。そう決意した。

 そう決まれば行動は早い方がいい。シャルルは制服のボタンを外す。

 上着を脱いだ所で、彼の胸が圧迫から開放された様に膨らむ。

 途方もなく鳩胸だ。

 圧迫から開放された事で呼吸が深くなる。滞ってた呼吸が素直に酸素を得て、二酸化炭素を吐き出す仕事をする。

 

「意外に胸ある」

「いや、そんな事ない――」

 

 吸った息が詰まった。声の方向を見れば紫銀の髪から水を垂らした全裸の少女。どうやらシャワーを浴びていた様だ。

 服をバサリと落としたシャルル・デュノアは止まった息を吐き出す。吐き出すついでに声帯を盛大に振るさせる。

 

「キャ、んううううううう、」

「黙って」

 

 けれどソレはルアナによって塞がれる。ルアナの手がシャルルの口を塞ぎ、体は壁に押さえつけられる。

 騒ぎたくないのか、騒がれたくないのか、ルアナは自身の体を押し付けるようにして顔を近付ける。

 

「騒ぐと一夏に迷惑が掛かる」

 

 静かな声で深く青い瞳をシャルルに向けてそう言うルアナ。人差し指は口元に立てられている。

 何度かコクコクと頷いたシャルルをようやく解放したルアナは近くにあったバスタオルで髪をガシガシと拭く。

 もちろん、真っ裸である。

 キメの細かい肌も、視認出来る程度の胸の膨らみも、そして下腹部に―――。

 

「傷?」

 

 そう傷である。ルアナの下腹部、臍の少し下辺りを横一閃の傷。

 ルアナはその声に反応して、シャルルに接近する。また鼻が付きそうな程詰め寄られるシャルル。

 脇腹を撫でる様に触られ、変な声が出そうになるのを抑える。抑えて、シャルルはようやくルアナの顔を直視した。

 ニタリと口角を歪ませ、目を歪ませて、昼頃に見たルアナ・バーネットという存在をすべて否定する様な、言ってしまえば、邪悪な笑顔だ。

 

「あらぁ、言葉を口に出せる立場なのかしら?」

 

 唐突に出てくる女性の口調。

 ルアナの声で、ルアナの口から、まるで悦楽に浸った様に色のある声。

 脇腹にある手が上げられ、指が服の上からシャルルの肢体をなぞる。

 脇腹から臍へと、そして上げられ腹へ、鳩尾へ。

 

「狙いは、一夏かしら? いない筈のデュノア君?」

「ッ……」

「デュノアにアナタ程の年齢の男の子はいないのよ? 妾の子だとしても大々的に公表している筈でしょう? それに……いいえ、そんな事はどうでもいいわ」

 

 何かを思い、そして言い淀んだルアナ。

 先程からシャルルはルアナの顔を見て思考が止まっている。止まらざるを得ない。

 光彩の無い深い青の瞳。現状バレてはいけないことがバレてしまった。そしてソレは明らかに異端だ。

 

「さて、どうしようかしら? 今ここで私が悲鳴を上げればアナタはデッドエェンド。本国へさよならバイバイ。きっとお父様から言われるわぁ。や、く、た、た、ず……クヒヒ」

「……ボクは」

「それにしても、デュノアは随分とお粗末な作戦ね。一夏以外の男性IS操縦者? 笑わせてくれるわぁ、とってもセンスがあるわぁ……商売のセンスではないけれど。お国に知れたらどうするつもりだったのかしら? アナタは嘘つきさん。デュノアはシラを切り通すんでしょうね。あぁとっても素敵ね」

 

 クヒヒ、と含んだ笑いをしたルアナはもう一度シャルルを視界に写しこんだ。

 そこには何かを諦めた様で、何かを決意した様な瞳。

 

「――そう、ボクは一夏を狙って来たんだ」

「…………」

「じゃあ君はボクをどうするんだい? ボーデヴィッヒさんの時と同じ様に牽制するかい? それとも―――

 

 

殺すの?」

 

 自嘲気味に笑ったシャルル。それに対してルアナは口をへの字に変えて、面倒そうに溜め息を吐き出した。

 

「どうもしない」

「…………いやいやいや、え? なんで?」

「一夏自身に危害がないから」

「……あれ? 判断基準はソコなんだ」

「デュノアが色々した所で一夏に危害は無い」

「…………えっと、その、ほら! ハニートラップとか」

「もっと体に自信を付けてから言えば?」

「はぐぃっ」

 

 ハンッと鼻で笑ったルアナ。彼女は全裸で仁王立ち。対してシャルルは未だに肌を隠している。いいや、でも、それは判断材料にならない。さぁ、今こそ脱ぐべきだ。

 

「それに、一夏がハニートラップに引っ掛かる様な人間に見える?」

「あー…………うん、なんか申し訳無くなった」

 

 シャルルは昼時に一夏へと猛烈アタックをしていた彼女達を思い出した。思い出して、泣きそうになった。こう無駄な努力に。

 

「……別に言いふらす気はない。デュノア家の色々に顔を突っ込む気にもならない」

「それはありがたいよ」

「あと……デュノア家についてはカマを掛けただけ。次は引っかからないように」

「…………」

 

 バタン、と扉が閉められた。

 小さくシャルルが肝に命じておきます。と零した所で扉の向こうから一夏の驚いた声が聞こえた。

 要約すれば「アイヤー! ルアナサン! どうして全裸アルカー?!」的な。勉強をして頭がおかしくなってしまったようだ。

 そんな声の数瞬後、ドタドタと脱衣所の扉が開かれ一夏が顔を覗かせる。

 思わず体を隠してしまったシャルルはようやく自分が服をちゃんと着込んでいることに気付いた。

 

「シャルル!!」

「えっと、その、バーネットさんが先に入ってたみたいで――」

「ルアナに何もされなかったか?!」

「…………あ、うん」

 

 なんだろうか、逆じゃない?

 そんな事を思いつつもシャルルは本当にルアナ・バーネットという存在がわからなくなった。

 小動物の様に酢豚を強請っていた彼女も、女性の口調で自身を追い詰めていた邪悪な笑みな彼女も、そしてすんなりと自分の衣服を正し出て行った彼女も。

 やっぱり、意味がわからなかった。

 

「一夏、ソレは私に失礼だ」

「いや、全裸でウロウロしてるお前が悪いだろ……」

「……全裸、ダメ?」

「ダメに決まってるだろ。今すぐ着替えなさい」

「むぅ……」

 

 渋々、といった感じにルアナはその局部を覆う布を着用する。あとはYシャツを着て、布団に潜り込む。

 布団の中でくぁぁ、と欠伸をしてゴロゴロと包まっている。

 そのまま眠るつもりなのだろうか、いいや、そうするつもりなのだろう。覆ったのは局部だけなのだから、胸には何もないのだ。まさに布一枚。

 そんなルアナに頭を抱えて一夏は深く溜め息を吐き出した。

 

「なんか、悪いな」

「いや、別に大丈夫だけど……どうしてバーネットさんが?」

「あー、理由は聞いてないけど部屋から抜け出したらしい。たぶん近日中には出て行くと思うから……」

「明日か明後日には戻る」

「らしい。その、大丈夫か?」

「え? うん、別に不都合とかはないけど」

「ならよかった!」

 

 ニカッと笑顔を作った一夏。対して本当は願う側であるルアナは布団の中でモゾモゾと動いて枕に顔を擦り付けている。猫か、君は。

 

「えっと、シャワーまだだよな?」

「……うん」

「三人で入ってもいい」

「アレの監視はしとくから、ゆっくり入ってくれ……」

「……ありがとう、織斑くん」

 

 本当に監視されているのは誰なのだろうか。

 シャルルの本当の性別から言えば、一夏が入らない様にルアナが監視すべきだ。けれども、一夏がルアナを監視するというなんとも滑稽な現状が成り立ち、シャルルはゆっくりとシャワーを浴びる事ができるのだ。

 疲れた様にルアナに向いた一夏にシャルルは苦笑しか出来なかった。

 

 

 

 

 

「ふぅ……」

 

 しっかりと汗を流したシャルルは髪の上にタオルを置いてシャワールームから出てきた。

 一夏は机に向かっていて、ルアナは相変わらず布団の中で丸くなっている。

 

「織斑くん、上がったよ」

「おう」

 

 返事と一緒に腕を伸ばし背筋を正す一夏。伸ばし終わってから首をグルリと一周させて疲労を外へと逃がす。

 バスタオルと着替えを持ち、シャルルを通りすぎてシャワールームへと入る。

 自分が入った後に異性がシャワールームへと入るという微妙な羞恥プレイを結果的にしてしまったシャルル。

 けれど止める訳にはいかない。大丈夫だ、何も心配するような事はない。自身の下着は持ってきているし、証拠も無いはずだ。

 

「シャルル」

「ひゃいッ!」

「何驚いてるんだよ……ルアナの監視よろしくな」

「あ、うん」

 

 バタンと扉が閉められる。同時にシャルルが息を吐きだした。同時にバサリという音が聞こえる。ルアナが布団を捲り、床に素足をペタリと接地させた。

 慌ただしく一夏の荷物からドライヤーと櫛を取り出して布団の上に座る。

 

「髪、乾かす」

「あ、ありがとう」

 

 自然にルアナの前に座ってしまったシャルル。座った途端に後ろから暖かい風が髪に当たる。

 櫛で梳かれながら水分が奪われていく髪。頭を撫でる様に梳いていく。

 これで余計にシャルルの頭の中に疑問が湧き出てくる。彼女の基準がわからない。

 

「どうしてこんな事するの?」

 

 と聞いてしまったシャルルはやはり素直なのだろう。

 櫛が止まってしまう。そして髪を傷めない為かドライヤーまでその動きを止めた。

 無言、無音。

 たった数秒が数分に感じれたシャルルはゆっくりとルアナを振り返ろうとした。けれども、それはフニリと頬を指で突かれた事で停止してしまう。

 その指は一度畳まれ、広げられて手のひらでシャルルの頬を撫でる。

 

「だって、こうして簡単に背後を取れるじゃない」

 

 頬を撫でていた手が首に伸びた所でようやくシャルルの背筋にゾクリと悪寒が走る。きっとルアナはあの邪悪な笑みを浮かべているのだろう。

 けれど掴まれた首はすぐに外され、またドライヤーの暖かい風がシャルルの髪に当たる。

 無言、ドライヤーの稼動音だけが部屋に響く。

 

 髪が乾かし終わったのか、ルアナはドライヤーを止めて

先程まであった場所に寸分違わず戻していく。

 戻し終わったルアナはまた一つ欠伸をしてシャルルを見る。

 

「別に、アナタがバレた所で痛手はない。一夏の事だから助けるとか言いかねない……それが一番問題」

「助けるって……いったい何からさ」

「デュノア。運命。命運。色々言える」

「それは無理……だよ」

 

 視線を下げたシャルル。それは自身の運命とやらを悲観したからか。それとも逃れることが出来ないと知っているからか。

 対してルアナはそんなシャルルに変わらず青い瞳を向けている。

 

「それはアナタが立ち向かっていないだけ。運命なんて実はハリボテでしか無い。そう見えているだけ、目の前だと大きく見えるだけ」

「それは、バーネットさんが強いからでしょ?」

「……私は、弱いよ。途方もなく、弱い」

 

 シャルルを見ていたルアナはその瞼を伏せて顔を逸した。けれど、それは一瞬の事でルアナは急いでベッドへと潜り込んだ。

 少し後に開いた扉。出てきたのは上半身裸の一夏。どうした、ホモ。お前はそれほど上半身を見せびらかせたいのか。

 

「きゃ、ッ」

「ん? どうかしたか?」

「い、いや、なんでもないよ」

 

 悲鳴をあげそうになったシャルルの脇腹が抓られる。抓ったのはルアナで、顔は素知らぬ顔をしている。

 一夏から視線を逸らし、シャルルは上擦った声を出す。

 

「ど、どうして肌、裸なの?」

「いやぁ、上着を忘れて」

「そ、そうなんだー」

 

 意外に鍛えられた男性の肉体を直視してしまったシャルル。

 女が二人、男が一人。シャワーも浴びた。ベッドは残念な事に二つだ。生憎な事だが濡れ場という物は存在しない。おっと、シャワールームがあった。

 内訳を言ってしまえば、男装美少女一人、ホモ一人、人形一つなのだけれど。このホモ(一夏)から言ってしまえば男が二人で女が一人なのだ。

 そして一つのベッドはルアナによって占領されている。

 

「あー……一緒に寝るか?」

「い、一緒にィ?」

 

 さすがホモ! 念願の添い寝権を手に入れたぞ!

 声の裏返ったシャルル。ここで一緒に眠るという選択肢を取れば確実にバレる。というか、根本的に異性と一緒に眠るという行為はダメだ。何がダメって、倫理とか、道徳とか、そういう一般常識的な物で。

 断れる理由を探すのだ。探した結果、ルアナがネックすぎて自分が床で眠るという選択肢しか見つからないけれど。

 そんなシャルルの後ろから布団のお化け。もとい、ルアナ・バーネットが両手を広げてシャルルを包む。

 それこそ「ウヒャァィ」なんて声を上げてしまったシャルル。そしてルアナ自身は眠そうな半目で一夏に向く。

 

「一緒に寝るから、いい」

「いや、ダメだろ」

 

 一夏の正論。現在の一夏の状況的にそっちの方が問題である。

 ルアナ()知らない男(シャルル)が一緒に眠るなど、あってはならない事だ。

 そんなお父様(一夏)をルアナは無視して、シャルルを後ろから布団で拘束する。

 

「これで一夏に手出しは出来ないでしょう?」

 

 シャルルの耳元で囁かれた言葉。そして喉を引き攣らせた笑い。シャルルの頭の中にルアナの歪んだ笑みが浮かんだ。

 

「眠……、おやすみぃ」

「あ、おい」

 

 一夏の静止も追いつかず、ルアナはシャルルを抱き込んだまま横になる。自然にシャルルも横に倒れてルアナに抱かれる形になった。

 一夏は頭を抱えたくなった。というか、抱えた。

 

「えっと、織斑くん?」

「シャルル、悪い。今すぐ退かすから」

「あ、えっと、別に大丈夫だよ? バーネットさんの力が思ったよりも強いみたいだし」

「……いや、ルアナとそうやって眠ってるて事が問題であってだな」

「あー、うん。ボクが彼女を襲う事はないよ。安心して」

「……そうだな。ルアナが襲われてるのが想像出来なかった」

「それは……バーネットさんに失礼じゃないかなぁ」

「ルアナだからな……襲われるなよ」

「なんで真顔で言うのさ」

「冗談めかして言う言葉でもないさ」

 

 肩を竦めて一夏はもう一度深く溜め息を吐き出した。

 どうする事も出来ないし、ルアナがこうなった以上、一夏が動かす事など出来ないのだ。

 いいや、動かすことは出来るが、手を出して猫に引っかかれる事は流石に嫌なのである。

 

「ということで、たぶん大丈夫だと思うが、悪いな」

「たぶん大丈夫だと思うけど、大丈夫だよ」

「なら大丈夫だろうな、たぶん」

「うん、たぶんね」

 

 そんな二人の言い合いは少しの間続いたそうな。




>>お風呂を覗く準備をしなくては……!!
 シャルルの風呂を覗くとは一言も言ってない。

>>ねんがんの 添い寝権を てにいれたぞ!
 殺してでも奪い取る……!!

>>ルアナさんのお腹の傷
 細くて薄い傷なので、お風呂後ぐらいじゃないと見えない。会長の時の全裸だと血液の都合で見えなくて、簪ちゃんは下腹部に行く前に視線を逸したので。

>>シャルル贔屓?
 結果的に一夏さんに結びつきそうな行動です。別に作者の趣味じゃありません。

>>女性言葉ルアナ
 アレも彼女です。そしていつものジト目でお腹空いたと言っているのも彼女です。いつもの多重人格ネタではないので悪しからず。

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