バカとギンガと召喚獣   作:ザルバ

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Cクラス戦 その後

 Cクラスとの試召戦争が終わり後日FクラスとCクラスの教室交換が行われた。雄二は今度はDクラスと試召戦争をして教室を交換するつもりである。周りが何故そんなことをするのか分からなかったが友也が地図を見て理解した。

あまりにも距離が近いと作戦を練ったとしてもすぐに見破られる可能性がある。目の届く範囲が少しでも遠くなればその作戦の成功確率は飛躍的に上がる。またDクラスは階段近くになって使い勝手がいい。それらの点を考慮した上でそうするというのが狙いであるがもう一つワケがある。それは慣れない環境である。なれない環境下での勉強はまるで新入生気分、正に集中出来ない。ならば中学生の頃まで慣れていた環境下で勉強したほうが良いということもあってDクラスにしたのである。双方にとっても利益があるため問題は無い。

そんな話が終わった後の明久の家では姫路は疲れてソファーで寝ていた。明久はそっと毛布を掛ける。

「お疲れのようだな姫路は。」

「うん。タロウもお疲れ様。」

「君の労に比べれば私のなどどうってこと無い。それより君自身は大丈夫なのか?」

「あちこち打撲して痛いよ。」

 明久は苦笑いする。そんな明久に玲が後ろから抱き着く。

「ね、姉さん!」

「姫路さんが起きてしまいますよ。」

 玲はそういいながら明久の頭を撫でる。明久は玲に心を許してしまう。

「はふぅ~。」

「おお、これは驚いた。明久がこんなにほうけた顔になってしまうとは。」

「アキ君に昔犬の様にこうしたら落ち着くのでしょっちゅうしていました。依頼こうしてしまうとアキ君は落ち着いてしまうんです。」

「ち、ちがうんだよタロウ!別にそういうのじゃ・・・・」

「分かっている。まあ仕方ないクセと言うものだな。」

 そんな話をしているとインターホンがなる音が聞こえてきた。

「こんな時間に誰だろう?」

 玲から解放された明久は玄関を開ける。

「は~い、どちら様ですか?」

 明久が玄関を開けるとそこには一人の男性と小さな女の子がいた。

「どうも、アナタが吉井明久君ですか?」

「ええそうですが・・・・・・・・失礼ですがどちら様で?」

「申し送れました。私の名は姫路健介、こちらは妻の瑞穂です。」

「アキ君。」

「うん。」

 明久は警察に電話をしようと今に向かうが健介に腕を掴まれる。

「待ってくれ。警察はもう何度も呼ばれて懲り懲りしているから。」

(この人ただのロリコンじゃないな!)

 明久がそう思ったことを察したのか瑞穂は財布から免許書を取り出した。

「すいません。結婚してから二十五年間で警察には3264回、その内1627回は職質されてますからよく誤解されているんです。」

 明久と玲は免許書を覗き込み驚いた。

「この姿で45!ありえないでしょ!」

「アキ君の言う通りですね。こう・・・・」

「幼く見えますか?」

『はい、その通りです。』

「あ~、瑞穂。すまないがさっきドサクサに通報と職質された話だが他人に話さないでくれ。と言うか憶えて無くていい。」

 ドサクサに言われたことに後から明久たちも気付いた。

(ん?待てよ。結婚してから二十五年、その内3264として年平均大体150回、職質が約65回あるって事だよね。もう顔覚えられてるのでは?)

 明久はそう思ったことを他のウルトラ兄弟も思ったであろう。

 その後明久は姫路を起こして姫路は身支度をした。

「それでは明久君、お世話になりました。」

「気をつけて帰ってね姫路さん。さようなら。」

「はい。さようなら。また学校で。」

 姫路はそう言うと家に帰っていった。

 

 姫路家帰路でのこと

「ねえ瑞希。」

「なんですかお母さん?」

「アナタあの明久君にキスしたでしょ?」

 姫路は瑞穂のその言葉を聞いて顔を赤くする。

「な、何を言うんですか!」

「うふふ、照れなくていいのよ。アナタぐらいの年に私も健介さんにしてたから。」

 そんな二人に健介は話し掛ける。

「瑞穂、そんな話は公衆の前でしないでくれ。瑞希も真に受けないでくれ。」

「うふふ、ごめんなさい。」

 姫路は顔を赤くしたまま家族一緒に家に戻るのであった。

 


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