夏休みもあっというに終わった。ナックル星人グレイは夏休みの間に刺客(主にFクラス生徒や夏の中学生)などを送り込んできたがウルトラ兄弟やスパークドールズの力を借りて勝利してきた。そのため鞄を買い変えるはめになった。
そんな夏休み明けのFクラスでは明久、友也、姫路、秀吉、美波以外のFクラス生徒は西村先生と講義していた。
「先生、それは僕らにとって必要なものです!」
「うむ、しかしお前らは規定年齢に達していない。それに学校に持ってくる時点で問題外だ。」
「僕らにはそれが必用です!」
「こんなものなくとも青春は送れるわ!だから!」
『僕らの聖書(エログッズ)を返してください!』
Fクラス一同が西村先生に土下座をする。試召戦争のときに見慣れてしまったけど見事な土下座だね。
「明久君、なんで彼らはわざわざ学校に持ってくるのでしょう?」
「友也、考えても無駄だよ。」
「それもそうですね。」
「うむ。しかし明久のスパークドールは問題にならないのか?」
タロウがふと疑問に思うと明久は答える。
「試召戦争で使うから問題にはなってないよ。」
「そうか。」
明久とタロウが話している内にSHRは終わった。
「ではこれは俺が預かってく。」
そう言って西村先生は教室を後にした。
「同志たちよ!職員室で我らの聖書を取り戻すぞ!」
『オオオオォォォ――――――――――――――!』
一斉に職員室に向かうFクラス生徒達。明久と友也とタロウは呆れていた。
「ねえ二人とも。」
「「なんだ(ですか)?」」
「この後どうなると思う?」
「職員室で待ち構えている西村先生に返り討ちに遭い・・・・」
「補習課題を大量に出されると思うな。」
案の定、予想通りになったFクラス生徒であった。
雄二が頭にデカイたんこぶを作ったまま学園長室に向かった結果、今度開かれる球技大会で優勝したクラスが没収物を返却されるとのことになりFクラス生徒は一丸となって勉学に励んでいる。西村先生曰く、「普段から勉学に励んでくれると嬉しいのだがな。」と言っていた。
下校時間になり明久は家に帰ろうとすると下駄箱で霧島と会った。
「霧島さん、どうしたの暗い顔をして?」
「・・・・分かる?」
「なんとなくだけどね。」
霧島はあまり表に感情を出さないためポーカーふぇお椅子を貫くことがあるが微妙に顔の表情が変化する。明久は友也との付き合いが長いため微妙な表情の変化を見抜く能力を得ている。
「・・・・実は今日没収された物が・・・・」
「それって婚姻届?」
明久がそう言うと霧島は首を横に振る。
「・・・・如月ハイランド貰った時のブーケ。」
「どういった状況で貰ったか分からないけど余程大事な物だってのは分かるよ。雄二には?」
「・・・・言ってない。」
「そっか。じゃあ霧島さんは負けられないんだね。」
「・・・・吉井も何か取られたの?」
「全然。逆にウチのFクラスは没収物が没収物だから是が非でも奪い返そうとしているんだよ。」
「・・・・そっちもそっちで大変そうだね。」
「引くでしょ。」
「・・・・うん。なんなのか大体予想出来るから。」
「まあ、お互いにがんばろ。」
「・・・・うん。」