バカとギンガと召喚獣   作:ザルバ

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変態コンビと肝試し準備

雄二の西村先生の特別補習が会った翌日、二年生全体で肝試しの準備が始められていた。

「にしてもよく他のクラスも参加するよね。特にAクラスは。」

「まぁAクラスも息抜きをしたいからな。まあ、別の理由で参加している奴もいるが。」

 そう言いながら雄二は横目で優子たちを見る。

「きっと霧島さんは雄二と一緒に回りたいんだね。」

「まあ翔子の場合は一緒に回らなかったら即結婚と言われたからな。だからと言って俺だけ翔子と回るとFFF団に襲われるからな。二人一組で回る事にした。詳しいルールはこれに書いてある。」

 そう言って雄二は明久に紙を見せる。

・肝試しは二人一組、男女問わず組む事。

・チェックポイントでスタンプを押すこと。

「大雑把だね。」

「分りやすい方がいいだろ。」

 雄二の言葉に明久は納得する。

「にしても本格的に行うね。特にFクラスの技量が。」

「お前が言うな。」

 明久はFクラスの技量を感心するが雄二がツッコム。明久の技量は大工並の技量がある。

「お前は何処でその技量を教わったんだ?」

「棺桶を作る大工だったり、隠し部屋を作る大工だったり、地下室を作る大工のアルバイトをしてたよ。」

「マトモなのはないのか!てかなんだ棺桶を作る大工って!」

「・・・・・・・裏社会のもの。」

「うぉい!なんだそれは!」

「雄二、五月蝿いよ。静かにしないと常夏変態コンビがいちゃもん付けの理由で来るよ。」

『誰が変態だゴラァ!』

 明久と雄二の元に夏川と常村が来た。

「あ、変態。」

「おいゴラ吉井!なんだ変態って!」

 夏川が明久に怒鳴る。

「だって小学生を誘拐することに関与しているって事は幼児に直接触れる変態でしょ。」

「そうだな。」

 雄二も明久に共感する。

どこぞのロリコンは見るだけで満足し、決して触ろうとはしない紳士的である。追加要素でハゲ。

「今なんか変な電波が・・・」

「何言ってんだ常村?」

「なんでもねぇよ。それよりお前ら迷惑なんだよ!合宿では女子風呂を覗こうとするし問題は起こすし、俺たちの進学に響くんだよ!」

「学校の評価で人を見る大学や企業はいないと思いますよ。まぁ、最もアンタ達は進学できる人間性があるようには見えませんけどね。」

「なんだとごら!こうなったら俺らが相手してやる!」

「おう、行くぞ夏川!」

 今にも常夏コンビと明久・雄二ペアがぶつかりそうになった瞬間であった。

「待ちな、クソガキども。」

 学園長が止めに入った。

「全くお前たちはすぐ見解に入るね。特に三年生。お前たちは嫉妬ばっかし問題を起こすことが多い。少しは目を瞑ってやっているが流石に限度ってもんがあるさね。」

 学園長ですら呆れている常夏コンビ。明久ですら同情する。

「そんなに喧嘩が好きならマトモな方法で喧嘩しな。」

「と、言うと?」

「肝試し勝負ってのはどうさね。」

 明久の問いに学園長は答えた。だが肝試し勝負となるとどうしたらいいのか一同分らなかった。

「だったらこういうのはどうだ?」

 雄二がルールを追加した。

・二人一組のペアの内、片方が欠けた場合はクリアとはならない。

・どちらか一方が一定数値の悲鳴を上げたら失格とする。

・チェックポイントは二年C、D、三年のA、Bに三年生二人を待機させ試召戦争をする事。驚かし役との試召戦争は決して行わないこと。

・チェックポイントとの試召戦争は各教科担当の先生が担当する事。

「こんな感じでどうだ?」

「確かにいいかも。ムッツリーニだったらこの手の機械持ってそうだし。」

「だがそれって不正が起こる事はないのか?」

 常村が指摘をする。

「だったらビデオカメラで中継してもらったら?」

「おお、明久ナイス。てことでいいよな、先輩。」

「ああ。」

 夏川も承諾した。

「そこでもう一個提案なんだが負けた方は勝った方のいう事を一つ聞くってのはどうだ?」

「おもしれぇ・・・・・・・受けて立つぜ!」

 かくして二年生対三年生の肝試しが行われる事になった。

 

 放課後の教室、夏川と常村は打ち合わせをしていた。

「とにかく吉井達を何とかして倒すのが先決だな。」

「ああ、常村。だがなんかいい手はないのか?」

「あるわよ。」

『なんだあるんか・・・・・・・え?』

 突然後ろから聞こえてきた声に二人は間抜けな声を出す。二人が後ろを振り向くとそこにはナックル星人グレイがいた。

『おわぁっ!』

「酷いじゃない。そんなに驚くなんて。」

「無茶言うな!」

「てか宇宙人!」

「そうよ。別におかしく無いでしょ。宇宙はあなたたちから見れば広いの。だから地球人以外の生物がいたっておかしく無いでしょ。」

 グレイは二人の回りを歩きながら話す。

「でもワタシが現れたのは別にアンタ達と話したからってワケじゃないの。アンタ達に力を貸してあげるわ。」

 グレイは顔を二人に思いっきり近づける。

「彼方達のダ~ティ~なコ・コ・ロ、使わせてもらうわ~。」

 グレイは二人の目の前にダークダミースパークを差し出す。ダミーダークスパークから黒い煙が二人を包み、二人の目が赤くなった。

 


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