バカとギンガと召喚獣   作:ザルバ

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明久の家で勉強会

 翌日の二年Fクラス。テストが近いため授業は午前中で終わる。放課後になりHRを西村先生が取り仕切っていた。

「よーしお前ら、わかっているであろうが二週間後は期末試験がある。今回のテストで点数が上がれば召喚獣の装備が強化される。各自、勉強に励むように。なお、カンニングなんぞ考えるな。そのような事をした者は夏休みの間は全て補習になる。以上解散!」

 西村先生がそう言うと雄二は畳に寝転がる。

「あ~、二週間後か~。」

「雄二、勉強はしているの?」

「まあな。そういう明久はどうなんだ?」

「もちろん。毎日予習復習をしているよ。」

「一年前の明久だとゲームばっかりしてたよな。」

「ああ・・・・・うん・・・・・・」

 明久の顔が青くなる。

「あ・・・すまん。忘れてた。」

 明久の事を雄二は聞いていたから知っていた。タロウのウルトラ念力罰有りの勉強法。

「ま、まあお主に起こった事はひとまず置いておいて一緒に勉強会はどうじゃ?」

 秀吉がその場の空気を変えようと話題を出す。

「い、いいわね!ナイスよ、木下。」

「そ、そうですね!そうしましょう!木下君ありがとうございます。」

 明久には姫路たちが秀吉に小声で言っている事が聞こえなかった。

「明久君の家で勉強会ですか?」

「うん。友也も来る?」

「是非。」

 友也も参加する事になった。ムッツリーニは当然三人がいるため自動的に参加する事になった。そんな時姫路がふと思いついた。

「そうだ!翔子ちゃんも呼びませんか?」

「お、おい待て姫路。無理に呼ばなくても――――」

「今連絡しましたけど翔子ちゃんも優子ちゃんも愛子ちゃんも佐藤さんも来るそうです。」

「さらば!」

 雄二は一目散に教室から出ようとする。が、しかし―――

「・・・・雄二、逃げる事は許さない。」

「ぎゃあああああああああああ!」

 雄二の頭を翔子のアイアンクローが苦しめる。

「代表、やりすぎたら坂本君の頭脳がダメになってしまうから抑えましょう。」

「・・・・うっかりしてた。」

「代表ってたまにドジなところあるよね~。」

「ドジと言うべきなのでしょうか?」

 翔子の後ろから優子、愛子、佐藤の三人も来た。果たしてどうなることやら。

 

 一同が明久の家に向かおうとしている最中明久はタロウに話し掛ける。

「ねえタロウ。」

「なんだ明久?」

「姉さんは?」

「ジャックからの連絡では買出しだそうだ。」

「ふーん。あっ!洗濯物とか取りこんでおいて。」

「そうだな。いきなりお客さんお目に洗濯物を目に入れるのは失礼だな。わかった、言ってくる。」

 そう言うとタロウはウルトラテレポートをしてその場から姿を消した。そんな明久に雄二は話し掛ける。

「おい明久、今タロウと何を話してたんだ?」

「ああ、さっきの?洗濯物を取り込んでおいてって話したんだよ。」

「別に男のものなら恥ずかしく無いだろ。」

「姉さんのもあるからだよ。」

『はいっ!?』

 明久の言葉に皆(友也以外)が反応する。

「アキにお姉さんなんかいたの?」

「ええ。僕も聞いた限りですがハーバード大学の方に行っているお姉さんだそうです。」

『ハーバード!?』

 更に一同は驚く。

「まあこんな離し外ですると近隣の人の迷惑だからとりあえず僕の家で話そうよ。」

 明久がそう言うと一同その言葉に従い明久の家までその話題を話さない。

 明久の家の前に来ると明久は鍵が開いているか確かめる。手ごたえがあった事を確認すると明久は鍵を取り出し鍵を開ける。

「どうぞ。」

『(・・・・・・)お邪魔します。』

 皆は明久に家に入る。明久の家は普通の家と変わらない内装である。が、ムッツリーニは気づいた。

「・・・・明久、この家は軍隊の施設か何かか?」

「どういことなのじゃムッツリーニよ。」

「・・・・この壁、防音防弾対策が施されている。」

『はいっ!』

 本日三度目の驚き。

「おい明久、それは本当か?」

「本当だよ雄二。前にバルキー星人が僕の家に押し入った話をしたでしょ?」

「あ、ああ・・・」

「それを踏まえて対策強化をしたんだよ。いやー、バイトが大変だったよ。水銀の弾頭を作るとか銃のパーツに鑢がけをするとか。あっ!そういやペットボトルロケットの実験に付き合うバイトもあった。」

「おい明久!まともそうなのが一つしかなかったぞ!てか日本で武器を作るのは違法だろ!」

「何言ってんの雄二。日本も一応武器を作っているよ。それに、弾頭だけを作るのは異邦じゃないし銃のパーツだけを手にするのは銃刀法違反に入らないよ。」

「で、でも銃を持っていたら銃刀法違反になるじゃない。」

「あ~、美波。実言うと日本でも武器の所持は国からの許可があれば一般の人でも持てるんだよ。と言っても物によりけりだけどね。見えるところにおいておかず隠しているだけで法律に反すかぎり色々と規定はあるけど以外に持っている人いるから。それとこれは余計だけど第二次世界大戦で使われてた日本の拳銃、あれマニアにはいい物だけどハンマーをロックしても暴発するものだから扱うときは細心の注意が必要だよ。」

『へ、へぇ~。』

 明久の言葉に一同圧倒される。と、そこへ玲が帰ってきた。

「ただいまです、アキ君。あら?お客さんですか?」

「あっ!姉さんお帰り。今学校の友達が来ているから。」

『(・・・・・・)お邪魔しています。』

 一同丁寧に挨拶する。明久は玲を玄関まで迎えに行く。

「あれ?そんなに買い物したの?」

「ええ、ちょっと・・・」

 玲は歯切れ悪い返事をする。

「まぁ、それは置いておいて紹介してください。」

 玲は話題を変えようとする。

「うん。じゃあ買ってきた食材を冷蔵庫に入れてから話すね。」

 

 食材を冷蔵庫に入れた明久は玲に一同を紹介する。

「じゃあ紹介するね。こっちにいるのが―――」

「坂本雄二です。明久のクラスの代表をしています。」

「一条寺友也です。よろしくお願いします。」

「・・・・・土屋康太。」

「木下秀吉じゃ。ちなみに言っておくがわしは―――」

「男の子ですよね?」

 その言葉を聞いて秀吉は驚く。

「なんと!わしを男として見てくれておるのか!明久と一条寺以外にもおったとは・・・・」

 秀吉は嬉しさのあまり少し泣く。

「秀吉、よかったね。」

「よかったですね、秀吉君。」

 明久と友也は秀吉に同情する。

「えっと、私は姫路瑞希です。」

「ウチは島田美波です。」

「・・・・・私は霧島翔子。雄二の妻。」

「おい翔子。誰がお「雄二は黙ってて。」ぎゃああああああ!目、目潰しィいいいいいいいい!」

 霧島は雄二が口を挟もうとすると目潰しをする。雄二の視力は大丈夫なのであろうか?

「え~、坂本君がああなってますけど気にしないで下さい。いつもの事なので。私は木下優子です。秀吉の姉です。」

「ボクは工藤愛子です。得意科目は保健体育です。」

「私は佐藤美穂です。以後お見知りおきを。」

 皆が自己紹介を終え、今度は玲が自己紹介をする。

「それでは今度はこちらからですね。アキ君の姉の吉井玲です。弟がいつも世話になっています。」

「あ~、皆に一つ言っておくべき事があるんだけど姉さん僕がギンガだって事昨日知ったから。」

「なんと!それは驚いたのじゃ!」

 秀吉同様皆も驚いた。そんな事お構い無しにジャンボット、ジャンナイン、マグナ、バレル、ガルムが自己紹介をする。

「それならば我々も自己紹介をしなければな。初めまして、私はジャンボットです。」

「私はジャンナインだ。よろしく。」

「んじゃ!次は俺様だな。俺はマグママスターのマグナだ。」

「・・・・・バルタンバトラー・バレル。」

「ヒヨッコが五月蝿くてすまないな。俺はガッツガンナーのガルムってんだ。よろしく。」

「まあ!」

 玲は驚く。

「昨日タロウさんやウルトラ兄弟、ウルティメイトフォースゼロのメンバーなどたくさんの話せる方々に会いましたが更に驚きを隠せません。」

「姉さんでも驚くのか。」

「当たり前です。見た目は人形でも中身は宇宙人。よくよく考えれば一生に経験で気無いと言っていいほどの経験です。」

『あっ!』

 今さらならがら気付いた一同である。

「まあこの話はこれくらいにして皆さんお昼は食べましたか?」

 玲がそう聞くと皆は首を横に振る。

「そういうことなのでアキ君はお昼ご飯を作って下さい。」

「やっぱそうなるか。」

 明久が前々から予想していた展開になった。

「まあいいよ。丁度そうしようと思ったところだし。」

「おい明久、手伝おうか?」

「助かるよ雄二。じゃ、お願い。」

 明久と雄二は台所に向かう。

「アキが台所にいるとなんか似合っているって言ったほうがいいのかしら?」

「そうですね。吉井君は主夫みたいですね。」

「二人の言う通りね。」

「私も彼を見習いたいです。」

 四人は明久の姿を見て関心する。

「おい明久、何を作る予定なんだ?」

「ん?そーだなー・・・・・・とりあえずカルボナーラを。」

「また難しいのを選ぶな。」

「姉さんや母さんの料理の下手さで嫌というほど料理が上手になったからね。昨日やっと海栗と束子を見分けられるようになったんだから。」

「・・・・・・・・お前のところが羨ましい。」

「雄二?」

 何故か雄二は遠くを見る。雄二のお母さんが問題なのだろうか?と、明久は思ったがそれ以上は言及しないようにした。

 一方玲達は明久たちが料理をしているので暇になっていた。そんなとき玲が手を叩いた。

「そうだ!どうせ暇なのですからアキ君の思い出の写真でも見ませんか?」

 その発案に姫路達は大いに賛成した。その言葉に応え玲は何処から出したのか明久の小さい頃のアルバムを出した。

「アキ君が五歳の時の入浴写真です。」

「吉井君風呂に使って気持ちよさそうですね。」

「これはアキ君が八歳のときの入浴写真です。」

「アキったら風呂で寝てる。」

「そしてこれが昨日のアキ君の入浴写真です。」

 友也は心の中でツッコミを入れていた。何故入浴姿だけなのか?と。その写真を見て姫路たちは顔を紅くする。だが明久の方は料理の音で聞こえていなかった。

「そうそう、こんな写真もあるんですよ。」

 そう言って玲が見せたのは小さな明久が子猫に囲まれて寝ている姿であった。無邪気な寝顔と子猫の可愛さが明久の別の魅力を引き出す。

『か、可愛い~~~~~~~~~!』

 その写真に姫路達は心を奪われる。余談だがムッツリーニはこの写真を撮影し後に姫路達に売った。

 

 そして時間は経ち明久たちが作ったカルボナーラが完成した。

『いただきま~すっ!』

 一同一斉にカルボナーラを口に運ぶ。その瞬間女子一同に衝撃が走った。

「やっぱり何時食べても吉井君の料理は美味しいです。」

「でも女子としての自身が・・・・」

「でも美味しい・・・・・」

「頑張らなくては・・・・・」

 姫路達は自信を失くす。

「明久の料理は美味いのじゃ。」

「・・・・同感。」

「・・・・吉井はいい夫になりそう。雄二も。」

「おい翔子、ドサクサに変なこと言うな。」

 玲はそんな光景を見ていると微笑んだ。

 一同食事が終わると勉強を始める。ちなみにここでの振り分けは明久は姫路、佐藤、優子。玲はムッツリーニ、工藤、友也。残るメンバーはタロウが教える事になっている。

「優子さん、ここの訳が違ってるよ。」

「えっ!ホントだ・・・・気付かなかった。」

「そこって固定概念で単語を見てしまうとそうなりますよね。」

「吉井君、ここは?」

「ねえ玲さん。これってホント?」

「そうですね~、論文が言っているのはあくまでもデータの上ですから。工藤さんは実技の方が得意でも理論は大事ですよ。」

「・・・・・その人の言う通りだ。理論を理解しなくては実技は何の役にも立たない。」

「そんなこと無いよムッツリーニ君!えい!」

「・・・・!(ブシャッ)」

「工藤さん、土屋君が貧血で倒れそうになるのでほどほどに。」

「さて四人とも、この答えは?」

『・・・・・・・わかりません。』

「ウルトラ念力」!

『ぎゃあああああああ!』

 こんな感じでその日お勉強会は終わった。

 

 その日の夜、明久が寝ている中、玲は一人起きていた。

「どうしましたか、玲さん。」

「タロウさん・・・・・」

 起きている玲にタロウが話し掛ける。

「・・・・実は向こうの大学にいる間アキ君が一人で寂しくすごしているのではないかと思ってたんです。ですがアキ君にはタロウさんたちやクラスの皆さんがいてあかるかった。少しそこに嫉妬してしまいそうで・・・・・」

「成程。で、アレだけの買い物をしていたと。」

「気付いてたのですか?」

「ああ。だが明久には時が来たら話すことにしておこう。人の行為をむやみやたらと口外するのは私の主義に反するのでな。」

「ありがとうございます、タロウさん。」

「いやいや。」

 




最近こんなコラボあったら良いなぁ~ってのがあります。
インフィニット・ストラトス×大怪獣ラッシュウルトラフロンティアのコラボです。
設定はベタに一夏が誘拐された日にワームホールが偶然開いて一夏がプラズマギャラクシーの世界に行き、ラッシュハンターズと共にハンティングするって形です。
私の脳内設定では九年間プラズマギャラクシーで過ごした一夏がジェントからの知らせで帰れるワームホールの事を知り、ジェントからはIS「ラッシュハンター」と関わってきたハンターから各々の武器を貰うって感じで一夏が千冬と同等に戦えるチート要素。更にチート要素でガッツ星人の分身とバルタン星人の浮遊と影分身が可能って設定です。更にプラズマギャラクシーと一夏のいた時間軸は少しずれて一夏の九年がISの世界では三年という設定。一夏のISの世界でのファーストステージは無人機がトーナメントに乱入してきたたところからってのがイメージとして浮かんでいます。
誰か作ってくれないかと思います。

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