バカとギンガと召喚獣   作:ザルバ

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プロローグ 2

 振り分け試験の朝、明久は早朝6時に起きた。

「ふああ~~~。」

「おはよう、明久。」

「おまよう、タロウ。」

「今日も走りに行くのか?」

「うん。やっておかないとなんか生活習慣くっるっちゃうからね。」

「ははは、頼もしいものだ。」

 明久はトレーニング用の服に着替えると5kmの距離を走り始めた。

「ほっほっほっほ。」

「おはよう、明久君。」

「おはようございます。」

 三十分して家に戻ると明久は軽くシャワーを浴びて朝食を作る。

「明久、今日は振り分け試験だな。」

「うん。タロウがスパルタで教えてくれたおかげで結構自信があるよ。」

「頑張ってAクラスには入れるといいな。」

「まさか。それは無理だよ。」

 明久は笑いながら返答する。明久は鞄を持って準備をする。

「じゃあ行ってくる。」

「ああ、頑張ってこい、明久。」

 明久は家の扉を開け、文月学園へと足を進めた。

 

「それでは始めてください。」

 振り分け試験の合図と同時に一斉に生徒達がペンを取り書き始める。

(タロウが教えてくれたおかげで案外解けるかも。)

 明久がそう思っているとガタンと何かが倒れる音がした。明久はそのおトンボ下方向を見ると一人の長いピンクの髪の女性が倒れていた。

「姫路さん!」

 明久は席を立ち上がり姫路に近づき様子を見る。顔は紅くなっており、額に手を当てると平穏以上の熱があるのがわかった。

「君、早く席に座りなさい。無得点扱いになりますよ。」

「そんな!こんな状態なのにそんなことするんですか!」

「規則です。」

「わ、わかりました・・・・・・。た、退席します。」

 姫路はフラフラな状態で立ち上がり保健室へ一人向かおうとするが今の状態ではいつ倒れてもおかしくない状況であった。

「あっ・・・・・!」

 姫路が足を踏み外し倒れそうになる。明久は倒れそうな姫路を支える。

「大丈夫?保健室まで運ぶよ。」

「吉井!無得点扱いになるぞ!」

「構いません。ここで人を見捨てるほど恥ずべき行為は無いと思います。」

 明久は上着を姫路の下半身に被せ、そのまま姫路をお姫様抱っこで保健室まで運んだ。

 

 ・・・まったく、彼は相変わらず誰にでも優しすぎます。

「くそっ!あんな馬鹿のせいで私のキャリアが!」

 自分の事しか考えない人ほど愚かな人はいません。まあ、僕も彼に出会うまではそうでしたが。

「ジャンナイン、今のを録音してくれましたか?」

 その青年が尋ねると彼の懐で振動した。

「・・・・結構です。」

 

 姫路を保健室へ連れて行った後、明久は回復し剣を受け、そのまま家に帰った。

「ただいま~。」

「お帰り明久。洗濯物は取り込んでおいたぞ。」

「うん・・・・ありがとう。」

「どうしたんだ?なんだか元気が無いな。」

「・・・・タロウ、ごめん。」

「ど、どうしたんだ?」

 明久の口からいきなり出た言葉にタロウは驚く。明久は今日のことを一部始終タロウに話した。明久が話し終えるとタロウは明久の方をじっと見つめる。

「明久、自分がやったことに後悔しているのか?」

「そんなこと無いよ。あそこで姫路さんを見捨てて仮にAクラスには入れたとしてもいい気分じゃないよ。」

「その気持ちがあるなら大丈夫だ。」

「え?」

「もしかして明久は私が怒るとでも思ったのか?とんでもない。私は君のしたことは人として誇るべき行為だと思うぞ。」

「そ、そうかな。」

 明久は頭をかきながら照れる。

「早くご飯を食べて今日は寝よう。今日は敵も来ないようだしな。」

「うん!」

 

 そして月日は経ち4月新学期登校日。

「はっはっはっは。」

「急がないとまずいぞ明久。今日は朝から観察処分の仕事とがあると西村が言ってたそ。」

「わかってるけど、スパークドールズもあると結構な重さにもなるんだよ。

 明久は二つの鞄を肩に担ぎながら走っていた。一つは学校に持っていく用の鞄。もう一つは何時的が現れても大丈夫なようにスパークドールズを入れている鞄である。

 明久が校門のほうへ向かっていると西村先生の姿が見えた。

「おはようございます、西村先生。」

「うむ、おはよう吉井。受け取れ。」

「ありがとうございます。まあ結果は見なくてもわかっているんですけどね。こういうのって大きい紙にバットはって見せないんですかね?」

「まあうちは世間から注目されている学校だからな。こういったことをしなければならないのだ。それより吉井。」

「なんですか?」

「お前の行った行動は人として誇るべき行動だ。だがお前だけ特別扱いは出来んからな。」

「いいですよ。」

「そうだぞ西村。」

 明久の方からタロウが姿を表す。

「タロウ!」

「明久はお前にやった行為の理由もあれだが優しいところもある。それが明久のいいところだ。」

「確かにな。だが私の私物を売ったのは別の話だ。」

「す、すみません。」

「そろそろ仕事をして来い。」

「はい。」

 明久は学園内に向けて走り出す。

 吉井明久 Fクラス

 




 いや~、コレ書き上げるのって結構大変です。

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