バカとギンガと召喚獣   作:ザルバ

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清涼祭一日目その1

明久の家でウルトラ兄弟のウルトラマン、ジャック、A、レオに試召大会に協力してもらうことについて話してもらっていた。

「明久のには恩があるから構わないが・・・・・・ゾフィー兄さんは出さないのか?」

「ゾフィーさんはまだその時じゃない気がするからね。それに他の皆にはもう一つの役割をしてもらいたいんだ。」

『もう一つの役割?』

 ウルトラ兄弟は明久の言葉に疑問を持つ。

「うん。さっき話したけどどうも教頭先生が学園長のクビ狙いに何か仕掛けてくるかもしれないんだ。もしFクラスに何か問題でも起こるようになってしまう不測の事態のときは皆に対処してもらいたくて。」

「なるほど。わかったぜ!」

「俺たちも協力する。」

「今回は戦いませんがいいでしょう。」

 皆が明久の言葉に納得してくれた。

「皆、ありがとう!」

 

 そして清涼祭当日の2-F。

「おい明久、なんで真面目にリボン締めているんだ?」

「え?だってタロウたちがこういうのはちゃんと占めるのが社交的マナーだって言ってたし。それにバイトしていた時に経験したし。」

「どんなバイトしたんだ?」

「う~ん、模造刀を売っている店とか防犯グッズを取り扱っている店とかカフェだとか・・・・」

「まともなの一個しかなかったな!」

 雄二がわめいていると姫路と美波が声をかけてくる。」

「ちょっとアキ、何坂本と話しているのよ?」

「もうすぐ開店ですよ。」

「あっ!ゴメンね姫路さん、美波。後二人ともよく似合ってるよ(ニコッ)。」

「「//////////!?!?」」

 二人は顔を耳まで紅くする。

「明久、無自覚にも程があるぞ・・・・・」

「?」

 そして開店。

「いらっしゃいませ、お客様。」

 2-Fに来店してきた二人の女子は明久の対応に思わず顔を赤らめながらお辞儀をする。

「お席までご案内いたします。」

 明久に促され二人は席に座る。

「メニューはこちらになっております。ご注文がお決まりになりましたらこちらのベルを鳴らしてくださいません。」

「「は・・・はい・・・・・///////」」

 二人は思わず顔を紅くしてしまう。

「ねえ、今の人・・・どう?」

「結構慣れてるしいい感じだよね。」

「でも観察処分でしょ?なんかもったいないような・・・・・」

「知らないの!?あの人木下さんに勝ったて話だよ。」

「うそっ!?」

 すっかり学園の注目の的になっている明久。観察処分になってからも有名だがそれに拍車が掛かり更に有名になった。

「おい明久、そろそろ時間だ。」

「わかった。ムッツリーニ、モニターのほうは準備OK?」

「・・・・・問題ない。」

 ムッツリーニは親指を立てる。明久と雄二は試召大会の会場に向かった。

 

『ご来場の皆様、間もなく試召大会が開始されます。選手が入場してきますので拍手で迎えてください。』

 会場の司会者に促され観客が出場選手に拍手を送る。

『立会人は西村先生がします。それでは一回戦第一試合、開始します。』

「頑張ろうね律子!」

「うん!」

 確かあの二人は・・・・・・ロベルガーで倒したBクラスの女子だ。

「相手は坂本君と吉井君。坂本君はまず大丈夫だとして吉井君は何をしだすか分からないわ。」

「その隙を与えずに倒しましょう。」

 向こうの作戦がまる聞こえしていることを口に出さずに僕は雄二に小声で話し掛けた。

「雄二、どっちか一体を相手して。そしたらウルトライブできるから。」

「わかった。で、何にウルトライブするんだ?」

「それは見てのお楽しむ。」

『それでは両者、召喚獣を召還しろ。』

『試獣召喚!』

 Bクラス 岩田律子 & 菊入真由美

 数学   179点    163点

         VS

 Fクラス 吉井明久 & 坂本雄二

 数学   493点   167点

「な、何よその点数!」

「落ち着いて真由美。攻撃される前に攻撃すればいい話よ。」

「雄二、二人の武器は鈍器だから。リーチの差では不利でも小回りだったら有効に聞くよ。」

「わかってる。」

 明久は召喚獣にスパークドールを渡す。

『それでは両者、試合開始!』

 西村先生の言葉を合図に二人は明久の召喚獣を攻撃してくる。二人とも大きいハンマーを手にしているから当たったら痛いね。

「させるか!」

 雄二がまっすぐ特攻する。

「このっ!」

「邪魔すんじゃないわよ!」

 二人はハンマーを振るうが雄二の召喚獣は前転して回避している間に明久の召喚獣はスパークドールにウルトライブする。

「ウルトライブ!ウルトラマン!」

 明久の召喚獣はウルトラマンにウルトライブする。

「シュア!」

「今度は人型に変身した!」

「この前のと違う!」

 ウルトラマンに気を取られている二人を余所にウルトラマンは八つ裂き光輪を放つ。二人はその攻撃を避け、雄二はウルトラマンのほうに近寄る。

「で、どうすんだ?」

「雄二は左の方をお願い。ウルトラマンは右をお願い。」

「わかった。」

「シュア。」

 ウルトラマンは頷きながら答える。

「シュワッ!」

 ウルトラマンは右の菊入さんの召喚獣のほうまで跳ぶとウルトラマンはパンチを喰らわせる。

「は、早い!」

 ウルトラマンは左足のキックを連続して食らわせると時計回りに右蹴りを喰らわせると菊入さんの召喚獣は激しく跳んだ。

「真由美!」

「よそ見している暇は無いぜ!」

 雄二は律子の召喚獣に懐に入り腹部にパンチを連続して腹部に叩き込むと両手を同時に一発叩き込み吹っ飛ばす。

 二人の召喚獣は一ヶ所に固まる。

「明久!今だ!」

「うん!ウルトラマン!」

「シュアッ!」

 ウルトラマンは腕を十字に組みスペシウム光線を放つ。

「「ええええええええええっ!?」」

 二人は驚くがウルトラマンはお構いなく放った。二人の召喚獣は爆発した。

『そこまで!勝者、2-F坂本雄二及び吉井明久!。』

 会場の漢籍が沸く。

『スッゲー!ここの生徒ってこんな戦いすんのかよ。』

『ねえ、あの子だけすごくない?』

『お母さん、あのお兄ちゃんヒーロー見たいな感じだね。』

『かっこいい~。』

 そんな声を聞きながら明久と雄二はFクラスに戻って行った。

 

 明久と雄二が2-Fに戻ると秀吉が話し掛けてきた。

「明久よ、さっきはた迷惑な客が来たのじゃが何故か窓から空を飛んで出て行ったぞい。」

「それって・・・・」

 明久はおそるおそるウルトラ兄弟を見る。皆して右腕を上げて応えた。

「・・・・・・明久、お前のスパルタで空を飛んだ回数は何回だ?」

「・・・・・・星の数。」

「・・・・・・すまん。」

「・・・・・・わかってくれるならそれでいいよ。」

 同情を明久は貰った。

 


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