休日の土曜日。明久は粗方食材を準備してある人を待っていた。
ピンポーン!
玄関のチャイムが鳴り明久は限界に向かい扉を開けるとそこには姫路の姿があった。
「いらっしゃい、姫路さん。」
「お、お邪魔します//////」
姫路は顔を紅くしながら明久の家に入る。
「えっと今日は・・・・・」
「簡単にパスタにしようと思うんだ。それより姫路さん聞いていい?」
「なんでしょうか?」
「今日は何を持ってきたの?」
「えっと・・・使い慣れた包丁と調味料を。」
「調味料の中身は?」
「塩にこしょうに・・・」
よかった。まともだ。
「クエン酸にアンモニアです。」
「スト―――――――――――――プ!!」
「ふえっ!」
流石の明久もツッコミを入れざるを得ない。
「さすがにそれをカラダに含んだらヤバイから!」
「そ、そうなんですか?すみません。」
「うん。塩とこしょうの時点では問題なかったんだけどそこから先が危なかったよ。というよりどこでで手に入れたの!?」
「え?薬局ですが。」
「普通は料理で薬局に行くことは無いから。これはメモっておいて。」
「は、はい!」
姫路は明久の言葉に従いメモをする。
「じゃあ始めようか。」
「はい。」
明久は姫路に簡単なパスタの作り方を教える。
ここからは自己流パスタ(にんにく玉ねぎパスタです)。
まずパスタを入れられる大きい鍋に水を入れ火を掛けます。
その間ににんにくを一つ一つ半分に切り、玉ねぎを半分に切ってから半分を薄く切ります。
次にプライパンに火を掛け、油を敷いたらしばらく待ち、温まったら弱火にしてにんにくを炒め、油ににんにくの味を移します。そして玉ねぎを入れて塩とこしょうで味付けをします。これで具は完成です。
さて、鍋の水が沸騰したら塩を大きいスプーン一杯分入れて人数分のパスタを入れます。そしてパスタが柔らかくなるまで煮込んだらここからはスピード勝負です。
トングでパスタを掴みすばやく具の方に絡ませます。このとき麺がフライパンにy機付いてしまうのでご注意を。
そしてそれを皿に盛ったら完成です。
「じゃあ食べよっか。」
「はい。」
「「いただきます。」」
二人は作ったパスタを口に運ぶ。
「っ!おいしいですね。」
「うん!結構上手くできたね。」
しばらく話をしながら二人はパスタを食べた。
「「ごちそうさまでした。」」
「じゃあ僕が片付けるよ。」
「わ、私がします。」
「いいって。姫路さんは休んでて。」
明久の押しに負け、姫路は椅子に座って明久が食器を洗う姿を見る。
(なんんだか・・・・・・夫婦みたいです・・・・・・・ふ、夫婦/////////)
ふと自分が思ったことに姫路は顔を紅くする。
「はい。」
「っ!」
姫路はいきなり声を掛けられて驚く。明久は水の入ったコップを姫路に差し出し、姫路はそれを受け取り、飲む。
「明久君手馴れていますね。」
「まあね。今は一人暮らしをしているし家にいた頃だって料理をしていたよ。」
「家にいた頃もですか?」
「うん。母さんや姉さんに料理屋家事は男がするものだって教わったから。」
「あの~・・・・・それは多分違うと思いますよ。」
「へ?」
姫路は家事のことを、昔からの意味で話した。
「あっちゃ~、やられた。」
「あはは・・・・」
姫路は苦笑いする。
「こ、この後はどうするんですか?」
「え?特に予定も無いけど・・・・・・まああの時見つけたアレをもう一回手入れすることかな?」
「あれ?」
「ちょっと待ってて。」
明久は自分の自室からゼロ、ダイナ、コスモスのスパークドールを持ってくる。見るからにまだコンクリートがあちこちに付いていた。
「これを慎重に取らないといけないんだ。」
「手伝いましょうか?」
「いいの?助かるよ。」
二人は一緒に机に座りもくもくとスパークドールからコンクリートを剥がしていった。
そして時間は過ぎ、夕刻になった。
「あっ!そろそろ時間だね。」
「もうそんな時間ですか。じゃあ私はここで。」
「うん。」
明久は姫路を玄関まで見送った。
「じゃあね、姫路さん。また学校で。」
「はい、また学校で。」
姫路は明久の家を出て行く。
「さてと。」
明久は後ろを振り向き三体の方を見る。
「もういいよ。」
明久が声を掛けるとスパークドールのウルトラ兄弟が現れる。
「明久、どうだ?」
三対に歩み寄り、明久は三体を握って反応を確かめる。
「う~ん、ちょっと使ってみようか。」
明久は右手のライブサインを出し、三体のライブサインに触れる。
「んん・・・ここは・・・・」
「ゼロ!」
「親父!」
「・・・・あれ?」
「ダイナ!」
「Aさん!」
「どこですか?」
「「コスモス!」」
「ゼロにダイナ!どうしてここ・・・・・なんで僕たち握られているの!」
ウルトラ兄弟が状況を説明する。
「なるほど。で、お前がその選べれし者ってワケか。」
「うん。僕の名は吉井明久。よろしくね。」
「ああ。俺の名はウルトラマンゼロだ。ゼロでいいぜ。」
「私の名はウルトラマンコスモス。コスモスで構わない。」
「俺はウルトラマンダイナことシンアスカ。よろしくな。」
「ゼロにダイナにコスモス、また増えたね。」
明久は笑顔で言う。
さて、この後どうなることやら。