ハリー・ポッター ~ほんとはただ寝たいだけ~   作:真暇 日間

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 side エリー・ポッター

 

 ○月×日 気の持ちようではいい天気

 

 話を聞きに行ったマートルの居る三階のトイレで変な日記を拾った。トム・マールヴォロ・リドルって言う人の日記らしいけれど、こんなところに落ちている理由がわからない。

 マートルに聞いてみたら、誰だかわからないけれど誰かがマートルの居るトイレに放り込んで流そうとしたから押し出した結果そこにあると言うことだったので、とりあえず普通に使ってみることにした。

 書いても書いても書いても書いても書いても書いても書いても書いても書いても書いても書いても書いてもいつの間にか消えてしまって、その挙げ句に書いた覚えのない文章が浮かび上がってきたのでハリーさんに渡して代わりにこの日記を貰った。ちゃんと書けるって言うのはいいね!

 ただ、マグルが普通に使っているような紙なので羽ペンよりはボールペンの方が書きやすいのが若干魔法使いらしくないような気もするけれど、今更なので流しておくことにする。

 最後に、本日の美味しかったもの。夕食に出てきたエクレア。

 

 

 

 ○月×日 大半の人はいい天気と答えると思う

 

 クィディッチの練習、いつも通りに頑張って、いつもよりも速く正確に飛べたと思う。

 最近、ネビュラスが私の事を理解してきてくれたのか、少しずつ私に扱いやすくなってきている。ハリーさんが言っていたのは、きっとこう言うことなんだろう。もしかしたら、ネビュラスで魔法を使うことができちゃったりもするかもと言う妙な想像をして、くすりと笑ってしまった。

 今日の美味しかったもの。お昼のミートパイ、ニシンのパイ。

 

 

 

 ○月×日 けばけばしい色の紙吹雪はきっと天気としては最悪

 

 ハリーさんにチョコレート(自作。味はまあまあ)を渡せて幸せだった気分が一気に萎えた。またロックハートが妙なことを考え出したらしい。大広間が凄まじく気持ちの悪いことになっていた。

 ハリーさんを探してみたら、紙吹雪が料理に入らないようにいくつか傘を浮かべてその下で凄まじい速度で料理を消失させていた。どうやらストレスを食べることで晴らしているらしいけれど、多分近くに料理がなくなったらロックハートを殴りに行くんじゃないかと思う。

 下手したら殺しちゃうんじゃないかと少し不安だけれど、ロックハートには自業自得として納得してもらおう。私がしてもらう訳じゃないけれど、なんにしろ……食事をする時にこんな戯けたことをしようとするのは許せない。食事をする時は、誰にもに邪魔されず全力で、なんというか救われなきゃあ駄目なんだ。皆で一緒に食べるなら、賑やかでかつおごそかで……。

 

 と、そこでハリーさんが立ち上がって浮かしていた傘を投げ飛ばした。投げられた傘は見事にロックハートに直撃して昏倒させた。

 また、ロックハート曰くの配達キューピッドは、ハリーさんに近付いた瞬間に全身を硬直させて動かなくなってしまった。死んではいないらしく、苦しげながらも呼吸はしている。

 ハリーさんに聞いてみたら『心の一方』って言う瞬間催眠術みたいなもので、頑張ればマグルにだってできると言っていた。目を合わせた相手を一時的に硬直させるだけの技だとか。

 凄いとは思うけれど、あまり使い道は無いような気がする。

 今日の美味しかったもの。朝ごはんのサラダとチーズでハリーさんが作ってくれたカプレーゼもどき。

 

 

 

 ○月×日 『約束された星の破壊』

 

 ハリーさんが嬉々として私が渡した日記に『約束された星の破壊』を降らせていた。雨霰と降り注ぐ『約束された星の破壊』だけれど、日記はびくともしていない。

 凄い日記だと思ったけれど、同時になんだか胡散臭くも感じる。ハリーさんが日記相手に『ロックハートを苛める時』と同じ表情を浮かべているあたり、何か理由があるんだろう。まるであの中に誰かが封印されていて、そして内側に直接撃ち込み続けているかのようだ。

 ハリーさんは私からの質問には答えてはくれなかったけれど、ただ『答えられない』と言うことだけは答えてくれた。

 ……だけど、ハリーさんはあまり本気で壊そうとしているようには見えなかった。いったいどうしてだろう?

 今日の美味しかったもの。昼食の色々な種類のサンドイッチ。

 

 

 

 ○月×日 血の雨

 

 クィディッチの試合があって、けれどそれは中止になった。凄く残念だったけれど、バジリスクが現れたのなら仕方がない。

 けれど、バジリスクはグリフィンドール寮の鶏たちの時を告げる声に大きなダメージを負い、そしてついに死体になって発見されたらしい。ちなみに発見者はハリーさん。

 それを聞いた時、そこに居たほぼ全員が『犯人は間違いなくハリーさんだ!』と思ったが、実際にはハリーさんはなにもしていなかったようだ。

 見付かったバジリスクの死体には殴り飛ばされたような痕は無く、あくまでも数百の鶏の声で死亡したらしいと先生達は言っていた。

 ハリーさんはハリーさんで気が楽になったと言う表情を浮かべていたけれど、何でそんな表情を浮かべていたのかはわからない。本人に聞いてみたら、『最悪の予想が外れていたから』だそうだ。

 今日の美味しかったもの。ハリーさん特製のスニッチケーキ。

 

 

 

 ○月×日 晴れ晴れとしているいい蜘蛛り空

 

 ロックハートがまたぞろ何かやらかしたようだ。そんなにもハグリッドが連れていかれてしまったのが嬉しかったのかと聞きたくなったが、聞いたら聞いたで返ってくる答えが予想できたので辞めた。シャイニングウィザードは膝が痛くなるからあんまりやりたくは無いしね。

 ただ、ハグリッドの言った蜘蛛の後を追うと言う話にはびっくりさせられた。ハリーさんと一緒じゃなかったら、もしかしなくとも本気で死んでしまっていたかもしれない。

 ……うん、あのハリーさんは怖かった。ハリーさんがそこに立っているだけで周りの植物が次々に枯れていくなんて、いったいどこの映画かと。いや私映画なんて殆ど見たこと無いんだけれど。

 それからハリーさんは蜘蛛達から情報その他を取れるだけ取ってから私達を連れて悠々と学校に戻った。ハリーさんの服の袖口から顔を覗かせていた蛇が軽く威嚇するだけで、蜘蛛は散り散りになって逃げていった。

 ……その後ハリーさんはその蛇と話をしていたように見えた。蛇語を話せるのかと聞いたら話せると言ったが、『秘密の部屋』は開けていないそうだ。

 それに、ハリーさんが本当にホグワーツからマグル生まれを排除したいなら力任せにやればできると言い切り、納得させられたのでやっていないだろうと言う結論に達した。

 一応私はツッコミを入れておいたが、できそうだと言うことを否定できない以上あまり強くツッコミを入れることはできないし。

 ……それと、継承者ならバジリスクを殺そうとなんてするはずないものね。

 今日の美味しかったもの。晩御飯のご飯……を、ハリーさんが炒めて色々混ぜた炒飯。

 

 

 

 

 




 
明日はえっちいほうになります。

次回作は……?

  • 鬼滅の刃
  • 鋼の錬金術師
  • 金色のガッシュ
  • BLEACHの続き
  • 他の止まってるやつの続き

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