ハリー・ポッター ~ほんとはただ寝たいだけ~ 作:真暇 日間
side エリー・ポッター
まず、最初に探すべきなのはハッフルパフのカップであることは間違いない。確実に場所がわかっていてなおかつどうすれば手に入れられるかまで分かっているのだから、これからやらない理由がない。
一応グリフィンドールの剣も同じ場所にあるという噂があるし、レイブンクローの髪飾りもホグワーツにあるということだけはわかっているけれど、髪飾りの方は六年以上過ごしてきた中で一度も見たことがないし、剣の方なんてただの噂でしかない。
だからこそ、まずははっきりと場所がわかっているカップから何とかするべきなんだ。
「そう言う訳で、グリンゴッツ銀行破りをしなくちゃならないわけだけど……何か案はある?」
「まっすぐ行ってぶっ壊す。右ストレートでぶっ壊す」
「まずレストレンジの金庫の場所がわからないし、まっすぐ行ったら反撃されて捕まるでしょ」
「裏からまっすぐ行ってぶっ壊す。フタエノキワミでアッー!する」
「裏からやればいいってものじゃないでしょ……エリーは何か考えつかない?」
そんなことを言われても、私はグリンゴッツの中にどんな罠があるとかそういうことには詳しくない。不法に入ると変身魔法や魔法薬、そして『服従の呪文』などの魔法の効果を完全に無くさせる水が滝のように浴びせられるところがあったり、ドラゴンがいたり、鍵を持たずに扉を開けようとすると扉に飲まれて出られなくなったりするということくらいしか知らない。
グリンゴッツ破りだったらそれこそハリーさんに任せればいいと思う。何しろ自称ではあるけれどグリンゴッツを一度破っているそうだから。
……と言うか、まさかとは思うけどグリンゴッツ銀行を破った時にレストレンジの金庫に盗みを働いていたりして。レストレンジはつい最近までアズカバンにいたらしいし、シリウスおじさん曰く何年も前に死んでしまっていたらしいから、金庫の中身が変わっていても気付かれる事なんてそう無いだろう。それをハリーさんが理解していないわけがないし、正直今ならやっていてもおかしくないと思う。
つまり、一番確実な方法は……
「ハリーさんに頼む」
「初手から最終手段中の最終手段を取ろうとするあたりエリーって怖いわ」
「それあれだぞ、何もしてないのに当身で一撃喰らわせられるくらい理不尽だからな?」
「えーでも」
「でもじゃないの。もっと平和でかつ私たちでできる方法で何かないかっていう話をしてるの。なんで初手ハリーよ」
「無いな。マジで無い。『とんかつはおいしい、パフェもおいしい、なら二つ合わせればもっとおいしくなるに違いない』って思考くらい無い」
「そんなに!?」
「ちくわ大明神」
「そんなによ」
「誰だ今の」
誰だ今の。いやほんと誰だ今の。と言うかちくわ大明神ってなんだ。食べられるのかな?
「エリー。貴女自分が知らない単語を聞いたらすぐに食べられるものか否かを考えるのをやめなさい」
「ちくわだったら食べられそうな気がするんだもん」
「『食べる』という行為がどこまでのものかという設定次第では基本世の中に食べられない物は無いわよ。食べると法に触れるとか、食べても消化できないとか、食べるだけなら食べられるけど死ぬとか色々あるしね?」
「大丈夫。流石に人間は食べたことはないけど、犬猫なら食べたことあるから」
「虫食べたことある発言よりやばいぞそれ。中国人かよ」
「やだなぁ、四つ足のものなら机と椅子以外何でも食べるような国民と一緒にしないで欲しいかな。私は車は食べないよ」
「多分中国人も車は食べないと思うぞ」
「ハーマイオニー、車の調理法って知ってる?」
「まず材質が可食物でないから無理。どうしてもと言うのならそもそも食べられる物だけで作られた車を持ってきてからね」
「本気で考えなくてもいいと思うぞハーマイオニー」
……あれ、何の話してたっけ?
次回作は……?
-
鬼滅の刃
-
鋼の錬金術師
-
金色のガッシュ
-
BLEACHの続き
-
他の止まってるやつの続き