ハリー・ポッター ~ほんとはただ寝たいだけ~   作:真暇 日間

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エリー・ポッターと約一名が先んじすぎてる騎士団
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 side エリー・ポッター

 

 アズカバンから集団脱走があったそうな。それと、いくつもお墓が掘り返されて、中の死体が消えていたとか。

 ……きっとバルバモートが外から手引きしたんだろうけど、外から手引きしただけでこんなに簡単に脱獄できちゃうなんて……本当にアズカバンは難攻不落の監獄なのか怪しくなってきた。

 だって、魔法省が言うにはアズカバンは難攻不落で脱獄不能と言われていたって言うのに、シリウスおじさんを始めとして簡単に抜けたされているんだからそうやって不安……と言うか、疑問に思ってもおかしくはないと思う。

 

 ちなみに魔法省はこの事実を隠している。ダンブルドア先生から言われていたにも関わらず、吸魂鬼やアズカバンを信じ込んでいたと言うのは……知られたら間違いなく大きな失態となるだろう。

 リータ・スキーターがそれを知ったら喜び勇んでペンを取るだろうけど、何故かリータ・スキーターは最近表の世界から姿を消している。いったい何があってそんなことになっているのかは、リータ・スキーター本人くらいしか知らないんじゃないだろうか?

 

 なお、魔法省はそれでもまだ吸魂鬼をアズカバンの監守として使っている。あくまでも吸魂鬼は出し抜かれた側だと考えているようだけれど、そろそろ現実と言うものもしっかり認識してもらいたいと思う。じゃないと、怖くて外出もできないしね。

 

 けれど、ホグワーツに通うには色々と必要なものがある。教科書や新しい薬瓶、フラスコなどの魔法薬に必要な機材もそうだし、楽しく過ごすのならちょっとしたお菓子や何かも必要だ。

 まあ、楽しく過ごすには必要と言うだけで、楽しくなくていいのなら必要と言うわけでもないのだけれど……できるなら楽しい方がいいよね。

 だから買い物のために出掛けなくちゃいけないし……そろそろ制服に穴が開きそうになってるから買い換えたいとも思う。いくら身体が大きくなっていないからサイズは合うと言っても四年間も着ていれば襟はボロボロになるし、ローブの裾も解れてくる。流石にそろそろ買い換え時なんだろう。

 ……普通はね。

 私の場合、勿体無いので買うのは服ではなく布。ルーピン先生のようにあからさまにボロボロであるとは見せないように、見た目は同じように作り直す。

 破れたり解れそうになっている場所に広く同じ色の布を当てて、当て布をしたとわからないようにしながら生地を叩いて合わせる。マグルの手法だけれど、魔法を使ってはいけない私にとってはとても便利な技術の一つだ。

 魔法が使える人達には呆れたような顔をされるけど、便利なんだから使ったっていいと思うんだよね。ハリーさんだって、マグル式のスリや解錠術を魔法と併用して色々なところの鍵を開けて物を持ち出したりしていたみたいだしさ。

 ハリーさんは中の曇った水晶玉のようなものを指してそう言っていたけれど……あの水晶玉のようなものはいったいなんなんだろうか? 私にはとんと理解できない。

 

 ……よし、決めた。今度、ハリーさんの経営している紅茶専門店にお客さんとして行ってみよう。場所は大体わかっているし、ハリーさんを『不死鳥の騎士団』に誘うにはちょうどいいとでも言えばある程度考えてくれるだろう。

 ハリーさんの事をある程度知っていれば、少なくとも敵対したいとは絶対に思わないはず。むしろ、なんとしてでも味方に引き込もうとする人がたくさん居るだろう。もしかしたら、バルバモートがハリーさんの事を引き込もうとするかもしれない。

 

 ……本当にそうなったら、この世界は間違いなくハリーさんとバルバモートの手に落ちることになるだろう。ハリーさんは世界を支配するとかそういうことには無頓着だから平気かもしれないけれど、そしたらバルバモートが世界を支配することになってしまう。それだけは絶対に止めなければならない。

 じゃないと、ロンとハーマイオニーとマルフォイの三角関係が見れなくなっちゃうからね。

 

「エリー。今なにか私にとって凄く不名誉と言うか不快になるようなことを思わなかった?」

「口には出してない筈なんだけどハーマイオニーはどうしてわかるの? 『開心術』なの? 男心を擽る方法もそうやっt痛い痛い痛い!」

「失礼なことを言わないでよ!誰が悪女よ!」

「言ってないよ思っただk痛い痛い痛い痛い痛苦しふむっ!? むーっ!むむーっむー!?」

「『前より大きくなった胸が当たってる』ですって? 何度も言わせないで……当ててるのよ」

「んむーっ!?」

「そうね。『大きくなったから鼻だけじゃなくて口まで塞がれて苦しい』わよね。……だったら次からそんな巫山戯た事を心の内側ででも言うんじゃないわよ」

「……はむ」

「ひゃっ!?」

 

 ハーマイオニーにむぎゅうとされすぎて凄く息苦しかったので、反撃してみた。ハーマイオニーの胸を軽く唇で噛んでみたのだけれど、効果は絶大。ハーマイオニーはすぐに私のことを放して……。

 

 …………あれ、どうしてだろう? なんだか凄く嫌な予感がするんだけど……?

 

 私の目の前には自分の身体を抱えるようにしたハーマイオニーが居る。その顔……と言うか首から上はみんな真っ赤で、私のことを睨み付けている。

 

「……エリー。ちょっと正座」

「え?」

「正座」

「……はい」

 

 怒ったハーマイオニーが凄く怖かったので、私はハーマイオニーの目の前に正座する。ハーマイオニーが私のことを真っ赤になった顔のまま怒り始める。

 ……主に、人の胸を口に入れるな……と言う内容だった。特に私がやると本当に食べられてしまいそうで怖くもあったんだとか。

 でも、そんな風に怒るんだったらそもそも『人の顔を胸に埋めて窒息させる』なんて事をやらなければいいんじゃないかと思った訳なんだけれど、怒った女の子って理不尽な事が凄く多いから何も言わずに黙っておくことにした。

 ……それにしても、ハーマイオニーの頭に行く栄養はどこから来てるんだろう? よく『頭に行かないで胸にばかり栄養が行ってしまった』とか言って笑う人とか、逆に『身長や胸に行く栄養がみんな頭に行ったから』とか言っている人がいるけれど……ハーマイオニーは頭は凄く良くて背も胸もある。

 ……正直に言って羨ましい。私も身長と胸が欲しい。最悪胸はなくてもいいからあと30センチは身長が欲しい。

 

「……聞いてないわね?」

「聞いてるよ!『ロンもマルフォイも好きだけどどっちを選ぶべきか悩んんむぅっ!?」

「ちちちが違うわよっ!」

 

 そんな顔を真っ赤にして口を塞がれたら説得力が欠片も無いんだけど……まあ、いいや。何も言わないでおこう。

 

 

 

次回作は……?

  • 鬼滅の刃
  • 鋼の錬金術師
  • 金色のガッシュ
  • BLEACHの続き
  • 他の止まってるやつの続き

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