ハリー・ポッター ~ほんとはただ寝たいだけ~   作:真暇 日間

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申し訳ありません寝過ごしました。

九時ごろにベッドの上でハリポタ広げてからの記憶が一切無い……眼鏡も若干歪んだし……

とにかく起きてすぐに更新します。



ハリー・オライムレイと事前準備
001


 

 

 

俺の名前は織斑一夏。何があったのか今では見知らぬ世界の見知らぬ場所で産まれたばかりの赤子をやっている。

まあ、そうは言っても俺の直感スキルを使えばある程度世界と時期の予想をすることができるので、そこまで困ることはないだろう。

……例えば『ドラゴンボール』の最後の方で魔人ブウ(純粋悪)が今まさに暴れている……とかそんな感じの死亡フラグ建設済み&回収寸前みたいな状況じゃなければ……の話だが。

 

さて、そんなわけで一応確認してみたが、この世界はあのJ・K・ローリングの名作『ハリー・ポッター』であることと、時期としては主人公となるハリーが産まれた時期と完全に重なるらしい。

……と言うか、俺がそのハリーだ。いや、マジで。主人公に転生するのは二度目だが、やっぱり慣れないもんだ。

 

それとついでに……ついでと言っていいのかどうかはわからないが、原作には存在しなかった筈の妹がいる。俺の隣ですやすやと眠っているが……正直に言って俺にはこの子供がどうなるのかはわからない。原作にいなかったと言うことはその行動が予想できないと言うこととほぼ同義なので若干困るのだが、それでも産まれてしまったものは仕方あるまい。本人に何かしらの罪があるわけでもなし、それなりに元気に健やかに生活していってくれれば……あ。

 

……そうだった、ハリポタとか英霊になる前に何度か読んだだけだからあまり覚えてないが、確かうちの両親ってピーピングトム君……ヴォ……ヴォル…………ヴォルデモー太君? に殺されて魔法嫌いの普通人のところで質素に暮らすことになるんじゃなかったっけ。

そうなると色々心配だが……俺にできることなんざほとんど何もない。大人のやることに口を出そうにもこの身は所詮赤子。その上俺は英語なんてほとんど覚えちゃいないし、話すこと自体無理だ。

 

……よし、ふて寝するか。もう眠くなってきたしちょうどいいだろう。

 

……そうそう、妹君(いもうとくん)の名前だが、エリーと言うらしい。俺でもギリギリ覚えられる名前でよかったな? まあ姓の方は覚えられない名前になるからポッティだのポトフだのと言った名前で呼んじゃうだろうけど。

 

じゃ、お休み。

 

 

 

 

 

少し寝たところで、叫び声に無理矢理意識を覚醒させられた。赤子らしく焦点を合わせられないために世界が全体的に歪んで見えるが、それでも緑色をした身体に悪そうな閃光が母親だと思われる誰かさんの体に当たったのだけはわかった。

……そう言えば、前世である織斑一夏の時にも俺の両親は俺とちー姉さんの二人のために命を投げ出したんだったっけ。そんな体験を二回もするとは、正直嬉しくないな。

なにしろこれで俺と妹君は庇護者を失ったわけだ。これから先はマグルと呼ばれる非魔法使いの家に預けられ、窮屈な生活を強いられることになる。

 

……え、なにそれイラつく。そんなことになったら俺多分三日で全員洗脳しちゃうか壊す自信があるんだが。

いや、それはまだ置いておこう。来るかどうかも定かではない未来の事だし、今はこの状況からどうにかして生き延びることだけを考えよう。

……普通に考えて絶望的すぎるけども。

相手は大人。しかも人を殺すことを躊躇しない魔法使いで、こっちは赤子が二人。まともに考えれば確実に詰んでいる。

 

…………まともに考えれば、な?

 

母親らしき誰かさんを殺した黒いローブの魔法使いが俺と妹君に近付き、そして杖を振り上げた。

 

「アバダ・ケダブラ」

 

瞬間、視界の殆どを緑色の閃光で覆い尽くされた俺は、昔々にたった一人だけ取った弟子にネタ技として教えたとある技を繰り出していた。

そして、俺とその相手の放った閃光が衝突し…………俺の狙い通りに閃光は跳ね返ってヴォルデモー太君(?)の身体に直撃した。

当然ながら断末摩のような絶叫が響き、その相手は肉体の機能の殆どを失ったまま必死に退散していった。どんな呪いを使ったのかは知らないが、予想すると恐らくあれは死の呪いだろう。

人を呪わば穴二つとよく言われるが、事実としてこの世界では攻撃と防御の魔法を二つ同時に使うのはほぼ不可能と言えるほどに難易度が高く、攻撃を跳ね返された場合には防御することなどほとんどできないまま直撃を食らってしまうようだ。

 

……ちなみに、俺が使った技はとある漫画で大魔王と呼ばれるラスボスが使っていた技で、その名を『フェニックスウイング』と言う。魔法だろうが刃だろうが何でも弾き返せる割と気違い染みた技だが、流石に赤子の身体でこれを使った場合にはその効果は完全と言うわけにはいかず、左手の手刀として使う側にちょびっとだけ火傷のような痣ができてしまった。ちょっとだけ痛い。

しかし、生き延びることができたのはいいが……これで俺はヴォルデモー太君に狙われることが確定してしまった。さて、どうするか……。

 

……と、そこで俺の目に入ったのは、すやすやと眠りっぱなしでいるこの身体の妹君。名をエリー。思い出すのは、俺自身の……正確には【英霊・織斑一夏】のステータス。さっきフェニックスウイングができたことから言って、俺のステータスは【英霊・織斑一夏】のそれと変わらないはず。フェニックスウイングで手に傷ができたのは、恐らくこの身体が赤子であると言うところに問題があったのだろう。

つまり……その点さえなんとかしてしまえば俺はある程度自由に行動することができるようになるって訳だ。

 

そしてその為に……俺は割と外道な思い付きを実行することにした。

これは時間との勝負。誰かが来る前に作業が終わらなければ失敗、この先の自由がかなり制限されることになってしまう。かわりに作業が終わるまでに誰もこの場に来なければ、俺の自由はほぼ確約されたものとなる。

 

起き抜けの身体で頑張るのはなかなか辛いものがあるが、俺は未来のために頑張ることにする。未来で、俺が自由でいられるように。

そう、好きな時間に好きなだけ眠っていられる退廃的で優雅な素晴らしい生活のために!

 

俺は今の自分に許された全力で、この場に色々な仕込みをしていく。未来のため、未来のため……ファイト、俺っ!

 

自分で自分にエールを送りつつ、とりあえず千の顔を持つ英雄であるものを作り上げた。

 

 

 

……ちなみに、ヴォルデモートの名前は普通に言える。嫌がらせにそう呼んでいるだけだ。元々が偽名だしな。

 

 

 

 

 

次回作は……?

  • 鬼滅の刃
  • 鋼の錬金術師
  • 金色のガッシュ
  • BLEACHの続き
  • 他の止まってるやつの続き

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