ログ・ホライズン ~わっちはお狐様でありんす~   作:誤字脱字

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お待たせしました
そしてすみません
あまり進んでいません

予定では後、1.2話で西の狐とご対面です
時間が中々とれないので更新遅れます


真面目に始めな『3』いよ! byかが『3』ん

〈全界十三騎士団〉

 

〈古来種〉のみによって構成される英雄の組織集団

人類の守護者故に領主間や〈大地人〉同士の抗争には関与しないが、かの騎士団達は人類の守護者と言う割には亜人間が集落を襲った程度の問題では現れないと言うニートの鏡

出動するのは大規模災害や亜人間の集団的な侵略の際だけであり、必ずと至って良いほど人間界を守ってきてくれた勇者達と設定では説明されているが、私はどうも腑に落ちない

そもそも、大規模災害や亜人間の集団侵略の際、戦場には必ず〈冒険者〉はいた

約240年前、いや20年前なら分かり得る設定だが、現在もその威光が残っているのは現地の〈大地人〉は〈冒険者〉を同じ人間とは考えておらず異質な者と考え、理解出来ない〈冒険者〉より自分達がまだ理解ができる〈古来種〉に縋りたいからではないかと感じてならない

 

……〈大地人〉と〈冒険者〉の溝がまだ深い事が分かる事柄だと私は思った

しかし〈大災害〉後、騎士団の半数の消息が途絶えた。日本の〈イズモ騎士団〉はほぼ全滅、北欧の〈赤枝の騎士団〉も一部を残し消滅したと確認が取れ〈大地人〉は頼る存在が消えた事に多大なショックを受けたそうだ

 

彼らが何故消えたのか定かではないが、私は追加パックである〈ノウアスフィアの開墾〉の新たなイベントもしくは設定変更が原因で騎士団達は機能停止し休眠状態に陥ったと考察する

 

 

 

「秘密事項項目:世界級魔法と冒険者」著作者:くずのは

より抜粋……

 

 

 

 

「ん~でも、エリエリは、カーミンによって起こされたと言っていんした」

「し~しょう~?聞いてます?」

 

滑らかに走らしていた筆を止めて、短い期間であったが共に旅をした仲間を思い彼女は手を顎に寄せた

 

「寝んねした理由が~…知りとうない事を知って不貞寝した、と」

「うわぁ!?ミストレイアス!墨が飛んだぞ!?」

 

うんうんと身体を揺らしながらも思考に溺れる彼女、被害として手に持った筆も大きく揺れて墨が辺りに飛び散っている

 

「〈冒険者〉は知っていて〈古来種〉が知らない事……出生?」

「「師匠!/ミストレイアス!」」

「ええぃ~い!黙るなんし!わっち!いま!考え中!」

 

うがー!と威嚇しながら立ち上がった事により墨壺が空を舞い地面と人を真っ黒に染めたが……天秤際二日目の空は昨日の空とは打って変って真っ白な雲が浮かぶ晴れ模様であった

 

 

 

ログ・ホライゾン ~わっちがお狐様でありんす~

 

ペコポン人を侵略せよ! ……え、違うの?

 

 

 

 

ガランコロンと心地よい車輪の音が鳴り聞こえる中、彼女達師弟はもはや恒例となった早朝訓練を終え『八の運河のハイコースト』、地球においては京浜港と呼ばれる多摩川の河口部にあたる場所を通りアキバへと帰る最中であった

 

惰眠を愛し自由気ままに生きる彼女の訓練は以外にも早朝に行う事が多かった

初めは二人して予想外と驚いていたが、彼女と一緒に居る時間が増えるに連れて納得していった……彼女は常に自由であり、そして人嫌いでもある、と

 

ギルドの仲間、マリエールなどと言った極一部の人間とでしか関わりを持とうとしない彼女は何かと話題に上がり易く、そして〈記録の地平線〉と言うタグは良くも悪くも有名な為に人の目を集め安い……ごく稀だが、自由気ままな彼女は本当に〈冒険者〉なのかと一時期、アキバの町で噂されてたので余計に人目を集めている

 

そんな好奇心に満ちた目を嫌う彼女達は、人目を憚る為に早朝に師事する事にしたのだ。まぁ、他にも飲酒した後は爽やかな空気で体を満たすのが健康に良いとある猫人に言われたのもあるが・・・

 

 

……だと言うのに、彼女の機嫌は最悪だった

 

「なぜわっちがこなことを……」

「すまないねぇ、冒険者さん達」

「気にしないで下さい、師匠も口ではああやって言ってますが、根はいい人ですから」

 

謝罪してきたのは、キャラバンを率いる1人の〈大地人〉

彼らキャラバンはイズを出てアキバの街に向かっており、、秋祭りの噂を聞きつけて、特産品を売りに、また何かめぼしい商品があれば購入しに行くのだという。

 

早朝の戦闘訓練に出てきていた五十鈴とルンデルハウスは、このキャラバンを発見して、嫌がる彼女を宥めてアキバの街まで護衛をすることにしたのだ

 

『八の運河のハイコースト』

アキバの街から〈冒険者〉の駆る馬に乗って2時間半といったこの近辺は、師匠である彼女が弟子のレベリング、技術、経験を含めて今現在で一番適し、戦闘能力を磨くのにうってつけの場所

しかし、それは弟子である五十鈴やルディにとってはと頭に付き、一商人でしかない〈大地人〉には、フィールドゾーンはいつでも危難の連続

 

朝ごはんであろう林檎と戯れる師を横目に五十鈴はルンデルハウスと相談の結果、キャラバンをアキバの街まで護衛することに決定したのだ。初めは遠慮していた〈大地人〉達だったが、報酬は食事1回分で結構という話で頷いてくれはしたが、まだ〈大地人〉によって〈冒険者〉は異質な者と見られているようと感じ五十鈴は少し悲しかった

 

 

 

 

ガランコロンと音を立てる車輪は兎も角、案外大きな音を立てるクッションやアブソーバーのろくにない木造の車体は、地面の凹凸を拾い上げて、ぎしぎしとうなりを上げる

耳を傾けているだけでは今にもバラバラになりそうな音だが、よほど作りが頑丈なのだろう。要所を鉄の帯具で補強された馬車は、荷物を満載してゆっくりと進んでいった

 

「なぁ、商人殿。これは何を積んでいるんだ?」

 

 そんなゆっくりとした進行に、ルンデルハウスが穏やかに訊ねる。キャラバンのリーダーは馬車の御者台で、荷台の上の若い商人と話していたが、そのルンデルハウスの声に顔を上げた。

 

「そうでございますね、〈冒険者〉さん。私どもの商いは果実が多うございまして、橙、金柑、オリーブなどでございますね。それに調味料や、酒などもつんで「酒がありんすと?」

えぇ、今年の夏に取れた果実を使った酒です」

 

荷台から足を放り出しながら垂れていた彼女は『酒』と言うキーワードに反応し、すぐさまリーダーに詰め寄った

 

「師匠、お酒好きだもんね?私は~…まだ美味しいとは思えないや」

「飲酒は二十歳からでありんす!ときにヌシ!酒の種類は!?」

 

ビシッと五十鈴を指差した後、リーダーの胸倉を掴む勢いで更に詰め寄る彼女

人にモノを尋ねるのではなく、尋問に近い行動であった

 

「み、蜜柑の酒とオリーブの香酒です」

「林檎は!?林檎はありんせんか!?」

「う、うちの村は林檎の酒は作っていないんだ」

「な、なんと!?まことでありんしょうね!?」

「あ、あぁ、作ってねぇ…」

 

リーダーの言葉を聞き、一気に尻尾が垂れ下がった。落胆する彼女……

しかし、商人の言葉には続きがあった

 

「酒はないが、林檎の砂糖(シロップ)漬けならありますよ?ほら」

 

徐に後に積まれた樽の蓋を開けると爽やかで甘い香りが馬車に漂い始めた。季節柄、もちろん、生の新鮮な果実は少ないだろうが、樽に詰められた砂糖漬けは華やかな香りを放ちあの夏を思い出させてくれる

 

 

……商人の横を金色の閃光が走った。彼女が動いたのである。いや、突入したのである。

 

何を?頭を……何処に?樽の中に……

 

唖然とする弟子や〈大地人〉の目線など気にも止めずに、ただ夢中に喰らい付いたのだ

傍から伺うと樽に頭から入ってしまって出れなくなった獣が暴れているようにしか見えないが、そこの獣は自分達の師匠だと思い出されて堪らずリーダーに頭を下げた

 

「す、すまない!ミストレアスは林檎に目がないんだ」

「べ、弁償します!うちの師匠はこう見えてお金持ちなんです!だから樽の一つぐらい買えます!……たぶん」 

 

成人女性の頭、いや、体まで入る樽に入った林檎の砂糖漬けは総額いくらするのかと冷汗が湧き出る二人に対し、唖然としていた〈冒険者〉も二人の謝罪を受けて我に返り勝手に食べ始めた事に対する罵声ではなく歓喜を帯びた笑い声を上げた

 

「ははは!こんなに気に入ってもらえるとは思ってもいませんでしたよ。これならアキバの町でも他の商人に遅れを取らないでしょうな!」

 

 商人の如才ない笑みにルンデルハウスは安堵しながらも頷く。

 

「あぁ、ミストレアスがあんなに夢中になる物だ、売れるに違いない。……それにしても、ここ数日、商人さんを沢山見かけるね」

「それはそうだよ。秋のお祭りだもの」 

 

ルンデルハウスにツッコミを入れた五十鈴は少し考える。ルンデルハウスは、ことのほか上昇志向の強い青年だ。特に魔法戦闘にかけては、よほどの覚悟があるのか義務を遂行するかのように修練に励む。

 

だからこそ、祭日ではあっても嫌な顔をせずに師匠の修行に応じているのだが、いつもそれではルンデルハウスが壊れてしまう。……それは五十鈴としても問題を感じる。このとぼけた、自分勝手で、一本気な青年の保護者として、その暴走にストップをかけるのは五十鈴の役目なのだ。

 

(ルディはもう少し遊んだ方が良いと思うけど……師匠はそこの所はどう思っているんだろう?)

 

期間で言えば、まだ短い時しか師事されていないが、時には子供みたいな師匠であり、時には威厳ある大人な師匠は信頼に値する人物だと感じ取れるが為に、横から樽を伺ったけど、聞こえるのは「美味」と言う言葉だけ、実は密かに行きたい場所の候補がある五十鈴は、もし良かったら吟遊詩人の飛び入りも歓迎されると小耳に挟んでいる今晩のかがり火公演に二人を連れだし彼女の考えを聞いてみるのもいいだろうな?と思うのであった

 

「それだけじゃありません。〈冒険者〉様のおかげでモンスターの被害はすくなくなり、旅がし易くなった事も大きいでしょう」

「じゃぁ、海路もあるんですね」

「ええ、そうですよ。最近では、ほら。ナインテイルの」

「……ああ」

「そちらの方も一段落して、船の旅も安定したとか。今回も西からの商人さん達は、船旅だ「西からも来てありんすか?」え、えぇ、精霊船とかいうのが登場して、随分速いんだとか聞いてますけれどね」

「精霊船……それは貴族並の金持ちが使うでありんすか?」

「はい、あたしら、一般の、しがない交易商には縁がない話でございますよ」

「そうでありんすか……」

 

今まで砂糖(シロップ)漬けに夢中であった彼女は樽の中から顔を出し、鋭い視線で商人に説いてきたが………砂糖(シロップ)漬けまみれの口のせいで色々と台無しである

 

見るに堪えないと五十鈴はハンカチを取り出し、彼女の口元を拭いてあげようと近づいたが、彼女がうわ言の様に呟いているのが聞こえ、手が止まってしまった

 

「西の貴族?違う、今の西は南の勢力化にある。〈Plant hwyaden〉からの間者?でも、回りくどいし、KRからは臭わなかった。……下の暴走?西と東の違いは……貴族との交流関係。その先にあるのは嫉み嫉妬。ではいま〈アキバの町〉と〈イースタル〉を結んでいるのは………ッ!?」

「し、ししょう!?」

 

先の暴食を働いていた者とは思えないほどの変わり様に驚き、声を上げた五十鈴であったが、〈くずのは〉は勢いよく顔を上げ、樽から飛び出したと思うと何時の間にか木彫りの笛を取り出し吹き鳴らした

 

「な、どうしたんですかミストレアス!?ってうわ!」

 

ルディも〈くずのは〉の奇行に気づき声を上げるが、空の彼方から飛んできたグリフォン

によって遮られてしまう

 

「ルディ、五十鈴。私は先に戻るわ」

「えっ?なにかあったんですか!?」

 

急ぎグリフォンに飛び乗る彼女の緊迫さから徒事ではないと感じ取られた

 

「……私のモノに手を出す不届き者がいるから殺しにいくわ」

「こ、殺し!?」

 

彼女は言った事は絶対実行する、特に〈くずのは〉なら尚更、手加減することなく『殺す』

それが例え、同じギルドの仲間であろうとも……

そんな〈くずのは〉が明確に殺意を持って『殺す』など言うものだから弟子達は冷汗が止まらなかった

 

「そうね……本当なら社会見学として連れて行こうかしら?」

 

何を思ったのか、弟子である二人を見たあと『殺す』現場に連れて行くと言ったのだ

人は心臓が高鳴った……決して高揚している訳ではない、むしろ拒否権のない拉致宣言を聞いて激しく動揺しているのだ

 

五十鈴は言いたい、そんな社会見学あるか!と……

しかし、自分たちに向けられていた視線が商人に向けられると苦虫を潰した顔をして否の言葉を紡いだ

 

「でも今回は無しにしましょう……そこの〈大地人〉との契約を優先しないさい。彼らは私の糧となる存在だから」

「「は、はい!」」

 

ビシッと敬礼する二人に〈くすのは〉を布袋を投げ渡した

綺麗な曲線を描きながら五十鈴の手元に飛んできたこれを、危なげなく掴むと袋の重さに眉を顰めた

 

「お、重!?……って、お金?」

 

袋に詰められていたのは大量な金貨、軽く数えるだけでも5万は入っている

いきなり大金を投げ渡された事を疑問に思う前にすぐさま〈くずのは.〉から指示が飛んでくる

 

「そこな〈大地人〉から林檎の砂糖(シロップ)漬けを買占めなさい。買った物は私の部屋に運ばせるように!運賃も含めて多目に渡しときなさい!」

 

糧になるってそういう事ね……と思いながらも本質は変わらない二人の師匠に笑みが零れるが、アキバの町に飛んでいく〈くすのは〉の後姿を見送った後、思い出した様にハンカチを握り締め―――

 

「……師匠、くち」

 

 

と呟くのであった

 

 

 

NEXT 詐欺?はっ!証拠を持ってこいやぁぁぁ!




声優ネタ(※クーの声優を小清水亜美さんだと考えた場合)

シロエver

「くーさん、いい加減に働いて下さい」
「嫌でありんす~、そなしつこいと「マグダラの聖骸布」で縛りんすよ?」
「タオルじゃないですか……いい加減、働かないと此方にも考えがあります」
「考え?はっ!?合体でありんすね!?止めるなんし!翅犬!わっちは合体しとうありんせん!」
「……はぁ~、もういいです。あとで覚えててくださいよ?」
「うにゃぁぁ!復讐される~!」
「はぁ……」



アカツキVer

「ツッキー、ツッキー、ツッキー」
「……なんだ、クーうるさいぞ」
「わっち、考えたでありんす!」
「嫌な予感しかしないのだが…なんだ?」
「ツッキーの二つ名でありんす!わっちは「秩序を護る盾」ツッキーが「混沌の子」でありんす!」
「クーはもう〈九尾〉と〈扇狐〉があるではないか!それに何だ、その禍々しい二つ名は!」
「まーね、そーね」
「イラ……都合のいい時だけ友達、いや友達として縁を切らせてもらう」
「そんな事いわんといて~?一緒にパン工場した仲でありんすか!」
「はぁ……」


直継Ver

「パンツ君は変態でありんすね~?」
「なんだやぶからぼうに?」
「うにゃぁ、パンツだけでよかったでありんすが、おへそ舐めたり膝裏舐めたりするのはよくありんせんよ?」
「……なんか、知らないところで変態になってんな、俺?」
「なんでこんなに歪んだのか…学生時代は超次元的なサッカーとかやりんせんでしたか?」
「……意味不明祭りだぜ」


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