ログ・ホライズン ~わっちはお狐様でありんす~   作:誤字脱字

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すみません、こりもせずに独自に過去話を書いてしまいました

グリフォンの召喚笛の入手とき、〈茶会〉メンバーの人数を疑問に思う方はいらっしゃると思いますが暖かい目で見守って下さい

あと前からちょくちょくありましたが、ランキングに入る事が出来ました

正直驚きです
これも読んでくださる皆様のおかげです
ありがとうございます
これから頑張ります


※ 死霊ヶ原をリンドレッド大神殿に変更
  時間軸にあっていなかったので


EX :シロエ

・・・いつも運命は突然とやって来る

 

・・・・誰が決めた事でもない、人為的な者を感じさせない

 

・・・・・ましてやロマンの神様がいるとでも言うならその鼻をへし折ってやる

 

・・・・・・だが、運命は訪れた

 

そう、この〈放蕩者の茶会〉を設立した〈冒険者カナ「くーちゃん!聞いてる!?」・・・そう、バカナミの手にとって・・・

 

 

 

 

 

ログホライズン~わっちがお狐様でありんす~

 

番外   運命そして始まり

 

 

 

 

 

早いもので、自由気まま自己中心的天真爛漫傍若無人な集まり〈放蕩者の茶会〉を結成してから半年……リーダーとも言える〈冒険者〉カナミの暴走は止まる所を知らない。いくらカナミの考えに賛同する物好きが増えようとも先週行なわれた『死霊が原(ハデスズブレス)』たる大規模戦闘を僅か28人で参加したいと言い出した時には軽く……いや、大いに頭を悩ませた

 

初期メンバーと言う事もあり、止むを得ず作戦・戦略を担当する〈参謀〉的なポジションに就いてしまったのが後の祭り……類は友を呼ぶ。私はすっかり失念していた7

 

あのカナミが誘った総勢28人のメンバーなのだ………まともな奴がいない………いや一人いたわね

でも彼はまだココに慣れていない、だが……それだけじゃない。仲間と言うモノに困惑しどのように接したら良いのか深く考え込んでいる……

彼は〈エルダー・テイル〉において〈知識〉と言う〈力〉に振り回されコミュニティーを築くことに抵抗を持ってしまっている

 

(ちしき)〉を持ち多大なる経験を積んだ冒険者…不器用で仲間との絆に戸惑う愚かな冒険者……その名は―――

 

「―――〈付与術師〉シロエ」

「やっと話してくれた!寝落ちしちゃったのかと思ったよ!」

「貴女はもう少し空気を読む事を学びなさい?私が思考していると言うのに貴方は……」

「いいじゃん!一人で待たされる身にもなって欲しいよ!」

「……はぁ~」

 

場所は、私の癒しの場所であったアキバの町の東端の一角あるNPCが経営するカフェ……カナミ達と絡むようになってからは〈茶会〉メンバーも訪れる様になってしまい『癒し』の『い』の字も無くなってしまった哀れな我が安息の地…

カナミが相談があると謹厳に連絡を送るものだから、元〈安息の地〉に訪れたのはいいが……相談事とは、さきに私が考えた人物〈付与術師〉シロエの事であった

 

普段のカナミからは想像できない程の深刻な声色だったからリアルで不祥事が起きたのかと思ったのに、貴女は……

カナミの相談事それは「シロエと一緒に楽しみたいから協力して!」……だ

色々と言いたい事はあるけど……時間の無駄ね……

 

「シロエ、ね……貴女はシロエの評価って知っているかしら?」

「評価?……あっ!凄かったよね!〈リンドレッド大神殿〉での指示!なんか~先が見えている?私がやろうかな?って思ったタイミングで的確に 「違うわ、人からの評価よ」 …人?」

「えぇ……〈付与術師〉シロエ、小難しい職業を極め膨大な経験と知識で戦うベテランプレイヤー」

「.へぇ~凄いんだ!シロ 「彼と組めば彼に聞けば」 …え?」

「彼と組めば簡単に.攻略出来る、彼に聞けば分からない事はない、彼に頼れば……〈エルダー・テイル〉において自分は確かな地位に立つ事が出来る」

「………」

「愚弄共は何の見返りも無しに彼に集る……愚弄にとって彼は使い勝手がいい攻略本、戦闘もこなすから本より上ね」

「……」

「彼が交友…コミュニティーを築く事を拒む訳ね。ゲームの中でさえ気が休めないのだもの」

 

……彼の気持ちよく分かるわ。過度の期待、無情な信頼、魑魅魍魎に集られ身を磨り減らす。外界から身を断ち個を築く事が彼にとって一番の安らぎになっている。彼が〈仲間〉と言える〈冒険者〉はどのくらいいるのかしら?

でも、愚弄共が貪るココ(エルダー・テイル)にまだ彼がにいる訳、本当の望み……単純にして明解、でも誰も気づいてはくれない

 

プライバシーもあるわ……なら解決方法はただ一つ―――

 

「―――気づいてあげること」

「え?」

 

彼が求める答えを出してあげることね

 

「……カナミ、どうしても彼を助けたい?」

「助けるって大げさな」

「いえ、大げさではないわ。ココ(エルダー・テイル)は一つの世界、彼に手を伸ばす救済と言う名の行為……でも同時に彼の覚悟を貴女も背負う事になる。……聞くわ、本当に助けたいの?」

 

世界とは上手く言ったけど…所詮は赤の他人。

昨日知り合った人を助けるなんて安いボランティア精神なら関らない方が身の為、殆どの人は関りを持たない……

だけど、カナミなら……放蕩者であるカナミなら……

 

「覚悟って話難しくなっていない?いーじゃん!シロエが楽しめるなら手を伸ばしたって!後の難しい事はくーちゃんが何とかしてくれるでしょ!」

 

私は期待通りの答えに画面越しで笑みが零れた

 

「そうね、頭の回転の弱いカナミには荷が重いから私が手を差し伸べてあげましょう……これも救済かしら?」

「……くーちゃんのいじわる」

 

口を尖らせていじけるカナミを放置して林檎酒に口をつけた

本当にカナミと一緒にいるようになってからは……退屈はしないわ

 

「カナミ、シロエと一緒にクエストに行きなさい。メンバーは……シロエの『仲間』と私達〈茶会〉初期メンバー……いいわね?」

 

確認の意味を込めてカナミに視線を向けるが、返ってきた言葉.は微妙なもの

 

「くーちゃんが言うなら間違いは無いと思うけど……救済という割には普通だね?」

「バカナミ……本人呼んで人生論を語る訳ではないのよ?……シロエにとって一番の救済の手は……貴女なのだから」

 

まだ納得の言っていないカナミを横目に私は数少ないフレンドリストから〈茶会〉初期メンバーに連絡を着けるのであった

 

 

 

 

「いきなりですねカナミさん……お久しぶりです、みなさん」

「ハロー!シロエ♪元気してた?」

「はい、先週はありがとうございました」

「うん!楽しかったね~」

 

3時間後……カフェにはシロエが『仲間』として誘った〈守護戦士〉直継と〈武士〉ソウジロウ、〈茶会〉初期メンバーの猫、KR、ナズナ、カナミそして私の8人が集まった

直継はカナミがシロエを誘った時に、ソウジロウは最近〈茶会〉に参加し始めたので顔は知っていたが……シロエの『仲間』は本当に少ないのね?シロエの方で後3人連れてくると読んでいたのに……しかも全員が〈茶会〉メンバー、重症ね

後、初期メンバーのカナミのメイドはINしていなかったので無視したわ……あの子が来ると色々と面倒、というかカナミ様カナミ様ってうるさいのよ!

 

「……シロエ?私を『みなさん』扱いなのはどういうことかしら?」

「あっ……すみません!くずのはさんもお久しぶりです」

「ふん……まぁいいわ。今回は知っての通り、またカナミが馬鹿を言い始めたわ」

 

今回シロエをクエストに誘い出す為に準備をしたのはいいが、丁度いいクエストが無かった為、カナミの我が儘と言うことでシロエを呼び出した

シロエもなんだかんだでカナミの放蕩っぷりを感じたのか指定の時間に来てくれた

交友に慣れていないシロエでもカナミの勢いに飲まれてしまえば来るしか選択肢はなくなる。……カナミの放蕩っぷりも上手い使いようね

 

実感、カナミからの視線が強くなった気がしたが気にする必要はないわね?

『なった気がした』ですもの……画面越しではわからないわ

 

「さて、今回は『富士山で日の出を見る』よ」

「富士山……〈霊峰フジ〉、か。距離は凡そ120キロ、ハーフガイアプロジェクトで60キロ」

「そうねKR。そして日の出までの時間は凡そ3時間……カナミが馬鹿を言わなければ実行してはいないわね」

「………話を合わせろって言ったのはくーちゃんなのに、酷いあつ「何かしら、バカナミ?」何でもないです!」

 

普段は細かい事なんて気にしない割りにウダウダと……やっぱり子供なのね

 

「でもどうしますかにゃぁ?霊峰フジ自体は『通る』だけは簡単、しかし、フジ樹海を通り霊峰フジの頂上に行くには些か時間が足りないにゃ?」

「そうね、でも可能にする事ができる物を私達は持っているわ。……丁度〈茶会〉メンバーしか居ない事が幸いね」

 

私の言葉にシロエだけが顔を上げて反応した。ふふふ、やはり貴方は見ている所が違うわ

 

「モノ?……あぁ!グリフォンの召喚笛ね!いやぁ~遠出とかしないから忘れてたよ」

「でもあれって制限距離あったよな?……使ってもフジ樹海で着陸、遭難祭りだぜ?」

 

『死霊が原』で入手したグリフォンの召喚笛は確かに移動をスムーズに出来るが、その反面、制限時間に規制が掛かっているのだ

皆が私の答えを待っている中、私だけは期待を7込めてシロエと身体を向けていた

 

「やっぱり明日にしませんか?今日無理を 「いや、出来る」 ……シロ先輩?」

 

シロエが発した言葉により皆の視線がシロエに注がれる。

 

「イズを中継するんだ、まだグリフォン自体が珍しいから情報は少ないけどグリフォンの再使用時間を短くするアイテムが存在すると聞いた事がある。再使用までは3時間だけどそれを無効に出来たなら……」

 

私の頬が釣りあがった。やはり彼だけは気づいたようね

 

「正解よ、シロエ。……でも点数を付けるなら0点、情報が穴抜け過ぎて信用性が掛けているわ」

「くーちゃん、正解なのに0点なんて可笑しいよ?」

「カナミは黙っていなさい、私が出した問なのよ?私が点数をつける権利があるの……文句ある?」

 

私とシロエを除く全員が絶句していた……失礼ね、マイナスではないのだからマシなのよ?

 

「答えあわせね、シロエ?……貴方の言う通りグリフォンの再使用時間を失くすアイテムがイズにあるわ。『ユーララの清水』……騎乗動物のリテール時間を無効に出来る、本来なら馬等に使用されるけどグリフォンにも摘要される事がわかったわ」

「おぃおぃくずのは? いくらなんでも情報速過ぎじゃねぇか?グリフォンの召喚笛は最近パッチされたんだろ?数だって少ないって言うのにどうやって知ったんだ?」

「私自身で確かめた……少しは自分で考えなさい?…………屑が」

「ひどっ!?」

 

私が説明している時に割り込んでくる貴方が悪いのよ、身の程を知りなさい

 

「話が逸れたわね……一回目の飛行で中継イズまで行く、その後『ユーララの清水』を使用し霊峰フジに到着、登山、参拝。そしてグリフォンでイズを中継し帰る」

「グリフォン、4回使ってない?」

「…グリフォンは2人まで騎乗出来ます」

「そのぐらいは知っていると思った私が愚かだったわ」

 

グリフォンの騎乗情報はステータスで確認出来るものだから知っていると思っていたのに・・・頭が痛いわ

 

「シロ先輩!一緒に行きませんか?」

 

頭を抑える仕草をする私を他所に早くも2人組になる為に動き出すソウジロウ……

純粋無垢で可愛げのある後輩だとは思うけど、今回も目的であるシロエを取られては不味いわね……

 

「ナズナ」

「?……あぁ、りょ~か~い♪ソウジ~?オネェーサンと一緒に行こうか~!」

「うわぁ!?」

 

名を呼んだだけで何を望んでいるのか、わかってくれる……流石は私の茶飲み相手ね

ナズナが抱き付き過剰にソウジロウを確保してくれたおかげで周りの時が止まる、そのうちに私は猫の洋服の袖を掴むと―――

 

「私と猫、ナズナとソウジロウ、KRと直継、カナミとシロエで組なさい!」

「俺達だけ男ペアじゃねぇか!組み換えを希望する!」

「黙れ屑!」

「ひどっ!?」

 

打ち爛れる直継の手をKRは優しく引いているが、KR自身も不満があるのか先から無言のままだ

私は軽く舌打ちをした後、KRに個人通話をかけた

 

『……なんだ』

『今回の目的はシロエよ』

『……あぁ、わかった』

 

たった一文だが、すぐに事を理解してくれるKR……根暗が直れば今の私の地位を彼に渡したと言うのに

KRとの通信を切って直ぐにカナミへと通信を掛けた

 

『くーちゃん?』

『貴女はシロエと話なさい、それがシロエの救済よ』

『……え?』

 

一方的に伝えた後、何か聞きたそうに私に近づいてくるカナミを無視しつつ何時の間に呼んだのかグリフォンを横に待機させているにゃん太の下へと足を進める

 

「……仕込みは上手く行きましたかにゃ?」

「……あとはカナミが上手くやってくれるわ」

「そうですかにゃ……いやはや、吾が輩も若者の為なら力を貸しますにゃ?」

「『も』?……はっ!侮るな猫よ、私はまだ若い」

「……自分で若いと言う人ほど年を取っ「黙れ!」…にゃ~」

 

日の出までは三時間……私達は初のグリフォンによる遠征、そして霊峰フジへの挑戦が始まったのであった……

 

 

 

「第2回!少年よ!大志を抱け!~根暗眼鏡編~」著作者:くずのは

より抜粋・・・・

 

 

 

 

 

「うにゃ~バックナンバーは黒歴史!でもそれもおつでありんすな~」

 

彼女は本を傍らに置き、グラスに入った果実酒を揺らす……

 

「まっくろクロエ……まだ白いでありんすな~?しかし……」

 

彼女はグラスに入っている果実酒をいっきに飲み込んだ

 

「運命とはどこで絡むかわかりせん、だからこそ出会った運命を大切にしなんし」

 

彼女空のグラスに果実酒を注ぎ入れ、真丸と光る月へと掲げた

 

「わっち達の運命にかんぱ~い!」

 

 

 

彼女が続きを読み始めるかどうかは…月だけが知っているのであった……

 




だぶん前半後半になると思います
次数5000字超えたので投稿

誤字脱字が酷いかも・・・

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