黒子のバスケifストーリー「もし、黄瀬に幼馴染みがいたら」   作:和泉春

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第七話です‼

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なんとも言えない

「リョータ、あの子達、

リョータとハグしたいらしい。

行ってくれば?」

 

「え?」

 

 

カレンの言葉で振り向いた黄瀬に、

黄瀬ファンの子達は

カレンの時とはまるで反対の黄色い叫び声をあげる。

 

それどころか、

そわそわしている子や、

身だしなみを整え始める子も現れた。

 

黄瀬はふぅとため息を吐くと

カレンに振り向き直す。

 

 

「ダーメ。

そう言うのは一度始めたら

これからもやんなきゃならないじゃん。

出しゃばる子も出てくるし、マジ勘弁。」

 

 

ケロッとカレンにそう言うと、

ファンの方に顔を向き直す。

 

急に黄瀬の顔つきが変わった。

 

「…ってか、

今カレンを悪く思った奴…。

俺、許さないッスよ。」

 

 

いつものチャラい黄瀬ではない。

 

 

その顔はもはやモデルのものではなかった。

 

 

怒っている様にも見えるが、

軽蔑している様にも見える恐ろしい顔だ。

 

 

レギュラーメンバーは

未だに動きを停止している。

 

黄瀬ファンの子達や野次馬達も

動きを止めた。

 

体育館は緊張に包まれた。

 

酷く怯えた彼らはしばらくして体育館を立ち去った。

 

シンとした体育館に残されたのは

バスケ部員のみ。

 

ただし、全員黄瀬の圧力に耐えるのにやっとで、

身動きが取れる者はいない。

 

その中でやっと言葉を発した者がいた。

 

 

「ま、まずは落ち着け?黄瀬。」

 

 

そう言ったのは笠松だった。

 

黄瀬はハッと我に返ると、

 

 

「あ、すみませんッス笠松先輩。

練習続けて下さいッス。」

 

 

と笠松に微笑みかけた。

 

 

いつものチャラい黄瀬に戻ってホッとしたのか、

部員は練習を再開した。

 

レギュラーメンバーも

頭にはてなマークを浮かべながらも

練習へ戻っていった。

 

「リ、リョウタ?」

 

 

驚いた表情を向けるカレンに、

黄瀬はいつものような笑顔を向ける。

 

 

「なんでもないよ。

カレンは邪魔にならないように

一番端っこのゴール使ってて?

もう暗くなるし、送るよ。」

 

「いいって‼

リョウタ部活残りたいだろうし、家反対方向‼」

 

 

急に日本人らしく黄瀬に気を使うカレンに、

黄瀬はふふっと微笑んだ。

 

 

「そんなのイマサラ。」

 

「うっ…。

ゴメン…リョウタ…。

邪魔した…。」

 

 

カレンはシュンとして俯いた。

 

黄瀬はカレンの頬に手を添えて、

顔をぐいっと持ち上げた。

 

 

「うわぁっ⁉リョウタ⁉」

 

「もういいって‼

そのボール持ってていいから、ちゃんと待っててよ?」

 

「…わかった‼」

 

 

子犬のような明るい笑顔が黄瀬の目に飛び込んで来た。

 

カレンの頬に添えた手にカレンの手が重なる。

 

柔らかい頬を少しすり寄せて

カレンは安心したような笑みを浮かべた。

 

 

なんか、可愛いかも…。

 

 

黄瀬はうっかりそんな事を思ってしまった。

 

 

 




第七話 なんとも言えない を
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