黒子のバスケifストーリー「もし、黄瀬に幼馴染みがいたら」   作:和泉春

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第三話です。


二話を読み直してみて、高校生がタクシー!?(笑)
さすが黄瀬(笑)と思いました(笑)

(自分で書いておきながら…(笑))


スキンシップ

「涼太〜。」

 

「あ、母さん‼まだ来てない?」

 

「もうすぐよ。」

 

 

黄瀬は乱れた息を整えながら、

電子時刻表を眺める。

 

幼馴染みが乗っているという便が、

時刻表から消えた。

 

 

「着いたみたいね。」

 

 

母がそう言うと同時に

改札口からたくさんの人が押し寄せてくる。

 

疲れ気味のサラリーマン、

旅行から帰った家族、

来日した外国人等々。

 

黄瀬と母は、

特定の人物をその中から探し始める。

 

 

あの画像の、彼女だ。

 

 

すると前方から、

こちらに向かって大きく手を降る

長い金髪の綺麗な女の子が黄瀬の目に飛び込んでくる。

 

そして聞き覚えのある懐かしい声が、

黄瀬の名前を呼ぶ。

 

 

「リョーター!!!!」

 

「カ、カレン!?!?」

 

 

まさかとは思ってたけど…

びっくりした。

 

 

カレンは小3からアメリカへ発って、

中2で携帯を買ったらしく

アドレスを交換した。

 

始めは時たまメールのやり取りをしていたが、

いつの間にかしなくなっていた。

 

久しぶりにメールが来たと思ったら、

日本に帰ってくると言い出すもんだから、

そりゃあもう、たまげたことだ。

 

だが、黄瀬がもっと驚いたのは、

おしとやかで可愛い感じだった幼馴染みが、

元気いっぱいの美人さんになって帰って来たことだ。

 

 

彼女は大量の荷物を抱え、

こちらに走って来る。

 

 

「リョーター!!!!」

 

 

二人の前に来て真っ先に

黄瀬に勢いよく抱きついてきた。

 

 

「ちょっ…!?カレン!?」

 

 

カレンを受け止め

バランスを崩した黄瀬は

そのまま後ろに押し倒された。

 

周りの人や母が、

あらあら、と言う

妙に暖かい目線を倒れた二人に注ぐ。

 

黄瀬は恥ずかしくなって、

カレンを何とかどけようと努める。

 

 

「カ、カレン‼見られてる‼

とりあえず降りて‼降りて!!」

 

「It looks there shy as ever!!!

(相変わらず恥ずかしがり屋なんだなぁ!!)

Ryota!!(リョータ!!)」

 

「はぁ!?ネイティブ分かんないし‼

ほら、どいて。」

 

 

周りに見られてるいるのが

恥ずかしかったのも事実だが、

恥ずかしい理由は他にもある。

 

母だ。

 

黄瀬の母は、

自分の子の色恋事が大好きだ。

 

決して母は悪意がある訳ではないのが、

一度そのネタを掴まれると逃れられない。

 

今はまさに、

母が喜ぶ様な状況であった。

 

黄瀬とカレンがやっと立ち上がると、

案の定、母はニタリと笑って二人を見つめる。

 

「母さん…変な勘違いはやめてよ。

外人のスキンシップ。」

 

「あら、そう?」

 

 

そうとぼけると、

母はカレンの方へと視線を向ける。

 

「久しぶりね〜!!カレンちゃん‼

見ないうちにこんなに綺麗になって。」

 

「ママさん!!お久しぶりです‼

ありがとうございます〜!!」

 

カレンはそう母に返すと、

母とハグを交わした。

 

 

アメリカにいただけの事はある。

 

 

二人の様子を眺めながら、

黄瀬はふっと笑みをこぼした。

 

 

色々驚かされるところは、

変わらないなぁ…。

 

 

黄瀬の視線に気づいたカレンは、

黄瀬に近づいて、両頬にキスをした。

 

黄瀬は顔を赤らめて

ばっと自分の頬に手をやる。

 

 

「カッ…カレン!!!!」

 

 

黄瀬の叫び声が空港内に響き渡る。

 

カレンは悪戯な笑みを浮かべた後、

はははっと笑い始めた。

 

その無邪気な笑顔に

黄瀬は胸が熱くなるのを感じると同時に、

何だか不思議な違和感を感じたのだった。

 

 




第三話 スキンシップ を
読んで頂いてありがとうございます‼

気に入って頂けたら嬉しいです‼


これからもよろしくお願いします^ ^

次話もお楽しみに‼

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