《ハドラーじいちゃん！ おいかけっこしよ！！》
起きたばかりのダイはいきなり元気だった
『ダイ もう体は痛くないのですか？』
《うん！ねぇねぇ 今度は おれが逃げるほうやりたい！！》
昨日の騒ぎはなんだったのかと思うほど ピンピンしている
「それはいいが オレが追う側だとあっさり勝負がついて面白くないぞ」
《大丈夫、大丈夫 じゃ よーいドン！！》
どひゅん！！ ぴゅ～～～～～～～～～～！
速い！！なんだこのスピードは？！ 昨日までとは段違いだぞ！
磨きがかかったなどというものではない、ピオリムでも使ったかのような素早さだ！
あれだけ痛い思いをしたぶん かなりレベルアップしたようだな
「これは本気で追わねばならんようだな」
アバンの使徒の成長速度はとてつもない脅威だったが これはまた相当手を焼かされそうだな・・・
・
・・
・・・
・・・・
・・・・・オレもこの体がどこまで動かせるかがわかったのは収穫だったが
《ふぅ、ふぅ あー 捕まっちゃったか～》
「ハァ・・・ ハァ・・・ まったく、毎日、 こ・これでは・・・ 身が・・・もたん、ぞ・・・」
汗水・鼻水たらして全力を出す羽目になったとは・・・
《昨日ぜんぜん動けなかったから 今日は思いっきり走りたかったんだ》
『元気になったようでなによりです』
ヒィン
『バランも喜んでますよ』
《へへ・・・ よし！ じゃあもう一回やろ！》
「ハァ・・・ ハァ・・・ ちょ、ちょっとまて、流石にまだ息が・・・
どうゆう体の構造しとるんだおまえは・・・」
ヒィン
『だらしないですね』
「ハァ・・・ ハァ・・・ 今のはどっちの台詞だ・・・？」
『両方です』
「だったらお前が相手するか・・・」
『そうしたいのですが 私は走るの苦手なんですよ 飛ばないと遅いだけですから』
《じゃあ ばあちゃん おれを乗せて飛んでみてよ》
『ええ、よろこんで』
聖母竜はダイを乗せ飛んでいった
･・・・・・・・・・・・・・・・・
なぜか、少し空気が冷えたような気がする
そういえば この天界にきてからはじめてオレ一人きりになったな・・・
ダイを鍛えるなどといってはみたが、さっきのザマでは・・・
ここではダイを抱えて立っているか座っているだけで 自分を鍛えることをすっかり忘れていたとはな、
魔族の本能も忘れ鍛錬すら久しくやっておらん 指導する側がこんなことでは話にならん。
今からでもオレ自身 レベルアップせねばあやつに追い抜かれ 逆に成長の妨げになりかねん
この仮初の体でどこまで効果があるかはわからんが オレも強くならねば・・・
まずは今から基礎鍛錬だ！
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ククク
オレの顔がニヤつくのがわかる やはり自分を高めるのはたまらんな
ダイだけではない オレもまだまだ強くなる！！
ハドラーはレベルがあがった
ちからが３あがった
すばやさが２あがった
たいりょくが３あがった
かしこさが１あがった
うんのよさが１あがった
さいだいＨＰが４あがった
さいだいＭＰが２あがった
ハドラーはレベルがあがった
ちからが４あがった
すばやさが３あがった
たいりょくが２あがった
かしこさが１あがった
うんのよさが１あがった
さいだいＨＰが４あがった
さいだいＭＰが２あがった
お気に入り数がついに２０に？！ 本当にありがとうございます 原作「ダイの大冒険」の知名度が高いおかげですが 大変励みになっております
原作では死の淵から蘇る度にパワーアップしていたのが目立つハドラーですが 魔王時代から自ら最前線にガンガンでていき 格闘技など地道な鍛錬が必要なジャンルもハイレベルだったりする向上心の塊のようだったのが今ようやく目覚めました
が、このＳＳでは強敵とガチバトルといったことは特にないです・・・ 多分・・・